目次
- 1 調査結果まとめ
- 2 飼い主さんの帰りを察知するわんちゃんは85.1%!
- 3 病気やケガがわかるわんちゃんは5割以上?!
- 4 わんちゃんが言葉を理解していると思う飼い主さんは約9割!驚愕エピソードも
- 5 わんちゃんは人間に話しかけているかも?愛犬が犬語で「しゃべる」と回答した飼い主さんは77.6%!
- 6 犬語翻訳アプリって実際どうなの?「やや当たっている」という回答も!
- 7 わんちゃんが言葉を話す時代がくる?!「話せない方がいい」は34.0%という結果に!
- 8 そもそもわんちゃんと意志の疎通は可能?「どちらかと言えばできていると思う」は5割以上
- 9 わんちゃんの驚くべき能力を一挙ご紹介!「地震を予知」「言葉をしゃべる」わんちゃんも!
- 10 まとめ
- 11 調査概要
調査結果まとめ
①飼い主の帰りを「察知する」犬は85.1%おり、「数分前からソワソワする」「帰宅の連絡が来る前にスタンバイする」という犬もいた
②愛犬が病気やケガを「わかると思う」と51.5%の飼い主が回答。「愛犬が撫でられるのをいやがるようになったら肉腫ができていた」というエピソードも
③愛犬が言葉を「理解できると思う」と回答した飼い主は87.8%と多く、「映画やドラマを見る」犬もいた
④愛犬が犬語で「しゃべる」と回答した飼い主は77.6%いたが、犬語翻訳アプリを「使用したことがある」のは4.3%にとどまり、使用した感想は「外れていると思う」が最多だった
⑤犬が言葉を話せるようになったら?の質問では「話せたほうがいい」と回答した飼い主は46.9%おり、理由は「体の不調を教えてほしい」が最も多かった
⑥愛犬と意思の疎通が「できていると思う」「ややできていると思う」と7割以上の飼い主が回答したが、コメントを分析すると何をもって意思の疎通とするかが曖昧な結果となった
⑦愛犬だけの能力では「地震予知」や「言葉をしゃべる」など驚愕の能力のほか、「家族を虜にする能力」などほっこりコメントも多数見られた
飼い主さんの帰りを察知するわんちゃんは85.1%!
■愛犬は飼い主さん自身や家族の帰りを察知する?
・はい:85.1%(258人)
・いいえ:7.6%(23人)
・わからない:7.3%(22人)
「愛犬が飼い主さん自身や家族の帰りを察知しますか」の質問では、「はい」と回答した飼い主さんが85.1%と圧倒的に多い結果となりました。
以前から、わんちゃんは飼い主さんの帰りがわかるのではないかと言われていましたが、実際に8割以上の飼い主さんが察知すると感じているようです。
■わんちゃんが飼い主さんの帰りを察知する理由の仮説
・優れた聴覚によるもの
…犬の聴覚は人間の約4倍の可聴範囲があり、1km以上離れた音を聞くことのできる聴力がある
・優れた嗅覚によるもの
…犬の嗅覚は人間の3000倍~10000倍の嗅覚力があり、特定のニオイでは100万倍以上とも言われる。また、鼻はニオイを嗅ぎ分けることができるため、離れた飼い主のニオイもわかる
・優れた体内時計によるもの
…犬には人間よりもはるかに正確な体内時計があり、毎日の習慣から飼い主の帰宅時間がわかる
・感情を読み取る能力によるもの
…犬はほかの動物に比べ人間の感情を読み取ることに長けていることから、家族や同居人などの行動や感情の変化から帰宅を察知している
・テレパシーによるもの
…犬には帰宅予知能力があるとされ、飼い主が帰ろうと思った瞬間に何らかの行動を起こす。ルパート・シェルドレイク氏による実験や調査では51%の家庭で飼い主の帰宅前に興奮する素振りが見られた(※1)
わんちゃんが飼い主さんの帰りがわかる理由の仮説は現在5つありますが、ほとんどの説に反証事例が多数あることから、一番有力なのはテレパシー説となっています。
今はまだ解明されていないわんちゃんの飼い主さんの帰りを察知する能力ですが、解明されていないものが多いからわんちゃんにテレパシー説があっても何ら不思議はないですね。
「はい」と回答した飼い主さんはどうしてそう思ったのでしょうか。どの仮説に当てはまるか考えながら実際のエピソードをご覧ください。
(※)参考:ルパート・シェルドレイク著「あなたの帰りがわかる犬」(工作舎)
■実際にあったエピソードに早く家に帰りたくなる!
