ドッグフードの総合栄養食を分かりやすく解説！一般食との違い・手作りフードの注意点も紹介【ペットフード安全管理者執筆】

多くの飼い主さんが愛犬の毎日のご飯として与えている総合栄養食。

総合栄養食と水があれば生きていくために必要な栄養素は補えるというドッグフードですが、実は与える量が愛犬に合っていなければ健康維持にはつながりません。

この記事では、

• 総合栄養食とその他のフード（一般食や療法食）の違い
• 愛犬の総合栄養食の適正量
• 手作りご飯やトッピングの注意点

などをわかりやすく紹介します。愛犬の健康のために、主食とすべき総合栄養食とはどのようなものなのかをしっかり把握しておきましょう！

総合栄養食とは？主食として与える健康維持のためのドッグフード

総合栄養食とは、毎日の主食として与えるためのドッグフードです。

「子犬用」「成犬用」「全年齢用」など成長段階別に分かれており、水と共に与えると生きていくために必要な栄養素を満たすように設計されています。

その栄養バランスは「AAFCO（米国飼料検査官協会）」が定める世界的なガイドラインを基準としており、分析試験や給与試験でAAFCOの基準を満たしていることが証明されなければ、パッケージに「総合栄養食」と表示することはできません。

これは日本のペットフード公正取引協議会が定めた自主基準ですが、市販されているドッグフードの多くがこの表示のルールに則っています。

なお、「AAFCO」以外にも、「FEDIAF（欧州ペットフード工業連合会）」というペットフードの栄養やラベル基準を定める団体があります。

「FEDIAF」の栄養基準を満たしたドッグフードも、「総合栄養食」という表示こそできないものの、主食としてふさわしい栄養バランスです。

総合栄養食・一般食・療法食の違いは？与える目的と栄養バランスが異なる

ドッグフードには総合栄養食の他にも、一般食（副食）・栄養補完食・療法食など、与える目的別に様々な種類が販売されています。

総合栄養食とその他のフードの大きな違いは、主食として単体で一生涯与えられるかどうかです。また、それぞれに以下のような特徴があります。

※スクロールしてご覧ください。

商品	総合栄養食	一般食 （副食・おかずタイプ）	栄養補完食	療法食
商品例
与える目的	主食	嗜好性を高める	特定の栄養素を補う	獣医師による治療の補助
与え方	単体で与えられる	総合栄養食と一緒に与える	総合栄養食と一緒に与える	病中・病後のみ単体でも与えられる
注意点	愛犬の成長段階に適したものを選ぶ	与えすぎはわがままや肥満につながり、栄養バランスを崩す可能性もある	与えすぎはわがままや肥満につながり、栄養バランスを崩す可能性もある	必ず獣医師の指導のもと与える

一般食や栄養補完食は総合栄養食よりも嗜好性が高い傾向がありますが、愛犬の健康のためにメインとなる食事は総合栄養食を選びましょう。

また、療法食は特定の疾患のサポート用に栄養バランスが設計されているため、自己判断で与えるとかえって健康を害してしまう可能性があります。

動物病院以外でも購入できますが、必ず獣医師の指導のもと与えるようにしてください。

総合栄養食だから安心は間違い！与える量が適切でなければ栄養の過不足がおきる

総合栄養食のドッグフードは、犬が健康に生きていくために必要な栄養素をバランスよく含んでいますが、必要な摂取量には個体差があります。

適正な量を食べられていなければ、総合栄養食を与えても栄養を十分に補えているとは言えません。

特に、缶詰や「ちゅーる」のようなウエットフードは水分量が多く、必要な給与量がドライフードよりも多いため、与える量が不足していたり、愛犬が食べきれないこともあるため注意が必要です。

また、適正な量よりも多く与えすぎていれば栄養が過剰になり、肥満の原因となるので、必ず愛犬の1日に必要な量を守って与えるようにしましょう。以下を参考にしてみてください。

※必要な項目を入力すると愛犬に合わせた給与量が表示されます。

※小数第2位以下は切り捨てられます

結果はこちら↓

ドッグフードのパッケージにも給与目安量は記載されていますが、普段から食べ残しが多い愛犬や、目安量通りに与えているのに体重管理が難しいという方は上記で愛犬に合う給与量をチェックしてみるのがおすすめです。

また、合わせてBCS（ボディ・コンディション・スコア）で愛犬の体型を確認してみましょう。「BCS」は以下の記事からチェックできます。

愛犬がやや太り気味かな？
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ダイエットドッグフードおすすめ16選！専門家が選ぶ低脂肪・低カロリー・肥満犬用フードは？【獣医師監修】

