2023.09.29 
2023.09.29 
近年は犬も家族という考えが飼い主さんたちの中では定着しているため、亡くなったときはお葬式をあげたいと考える飼い主さんも増えてきました。
実際に私も愛犬の葬儀がここ数年で3回ありましたが、最初の愛犬が亡くなったときは費用相場もわからないまま片っ端から電話をして、一番感じの良い葬儀会社にお願いしたものです。
犬の葬儀は料金トラブルがあったり高額な料金になることもあり、私は良心的な料金で納得のいく葬儀をすることができたと葬儀会社に感謝しかありません。
せっかくの愛犬の命を見送る大切な場で嫌な思いや後悔をしてほしくないことから、今回は、ぜひ知っておいてほしい犬の葬儀費用の相場や葬儀の種類、注意点を解説します。
執筆者
17歳のチワックスと1歳のチワックス、1歳のポメチワと暮らしています。これまで愛犬チワワと2匹のミニチュアダックスたちの闘病・介護生活の経験から、犬の健康や介護について学びを深めペットにまつわる様々な資格を取得し、老犬のトータルケアサロン開業に向けて準備中です。
【保有資格：ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー / JKC愛犬飼育管理士】
犬のお葬式にかかる費用は、どこで葬儀を行うか、どんな火葬方法にするかで異なります。それぞれの料金相場を一覧にしたので、参考にしてください。
■犬の葬儀料金の相場※体重5kgの犬の場合
| どこで | 葬儀方法 | 葬儀料金の相場 | 立会いの可否 | 返骨 | 特徴や注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 自治体 | 焼却処分 | 500 ～2,000円 | ・料金は抑えられる ・ほとんどがゴミとして焼却処分 ・ペット火葬を行っている自治体は僅か ・葬儀らしい葬儀は期待できない | ||
| 合同火葬 | 3,000円 | ||||
| 個別火葬 | 10,000 ～25,000円 | ||||
| ペット 葬儀会社 （斎場で行う場合） | 合同火葬 | 10,000円 ～30,000円 | ・料金やプランを選べる ・カスタマイズしやすい ・納骨堂や霊安室などが併設されている場合もある ・訪問火葬をしてくれる葬儀会社もある | ||
| 一任個別火葬 | 10,000円 ～46,000円 | ||||
| 立会個別火葬 | 17,000円 ～80,000円 | ||||
| 寺院・ ペット霊園 | 合同火葬 | 10,000円 ～26,000円 | ・料金は若干高め ・数年分の法要や納骨料が含まれていることが多い ・手厚い供養が期待できる ・納骨堂や供養塔が併設されている ・訪問火葬をしてくれるペット霊園もある | ||
| 一任個別火葬 | 15,000円 ～40,000円 | ||||
| 立会個別火葬 | 23,000円 ～62,000円 | ||||
| 訪問火葬 （移動火葬） | 合同火葬 | 8,500円 ～30,000円 | ・料金の幅が広い ・火葬の方法が選べないことも多い ・自宅に訪問してくれる ・火葬は自宅の周辺で行う ・怪しい業者もいるので注意 | ||
| 一任個別火葬 | 15,000円 ～46,000円 | ||||
| 立会個別火葬 | 18,000円 ～60,000円 |
パッと見ただけでは、何がどう違うのかわからないという飼い主さんもいるでしょう。
次章で詳しく解説していきます。
犬の葬儀を行ってくれるのは、主に自治体と民間のペット葬儀業者になります。どこに葬儀をお願いするかでも料金は異なり、手厚く愛犬の葬儀を行いたいのであれば民間のペット葬儀業者を強くおすすめします。
■自治体の料金相場
自治体によっては、ペット火葬を行ってくれることもありますが、ほとんどの自治体は燃えるゴミとして焼却処分となります。
また、ペット火葬を行っている自治体では、多くが斎場で火葬するだけになるため、料金は安めですが愛犬の手厚い供養を望むことは難しいでしょう。
自治体のペット火葬をお願いする場合、そこに住んでいる人しか利用することはできません。
民間のペット葬儀業者は、以下のように3つに分けることができ、料金相場はどんな火葬方法にするかで異なります。
■民間のペット葬儀業者の種類
通常、火葬方法は「合同火葬」「一任個別火葬」「立会個別火葬」から選ぶことができますが、その内容は大きく異なるため注意が必要です。
■合同火葬の料金相場
合同火葬とは、犬や猫、小動物に関係なく、ほかのペットと一緒に火葬されて、そのまま合同の供養塔や納骨堂に納骨されることです。
一部の寺院では立会いが可能ですが、ほとんどの場合は立会いやお骨上げなどはできず、返骨もできません。
ほかのペットと一緒で寂しくないといったことから選ぶ飼い主さんもいますが、後になってやっぱり手元供養にしたい、ほかのお墓に入れたいということはできないため、慎重に考える必要があります。
また、訪問火葬業者によっては、合同火葬を行っていないこともあるため、プランはしっかり確認するようにしましょう。
