【獣医師取材】犬も新型コロナウイルス感染症にかかる?除菌スプレーの予防対策効果は!?
新型コロナウイルスの猛威により、全世界で感染者が続出している今。日本でも主要都市に緊急事態宣言が発令され、国を上げての感染対策の真っ最中ですが、愛犬家である私たちにとって、犬への新型コロナ感染の有無とその対策法も気になるところですよね。
そこで今回いぬなびでは、獣医師の藤井先生に「犬の新型コロナ感染の有無」についてオンライン取材を敢行。対策法や効果的な除菌グッズもお聞きすることができました。
「うちの犬も人間と同じように新型コロナにかかる可能性があるの?」
「愛犬を新型コロナにかからせないための対策法が知りたい!」
と思っている方の不安や疑問が解消される記事となっているので、ぜひ最後までご覧ください。
ペットのコロナ感染の事例
犬の新型コロナ感染の有無や対策法について藤井先生にお聞きする前に、まずは犬への新型コロナ感染の事例を確認してみましょう。
ケース①:香港の犬から新型コロナウイルスが検出。陰性になった2日後に死去(2020年3月16日)
香港の60代女性が新型コロナウイルスに感染。調査の結果、飼っていた17歳のポメラニアンから弱陽性反応が出たことがわかりました。
その後、犬は一定期間隔離され陰性となったため飼い主の元へと戻ってきましたが、その2日後に死んでしまったというケースが報告されています。
ケース②:ベルギーの猫が新型コロナ陽性反応。飼い主からの感染か(2020年3月28日)
犬ではないものの、こんなケースもあります。
ベルギーにて、女性から飼い猫へ新型コロナウイルスが感染。人間同様、猫にも下痢や嘔吐、呼吸困難などの症状が現れました。
これらの事例から、犬の新型コロナ感染も起こり得るという仮説が
これら2つの事例からも、犬においても新型コロナウイルスに感染する可能性があるのでは?という仮説が立ちました。
世界中で様々な対策が行われている今。愛する犬と一緒に暮らしている私たちも、愛犬を新型コロナウイルスの猛威から守るために、何か対策をする必要がありそうです。
獣医師の藤井先生への「犬の新型コロナ感染」Q&A
そこでここからは、獣医師の藤井先生へ、犬の新型コロナ感染について気になることをぶつけてきた結果をご紹介していきます。
単刀直入にお聞きします。犬はコロナに感染する可能性があるのでしょうか?
はい。犬はコロナに感染します。
しかし、もともと犬のコロナの感染症は、予防のワクチンが存在するくらいメジャーなものです。というのも、コロナウイルスには非常にたくさんの型があり、哺乳類それぞれにぞれぞれのコロナウイルス感染症があるくらいのものなのです。
今回猛威を振るっている新型コロナウイルスCOV-19は、当初人のみに感染すると考えられていました。しかし、犬や猫、虎などで感染が確認されており、残念ながら人のみではなく、種を超えて感染する可能性があるようです。
ただし現在確認されているのは、人から犬や猫に感染した事例です。今のところその逆、犬や猫から人への感染は確認されていません。
参照:「公益社団法人 東京都獣医師会 危機管理室 感染症対策セクション(4/8付け)」
では実際に犬が新型コロナに感染した場合、症状などはでるのでしょうか?人間であれば発熱や喉の痛みがあり、ひいては嗅覚・味覚障害も起こるようですが…。
今報告されている限り犬は無症状です。つまり判断基準はありません。
感染しているか心配な方もいるとは思いますが、ウイルスチェックも基本的にありません。世界中の専門家も日常的に検査する必要はないという意見です。
そうなると、現在ある消化器コロナワクチンを犬に接種することで、「今の人の新型コロナウイルスが変化して犬にも伝染するようになってしまったとき、免疫を作ることができるのでは?」という考えも出てくるかと思います。
しかしその行為は意味のない行為です。アメリカの獣医師団体は一般獣医師に対して、「むやみやたらに現在の消化器コロナワクチンを犬に接種しないように」との警告も出しています。
また都圏の動物病院では、予防系の来院や手術を原則中止し、待合室や面会での感染を予防する対策をしています。獣医師会が狂犬病の集団接種を中止しているところもあります。
なるほど…。そうなると愛犬を新型コロナウイルスに感染させないことが重要ですね。日常生活において、一体何を気をつければいいのか教えてください。
犬も、
人と同じく飛沫感染と接触感染によって新型コロナウイルスに感染すると考えられます。
対策法としても、基本的には人と同じ方法を心がけることが必要です。具体的には以下のような対策をとなるでしょう。
①こまめに水分をとらせる
→人の幼児と同様犬もマスクができません。口腔内ウイルスが侵入してしまったとしても、口の中を潤すことで上部気道への侵入を防げます。
②道に落ちているマスクや痰などには近づけない
③外出自粛を心がけ、散歩は自宅近くの短距離もしくは他人に合わない時間や場所を選ぶ
④室内は換気を心がけ、過剰なスキンシップは避ける
→万が一のことを考え、体調がよくない飼い主さんご家族とは特に距離をとることをおすすめします。
散歩も自宅近くの短距離もしくは他人と会わない時間や場所を選べば可能ということですが、その他注意すべき点がありますか?
