現在日本では、8,489,000頭※1のわんちゃんが飼育されています。
多くのわんちゃんが暮らす日本ですが、ペット可の住居は追いついているのでしょうか?近年、ペット可やペット相談可の物件は増えていますが、住居で困る飼い主さんやトラブルがあるのも事実。
そこでINUNAVIでは、全国の犬の現・元飼い主さん1000人を対象に「犬を取り巻く環境や問題」について調査!
今回はわんちゃんを飼っていて住居で困ったことや、住居でのトラブルに焦点を置いてご紹介します。
現在日本では、8,489,000頭※1のわんちゃんが飼育されています。
多くのわんちゃんが暮らす日本ですが、ペット可の住居は追いついているのでしょうか?近年、ペット可やペット相談可の物件は増えていますが、住居で困る飼い主さんやトラブルがあるのも事実。
そこでINUNAVIでは、全国の犬の現・元飼い主さん1000人を対象に「犬を取り巻く環境や問題」について調査!
今回はわんちゃんを飼っていて住居で困ったことや、住居でのトラブルに焦点を置いてご紹介します。
目次
■わんちゃんを飼っている状況
・過去に飼っていた…510人
・現在飼っている…490人
今回のアンケートでは、現在わんちゃんを飼っている飼い主さんだけでなく、過去にわんちゃんを飼っていた飼い主さんの意見も参考にしています。
ほかの先進諸国よりも日本はペットに対してかなり遅れをとっており、残念ながらペット後進国です。
「ペット可」や「ペット相談可」と表記される住居があるのも、その証拠。ペット先進国ではわんちゃんと一緒に暮らすことが当たり前なので、そもそも表記する必要がありません。
そんなペット後進国の日本では、住居に関してどんな問題やトラブルがあるのでしょうか。
■愛犬を飼っている・飼っていた場所
・室内で飼っている・いた…68.7%
・屋外で飼っている・いた…17.5%
・屋外だが天候や状況によっては室内に入れることもある・あった…8.2%
・サンルームなど(半室内)で飼っている・いた…2.4%
・ガレージ(車庫など)で飼っている・いた…2.1%
・ベランダで飼っている・いた…1.1%
わんちゃんの生活している場所で最も多い回答は「室内で飼っている・いた」68.7%でした。
これは、住居環境の変化であったり、わんちゃんは家族の一員という意識が徐々に定着してきたからかもしれません。
また、近年では異常気象による猛暑や豪雨といった問題から、わんちゃんのためにも室内飼いをする飼い主さんが増えているとも言えるのではないでしょうか。
日本では庭に犬小屋を置き、そこに鎖などで繋いだわんちゃんを飼っている光景もよく見かけますが、海外の事情はかなり違います。
■海外のわんちゃんの住居事情
・デンマーク…犬を外で飼うことは認めない法律がある
・スウェーデン…屋外で犬を2時間以上繋留してはいけない規則になっている
・アメリカ…基本室内飼いが原則(条例にしている州も多数)
・ドイツ…生後1歳まで室内飼育が義務、その後は自由だが屋外飼育する人は皆無
実は、日本で当たり前に目にしている光景は、動物虐待にあたる※2とも考えられ、海外ではあり得ない光景です。
そもそも、わんちゃんは「犬」ではなく家族の一員という考えなので、「室内以外の場所で飼育する」ということは思いもしないのかもしれませんね。
※2参考:Animal Rights Center Japan
■飼い主さんの住居
・持ち家…79.3%
・賃貸マンション…7.7%
・借家…6.6%
・賃貸アパート…5.4%
・ペット専用マンション…1.0%
飼い主さんの住居で最も多い回答は「持ち家」79.3%でした。持ち家なら気兼ねなくわんちゃんを飼うこともできますね。
最近では、「ペット飼育専用マンション」や「ペット共存型マンション」といった、わんちゃんを飼うことを前提にしている「ペット専用マンション」もできてきましたが、1.0%の回答という結果は、まだまだ数が少ないという現状がはっきり見えたのではないでしょうか。
わんちゃんを飼っている・飼っていた住居で困ったことはあるのでしょうか?ここでは、物件編とトラブル編に分けてご紹介します。
■物件に関して
・特になし…587票
・住める物件が限られる…223票
・小型犬などの大きさの制限がある…101票
・ワクチン接種が必要…101票
・初期費用が通常より高い…82票
・家賃が通常より高い…67票
・頭数制限がある…36票
・その他…19票
※複数回答総数1216票
持ち家の飼い主さんが多いためか「特になし」587票が最も多い回答ですが、次いで「住める物件が限られる」223票となりました。
確かに、家を買うにしても一戸建てならわんちゃんの問題はありませんが、分譲マンションなどでは通常の賃貸物件と同じように「ペット可」でなければいけませんね。
「ペット可」「ペット相談可」「ペット飼育専用」の物件は少ないため、どうしても住める物件が限られてしまうのかもしれません。
■それぞれの回答者の内訳
・特になし…持ち家(545票) / 借家(24票) / 賃貸マンション(14票) / 賃貸アパート(2票) / ペット専用マンション(2票)
