公開 2023.07.14 更新 2023.07.14
愛犬のお墓はどうしたらいい?飼い主さんと一緒に入れるお墓もある!お墓参りについても

愛犬のお墓はどうしたらいい?飼い主さんと一緒に入れるお墓もある!お墓参りについても

愛犬が亡くなったときに、お墓をどうしていいかわからないという飼い主さんも多いでしょう。そもそも、どんな供養方法があるのかもあまり知られていませんね。

近年は、わんちゃんの供養方法やお墓の多様化によって選択肢がたくさんあり、飼い主さんと愛犬が一緒に入れるお墓も存在します。

そこで今回は、わんちゃんの供養方法やお墓についてご紹介します。後悔のない選択ができるように、お墓事情を知っておきましょう。

また、お墓参りはいつするの?何を持って行けばいい?など、気になる疑問も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

ペットライター たかだ なつき

執筆者

ペットライター
たかだ なつき
JKC愛犬飼育管理士 / ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー

17歳のチワックスと1歳のチワックス、1歳のポメチワと暮らしています。これまで愛犬チワワと2匹のミニチュアダックスたちの闘病・介護生活の経験から、犬の健康や介護について学びを深めペットにまつわる様々な資格を取得し、老犬のトータルケアサロン開業に向けて準備中です。

【保有資格:ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー / JKC愛犬飼育管理士

愛犬の供養の方法8つ

一昔前であれば、愛犬が亡くなったらご遺体を自宅に埋葬するか、保健所に引き取ってもらうか、お寺や霊園で火葬してそのまま合同のお墓に埋葬といった供養方法が一般的でした。

しかし、近年は「わんちゃんは家族」という考えから供養方法にこだわりたい飼い主さんも増え、その方法は多様化しています。

ここで詳しく見ていきましょう。

①自宅で手元供養

手元供養 愛犬たちの骨壺

火葬した愛犬の遺骨や分骨したものを、自宅で供養するのが手元供養です。専用の仏壇を置いたり、専用スペースを作って、毎日お線香をたいたり手を合わせることができます。

亡くなった後もいつもそばにいられるというメリットがある一方、飼い主さん自身が亡くなった後のことを考えると、ずっと自宅で供養し続けることは難しいというデメリットがあります。

将来的には、ペット霊園などに埋葬することを考えなければいけません。

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②自宅の庭にお墓をつくる

愛犬のご遺体、もしくは火葬した遺骨を自宅の庭に埋葬してお墓をつくることも可能です。愛犬の大好きな場所で眠らせてあげられるのはもちろん、いつでもお墓参りができます。

そばに眠らせてあげられるというメリットがある一方、引っ越しや土地の売却などの事態が起こったときに掘り返すことは難しく、永続的に供養できない可能性も。

また、私有地であれば自宅にお墓をつくることはできますが、私有地以外の場所に埋葬すると法律で罰せられたりトラブルとなってしまうこともあるので注意してください。

③散骨する

海

火葬した遺骨を葬儀業者に粉骨してもらい、散骨する自然葬を選ぶ飼い主さんもいるでしょう。

自然に還してあげられるほか、永続的な供養を心配する必要がないというメリットがありますが、生きた証が何も残らないというデメリットもあります。

また、わんちゃんの散骨に関する法律はないですが、条例を設けている市区町村があったり、散骨する場所の近隣住民や土地の所有者とのトラブルなども多いため、散骨する場所はどこでもいいというわけではありません。

また、すべての遺骨を撒くのは抵抗がある場合は、少しだけ手元に残して手元供養するという方法もできます。

剥製葬にする

葬儀会社が火葬のほかに剥製葬を用意していることもあります。愛犬の生前の姿で長期にわたって保存することができ、毎日お線香をたいたり手を合わせることができます。

いつまでも愛犬の生前の姿が保たれてそばにいられるというメリットはありますが、飼い主さんが亡くなったあともずっと自宅で供養し続けるのは難しいというデメリットも…。

剥製はゴミとして処分されてしまうこともあるので、自分が生きているうちにお寺に持ち込んで供養してもらう必要があります。

⑤納骨堂に納める

葬儀場やペット霊園にある納骨堂に、遺骨を納めることも可能です。受付時間内ならいつでもお参りすることができ、納骨堂によっては定期的にお坊さんを招いて法要を行ってくれます。

納骨堂の利用は手厚く供養してあげられるというメリットはありますが、一時的な保管先としている納骨堂がほとんどなので、ゆくゆくはペット霊園などに埋葬することを考える必要があります

⑥合同供養塔や合同墓などに合祀する

火葬した遺骨を、お寺やペット霊園、火葬場などに併設された合同供養塔や合同墓などに納めることができます。ほかのご家庭のペットたちと一緒に納骨されるので、愛犬が寂しい思いをしないようにと選ぶ飼い主さんも。

合祀は永代供養ができるというメリットがありますが、骨壺から遺骨を取りだして納骨するため、一度納めてしまうと返骨できないというデメリットもあります。

後から「やっぱりしばらく手元供養したい」「ほかのお墓に入れたい」といったことはできないので、慎重に考えて決めることが大切です。ちなみに、合祀はいつでも行うことができますよ!

