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犬はバナナを食べられる!適量を与えることが大事
犬はバナナを食べても基本的には問題ありません。しかし、体格に合わせて適量を与えないと、カロリー過多や下痢の原因になります。喉に詰まらせないよう小さくしてから与える点にも注意してください。
バナナの栄養素を他のフルーツと比べると、以下のとおりです。カロリーや食物繊維が豊富であることがわかります。また、炭水化物が多いことでエネルギー源になりやすく、塩分の排出や心臓・腎臓のサポートをするカリウムも多く含まれています。
■可食部100gあたりの栄養素
栄養素 | バナナ | みかん | りんご | いちご |
エネルギー | 86kcal | 46kcal | 61kcal | 34kcal |
不溶性食物繊維 | 1.0g | 0.5g | 1.4g | 0.9g |
炭水化物 | 22.5g | 12.0g | 16.2g | 8.5g |
カリウム | 360mg | 150mg | 120mg | 170mg |
おやつとして、体格に合わせた適量を与える
バナナは糖分が多くカロリーも高いので、与えすぎには注意しましょう。基本的におやつ・ごほうびとして少量を与えるようにしてください。
前述のとおり食物繊維も豊富で、適量にしないとお腹を壊してしまいます。おやつのカロリーは1日に必要なカロリーの10%以内にするのが適切です。以下の表を参考に、どれくらいの量を与えるべきか確認しましょう。
【体重別】犬が1日に食べられるバナナの上限量
体重 | 1kg | 2kg | 3kg | 4kg | 5kg | 6kg | 7kg | 8kg | 9kg | 10kg | 15kg | 20kg | 25kg | 30kg |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
バナナの上限量/日※1 | 18g | 21g | 29g | 36g | 43g | 49g | 56g | 63g | 67g | 72g | 99g | 122g | 145g | 166g |
本数換算※2 | 約1/5本 | 約1/5本 | 約1/4本 | 約1/3本 | 約1/2本 | 約1/2本 | 約2/3本 | 約2/3本 | 約4/5本 | 約4/5本 | 約1本 | 約1.25本 | 約1.5本 | 約2本 |
摂取カロリーの10% | 15kcal | 18kcal | 25kcal | 31kcal | 37kcal | 42kcal | 48kcal | 53kcal | 58kcal | 62kcal | 85kcal | 105kcal | 125kcal | 143kcal |
※1 避妊・去勢済の成犬に、摂取カロリーの10%の量のおやつとしてバナナだけを与えた場合の数値
※2 バナナ1本(可食部)あたりの量を100gとして計算
上記はあくまで目安です。また、バナナはものによって大きさが異なるので、年齢・体調・運動量などに合わせて本数を調節しましょう。なお、1日に必要なカロリーの計算方法については、以下の記事を参考にしてください。

詰まらないよう、細かく切ってorつぶして与える
喉に詰まってしまうことを避けるため、細かく切るか、つぶしてから与えましょう。特に小型犬は、輪切りにしただけではうまく飲み込めない可能性があります。
また、冷凍バナナは硬く、詰まらない程度に細かくするのが難しいので常温のものを与えてください。
バナナの皮は硬く消化しづらいので与えない
バナナの皮は硬いうえに繊維が多いので、食べると消化不良を起こす可能性が高いと言えます。また、農薬残留のリスクはほとんどないと言われていますが、輸送や販売の過程で汚れが付着している場合もあるでしょう。
万が一皮を食べてしまったら、様子を見て動物病院で受診してください。
バナナの注意点|こんな犬にあげる場合は要注意。持病や年齢をチェック
適量を守ったとしても、以下のような犬には与えるべきではありません。また、まれにアレルギーを発症するケースがあるので、与えたあとの様子をしっかりと観察してください。
子犬には与えない。老犬は様子を見ながら少量を与える
バナナは食物繊維が多いフルーツです。下痢や嘔吐の原因になるので、消化器官が未発達の子犬には、基本的に与えないようにしてください。
老犬も消化能力が落ちている場合があり、積極的に与えるべきではありません。しかし、以前から食べ慣れている、また食欲が落ちていてバナナなら食べるという場合は検討して良いでしょう。
心臓や腎臓などに持病がある犬の場合は獣医師に相談を
バナナにはカリウムが比較的豊富に含まれています。体に必須のミネラルですが、心臓や腎臓などに持病がある場合は悪影響を与える可能性があります。獣医師に相談してから与えるようにしましょう。
同様に、療法食を食べていたり薬を飲んでいたりする場合も事前に獣医師に相談すべきです。
アレルギーを起こすケースがあるので注意
バナナを食べると、まれにアレルギーを発症するケースがあります。特に初めて与える場合は、少量ずつ食べさせて様子を見ましょう。
与えたあと2日程度は以下のような症状が見られないか、よく観察してください。
- 皮膚が赤い
- 掻いたり執拗に舐めたりする仕草がある(特に口の周り・目の周り・足先・耳)
- 毛が抜ける
- 下痢や軟便になっている
- 嘔吐する
バナナの効果|ミネラルとビタミンが豊富。しかし、積極的に与える必要はなし
バナナに含まれる栄養素と、それぞれに期待できる効果を紹介します。バナナは栄養豊富なフルーツですが、主食にはなりません。基本的な栄養はドッグフードから摂取し、バナナが嫌いな犬には無理に与えないようにしましょう。
ミネラルやビタミンがたっぷりで、エネルギー源になる
バナナには、以下のような栄養素が含まれており、必要なミネラルやビタミンなどを摂取できます。
- カリウム
細胞の正常な働きに必要なミネラル。腎臓や心臓のサポートも行う - マグネシウム
体に欠かせない主要必須ミネラル。エネルギー代謝に関わるほか、歯と骨を構成する成分の一つ - カルシウム
骨の発育・維持のために欠かせないミネラル - 鉄
血液が酸素を運ぶ働きに関わるミネラル。欠乏すると貧血や下痢の原因になる - ビタミンB類
神経系の正常な働きや、皮膚・被毛の健康に関わる
また、前述のとおりフルーツのなかではカロリーが高く、エネルギー源になりやすいと言えます。食欲が落ちているときに与えるのも良いでしょう。
ただし、好まない犬には無理に与えない!
