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ドッグフードのふやかし方【お湯(ぬるま湯)編】
お湯(ぬるま湯)を使ったドッグフードのふやかし方で大切なポイントは4つあります。
■お湯(ぬるま湯)でのふやかし方のポイント
- 30~40℃のぬるま湯を使用する
- ぬるま湯の量は入れすぎない
- ふやかす時間は好みの食感に合わせて調整
- 愛犬が1回の食事で食べる量だけふやかす
ドッグフードによってふやけるまでの時間は異なりますが、基本の4つのポイントを押さえてふやかすようにしましょう。
ぬるま湯でドッグフードをふやかす手順
私が今回使用した愛犬のフード
■使用したドッグフード
- ナチュラルハーベスト(シニア用)
...粒の大きさ:7mm・硬さ:ハサミで切れる - みらいのドッグフード(シニア用)
…粒の大きさ:2mm~2cm・硬さ:指で簡単に割れる
まずは、愛犬が1回に食べる量のドッグフードを器に入れましょう。
お湯の量に決まりはなく、どれくらい入れるかは愛犬の好みに合わせてあげるといいかもしれません。基本的にはドッグフードが隠れるか隠れないかくらいがお湯の量が多すぎず少なすぎずといった感じです。
■ウェットフードと同じ水分量にするには…?
ウェットフードと同じような水分量にする場合は、ドッグフードの量の2.5倍のお湯の量が必要になります。ドッグフードが20gならお湯の量は50ccです。
5分後
どちらのフードも水分をしっかり含んでいます。
しかし、つまんで力を入れてみてもまだ硬く、中までは水分は染み込んでいません。
10分後
見た目的にはあまり変化はないようです。
つまんで少し力を入れてみると、潰れるまでになりました。
15分後
15分後でも、見た目的にはそこまで変化はないようです。
ナチュラルハーベストのほうはつまんで簡単に潰せるようになりましたが、みらいのドッグフードのほうはまだ芯が残っていて完全に潰すことはできませんでした。
ナチュラルハーベストのような粒であれば、15分も経てばかなり柔らかくなるため、歯が悪い犬や噛む力のない犬でも問題なく食べられるでしょう。
食感が少し残っていた方が好きな犬もいるため、時間を調整して愛犬の好みの食感を探してあげることをおすすめします。
30分後
15分でも芯が残っていたみらいのドッグフードは、30分後でも大きな粒はまだ芯が残っていました。かなりどろどろになってきたので、最初に細かく砕いでからふやかすともう少し早くふやかすことができるでしょう。
このように、ドッグフードによってもふやけるまでの時間は異なります。愛犬のご飯の時間に間に合わないということがないように、どれくらいの時間が必要になるか数粒で試しておくといいかもしれません。
ドッグフードのふやかし方【電子レンジ編】
電子レンジを使ったドッグフードのふやかし方で大切なポイントは5つあります。
■電子レンジでのふやかし方のポイント
- 耐熱容器を使用する
- 水を使用する
- 隠れるくらいの水の量(入れすぎ注意)
- 加熱時間は短め(20秒程度)にする
- 愛犬の1回の食事の量だけをふやかす
電子レンジは短時間で熱を通すことができるため、加熱時間に注意してふやかすようにしましょう。
電子レンジでドッグフードをふやかす手順
こちらも、まずは愛犬が1回に食べる量のドッグフードを耐熱容器に入れます。
次に、ドッグフードが隠れるくらいの水を入れてください。電子レンジを使用する場合は、ぬるま湯だと熱湯になってしまうため、水を使用しましょう。