⑦ペット霊園にお墓をたてる

ペット霊園によっては、個別のスペースや専用スペースに、好きなデザインの墓石をたてることができます。清掃や管理の行き届いた静かな場所でゆっくり眠ってもらえるのは安心ですね。

愛犬のお墓をたててあげられるのはメリットですが、お墓を管理する人(継承する人)がいなくなると合同供養塔などに合祀されてしまうこともあるので注意が必要です。

永代供養してくれるのか、よく確認してください、

⑧人間の霊園で飼い主さんと一緒のお墓に入る

飼い主さんと愛犬が一緒のお墓に入ることができる人間の霊園もあります。近年はペットと一緒のお墓に入ることを希望する人も多いことから、一緒に入ることを前提とした霊園もできるなど、年々ペット対応霊園も広がりを見せています。

自分が亡くなってからも愛犬とずっと一緒にいることができるというメリットがありますが、人間のお墓同様に高額であることや、お墓を管理する人(継承する人)がいなくなると合同供養塔などに別々に合祀されることもあるため、しっかり確認しておきましょう。

愛犬と一緒にお墓に入る方法|入ってはいけないという法律はないが宗派によるので注意

草原で座っている犬と飼い主

ペット霊園で愛犬のお墓に人間の遺骨を納骨することは法律上難しいですが、人間のお墓に愛犬遺骨を納骨することは法律で禁じられていません。そのため、墓地や霊園に愛犬を一緒に埋葬することは可能です。

しかし、仏教的には動物と人間が一緒のお墓に入るのはタブーと考えられており、宗派によっては断られてしまうこともあります。

もちろん、同じ仏教でも宗派や宗旨の違いによって解釈が異なり、受け入れてくれるお寺もあるので相談してみないことにはわからないのが現状です。

また、霊園も同様に宗教上の解釈の違いや、ほかの利用者の宗教的感情に不穏当と判断した場合は、お墓に一緒に入ることを拒否されてしまうこともあります。

墓地と霊園の違い

  • 墓地
    …一般的に寺院の境内地にあるものを指す。檀家になる必要がある
  • 霊園
    …寺院に属さない墓地。民営霊園は公益法人、宗教法人などが運営、公営霊園は都道府県・市町村などの自治体が運営

必ず許可を取る

近年は、ペットと一緒にお墓に入ることを前提としてつくられた霊園もありますが、そうでない通常の墓地や霊園では、墓地管理者に事前に許可を取る必要があります

許可を取らずに勝手に入れてしまうと、規約違反で契約解除などのペナルティーを科せられたり、トラブルとなる可能性があるので注意してください。

また、先祖代々のお墓に入れる場合では、親族の了承も必要です。

比較的、民間の霊園は宗教的な制約が緩く、愛犬と一緒にお墓に入りたいという希望も叶いやすいので、断られてしまった場合は民間の霊園に相談してみましょう。

一緒に入れるお墓の種類

愛犬と一緒に入れるお墓は、墓地や霊園によって規定が異なります。一般のお墓に一緒に入ることが可能なところもあれば、納骨堂だけや樹木葬だけという場合もあるので、契約する前に規定を確認しておくことをおすすめします。

■愛犬と一緒に入れるお墓の種類

  • 一般墓
    …家族や一族など家単位で承継しでいく伝統的なお墓
  • 永代供養墓
    …寺院や霊園が期限つきで遺骨を預かり供養するお墓。期限が終わったあとの対応は別々に合祀など
  • 樹木葬
    …埋葬し墓石の代わりに周辺にある樹木や草花を墓標として供養するお墓。「個別型」と「合祀型」がある。
  • 納骨堂
    …寺院や霊園内にある遺骨を納めるための収蔵スペースを備えた施設。

注意しなければいけないのは、一緒に眠れると謳っていても、霊園内にペット用の合同供養塔があるだけで、人間とは一緒に埋葬されない霊園もあることです。本当に一緒にお墓に入ることができるか、しっかり確認することが大切です。