■一任個別火葬の料金相場
一任個別火葬は、犬のご遺体を業者に預け、火葬からお骨上げまですべて葬儀業者にお任せすることです。
基本的にご遺骨は後日に返骨されますが、葬儀業者によっては返骨がない場合もあるため、しっかり確認しましょう。
お別れを見たくない飼い主さんが選ぶことが多いですが、立ち会うことはできない上に数日預けるということで、返骨されたものが本当に愛犬のものなのかがわからないという心配な点もあることは否めません。
■立会個別火葬の料金相場
立会個別火葬は、飼い主さんが立ち会って葬儀を行い、火葬後のお骨上げなども行うことです。
その日にその場で返骨となるため、愛犬のご遺骨と一緒に自宅に帰ってくることができます。
お葬式らしいお葬式をしたい飼い主さんが選ぶことが多いですが、合同火葬や一任個別火葬に比べると料金が高い傾向にあります。
犬のお葬式の費用相場は、あくまでも目安にすぎません。そのため、以下の点に注意しましょう。
■犬のお葬式の費用相場注意点
①葬儀料金は犬の体の大きさで異なる
②オプションの金額は含まれていない
③葬儀後にかかる費用もある
④訪問火葬はトラブルもあるので信頼できる業者を選ぶ
ここで詳しく解説します。
葬儀料金は、犬の体の大きさで異なります。体重で分けていたり、小型犬、中型犬、大型犬で分けている場合があり、体重が重くなるとその分料金も高くなります。
これは、体重が重ければ重いほど火葬に時間がかかるためで、火葬にかかる時間の目安は以下の通りです。
■火葬時間の目安
火葬の時間にプラスして、お葬式やお骨上げなどがあります。
実際に愛犬の葬儀にかかった時間や料金は以下のようになるため、参考にしてください。
■愛犬の葬儀にかかった時間と料金（※葬儀の場所は斎場）
葬儀業者の個別火葬のプランには骨壺が含まれますが、位牌や供花、遺骨ペンダントなどはオプションで別料金になることがほとんどです。
また、お坊さんによる読経も葬儀会社によって異なり、プランに含まれている場合と、オプションでつけなければいけない場合があるためよく確認するようにしてください。
犬の葬儀だけでなく、葬儀後にも費用はかかります。供養する方法によって以下の費用がかかるため、葬儀以外の費用も準備しておきましょう。
■主な供養方法と費用相場
| 供養方法 | 費用相場 | その他かかる費用 |
| 手元供養 | 数百円～ | 仏壇：１～5万円 仏具：1万円 メモリアルグッズ：数百円～ |
| ・合同供養塔 ・合同墓 ・合同納骨堂 | 5,000 ～30,000円 | ー |
| 納骨堂 | 10,000 ～100,000円 | 年間管理費：3,000～20,000円 / 年 |
| 個別墓 | 100,000 ～300,000円 | 年間管理費：5,000円～ / 年 供養料：5,000円～ / 1頭 |
| 散骨 | 5,000 ～300,000円 | 粉骨費用：3,000〜15,000円 |
| 人間と一緒に 入れるお墓 | 50,000 ～1,000,000円 | 年間管理費：5,000～30,000円 / 年 ※永代供養墓や樹木葬は年間管理費が かからないことが多い |
また、個人的にお坊さんを招いて法要を行う場合ではお布施を包む必要がありますが、お布施の相場は20,000～30,000円です。
一部の訪問火葬業者によるトラブルは、度々問題となっています。できれば口コミをチェックしたり、斎場を構える葬儀会社やペット霊園が行っている訪問火葬を利用したほうが安心と言えるでしょう。
■実際に起こった訪問火葬のトラブル例
・火葬中に高額な追加料金を請求し、応じなければ途中で火葬をやめると脅す
・火葬の温度が適切ではなくご遺骨が残らない
・預かったご遺体を山中に不法投棄
・返骨してもらえない
また、火葬だけで葬儀をしてもらえなかった、返骨してもらえなかったという口コミなども多く見られ、葬儀内容が訪問火葬業者によって大きく異なります。
オプションで自宅室内でのセレモニーを行ってくれたり、お骨上げまでしっかりさせてもらえるちゃんとした訪問火葬業者もありますが、料金やプラン内容など数ヵ所を比較してしっかりと吟味することが大切です。
周りで訪問火葬を利用したことのある人がいる場合では、紹介してもらうとより安心かもしれません。
犬の葬儀の料金相場は、どこで行うか、どんな火葬方法にするか、犬の体の大きさで異なります。
また、葬儀後にかかる費用もあるため、予め準備しておくことが大切です。
どんな供養方法にしたいかで火葬の方法は違ってくるため、後悔のない葬儀・見送りができるよう、しっかり考えておきましょう。
執筆者
17歳のチワックスと1歳のチワックス、1歳のポメチワと暮らしています。これまで愛犬チワワと2匹のミニチュアダックスたちの闘病・介護生活の経験から、犬の健康や介護について学びを深めペットにまつわる様々な資格を取得し、老犬のトータルケアサロン開業に向けて準備中です。
【保有資格：ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー / JKC愛犬飼育管理士】