水を入れたらラップをかけます。
電子レンジに入れて…
500Wで20秒にセットして、スタートボタンを押します。
ドッグフードの量や使用している電子レンジによって加熱時間は異なりますが、30秒では熱くなりすぎてしまう可能性があるため、20秒程度を目安に調整してください。
蒸気でラップがくもっています。
20秒後のすぐの状態がこちらです。水も残っており、粒はまだ硬く、潰すことはできません。
そこで、再びラップをして5分放置してみます。
5分放置した状態は、ぬるま湯で15分経った頃と同じくらいに簡単に潰せるようになっていました。
電子レンジは時間の短縮になりましたが、粒は気持ち熱めになっていたので、20秒でも多いのかもしれません。
愛犬たちがお昼寝中にこっそり行っていたのですが、匂いにつられて起きてきてしまったので、ふやかしたドッグフードは2匹に食べてもらいました。
ちなみに、器に顔を突っ込んで食べている愛犬は17歳で、最近は病気で食欲が低下してウェットフードしか食べてくれていませんでした。
ふやかしたフードは食いつきがいいとよく言われますが、食べて証明してくれたようです。
ドッグフードをふやかすときの注意点
ドッグフードをふやかすときに正しいふやかし方をするのはもちろん、栄養素を損なわないために注意してあげなければいけないこともあります。
熱湯は使用しない・電子レンジで加熱しすぎない
熱湯でふやかすと早くふやけるということや、ドッグフードは高温で作られているから熱湯を使用しても大丈夫だろう、という飼い主さんも多く見られますが、熱湯でのふやかしや電子レンジでの加熱しすぎはドッグフードの栄養素を壊してしまうことになります。
ドッグフードは高温で調理されていたとしても、その後に必ず失われた栄養を添加して栄養価を保っているため、熱湯などを使用することでわんちゃんに必要な栄養バランスが崩れ、健康にも影響を及ぼす恐れがあるため、絶対に熱湯の使用や電子レンジの加熱しすぎがないようにしてください。
また、熱々のドッグフードを与えることは、わんちゃんが火傷することにもつながります。ドッグフードをふやかすときは、必ずぬるま湯や短時間の加熱で行ってください。
冷たい水でふやかさない・お湯の量を入れすぎない
ドッグフードをふやかすときは、水やぬるま湯を使用しますが、冷たい水でふやかすのは絶対にやめましょう。わんちゃんのお腹が冷えて腹痛を起こしたり、下痢になってしまうことがあります。
また、お湯の量や水の量も多すぎてしまえば、わんちゃんの水分を摂取する量が増えてお腹が緩くなってしまいます。
わんちゃんに辛い思いをさせないためにも、冷たい水は使用しないことや、ふやかすお湯の量もよく考えてあげなければいけません。
ふやかしたお湯は捨てない
ドッグフードをふやかしたお湯は捨てずに、そのまま与えてください。
ドッグフードにはさまざまな栄養素が含まれており、中には水に溶けだす栄養素もあります。
ふやかしたお湯を捨てるということはドッグフードの栄養素を捨てていることになるため、必ずふやかしたお湯と一緒に与えてください。
また、もしわんちゃんが食べているときに残した場合は、ふやかすお湯の量が多すぎたり、ドッグフードが膨らんでわんちゃんにとって食べきれない量となっていることが考えられます。
その場合の対処法は、以下でご紹介しているので参考にしてください。
・ドッグフードをふやかすデメリット
・ふやかしたドッグフードを食べないときはどうしたらいい?
