「カハッ」これが犬の咳。人間の咳と違ってややかすれて聞こえるので、愛犬が咳をしたのかすぐに判別がつきづらく、咳をしているというよりも何かを吐きたそうにしていると感じる飼い主さんも多いようです。
今回は、犬が咳をする原因と疑われる病気、咳の改善や対策法を解説します。愛犬の様子をよく観察しながら、危険な咳とそうでない咳をチェックしていきましょう!
「カハッ」これが犬の咳。人間の咳と違ってややかすれて聞こえるので、愛犬が咳をしたのかすぐに判別がつきづらく、咳をしているというよりも何かを吐きたそうにしていると感じる飼い主さんも多いようです。
今回は、犬が咳をする原因と疑われる病気、咳の改善や対策法を解説します。愛犬の様子をよく観察しながら、危険な咳とそうでない咳をチェックしていきましょう!
犬の咳は必ずしも病気が原因で起こるものではありません。たとえばリードや首輪をグイっと引っ張った拍子に首元が刺激されて咳が出たり、ごはんを食べているとき食べ物が喉につまりそうになったりで咳こむことも。
しかし、生理現象によって自然に発せられる咳以外にも、病気が原因となっている危険な咳があります。ワンちゃんの様子を観察して、見守って大丈夫な咳なのか、すぐ動物病院での診察を必要とする危険な咳であるかの違いを見極めましょう。
リードを引っ張ったときに咳をした、水を飲んでいるときにむせるように咳をしたなど、生理現象による咳であれば一旦様子を見て大丈夫です。
普段の生活で首や喉に負担をかけないよう、グッズ類の見直しをすると良いでしょう。散歩の際に首輪を使用しているなら、ハーネスに交換して首だけにかかる負荷を軽くしてあげるとワンちゃんも楽になります。
ごはんのときに食べ物が喉に詰まるのを防ぐため、ワンちゃんが極端に前傾姿勢にならずに済むような工夫もぜひしてみてください。食器類を置く台の高さを調節すると、喉に負担をかけずにごはんを食べられるようになりますよ。
咳が長く続いて止まらない、咳以外の症状も同時に見られる、そのような場合は病気が疑われます。
【こんな症状があったら注意】
【緊急事態!すぐに獣医師に診察してもらうべき症状】
では、一体どのような病気がワンちゃんの咳の原因となるのでしょうか。考えられる病気を解説していきます。
床に落ちていた細々としたものを食べてしまったなど、本来なら口にしてはいけないものを飲み込んでしまう誤飲や誤食が原因で咳をすることがあります。
異物が胃に到達せず食道に引っかかってしまうと、それを吐き出そうと咳をしたり唾液がたくさん出たりなどの症状が現れます。吐き出す際に誤嚥性肺炎が起きると咳が出るほか、呼吸困難を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。
ケンネルコフは「伝染性気管支炎」とも呼ばれ、ウイルスや細菌、マイコプラズマなどの感染が原因で起こる病気です。
ケンネルコフにかかると喉が苦しそうな咳や呼吸、発熱、鼻水、食欲不振などの症状があらわれます。生後6週~6ヵ月の子犬によく見られる病気で、重症化してしまうと気管支炎や肺炎などを引き起こす危険があります。
気管虚脱も小型犬によく見られる病気です。呼吸をするときに気管が変形し潰れた状態になるため、咳が出たり呼吸に雑音が混じったりします。病気が進行すると呼吸困難を起こすことも…。
病気の初期段階では、水を飲んだときにむせるような咳や、喉が詰まるような咳が出ます。症状が進行すると、明らかに音が変だなと感じる咳をしたり、不自然な雑音が混じった呼吸音がしたりします。
病原体が肺に感染することで起こる病気で、主な症状は咳や呼吸困難です。カビなどの細菌が原因で起こる場合と、食べ物や胃の内容物などを気道に飲み込んでしまう誤嚥が原因の場合があります。
とりわけ誤嚥性肺炎はシニア犬に多く見られる病気で、発症する件数も決して少なくはありません。
僧帽弁閉鎖不全症や拡張型心筋症、フィラリアなどにより、心臓の働きに障害が起こる病気です。肺から心臓へ血液が戻りにくくなったり、全身へ送る血液量が減ったり、心臓肥大になったりします。
咳が出るほか、動きたがらない、お腹に腹水が貯まり膨れてくるなど、見た目にも異変があらわれます。
ワンちゃんの咳にはどのように対処すれば良いのでしょうか。家庭でできる咳の対策法や咳が続く場合に取るべき行動を確認していきましょう。
ワンちゃんの咳を和らげるために家庭でできるはじめの一歩は、室内の空気をキレイにして加湿することです。
加湿機能が搭載されている空気清浄機があればそれを使用するのが理想的ですが、窓を開けて換気をしたり、簡易的な加湿器を活用したりとシンプルな方法でも大丈夫です。室内の空気をキレイにし、湿度を適度にあげてみてください。咳対策として最適な湿度の目安は50%~60%です。
また、ワンちゃんが過ごす部屋の温度調整も重要です。暑すぎたり寒すぎたりしないよう、室温にも気を付けましょう。室温は25度~26度を保つと、ワンちゃんが快適に過ごせますよ。
ワンちゃんが咳をしたら、優しく抱っこをしてみましょう。もしその場の空気があまりキレイではないなら、キレイな空気を吸える室外や屋外などへワンちゃんを抱いたまま移動して、呼吸を整えてあげましょう。
飼い主さんに抱っこされて安心し、キレイな空気を吸って咳が治まるようであれば生理現象による咳である可能性が考えられます。
ワンちゃんの咳が続くようなら、まずは咳の状態をよく観察して記録しましょう。どのようなシーンで咳をするか、咳の頻度、どのくらいの期間咳が続いているのかなど、気づいたことをメモしておきます。 動画があるとなおいいですね。
記録は、動物病院で診察を受ける際に必ず持参しましょう。診断の手ががりとなり、適切な治療を受けやすくなります。
犬の咳の中には呼吸困難を伴う咳があり、これは緊急事態です。
以下のような症状が見られた場合は、呼吸困難を起こしている可能性があるので、すぐに動物病院へ連絡をして診察を受けるようにしてください。
【緊急事態!呼吸困難を起こしている可能性があるときの症状】
犬は、人に比べて咳をする頻度が高くない動物です。生理現象による一過性の咳であればその原因を突き止めて改善することで咳がおさまるケースがほとんどですが、咳の原因が病気にあるならば獣医師の診断に従って適切な処置と治療を行う必要があります。
咳が長引いてなかなかおさまらない、咳以外の症状もあるという場合は病気が疑われます。日ごろからワンちゃんの様子をよく観察して原因を探り、適切な対処法を実践していきましょうね♩
執筆者
「日本をペット先進国に。」INUNAVIは、飼い主とわんちゃんが幸せに過ごせる世界を実現するために誕生。 執筆者はペットフード安全管理者、犬の管理栄養士、動物介護士、ペット看護師などの資格を保有。獣医師・ドッグトレーナーなど専門家監修のもと、犬好きのメンバーが毎日読みたくなるコンテンツを毎日更新中♩おすすめドッグフードランキングは1,000名規模の口コミ評価や成分の安全性を検証し、辛口に採点。リアルな情報にこだわっています。独自アンケート調査はこちら