「何故か、車で1分先くらいを通過したくらいから玄関を向いてソワソワしはじめ『あ、帰ってくるんだな』と思うと本当に車が到着する」(女性 / 40代 / ミニピン)
「私が帰宅すると必ず玄関でしっぽを振って待っている。留守中ずっと待っているんじゃないかと心配になったこともあるが、寒い時期は直前までコタツに入っていたようで身体が暖かかったので一安心」(女性 / 30代 / チワワ)
「普段は玄関の靴箱の横でダラーんとして過ごしているのですが、夕方の家族が帰る時間帯になるとノソノソと起き上がり、玄関を鼻で開けて外に出ている(笑)※田舎の為、鍵はかけなくても大丈夫(笑)」(女性 / 30代 / ミニチュアダックス)
「遊んでいたうちの犬が突然玄関を見て動かなくなりました。特に外で音がした様子もなかったので不思議に思っていたのですが、その2、3分後に夫が帰宅しました。うちの犬は夫がマンションに着いた瞬間に帰宅を察知していたようです。マンションの入口から我が家の部屋までは少し距離があるのに、わかったようでした」(女性 / 40代 / 雑種)
「寝ていたと思ったら急に立ち上がり玄関の方を向いて座る。その数分後に誰かしらが帰ってくるため。車の音で判断しているのか…?」(女性 / 30代 / ラブラドール)
「ワンコが喋りだしたら、旦那か帰ってくる証拠!私が気付かなくても、ちゃんと察知する!」(女性 / 30代 / トイプー)
「防犯カメラを自宅内につけていてちょうど自分達が帰る時間に動き出す姿が映っていました」(男性 / 30代 / トイプー)
エピソードは、車の音や足音など「音」に反応しているものや「毎日の習慣」から帰ってくる時間がわかっていることがうかがえる内容が多く見られました。
しかし、帰宅時間が決まっていない飼い主さんの帰りを察知するわんちゃんもおり、どうしてわかるのかますます謎が深まりますね。
どんなパターンであっても、多くのわんちゃんが飼い主さんの帰りをけなげに待っていると考えたら、早く家に帰りたくなってしまうのではないでしょうか。
■「いいえ」「わからない」と回答した飼い主さんのコメントも
「エスパー犬ではないから」(男性 / 20代 / マルチーズ)
「基本的にのんびりしていて自分のペースで活動するのであまり出迎えられたりした記憶がないので」(女性 / 20代 / 柴犬)
「あまり待ってないような」(男性 / 20代 / ポメ)
「鍵の音が聞こえればわかるが、それ前はわからない」(女性 / 20代 / トイプー)
「主人が帰ってくる時に送ってくるLINEの着信音を聞くと玄関に走っていく。察知しているというよりもLINEやスマホの着信音が合図になっている気がする」(女性 / 40代 / ビション)
「時々察したように顔を上げることがあるけれど、大体寝たままで、音を聞いて気付いたようにして起きてくるから」(女性 / 30代 / イタグレ)
「全然気づかず寝てます」(男性 / 50代 / ミニチュアダックス)
「いいえ」「わからない」と回答した飼い主さんのコメントでは、玄関を開ける音で気づくわんちゃんや気にせず寝ているわんちゃんが多いようです。
わんちゃんは1日に多くの睡眠時間を必要とするため、飼い主さんがいないお留守番の時間はわんちゃんにとって体を休める時間なのかもしれません。
また、
「高齢で、寝ている時が多いため」(男性 / 20代 / シーズー)
といったコメントも見られ、わんちゃんの年齢や生活リズムも関係しているようです。
病気やケガがわかるわんちゃんは5割以上?!
