わんちゃんと暮らしていると、さまざまなことでお世話になるのが動物病院です。
しかし、動物病院が苦手なわんちゃんは多く、「病院」と聞いただけで逃げ出してしまうわんちゃんも!
そこで今回INUNAVIでは、犬の現・元飼い主さん476人を対象に「動物病院」についてアンケートを実施しました。
わんちゃんは動物病院が嫌いなのか、利用頻度はどれくらいなのか、はたまた医療ミスやトラブルに感謝エピソードなど、リアルな動物病院事情をご紹介します!
わんちゃんと暮らしていると、さまざまなことでお世話になるのが動物病院です。
しかし、動物病院が苦手なわんちゃんは多く、「病院」と聞いただけで逃げ出してしまうわんちゃんも!
そこで今回INUNAVIでは、犬の現・元飼い主さん476人を対象に「動物病院」についてアンケートを実施しました。
わんちゃんは動物病院が嫌いなのか、利用頻度はどれくらいなのか、はたまた医療ミスやトラブルに感謝エピソードなど、リアルな動物病院事情をご紹介します!
目次
■動物病院の利用頻度
・半年に1回くらい…126人
・3週間~1ヶ月に1回くらい…104人
・2ヶ月~3ヶ月に1回くらい…104人
・1年に1回くらい…63人
・数年に1回くらい…40人
・1週間~2週間に1回くらい…16人
・4ヶ月~5ヶ月に1回くらい…15人
【10人以下の回答】
ほぼ毎日通院(2人) / 利用したことはない(6人)
【詳しい内訳】
ほぼ毎日通院(2人) / 1週間に1回くらい(7人) / 2週間に1回くらい(9人) / 3週間に1回くらい(9人) / 1ヶ月に1回くらい(95人) / 2ヶ月に1回くらい(39人) / 3ヶ月に1回くらい(65人) / 4ヶ月に1回くらい(11人) / 5ヶ月に1回くらい(4人) / 半年に1回くらい(126人) / 1年に1回くらい(63人) / 数年に1回くらい(40人) / 利用したことはない(6人)
動物病院の利用頻度で最も多い回答は「半年に1回くらい」126人でした。
次いで「3週間~1ヶ月に1回くらい」104人や「2ヶ月~3ヶ月に1回くらい」104人と続くことから、定期的に利用している飼い主さんが多いことがうかがえます。
みなさん、どんな目的で利用しているのでしょうか?
■主に利用している目的
・狂犬病ワクチンや混合ワクチン接種…34.0%(162人)
・調子が悪いとき…26.9%(128人)
・定期健診…17.4%(83人)
・病気やケガで定期的に…10.5%(50人)
・爪切りや耳掃除、肛門腺絞りだけ…4.2%(20人)
・トリミングやペットホテルとして利用…4.0%(19人)
・歯石の除去…1.7%(8人)
・利用したことはない…1.3%(6人)
主に利用する目的で最も多い回答は「狂犬病ワクチンや混合ワクチン接種」34.0%でした。
これは、わんちゃんには年に1度のワクチン接種が推進されているための結果と言えるかもしれません。
しかし、やはり「病院」だけあって、「調子が悪いとき」26.9%や「病気やケガで定期的に」10.5%といった目的で利用することが多いようですね。
■わんちゃんが動物病院をどう思っているか
・嫌いだと思う…70.0%(333人)
・好きだと思う…11.8%(56人)
・なんとも思ってなさそう…10.9%(52人)
・行く病院によって好き嫌いがあると思う…6.5%(31人)
・以前は好きだったが嫌いになったと思う…0.8%(4人)
わんちゃんは動物病院をどう思うかで最も多い回答は「嫌いだと思う」70.0%でした。
動物病院では触られたくないところを触られたり、注射や点滴など痛いことをされる場所だとわかっているわんちゃんも多く、どうしても苦手になってしまうのかもしれません。
また、以前INUNAVIでご紹介した記事、「犬は飼い主に似る?人間みたいな行動をするおもしろエピソードも…!」の【犬が嫌いな言葉ランキング】でも「病院」はランクインしていましたよ!
