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原産地スイスでは、絶滅の危機に瀕しているアッペンツェラー・キャトル・ドッグ(Appenzeller Cattle Dog)!
ヨーロッパの一部地域をのぞき、その飼育数はごくわずか。もちろん日本でも今までに登録されていた記録はありません。
とても珍しい犬種であるアッペンツェラー・キャトル・ドッグについて、性格や飼い方など、できる限り情報を集めて解説しています。
SNSで見つけたかわいい写真も最後に紹介しますので、ぜひこの機会にアッペンツェラー・キャトル・ドッグについての知識を深めてくださいね。
目次
アッペンツェラー・キャトル・ドッグは牧牛犬として活躍!歴史や基本情報
【アッペンツェラー・キャトル・ドッグの基本情報】
体高…オス:52〜56cm、メス:50〜54cm(±2cmまで許容)
体重…約22〜32kg
寿命…12〜15年
別名…アッペンツェラードッグ / アッペンツェラーフント / アッペンツェラー・マウンテン・ドッグ / アッペンツェラー・ゼネンフント/アッペンツェル・キャトル・ドッグ
アペンツェラー・キャトル・ドッグは、今でも現役で牧牛の仕事をしている働き者の犬種です!
東スイスのアッペンツェル地方で作出され、ルーツはグレート・スイス・マウンテンドッグにスピッツ種の血が入り込んだことから。
最も古い犬種の1つとも言われていますが、しばらくは犬種として確立されていませんでした。一番古い記述は1853年に出版された、アルプスの動物に関する本。
その後1889年にFCIによって公認されましたが、純血種の数は少なく、一時絶滅の危機に瀕してしまったこともありました。
現在では徐々に頭数は増えているそうですが、スイスマウンテンドッグ4種※1の中でも非常に希少な犬種と言われています。
そのため家庭犬としてのブリーディングは頻繁に行われず、古き良き農場犬としての気質を色濃く残しています。
牧牛、護畜の能力に優れ、荷車を引く作業犬や救助犬としても活躍しているんですよ!
アッペンツェラー・キャトル・ドッグは番犬気質!家族大好きで愛情たっぷり
アッペンツェラー・キャトル・ドッグの性格は、一言でいうと、かなりの番犬気質!
お仕事犬としての歴史も長く、農場をうろつきながら常に警戒心を持って行動しています。そのため、小さな異常も見逃さず、大きな声で吠え立てる傾向も。
家族が大好きで愛情深く、そばにいるのが好きという性格でもあり、番犬として様々な場所を守らなくては!という気持ちが強いのかもしれません。
活発ではつらつ。頼りになる性格のため、よき相棒・よき番犬となるでしょう。
アッペンツェラー・キャトル・ドッグの被毛は?
アッペンツェラー・キャトル・ドッグの被毛はダブルコートで、硬く体にフィットしているのが特徴です。
ダブルコートの中では比較的抜け毛は少ないと言われており、※2手入れも簡単でトリミングの必要もなく、週に1〜2回のブラッシングで十分でしょう。
ただし垂れ耳のため、耳のお手入れには十分注意してください。蒸れて病気を発症してしまう可能性もありますので、お散歩帰りや汚れたときは耳掃除の習慣を付けるといいですね。
毛色はトライカラーが基本。左右対称のマーキングが、目の上と頬、胸元、足に入っています。
他のスイスマウンテンドッグと同じくブラックを基調としたカラーリングが多くなっていますが、稀にハバナブラウン(チョコレート色)を基調としたトライカラーの個体もいます。
ブラック以外の毛色がある、唯一のスイスマウンテンドッグと覚えておきましょう!
アッペンツェラー・キャトル・ドッグの育て方やしつけのポイント
アッペンツェラー・キャトル・ドッグは、訓練が好きで状況判断も良いですが、自分で会いたい人・会いたくない人を選ぶ自信家の面もあります。
家庭犬としてブリーディングされてこなかったという歴史もあり、初心者が飼うのは難しいと言えるでしょう。
子犬の頃からの社会化が非常に重要であり、また、運動量も大きなポイントとなってきます。
散歩の目安は1日60分を2回。
ドッグランやドッグスポーツなど取り入れながら、有り余る体力を消費させてあげてください。
エネルギッシュで疲れを知らず、スタミナ満点!運動不足になると、途端に問題行動を起こしてしまう可能性もあります。
さらに牧牛・護畜犬としての性質が強いため、吠える声が大きく都会での飼育には向いていません。
広くのびのびとした場所で過ごせるよう、工夫が必要ですね。
アッペンツェラー・キャトル・ドッグのかかりやすい病気は?