■愛犬はほかの人や犬の病気やケガがわかる?
・わかると思う:51.5%(156人)
・わからないと思う:48.5%(147人)
愛犬はほかの人や犬の病気やケガが「わかると思う」と回答した飼い主さんは51.5%でした。
わんちゃんはこれまでもその優れた嗅覚によって、さまざまな探知犬として活躍してきましたが、近年ではがん探知犬やコロナ探知犬といった医療探知犬の活躍が期待されています。
■探知犬の種類
動植物検疫探知犬 / 麻薬探知犬 / 爆発物探知犬 / 地雷探知犬 / 銃器探知犬 / 放火探知犬 / DVD探知犬 / 電子機器探知犬 / 現金探知犬 / 遺体探知犬 / 医療探知犬 / トリュフ探知犬など多数
わんちゃんの鼻から入った空気は2つに分かれ、脳と肺に送られます(※2)。
※嗅覚受容体の数や嗅細胞の数は論文によって異なるため省略
更に、鼻腔にある嗅覚受容体の数や嗅細胞の数が多く、匂いの情報を処理する脳の部位も発達していること、匂いを識別する匂いの階層化能力があることから複雑な匂いでも容易に嗅ぎ分けられると考えられています。
匂いからストレスや病気すらも感知することができると言われていますが、今回のアンケートで5割以上の飼い主さんが「わかると思う」と回答していることから、訓練されていないわんちゃんでも病気やケガがわかるのでしょうか?
もしそうなら、日本に5頭しかおらず、特定の犬種で優れた能力を持った一握りのわんちゃんしかなれないとされているがん探知犬に希望が見えてきますね。
実際のコメントをご紹介します。
(※2)参考:AFP BB Nwes「ビデオグラフィック『犬の嗅覚』」
■偶然?わんちゃんの能力?肉腫やがんを感知したエピソードも!
「ある時から犬が私に撫でられるのを嫌がるようになり、それから数週間たって自分でも自覚するような手の平の肉腫ができた。治療後は普通に撫でさせてくれるようになった」(女性 / 30代 / 雑種)
「私は多頭飼いをしており、他の犬が体調を崩していると、その子に寄り添っていたことがあったり、私が妊娠した時期に近くに寄り添ってくれていた」(女性 / 20代 / トイプー)
「2匹のうち1匹が、もう1匹のおしっこを舐めるようになって、そのわんこのお腹?胸?を舐めようとするんです。そうしたら、肺がんがみつかり、すぐに手術することができました。がんを取ってからはおしっこを舐めることはありません」(女性 / 40代 / ミニチュアダックス・MIX犬)
「前に飼ってた同じダックスが癌になった時、膨れてしまったところをよく舐めてあげていた」(女性 / 40代 / ミニチュアダックス)
「2匹いるのですが、1匹のわんこが体調悪いと近くに行って心配そうになめたりしているから」(女性 / 40代 / コリー・MIX犬)
「私が肩を脱臼した時に痛がっていたら肩をペロペロと舐めてくれました」(男性 / 40代 / 柴犬)
「お父さんが腰の怪我、お母さんが足を怪我した時、包帯で巻いてあるのに舐めて来たことがあるからです」(女性 / 20代 / コリー)
「体調が悪いときはそばにきて心配してくれる」というコメントが多く見られましたが、わんちゃんは飼い主さんの感情やその場の雰囲気を読み取り同調することができるため、病気やケガがわかってなのかは定かではありません。