【嫌いだと思う】
【好きだと思う】
【なんとも思ってなさそう】
【行く病院によって好き嫌いがあると思う】
【以前は好きだったが嫌いになったと思う】
嫌がっているのか喜んでいるのか、わんちゃんのわかりやすい態度で飼い主さんもわんちゃんが動物病院をどう思っているのか感じるようですね。
■動物病院を選ぶ基準
・近所にある…353人
・愛犬に親身になってくれる…234人
・飼い主に親身になってくれる…195人
・近所の評判が良い…163人
・日曜や祝日でも利用できる…94人
・ネットの口コミが良い…83人
・知人や友人の紹介…82人
・診察代が安い…74人
・ペット保険が使える…68人
・設備が充実している…66人
・獣医師会に所属している…30人
・24時間利用できる…22人
※複数回答
【20人以下の回答】
小さな病院(11人) / 大きな病院(7人) / 特に基準はない(4人) / 獣医師会に所属していない(3人)
動物病院を選ぶ基準で最も多い回答は「近所にある」353人でした。
やはり、何かあったときにすぐに行ける場所や、通いやすい場所で動物病院を選ぶ飼い主さんが多いということがわかりますね。
実際に不動産会社の人がペット可物件でおすすめする条件(※1)も、「動物病院が近くにある」が1位でした。(※1参考:ペット可物件でおすすめの住まいの条件ランキング)
■利用していて特に困ったことランキング TOP10
1位:近所に24時間診てくれる病院がない…27.3%(130人)
2位:検査代や治療代、薬代が高い…25.6%(122人)
3位:高度な(専門的な)医療を受ける場所が限られる…3.8%(18人)
4位:早朝・昼過ぎ・夜間などの診察時間外の時間が中途半端…3.2%(15人)
5位:地域に犬の救急車がない…2.3%(11人)
5位:診断ミス…2.3%(11人)
7位:獣医が原因を特定できない…2.1%(10人)
8位:地域に往診してくれる病院がない…1.7%(8人)
9位:人気で予約が取れない・待ち時間が長い …1.5%(7人)
10位:入院や手術に付き添いができない…1.3%(6人)
10位:獣医師または看護師が事務的…1.3%(6人)
【ランキング外の回答】
薬が多い1.1%(5人) / 検査が多い0.6%(3人) / 治療法が限られていて治療できないことがある0.4%(2人) / 専門医を探すのに苦労する0.4%(2人) / 全身麻酔が必要な処置が多い0.4%(2人) / 先生と犬の相性が悪い 0.2%(1人) / 待合室が狭く屋外で待つことがある0.2%(1人) / 選べるほど病院がない0.2%(1人) / 困ったことはない24.2%(115人)
特に困ったことの最も多い回答は「近所に24時間診てくれる病院がない」27.3%でした。
わんちゃんの体調が悪くなるのはなぜか夜間や早朝といったことも多く、動物病院が開くまでの時間は飼い主さんにとって、果てしなく長いように感じるものです。
地域によっては24時間開いている動物病院がなく、あったとしても移動手段に困ると感じている飼い主さんが多い結果となりました。
■担当の獣医師が犬を嫌いだと思ったこと
・ない…96.4%(459人)
・ある…3.6人(17人)
担当の獣医師が犬を嫌いだと思ったことが「ある」と回答した飼い主さんは 3.6%でした。
以前、「獣医師に聞いてみたいこと」を募集したところ、「犬が好きか聞いてみたい」という質問があったため、今回飼い主さん目線で回答してもらいました。
嫌いだと思ったことが「ない」と回答した飼い主さんが96.4%もいるように、多くの獣医師はわんちゃんが好きですが、日本には約35,000人以上の獣医師がいる※2ため、中には苦手だったりお仕事モードになってしまう獣医師もいるのかもしれません。
「嫌いだと思ったことがある」と回答した理由に納得できるようなコメントが多く、わんちゃんを相手に舌打ちや冷たい態度を取られたら、「この先生は犬が嫌いなのかな」と思っても仕方がありませんね。
■トラブルや医療ミスの経験
・ない…92.0%(438人)
・ある…8.0%(38人)
トラブルや医療ミスの経験が「ある」と回答した飼い主さんは8.0%でした。
「ない」が92.0%と、圧倒的にトラブルや医療ミスはないことのほうが多いように本来あってはいけないことなのですが、一体どんなトラブルや医療ミスがあったのでしょうか。
コメントの多くが「診断ミス」や「処置ミス」、そしてまさかの「診察拒否」でした。病気を治すはずの病院で、ミスによって亡くなってしまうわんちゃんがいるのは悲しいことですね。
動物病院は総合診療であることが多く、わんちゃんは人間のように気軽に専門診療を受けることはできません。
多くの獣医師は日々勉強し、常に細心の注意を払ってくれていますが、愛犬のささいな異変にいち早く気付けるのは飼い主さんです。
愛犬の不調を見逃さないと共に、診断に疑問が残るようなら人間がセカンドオピニオンを受けるように、ほかの動物病院を受診することも考えることが大切ですね。
トラブルや医療ミスといった動物病院のマイナスな面を紹介しましたが、ほっこりしたり感謝するようなできごとのほうが実際には多いです。
そんな飼い主さんたちのほっこり・感謝エピソードをご紹介します。