飛沫感染を防ぐためにも、
飼い主さん同士の井戸端会議は中止すべきですね。
時間や場所に気を使えば散歩も可能ですが、そもそも習慣を変えるということは犬にとってもストレスです。例えば、いつもはいないはずのご家族がお家にずっといる、お気に入りの場所が取られるといったこともストレスになるので、いつも以上に気にしてあげてくださいね。
日常的な対策をしながらも、愛犬への負担を減らす工夫も必要なわけですね!感染対策を十分にするに越したことがないと思うので、犬にも使える効果的な除菌があれば教えてください!
コロナウイルスはエンベロープ(殻みたいなの)をもっているため、アルコールでその
膜が壊されると死滅する、比較的力の弱いウイルスです。
アルコール除菌はもちろん、次亜塩ベースの消毒液を使用し、犬のいる環境を拭き掃除するのがおすすめです。次亜塩ベースの消毒液はウイルスだけでなく全ての感染源に効果を発揮します。強力すぎると飼い主さんの手荒れが起こるケースもあるので、保育所等で使用されている肌にも優しいものを使うのがいいでしょう。
疑問に感じていたことや対処法まで全てお聞きできて、とてもスッキリしました!
ペットの新型コロナ感染について、飼い主のみなさんが大変心配されているのをひしひしと感じています。私は感染症の専門家ではなく一獣医師ではありますが、
少しでも飼い主さんたちが心おだやかな日々を過ごし、ペットとのおうち時間を楽しんでいただければと今回できる限りお答えしました。
ペットはもちろん、飼い主さんたちもご自愛くださいね。
藤井先生ありがとうございました!わんちゃんなどのペットだけでなく、環境ががらりと変わってしまった飼い主さんも多いと思うので、藤井先生の言葉で少しでも安心して暮らせる人が増えることを願っています。
犬のコロナ感染対策に!ペット用の除菌スプレーおすすめ2選
藤井先生への取材から、犬の新型コロナ感染対策には「除菌」もキーワードになることがわかりました。
そこでここからは、いぬなびが調査したペット用におすすめの除菌スプレーを紹介していきます!愛犬の感染対策のためにもぜひチェックしてみてください。
次亜塩素酸水 Kinot(キノット)
15秒で除菌完了!ペットの嫌なニオイ対策にも効果的
次亜塩素酸ナトリウムの約80倍もの除菌力を持つ、次亜塩素酸水を使用しているのが「Kinot(キノット)」です。衛生面に特に気を使う病院でも利用されており、たった15秒で除菌が完了するという実証データも!ウイルス除菌効果のほかに消臭効果もあり、ペットの消臭用としても活用できます。
アルコールもなし、余計なものは一切使用していない無添加仕上げの次亜塩素酸水のため、ペット用にはもちろん小さなお子さんも安心して使用可能。中性なので手荒れを起こしにくのもポイントですよ!
初回価格 |
1,980円(500ml) |
通常価格 |
3,000円(500ml) |
タイプ |
希釈タイプ50ml:10倍(初回はスプレーボトル付き) |
成分 |
次亜塩素酸水 |
pH |
中性 |
使用期限 |
液の希釈後は1か月以内 |
保存期間 |
未開封・未希釈の場合、製造日から約1年 |
OTOGINO OXミストスプレー
たっぷり使えるお得な次亜塩素水スプレーセット!長期保管も可能
次亜塩素酸水を利用している「OXミストスプレー」。300mlの大きめスプレーボトルと1Lの詰め替え用パックがセットになった商品です。お値段も比較的安いので、いろんな範囲にたっぷり使用したいという方にぴったりな除菌スプレーと言えるでしょう。
さらに濃度が安定しているため、高い除菌力と消臭力を維持したまま長期間保存できる点も魅力です。超音波加湿器を併用すれば、お部屋全体を簡単に空間除菌することもできますよ!
参考価格 |
2,900円(1300ml) |
タイプ |
スプレータイプ300ml(詰替用1L付き) |
成分 |
次亜塩素酸水 |
pH |
液性 弱酸性 |
使用期限 |
開封後6ヶ月 |
保存期間 |
スプレーボトル:開封前最大3年/詰替え用:製造日より1年 |
Amazon楽天
まとめ
ペットへの感染については、まだまだわからないことの多い新型コロナウイルス。いぬなびでは今後も新しい情報が出次第、わんちゃんと飼い主さんが安心して暮らせるように情報を発信し続けていきます。
今は用心するに越したことがないので、自分でできる範囲で新型コロナウイルスへの感染防止対策を行なっていきましょう。