しかし、わんちゃん同士のエピソードや撫でられるのを嫌がるようになったら肉腫ができていたなど、何らかの異変を感知する能力があることがうかがえます。
また、
「難しい質問ですがこちらの勝手な希望としてはわかっていると思います」(男性 / 50代 / パグ)
といったコメントもあったように、わかっていると思いたい飼い主さんも少なくないのかもしれません。
■「わかるとは思わない」と回答した飼い主さんのコメントも
「飼い主の自分が具合が悪かったり怪我をしていても全く無関心というか気が付かずに自分のこと第一な子なので、自分と関わりのない他人やワンちゃんのことはさらにどうでも良いんだろうなと思うので」(女性 / 30代 / ヨーキー)
「怪我や病気をしてても遊んで欲しくておもちゃをもってくる」(女性 / 30代 / 柴犬)
「腹痛だろうと腹部に体当たりして甘えてくるので」(女性 / 30代 / 紀州犬)
「匂いで分かると言う人がいますが…それならみんなすぐに病院に行ってるはずです」(女性 / 30代 / シーズー)
「わかるわけがなく、わかるという人はそのテンションで犬に接してるから犬もあわしてるだけ」(男性 / 40代 / 柴犬)
「うちの犬は、飼い主が体調が悪くても特に気にしていないようだから。特別な能力を持っている犬はいると思うけど」(女性 / 40代 / ビション)
「これは無理だと思います」(男性 / 50代 / ミニピン)
「わからないと思う」と回答した飼い主さんでは、「これまでに大きな病気やケガをしたことはないからわからない」といったコメントが多く見られました。
確かに、そうそう大きな病気やケガをすることはなく、なかなかわんちゃんの態度の変化を感じる機会はないため、わからないのではないかというのが正直なところのようです。
中には、
「倒れたふりしても寝たと思って一緒に横になってました」(女性 / 20代 / 雑種)
という飼い主さんも何人か見られましたが、わんちゃんは匂いで特定の病気を感知するため、「フリ」ではわんちゃんを惑わすことは難しいのかもしれません。
わんちゃんが言葉を理解していると思う飼い主さんは約9割!驚愕エピソードも
■愛犬は言葉を理解していると思う?
・理解していると思う:87.8%(266人)
・理解していないと思う:12.2%(37人)
愛犬は「言葉を理解していると思う」と回答した飼い主さんは87.8%でした。
以前からわんちゃんは飼い主さんの言葉を理解できることは脳科学の観点から判明していましたが(※3)、カナダの最新の研究ではわんちゃんは平均で89個の単語を理解できたという結果も。(※4)
そのことを考えれば、9割近い飼い主さんが愛犬は「言葉を理解していると思う」と回答しても何ら不思議はないでしょう。
わんちゃんが「待て」「お座り」「伏せ」といったコマンドを理解していることは想像がつきますが、実際どこまで言葉を理解しているのでしょうか。
実際のエピソードをご紹介します。

(※3)参考:National Geographic「犬は飼い主の言葉を理解している、脳研究で判明」
(※4)参考:ScienceDirect「Responses to spoken words by domestic dogs: A new instrument for use with dog owners」
■実際のエピソードにドラマや映画に夢中になるわんちゃんも!