すべてのコメントを紹介することができないのが残念なくらい、とても心温まるほっこりエピソードがたくさんありました。
獣医師やスタッフのわんちゃんに対する愛情を、肌で感じている飼い主さんがほとんど!すべてがそんな動物病院だといいですね。
胸を打たれるような感謝エピソードもたくさんありました。どれも獣医師の人柄がうかがえるような、素晴らしい対応です。
獣医師の仕事は想像以上にとても過酷なものです。大きな病院でもなければ休憩時間もまともに取れないだけでなく、休日や夜間も入院している動物たちの様子を見に足を運んでいます。
そして飼い主さんのSOSがあれば、出来る限り応えてくれようと…。精神面も体力面も大変なのに、それでも獣医師を続けるのは動物の命を救いたいという思いからなのかもしれません。
さまざまな目的でお世話になる動物病院。患者はわんちゃんでも、利用するのは飼い主さんです。
飼い主さんが動物病院にあったらいいなと思うサービスや、改善してほしいと思っていることはどんなことなのでしょうか。
■そのほかのあったらいいなと思うサービス
・診察後や注射後におやつをくれる
・オンライン診療
・往診サービス
・送迎サービス
・犬の救急車
・一時預かりサービス
・個室の待合室
・健康管理や病気予防、しつけなどを学習する場
・もしものときの葬儀の案内やサービス
・ドッグランやドッグカフェの併設
・保護犬・猫の譲渡会
・動物介護士やトレーナーなど専門家の連携サービス
あったらいいなと思うサービスでは、「オンライン相談」「オンライン診療」といったものや、「往診サービス」「送迎サービス」などのコメントが多くありました。
わんちゃんでは人間のように救急車を呼ぶこともできず(一部の地域には動物救急車がありますが)、移動手段がない飼い主さんや連れていくのが難しいわんちゃんがいる場合、そういったサービスがあれば助かりますね。
■そのほかの改善してほしいこと
・24時間対応もしくは夜間診療や緊急対応
・ネット予約・オンライン予約
・自動会計機
・犬がリラックスできる雰囲気作り
・入院時のケージを温かみのあるものに変更してほしい
・料金の改善
・待ち時間の改善
・詳しい薬の説明
・白衣ではないものを着用してほしい
・医療ミスの厳しい取り締まり
・獣医師とは別にカウンセラーの常駐
改善してほしいことでは「24時間対応」「夜間診療」「緊急対応」が圧倒的に多いコメントでした。
一部の地域には24時間対応の動物病院もありますが、ほとんどの地域では診療時間が中途半端で、地域で1軒も動物病院が開いていない時間帯が存在します。
ですから、24時間対応を望む声が必然と多く、またそれが難しいということも飼い主さんたちはわかっているので、せめて緊急対応してほしいというのが正直なところと言えるでしょう。
【アンケート調査概要】
・アンケート内容:「動物病院」に関してのアンケート
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:10代~60代の全国の犬の現・元飼い主さん476名(男性127名 / 女性349名)
・アンケート実施期間:2021年5月12日~5月13日
【アンケート項目】
Q1:動物病院を利用する頻度を教えてください
Q2:どのような目的で利用することが多いですか・でしたか?
Q3:わんちゃんは動物病院をどう思っていると思いますか・思いましたか?
Q4:動物病院を選ぶ基準は何ですか?
Q5:動物病院を利用していて特に困ったことはありますか・ありましたか?
Q6:担当している獣医師が「犬」は好きではないと感じたことはありますか?
Q7:動物病院で何かトラブルや医療ミスがあったことはありますか?
Q8:動物病院でのほっこり・感謝エピソードがあれば教えてください
Q9:動物病院でこんなサービスがあったらいいな・こんなところを改善してくれたらいいなと思うことがあれば教えてください
・愛犬が動物病院を嫌いだと思う飼い主さんは70.0%
・動物病院で特に困ることは近所に24時間診てくれる病院がない!
・トラブルや医療ミスにあった飼い主さんは2.5%
今回は、動物病院にスポットを当ててご紹介しました。
やはり動物病院が苦手なワンちゃんは多いですが、体調が悪いときなどは利用しないわけにはいきませんね。
動物病院選びは難しく、人気がある病院だから良い病院…というわけでもありません。
もちろん、何を基準に良い悪いとするかは飼い主さんによって異なりますが、「わんちゃんのことを考え、飼い主に寄り添ってくれる獣医師がいる病院」ということはみなさん共通しているのではないでしょうか。
わんちゃんと暮らす飼い主さんなら、誰もが必ず利用する動物病院。ほっこりしたり、感謝できるような素敵な獣医師に巡り合えるといいですね。
執筆者
18歳のチワックスと1歳のチワックス、ポメチワ、0歳のチワックスの4匹と暮らしています。これまで愛犬チワワと2匹のミニチュアダックスたちの闘病・介護生活の経験から、犬の健康や介護について学びを深めペットにまつわる様々な資格を取得し、老犬のトータルケアサロン開業に向けて準備中です。
【保有資格:ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー / JKC愛犬飼育管理士 / YMAA薬機法・医療法適法広告取扱個人認証規格】