また、樹木葬や納骨堂は永代供養であることが多いですが、永代供養墓同様に期限が決められていて、期限が終わったあとの対応は寺院や霊園によって異なるため、どんな対応となっているかも確認しておきたいところです。

愛犬のお墓参りはいつする?行きたいときに好物を持って行ってあげよう

愛犬の遺骨をすべて散骨した場合や納骨堂に納めた場合、合同供養塔や合同墓に埋葬した場合、ペット霊園や人間の霊園のお墓に眠る場合では、お墓参りに行くことになりますが、そもそもお墓参りはいつしたらいいのかわからないという飼い主さんも多いのではないでしょうか。

ここでは、お墓参りはいつするのか、何を持って行けばいいかなど、愛犬のお墓参りの疑問を解決しておきましょう。

お墓参りの時期や頻度は決まっていない!行きたいときに行ってOK

虹をバックに座っている犬

わんちゃんに限らず、人間でもお墓参りの時期や頻度に決まりはなく、行きたいときに会いに行きましょう

一般的には、

・月命日
・命日
・お盆
・お彼岸
・お正月

などに行く飼い主さんが多いようですが、自分が行けるタイミングで行ってあげれば問題はありません。

また、お墓参りの時間帯も特に決まりはありませんが、適しているのは午前中とされています。夕方や夜は暗くてお墓の清掃ができなかったり、場所によっては転倒するなどケガをしてしまう恐れもあるためおすすめできません。

納骨堂や霊園では受付時間や開園時間が決まっていることもあり、閉まっていてお墓参りができない可能性もあるので、時間にゆとりを持ってお墓参りに行きましょう。

愛犬のお墓参りに持って行ってあげたいのはお気に入りだったおやつやおもちゃ

愛犬のお墓参りに持って行ってあげたいのは、好物だったおやつやお気に入りだったおもちゃなどです。

■愛犬のお墓参りに持って行くもの
・お花
・お線香とろうそく
・好物だったおやつやお気に入りだったおもちゃ
・掃除道具

わんちゃんのお墓参りには特に決まりがないため、お供えする花も仏花である必要はなく、愛犬のイメージで選んだ花などでもOK!

また、どれも絶対にこうじゃなきゃいけないというわけではないので、愛犬が好きだったものをお供えしてあげるといいでしょう。

愛犬のお墓に関するQ&A

砂浜に残る犬の足跡

ここでは、愛犬のお墓に関する疑問をQ&A形式でご紹介します。

よくあるQ&A

    お墓に置く墓石はどうしたらいい?

    A.自宅の庭にお墓を作る場合は、自分で手作りすることも可能です。ペット霊園の墓石では、好きなデザインから選ぶことができます。

    土葬した際のお墓に墓石を置く場合は、ほかの動物にお墓を掘り起こされないように、大き目のものを用意するのがおすすめです。

    ネットなどではペット用の墓石も販売されているので、好きな方法を選びましょう。

    火葬しないといけないの?

    A.自宅の庭に埋葬する場合や剥製葬にする場合は火葬の必要はありませんが、それ以外の供養方法では葬儀業者による火葬が必要です。

    大切な愛犬を火葬するなんてできない…という飼い主さんもおり、どんな供養方法を選ぶかは自由です。

    しかし、ほとんどの場合で火葬が必要となります。

    愛犬の葬儀についてのアンケート
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    まとめ

    飼い主に抱かれて笑顔の犬

    愛犬を供養してあげることは、飼い主さんのためでもあります。最初に供養方法の選択を間違えると、後悔してしまうこともあるため、慎重に検討することが大切です。

    ■愛犬のお墓についてのまとめ
    ・8つの供養方法がある

    ・愛犬と一緒に入れるお墓もある
    ・お墓に一緒に入る際は必ず許可を取る
    ・お墓参りはいつ行ってもいい
    ・お墓参りに持って行くのはお気に入りだったもの

    どんな供養方法にするか、お墓は合同墓にするのか一緒に入れるお墓にするのかなど、何が自分と愛犬にとって一番良いかを考えてみましょう。

    ペットライター たかだ なつき

    執筆者

    ペットライター
    たかだ なつき
    JKC愛犬飼育管理士 / ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー

    17歳のチワックスと1歳のチワックス、1歳のポメチワと暮らしています。これまで愛犬チワワと2匹のミニチュアダックスたちの闘病・介護生活の経験から、犬の健康や介護について学びを深めペットにまつわる様々な資格を取得し、老犬のトータルケアサロン開業に向けて準備中です。

    【保有資格:ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー / JKC愛犬飼育管理士

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