「郵便屋さんがくるとすぐに吠える愛犬。ポストまで走っていきます。ついでに持ってきて!と言うと、ポストに投函されたものを咥えてもってきてくれます」(女性 / 30代 / MIX犬)
「良く話を聞いているし、簡単な単語はもちろん、会話も理解している時があるし、ドラマや映画も見ていて、危ないシーンや暴力的シーンでは吠えるし、悲しいシーンでクーンと言う時があり驚いた」(女性 / 40代 / ミニピン)
「先日、○○(探しているもの)どこー?と聞いたら、咥えて持ってきたことがあるため。(特に教えてないのに)」(女性 / 30代 / ラブラドール)
「室内で着ていたドッグウェアを脱いで散歩に出かけるが、帰って体や足を拭いた後、服を着ずにリビングに入ってきた犬に「あれ、服は?」と聞いたらダッシュで玄関に取りに戻る」(女性 / 50代 / MIX犬)
「お姉ちゃんどこいったの?と家族がきくと必死に私を探します。お父さんどこ行ったの?と聞くとお父さんを探します。ちゃんと見つけるので偉いです!」(女性 / 20代 / トイプー)
「おもちゃやぬいぐるみの名前を理解していて『〇〇持ってきて』と言うとその通り持ってくる」(女性 / 40代 / ミニチュアダックス)
「『○○(先住犬の名前)はどこ?』と言うとそこへ行くから」(女性 / 50代 / ミニチュアダックス)
わんちゃんがどれだけ言葉を理解できるかは個体差がありますが、郵便物を取ってくる、パンツを届ける、誰かを探しに行くなど、特別な訓練をされていないわんちゃんでもできるということは、わんちゃんの言葉の理解力は人間が考えている以上なのかもしれません。
■「理解していないと思う」と回答した飼い主さんのコメントも
「声のトーンで判断しているだけだと思います」(男性 / 40代 / MIX犬)
「簡単な単語は理解してそうだけど、文章まではわからないと思います。病院(苦手な所)に行くのにぜんぜん理解してなくて散歩に行くかのようにしっぽ振ってたりするからです」(女性 / 40代 / チワワ)
「必死になって覚えさせた待て以外の言葉には全く反応しません」(男性 / 10代 / ミニチュアダックス)
「どれだけ叱っても何度も同じことをするから」(女性 / 30代 / コリー)
「自分の行動に関する言葉はわかっている。他の事は話しの抑揚や声の大きさなどで何となく雰囲気を感じていると思う」(男性 / 60代 / ゴールデン)
「人間が、犬の言葉を理解していないのに、犬が人間の言葉を理解しているとは考えにくい」(女性 / 50代 / 柴犬)
「『待て』を覚えるのにもひと月以上かかったし、どんな風に話しかけても理解はしていないだろうな~と思う。思いながら話しかけています」(女性 / 30代 / 紀州犬)
理解していないと思うと回答した飼い主さんでは、「コマンドはわかるけどそれ以上は無理」というコメントが多く見られました。
確かにわんちゃんは全ての言葉や複雑な言い回し、文章などを理解することはできないと言われており、声のトーンや飼い主さんの表情や感情から読み取っている部分もあります。
しかし、飼い主さんのために何を話しているか理解しようとしているのは事実であり、動物の中でも群を抜いて優れたコミュニケーション能力を持つわんちゃんならではのことではないでしょうか。
わんちゃんは人間に話しかけているかも?愛犬が犬語で「しゃべる」と回答した飼い主さんは77.6%!
■愛犬は犬語でしゃべる?
・しゃべる:77.6%(235人)
・しゃべらない:22.4%(68人)
愛犬が犬語で「しゃべる」と回答した飼い主さんは77.6%でした。
わんちゃんははるか以前から人間と関わり合いが深く、コミュニケーション能力も高いため、しゃべるわんちゃんも多いようです。
また、わんちゃんは19種類のジェスチャーをさまざま組み合わせて使いこなし、飼い主さんに自分の意志を伝えていることも明らかになっており(※5)、しゃべったり身振り手振りでコミュニケーションを図ろうとするわんちゃんは凄い生きものですね。
(※5)参考:Animal Cognition「You talkin’ to me? An assessment of commands as play signals during dog–human play」
犬語翻訳アプリって実際どうなの?「やや当たっている」という回答も!
■犬語翻訳アプリを使用したことある?
・ない:82.8%(251人)
・犬語翻訳アプリがあることを知らなかった:12.9%(39人)
・ある:4.3%(13人)
犬語翻訳アプリを使用したことは「ない」と回答した飼い主さんは82.8%でした。
愛犬が何を言っているのか気になる飼い主さんは多いですが、使用したことが「ある」と回答した飼い主さんは4.3%と意外にも少ない結果となりました。
犬語翻訳アプリはわんちゃんの鳴き声を分析し、どんな気持ちや感情なのかを表してくれるもので、現在は約20のアプリが存在します。
愛犬の気持ちを知りたい人には魅力的なアプリですが、その精度は実際どうなのでしょうか。
■実際に使用した人の感想は「外れていると思う」が最多!