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愛犬を太らせたい！痩せすぎ対策ドッグフードおすすめ人気ランキング8選【獣医師監修】

総合栄養食にトッピングしてもいい？1日の正しい目安量を解説

総合栄養食は単体で与えられるドッグフードですが、ウエットフードの総合栄養食や一般食のような嗜好性が高いものをトッピングして与えても問題ありません。

最近では、ドライの総合栄養食を好まない愛犬も多く、多くの飼い主さんがトッピングを利用しています。

トッピングには、水分を補う、強化したい栄養をプラスできる、食事に飽きさせないなどのメリットもあるので、一般食や栄養補完食をうまく利用すると良いでしょう。

ただし、過剰なトッピングはカロリーやリン、塩分の過剰摂取につながり栄養バランスが崩れてしまうので、トッピングは愛犬の1日に必要なカロリー量の20%程度までに抑えましょう。

もし愛犬がトッピングだけを食べて主食を残してしまうようであれば、トッピングにも総合栄養食を選ぶのがおすすめです。

ドッグフードの食いつきが悪くてお悩みの方は以下の記事をチェックしてみてください。

【112種類比較】食いつきが良いドッグフードおすすめ人気ランキング26選！犬が喜ぶフードの特徴も解説

食いつきUP！プロ厳選のトッピング向きドッグフードおすすめ16選【犬の管理栄養士執筆】

手作りだと栄養バランスが心配な人は…？総合栄養食の冷凍フレッシュフードがおすすめ

愛犬のごはんを手作りしたいという飼い主さんも多いですが、総合栄養食のようなバランスの取れたご飯を毎日調理するのは簡単ではありません。

そこでおすすめなのが、総合栄養食の基準を満たした冷凍の手作りごはん（冷凍フレッシュフード）です。

人が食べられる食材だけを使用し、目に見えるように調理しているので安心して与えられるだけではなく、食いつきも良いと評判です。

手作りに挑戦したいけどなかなか難しいという方はぜひチェックしてみてください。

■INUNAVIおすすめの冷凍フレッシュフード2選

商品	ココグルメ	ペトコトフーズ
画像
参考価格	■通常価格 【1.2kg（100g×12袋）】6,238円 【1.6kg（100g×16袋）】7,491円 ■定期価格 【1.2kg（100g×12袋）】4,990円 【1.6kg（100g×16袋）】5,990円	■通常価格 【 1.8kg（150g×12袋）】8,360円 ■定期価格 初回【1.8kg（150g×12袋）】 5,852円 30％OFF 2回目～【1.8kg（150g×12袋）】 7,480円 10％OFF
主原料	国産鶏肉（むね、レバー、ささみ、ハツ、かわ） ※味の種類は全4種類	国産鶏肉（40%） ※味の種類は全4種類
種類	総合栄養食	総合栄養食
対応年齢	全年齢（子犬・成犬・老犬）	全年齢（子犬、成犬、老犬）
原産国	日本	日本
特徴	グレインフリー	一部グレインフリー
詳細を見る	【公式サイト】期間限定 お試し500円キャンペーンを見る	【公式サイト】初回定期30％オフ 全額返金保証あり5,852円

なお、飼い主さん自身でごはんを作りたいという方は、食材だけでは補えない栄養素をサプリで追加したり、与えてはいけない食材と適切な調理法・保存法をしっかりと把握して、犬の手作り食に詳しい獣医師や専門家のレシピを参考に行いましょう。

総合栄養食のまとめ

この記事では、総合栄養食が主食として与えるべきフードであることを解説し、愛犬の適正量やトッピングの限度量についても紹介しました。

ドッグフードは健康のベースとなるものなので、愛犬の好みや体質に合わせた総合栄養食を探してみましょう。

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執筆者

ペットライター

高橋 由紀那

犬の管理栄養士 / ペットフード安全管理者

ペットフードメーカーに6年勤務後、現在はINUNAVIライターとしてドッグフードを中心とした記事を数多く執筆。相棒はキャバリアのジタン（10歳）。犬が好き＆犬が好きな人が好きです。好きな人たちの生活がより豊かになるような、経験を生かした正しい情報、一歩踏み込んだ内容の記事をお届けします。保有資格：ペットフード安全管理者・犬の管理栄養士・ペット災害危機管理士3級

高橋 由紀那のプロフィール

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