・住める物件が限られる…持ち家(105) / 票賃貸マンション(43) / 借家(35票) / 賃貸アパート(35票) / ペット専用マンション(5票)
・小型犬などの大きさの制限がある…持ち家(60票) / 賃貸マンション(19票) / 賃貸アパート(13票) / 借家(5票) / ペット専用マンション(4票)
・ワクチン接種が必要…持ち家(82票) / 賃貸アパート(9票) / 賃貸マンション(7票) / 借家(3票)
・初期費用が通常より高い…持ち家(48票) / 賃貸マンション(16票) / 賃貸アパート(15票) / ペット専用マンション(2票) / 借家(1票)
・家賃が通常より高い…持ち家(27票) / 賃貸アパート(14票) / 賃貸マンション(13票) / 借家(8票) / ペット専用マンション(5票)
・頭数制限がある…持ち家(21票) / 賃貸マンション(6票) / 賃貸アパート(6票) / ペット専用マンション(2票) / 借家(1票)
■トラブルに関して
・特になし…620票
・鳴き声や臭い・足音などでのご近所トラブル…332票
・退去するときに高額な原状回復費を取られたことがある…37票
・管理会社や家主とのトラブル…21票
・ペット可物件なのに追い出されたことがある…4票
・その他…13票
※複数回答総数1027票
こちらも「特になし」620票が最も多い回答ですが、「鳴き声や臭い・足音などでのご近所トラブル」332票がほかのトラブルを抜いた結果となりました。
もちろん、わんちゃんの無駄吠えなどで近隣の住人に迷惑をかけているのであれば、しつけし直したり、認知症などの理解を求めることでトラブルは回避できます。
しかし、どんなにしつけをしっかりしてお利口さんなわんちゃんであっても、わんちゃんが苦手な人にとっては鳴き声1つ、足音1つでも過剰に反応することもあり、これは難しい問題ですね。
■それぞれの回答者の内訳
・特になし…持ち家(503票) / 賃貸マンション(49票) / 借家(38票) / 賃貸アパート(23票) / ペット飼育専用マンション(7票)
・鳴き声や臭い・足音などのご近所トラブル…持ち家(271票) / 借家(21票) / 賃貸アパート(19票) / 賃貸マンション(18票) / ペット飼育専用マンション(3票)
・退去するときに高額な原状回復費を取られたことがある…持ち家(13票) / 賃貸アパート(9票) / 賃貸マンション(8票) / 借家(6票) / ペット飼育専用マンション(1票)
・管理会社や家主とのトラブル…賃貸アパート(9票) / 持ち家(4票) / 借家(4票) / 賃貸マンション(4票)
・ペット可物件なのに追い出されたことがある…持ち家(1票) / 借家(1票) / 賃貸マンション(1票) / 賃貸アパート(1票)
ペット可マンションであっても、共用部分を使用できなかったり、ほかの住人がわんちゃん嫌いであった場合、嫌な思いをすることも多々あるようです。
また、飼い主さん自身がマナーを守っていても、ほかの飼い主さんがマナー違反をしていると、同じような目で見られてしまうという悲しいことも実際に起こっているのですね。
【アンケート調査概要】
・アンケート内容:犬を取り巻く環境や問題について
・調査方法:インターネット調査
・アンケート対象:10代~60代の全国の犬の現・元飼い主さん男女1000名(男性304名 / 女性696名)
・アンケート実施日:2021年4月9日~4月12日
【アンケート項目】
Q1:わんちゃんを飼っている状況を教えてください
Q2:わんちゃんを飼っている・飼っていたときの住居について教えてください
Q3:わんちゃんはどこで飼っている・飼っていましたか?
Q4:わんちゃんを飼っていて住居で困ったことは何ですか?
Q5:困ったことやトラブルがあれば教えてください
・ペット可物件はまだまだ少なく、住める物件が限られていると感じている
・鳴き声や臭い・足音などのトラブルで困る飼い主さんも
・ペット可物件であってもわんちゃんや飼い主さんに対する理解は低い
ペット可物件と言っても、ペットを飼っていない人やわんちゃんが苦手な人が住んでいることもあります。
住人を集めるためになくなく「ペット可」にして、できればわんちゃんを飼ってほしくないと思っている家主も…。
どうしても海外と比べると、日本ではペットに対する考え方が遅れているせいで否定的な人が多いのも事実。今はまだ、わんちゃんに優しい国とは言えません。
わんちゃんに対する意識をすぐに変えるのは難しいですが、いつかは海外のペット先進国のように、「ペット可」「ペット相談可」といった表記がなくなり、住みたい物件に住めるようになるといいですね。
執筆者
18歳のチワックスと1歳のチワックス、ポメチワ、0歳のチワックスの4匹と暮らしています。これまで愛犬チワワと2匹のミニチュアダックスたちの闘病・介護生活の経験から、犬の健康や介護について学びを深めペットにまつわる様々な資格を取得し、老犬のトータルケアサロン開業に向けて準備中です。
【保有資格:ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー / JKC愛犬飼育管理士 / YMAA薬機法・医療法適法広告取扱個人認証規格】