・外れていると思う:4人
・やや外れていると思う:3人
・どちらとも言えない:3人
・やや当たっていると思う:3人
犬語翻訳アプリを使用したことのある13人に質問してみたところ、「外れていると思う」と回答した飼い主さんは4人でした。
「やや外れていると思う」も3人おり、翻訳精度は微妙なことがうかがえます。
「やや当たっていると思う」と回答した飼い主さんも3人いますが、そもそもわんちゃんが本当にどう思っているのかは誰もわかりようがないため、エンターテインメントとして割り切って利用すれば楽しめるかもしれませんね。
わんちゃんが言葉を話す時代がくる?!「話せない方がいい」は34.0%という結果に!
■わんちゃんが言葉を話せたほうがいい?
・話せたほうがいい:46.9%(142人)
・話せないほうがいい:34.0%(103人)
・わからない:19.1%(58人)
わんちゃんが言葉を「話せたほうがいい」と回答した飼い主さんは46.9%でした。
「話せないほうがいい」と回答した飼い主さんは34.0%おり、愛犬の気持ちは知りたくでも言葉を話すとなるとまた別であることがうかがえます。
獣医師や動物行動学者たちによる研究では、実際に1日30分、約7ヶ月のトレーニングで単語を話せるようになったとし、2045年までには犬も言葉を話せるようになるかもしれない(※6)としていますが、論文による正式発表には至っていません。
そのため、夢のような「もし~」の話ではありますが、飼い主さんはどう感じたのでしょうか。実際のコメントをご紹介します。
(※6)参考:Therapy Dogs OF AMERICA「BY 2045 SCIENTISTS PREDICT DOGS WILL BEGIN TALKING」
■「体の不調を教えてほしい」から話せたほうがいい
「愛犬の悩みや不満を聞いてあげてそれを解消してあげたいという気持ちでいっぱいだから。またあなたと出会えて幸せになれたし愛しているということをたっぷり伝えたいから!」(女性 / 30代 / ミニュチュアダックス)
「病気の際に、何が原因で体調が悪いのか特定するのに時間がかかり、言葉が話すことができたならばこれを解決することができると考えたからです」(男性 / 10代 / ミニュチュアダックス)
「愛犬が嬉しいとき、悲しいとき、苦しいときなど、知ることができるからです」(女性 / 40代 / 柴犬)
「なによりも、病気の時やけがをした時に痛いと言ってほしいです。痛いのに飼い主が気が付いてあげられなくて、我慢させてしまって本当にかわいそうな事をしたと思う事が多々あるためです」(女性 / 40代 / トイプー)
「犬の言葉を聞けるなんて、最高に楽しい。こちらをどう思っているのか、聞きたい」(男性 / 40代 / MIX犬・雑種)
「話せたほうがいい」と回答した飼い主さんでは、「病気や体調不良のときに教えてもらいたい」というコメントが多く、これまで愛犬に旅立たれたことのある飼い主さんのコメントも見られました。
「単純に面白そう」「今以上に意思の疎通ができる」といったコメントもあり、わんちゃんが言葉を話せるようになったとしても抵抗はないようです。
■「聞かないほうがいいこともある」から話せないほうがいい
「ご飯くれ、おやつの時間だ、新しい水を入れてくれ、ペットシーツを交換しろ、散歩に生きたくない、動物病院には行きたくない等々、飼い主の私にえらそうに命令してきそうなので言葉は話せなくて良いです」(男性 / 40代 / 雑種)