アッペンツェラー・キャトル・ドッグがかかりやすい、と言われている病気がいくつかあります。
■アッペンツェラー・キャトル・ドッグがかかりやすい病気
・股関節形成不全
・難聴
・初期の白内障
・皮膚病
認定を受けたブリーダーであれば、アレルギーや難聴、白内障についての品質を保証しているそう。
お迎えの際は、よいブリーダーを選ぶのが大切だと分かりますね。
アッペンツェラー・キャトル・ドッグを迎える方法!相場価格は約57万円〜
アッペンツェラー・キャトル・ドッグは、世界的にみても珍しい犬種のため、日本でお迎えするには輸入しか方法がありません。
今後、ペットショップや国内ブリーダーの取り扱いが出てくるとは考えにくいでしょう。
海外の相場価格は、約600ドル〜1,500ドル程度と言われ、※2日本円に換算すると、約7万円〜17万円程度。
ここに輸入代行費が50万円〜プラスされると考えると、最低でも57万以上かかることになります。
アッペンツェラー・キャトル・ドッグと似ている犬種は?違いも解説
アッペンツェラー・キャトル・ドッグは、バーニーズ・マウンテン・ドッグやエントレブッハー・キャトル・ドッグ、グレーター・スイス・マウンテン・ドッグによく似ています。
この4犬種は同じルーツを持つスイスマウンテンドッグであるため、似ているのも仕方ありません♪
しかしいくつかのポイントで違いがありますので、詳しくみていきましょう。
バーニーズ・マウンテン・ドッグ
アッペンツェラー・キャトル・ドッグとバーニーズ・マウンテン・ドッグの違いは、被毛の長さとカラー、そして体格、しっぽです。
アッペンツェラー・キャトル・ドッグが短毛で体にフィットした被毛なのに対し、バーニーズ・マウンテン・ドッグの毛足は長く、フワフワとしているのが特徴。
また、アッペンツェラー・キャトル・ドッグにはブラックとハバナブラウンの基本色が認められているのに対し、バーニーズ・マウンテン・ドッグはジェット・ブラックのみ。
体高は約15cmほど違いがあり、アッペンツェラー・キャトル・ドッグは中型犬サイズ。バーニーズ・マウンテン・ドッグは大型犬サイズとなっています。
そしてしっぽですが、アッペンツェラー・キャトル・ドッグが巻き尾なのに対し、バーニーズ・マウンテン・ドッグ は下に垂れ下がったしっぽをしています。
アッペンツェラー・キャトル・ドッグは、スイスマウンテンドッグ4犬種の中で唯一、ロールパンのようにクルンとした巻き尾を持っているんですよ!
グレーター・スイス・マウンテン・ドッグ(グレート・スイス・マウンテン・ドッグ)
アッペンツェラー・キャトル・ドッグと グレーター・スイス・マウンテン・ドッグの違いは、被毛のカラーと体格、そしてしっぽです。
アッペンツェラー・キャトル・ドッグにはブラックとハバナブラウンの基本色が認められているのに対し、グレーター・スイス・マウンテン・ドッグ はブラックのみ。
体高は約10cm〜15cmほど違いがあり、アッペンツェラー・キャトル・ドッグは中型犬サイズ。グレーター・スイス・マウンテン・ドッグ は大型犬サイズとなっています。
また、アッペンツェラー・キャトル・ドッグが巻き尾なのに対し、グレーター・スイス・マウンテン・ドッグ は下に垂れ下がったしっぽをしています。
エントレブッハー・キャトル・ドッグ(エントレブッハー・マウンテン・ドッグ)
アッペンツェラー・キャトル・ドッグとエントレブッハー・キャトル・ドッグの違いは、被毛のカラーと体格、そしてしっぽです。
アッペンツェラー・キャトル・ドッグにはブラックとハバナブラウンの基本色が認められているのに対し、エントレブッハー・キャトル・ドッグはブラックのみ。
体高は約5cm〜8cmほど違いがあり、アッペンツェラー・キャトル・ドッグが中型犬サイズなのに対し、エントレブッハー・キャトル・ドッグは中型犬と小型犬の中間くらいのサイズになっています。
また、アッペンツェラー・キャトル・ドッグが巻き尾なのに対し、エントレブッハー・キャトル・ドッグは下に垂れ下がったしっぽをしています。
SNSで見つけたアッペンツェラー・キャトル・ドッグの可愛い写真を紹介!
こちらでは、SNSで見つけたアッペンツェラー・キャトル・ドッグの可愛い写真を紹介します。
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まとめ
スイスのアッペンツェル地方以外では中々見かけることも少ない、アッペンツェラー・キャトル・ドッグ!
非常に珍しい犬種で、初心者や都会での飼育に向かず、簡単には飼えないことが分かりました。
しかし条件が許せば、いつか一緒に過ごしてみたいと考える人も出てくるでしょう。
その時はぜひ本記事を参考にしてください。
※1:スイスマウンテンドッグ4種=(アッペンツェラー・キャトル・ドッグ、バーニーズ・マウンテン・ドッグ、グレーター・スイス・マウンテン・ドッグ、エントレブッハー・キャトル・ドッグ)
※2:Kidadl「Appenzeller Sennenhund: 15 Facts You Won’t Believe!」
参照元:ジャパンケネルクラブ・American Kennel Club・国際畜犬連盟・デズモンド・モリス『デズモンド・モリスの犬種事典』・藤田りか子『増補改訂 最新 世界の犬種大図鑑: 原産国に受け継がれた犬種の姿形 430種』・奥田香代『いちばんよくわかる 犬種図鑑 日本と世界の350種』
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執筆者
「日本をペット先進国に。」INUNAVIは、飼い主とわんちゃんが幸せに過ごせる世界を実現するために誕生。 執筆者はペットフード安全管理者、犬の管理栄養士、動物介護士、ペット看護師などの資格を保有。獣医師・ドッグトレーナーなど専門家監修のもと、犬好きのメンバーが毎日読みたくなるコンテンツを毎日更新中♩おすすめドッグフードランキングは1,000名規模の口コミ評価や成分の安全性を検証し、辛口に採点。リアルな情報にこだわっています。独自アンケート調査はこちら