なかには、バナナがあまり好きではなく食べない犬もいます。その場合は無理に与えないようにしましょう。
上に挙げた栄養素はドッグフードやサプリメントでも摂取できるうえに、バナナだけで十分な量を与えようとするとカロリーが多く、肥満の原因になります。バナナが好きではない場合は積極的に与える必要はありません。
バナナのレシピ・商品|手作りおやつのレシピとおすすめ商品を紹介
手作り志向や料理好きの方におすすめのおやつのレシピと、手軽に与えられる商品をご紹介します。
無添加でやさしいバナナケーキの作り方
犬と一緒に食べられる、手作りバナナシフォンケーキのレシピを紹介します。
材料
材料 | 分量 |
バナナ | 80g |
薄力粉 | 80g |
甜菜糖 | 40g |
卵黄 | 3個 |
卵白 | 4個 |
オリーブオイル | 25cc |
牛乳 | 大さじ1 |
※分量は体重別の適量に合わせて変更してください。
作り方
- バナナをフォークでつぶしておきます。
- ボールに、卵黄、甜菜糖の1/3の量、オイル、の順に加え混ぜ、バナナを加えさらに混ぜます。
- 2に、薄力粉を加えなめらかになるまで混ぜます。
- 卵白に、残りの甜菜糖を加え角が立つ程度まで混ぜ、メレンゲを作ります。
- ボールに、メレンゲの1/3の量を加えよく混ぜん、残りのメレンゲは泡をつぶさないように
混ぜ合わせます。 - 型に流し込み、180度に温めたオーブンで30分焼いたら完成です。
(出典:株式会社コラビー,わんわんシェフ見習い中「バナナシフォンケーキ」)
ヨーグルトと組み合わせてバナナヨーグルトに
ヨーグルトが好きな子であれば、混ぜてバナナヨーグルトにするのがおすすめです。糖分の摂り過ぎを避けるため、人間用のものを使う場合は無糖のプレーンヨーグルトを使用してください。
同様にお腹を壊す原因になるので、冷えすぎた状態で与えるのも避けましょう。
手軽に与えられるバナナチップスやバナナクッキーもおすすめ!
バナナを使ったおやつは、手軽に与えられる市販の商品も豊富にあります。散歩にも持ち出しやすく、ごほうびにあげやすいので便利です。人間用のバナナチップスは硬すぎたり、塩分が含まれていたりするので与えないようにしましょう。
イリオスマイル|【無添加】バナナチップス
人間が食べられるレベルの食材が使用されており、愛犬と一緒に楽しめるバナナチップス。合成保存料や合成着色料が無添加なので、原材料にこだわりたい飼い主さんにぴったりです。
ドットわん|フルーツクッキーバナナ
しっかり噛めるよう、あえて硬く仕上げていることが特徴のバナナクッキーです。割りやすいよう切り込みが入っていることや、チャック付き袋で保存がしやすいこともポイントです。
まとめ
犬は基本的にバナナを食べても問題ありません。バナナはミネラルやビタミンが豊富で、与えるメリットが多いフルーツと言えます。
ただし、体格や年齢、体調に合わせて適量を与えることが大切です。また、ドッグフードとバランスよく与えることを心がけ、好まない犬には無理に食べさせないようにしましょう。
バナナが好きな犬や手作り派の飼い主さんには、手作りおやつもおすすめです。無添加のチップスやクッキーも手軽に与えられて便利なので、ぜひ活用してください。