「うるさそうだし、色々とばらされたくないし、人間のいいように解釈しているから」(女性 / 40代 / ミニピン)
「こちらの都合よく解釈して上手くいってる部分があると思うので。言葉が話せたら色々モメそう」(女性 / 30代 / ヨーキー)
「言葉の話せない今の状態のワンちゃんたちの表情などから気持ちを理解しようとするのを忘れたくないからです」(女性 / 20代 / 柴犬)
「話せないからこそ愛おしい」(男性 / 30代 / ホワイトテリア)
「話せないほうがいい」と回答した飼い主さんではさまざまなコメントがありましたが、「話せないから愛おしい」と思っていることがうかがえました。
■「想像できない」からわからない
「話せたら会話ができるという利点があるが、反対に話せたら家を出る時に引き止められて家を出ることができないと思うから」(女性 / 20代 / ミニュチュアダックス)
「話せた方が愛犬のことを分かってあげられるけど、喋れるようになってしまったら人間と動物の栄え目とかがわからなくなってしまうから」(女性 / 20代 / 雑種)
「聞きたいような聞きたくないような複雑な感じなので」(女性 / 40代 / 雑種)
「複雑ですね。癒しであるため、喋ることは求めてないかも」(女性 / 30代 / パグ)
「話せるようにはならないと思う。でも愛犬が言葉を話せるのは、とても夢があって良いと思います」(女性 / 40代 / 柴犬)
「わからない」と回答した飼い主さんでは、「想像できない」「話せないと思う」といったコメントが多く見られましたが、話せたらいいと思う反面、話すと聞きたくないことも言われそうなどの複雑な心境が垣間見えました。
2045年にわんちゃんが本当に言葉を話せるようになるかはわかりませんが、わんちゃんは人間と暮らすことで今もなお進化を続けているため、いつかはそんなことが起こるのかもしれませんね。
そもそもわんちゃんと意志の疎通は可能?「どちらかと言えばできていると思う」は5割以上
■愛犬と意志の疎通ができていると思う?
・どちらかと言えばできていると思う:52.1%(158人)
・できていると思う:21.1%(64人)
・どちらでもない:17.5%(53人)
・どちらかと言えばできていないと思う:7.3%(22人)
・できていないと思う:2.0%(6人)
愛犬との意思の疎通で最も多い回答は「どちらかと言えばできていると思う」52.1%でした。
「できていると思う」と回答した飼い主さんも21.1%おり、合わせると7割以上の飼い主さんは愛犬と意思の疎通ができていると感じているようです。
わんちゃんには飼い主さんの感情に同調・共感する能力があることは数々の研究によって明らかになっており(※7)、それに合わせてこれまでの言葉を理解する能力やジェスチャーで意志を伝えていることを考えれば、愛犬と意思の疎通を図ることは不可能ではないでしょう。
しかし、「できていないと思う」と回答した飼い主さんも2.0%おり、どうしてそう思ったのかみなさんのコメントを見たところ、何を持って意思疎通が図れていると感じるかは飼い主さんそれぞれ異なり、しつけができているかできていないかで判断している人も多く見られました。
わんちゃんの本心を聞くことはできないため、「そうであってほしい」という希望も込められている結果なのかもしれません。
(※7)参考:麻布大学「イヌはヒトに共感する能力を有している ヒトの情動変化に応じたイヌの情動変化が観察された」
わんちゃんの驚くべき能力を一挙ご紹介!「地震を予知」「言葉をしゃべる」わんちゃんも!
わんちゃんにはさまざまな能力がありますが、「これって愛犬だけ?と思う能力があれば教えてください」と質問したところ、愛らしい能力から驚くべき能力まで寄せられました。
■実際のコメント
「食べ物が欲しい時に『食べる』とか『欲しい』とかしゃべっています」(女性 / 30代 / チワワ)
「散歩中に突然草むらの中に顔を突っ込んで何かを口に入れるときがあります。強引に口を開けて取り出すと500円硬貨だったり100円硬貨だったりするので、もしかするとお金を拾うのが上手なのかも知れません」(男性 / 40代 / MIX犬)
「大きい地震が起きる前日夜はずっと吠えてます」(男性 / 40代 / 柴犬)
「娘と〇〇さんのワンコは雷鳴ると風呂場へ隠れるんだって!って話した次の日に雷がなって、いつもはソファーの下へ隠れるのですが風呂場へ行って震えてたのを見たら言葉わかるんじゃない?ってビックリしました。初めての出来事でした」(女性 / 40代 / チワワ)
「お腹に赤ちゃんがいるとき、お腹を温めたり、いつもは乗ってきてたお腹に乗らなかったり、お腹をいたわってくれていて驚いた」(女性 / 40代 / ミニピン)
「おやつなどを自分の意志で選ぶこと(並べてどれにする?ってきくとひとつだけ選びます)」(女性 / 30代 / マルチーズ)
「子どもがリコーダーやピアニカを吹くと犬たちが合唱を始めます。吠えるとは違い、歌っているように聞こえます」(女性 / 40代 / チワワ)
「散歩時に脱いだ室内用ドッグウェアを玄関からリビングに咥えて持ってくる時、毎回振り回しながら完全に裏返しにして持ってくる」(女性 / 50代 / MIX犬)
「大根を掘るのを手伝ってくれていた」(女性 / 30代 / 柴犬)
「言葉をしゃべる」や「地震がわかる」といったコメントが複数見られました。凄いわんちゃんもたくさんいるのですね。
また、どのコメントも飼い主さんの愛がたくさん感じられ、わんちゃんの人間を夢中にさせる愛らしさも凄い能力なのではないでしょうか。

まとめ
・わんちゃんによっては飼い主さんが帰る数分前から帰りを察知する
・一部のわんちゃんは病気やケガがわかり舐めるなどの行動をとる
・わんちゃんは飼い主さんの言葉を理解し、自ら何かを探す、持ってくる、届けるといった行動も見られる
・愛犬が犬語で「しゃべる」と回答した飼い主さんは7割以上と多いが、犬語翻訳アプリを使用したことが「ない」飼い主さんも8割以上と多かった
・わんちゃんが言葉を話せないほうがいいと思う飼い主さんは34.0%いたが、愛犬と意思の疎通が「ややできていると思う・できていると思う」は7割以上となった
わんちゃんは愛らしい存在ですが、その秘めた能力には驚かされますね。
わんちゃんの能力はまだまだ解明されていないことも多く、現在も世界各地でさまざまな研究が行われています。
現代科学では解明できないわんちゃんの能力、わんちゃんの魅力がますます深まったのではないでしょうか。
調査概要
・アンケート内容:愛犬が「できること」に関するアンケート
・調査方法:インターネット調査
・対象者:全国の10代~60代の犬の飼い主さん303人(男性82人 / 女性221人)
・実施期間:2022年1月14日~1月16日
【協力してくれたわんちゃんの犬種】※多い順に記載
トイ・プードル(43) / チワワ(37) / ミニチュア・ダックスフンド(35) / 柴犬(32) / 雑種犬(29) / MIX犬(28) / ポメラニアン(16) / ウェルシュ・コーギー・ペンブローク(9) / ゴールデン・レトリバー(9)キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(6) / シー・ズー(5) / パグ(5) / パピヨン(5) / マルチーズ(5) / ミニチュア・シュナウザー(5) / ボーダー・コリー(4) / ラブラドール・レトリバー(4) / イタリアン・グレーハウンド(3) / ヨークシャー・テリア(3) / 甲斐犬(2) / シェットランド・シープドッグ(2) / ビション・フリーゼ(2) / フレンチ・ブルドッグ(2) / ミニチュア・ピンシャー(2) / 秋田犬(1) / ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア(1) / 紀州犬(1) / コッカー・スパニエル(1) / ジャーマン・シェパード(1) / ジャックラッセルテリア(1) / 日本スピッツ(1) / ビーグル(1) / ペキニーズ(1) / ボーダー・テリア(1) / ボストン・テリア(1) / ミディアム・プードル(1) / 不明(6)
※複数回答