作り置きをしない
ドッグフードは、1食分ずつふやかすのが大前提です。水分を含んだドッグフードは雑菌が繁殖しやすく、腐りやすくなっています。
わんちゃんが一度口をつけた場合であれば尚更傷みやすいため、作り置きはもちろん、食べ残しを取っておくということがないようにしてください。
愛犬の好みに合わせた食感にも配慮する
ドッグフードはドロドロになるまでふやかせばいいというものではありません。もちろん、わんちゃんの状態によってはペースト状にしなければいけないこともありますが、基本的には愛犬の好みに合わせた食感にしてあげましょう。
わんちゃんにとって食感はとても重要で、食感が気に入らないことで食べてくれないということも珍しいことではありません。
食事はわんちゃんが楽しみにしている時間なので、喜んで食べてもらえるように配慮を忘れないようにしましょう。
熱湯でのふやけ方やナチュラルドッグフード以外のふやけ方もチェックしてみた
熱湯でふやかすことは絶対にダメですが、せっかくなので熱湯を使用した場合のふやけ方や、いぬなび編集部で以前に検証して置いていたナチュラルドッグフード以外のふやけ方もチェックしてみます。
熱湯を使用した場合のふやけ方
5分後でもお湯が残った状態で、熱湯を使用すると逆になかなか浸透しにくいのかもしれません。
10分後では、すっかり水分を含んでいました。
10分も経つとお湯も冷めて、粒はぬるま湯の15分後くらいのやわらかさにはなりましたが、栄養素を壊してしまうという観点からやはり熱湯を使用することは絶対にNG!
時間短縮がしたい場合は、電子レンジを使用しましょう。
ナチュラルドッグフードではないフードのふやけ方
昔、愛犬が抜歯手術を受けた当日、食事はふやかしたドッグフードをあげてくださいと獣医師から言われたので、当時与えていた人工添加物が多く使用されている半生タイプのドッグフードをふやかそうとしたところ、まったくふやけなかったということがありました。
ドッグフードによってふやける時間は異なりますが、ここまでふやけないのは人工添加物が影響しているのではないかと思い、実際に着色料や人工添加物が使用されたドッグフードで試してみました。
5分後では、あまり水分を吸っていないようです。
10分後では、器にまだ含み切れていない水分がある状態です。
試につまんでみると、指で簡単に潰すことができました。しかし、ジャーキーのようなものはまったく水分を含んでもいなければ、硬くて潰すこともできません。
ナチュラルフードかどうかは、ふやかす時間にあまり関係はないようで、むしろナチュラルフードよりも5分早くふやけていました。
ただし、今回使用したフードのようにジャーキーのような塊が使用されている場合は、ふやかす前に細かく刻むなどの工夫が必要です。
■検証結果まとめ
- 熱湯を使用した場合のふやけ方
→確かに早くふやけるが栄養素を壊す可能性があるためNG
- ナチュラルドッグフードではないフードのふやけ方
→特にふやけ方に違いはないが、ジャーキーなどが入っている場合は細かく刻む必要がある
ドッグフードをふやかすメリットとデメリット
ふやかし方や注意点がわかったところで、ドッグフードをふやかすメリットやデメリットにはどんなことがあるのでしょうか。
ドッグフードをふやかすメリット
ドッグフードをふやかすメリットは、以下のことがあります。
■メリット
- 消化吸収しやすくなる
…ドッグフードをふやかすことでやわらかくなり、消化吸収がしやすくなります。胃腸の負担も軽減できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
- やわらかく食べやすい
…ふやかしたドッグフードはやわらかく、噛む力が弱った犬や歯が悪い犬、口腔内にトラブルを抱えている犬でも食べやすくなります。
- 水部が補給できる
…水分をたっぷりと含んだドッグフード食べることで、水分の補給にもなります。ご飯と一緒に水分も摂取できるのは、あまり水を飲まないわんちゃんにとっても水分補給がしやすいでしょう。
- 香りが立つ
…ぬるま湯でドッグフードをふやかすと香りが立ち、温かいうちに与えることで食欲を刺激してあげることができます。
- 満腹感が期待できる
…水分を含んだドッグフードは膨らむため、たくさん食べたい犬やダイエット中の犬の満腹感が期待できます。
- ウェットフードよりも経済的
…ドライフードは栄養が凝縮されているため、ウェットフードのようにたくさんの量を必要としません。そのため、ウェットフードだけを与えるだけよりもコストを抑えることができます。
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ドッグフードをふやかすメリットは、意外にもたくさんあることがお分かり頂けたのではないでしょうか。
ドッグフードをふやかすデメリット
では、ドッグフードをふやかすデメリットにはどんなことがあるのでしょうか。
■デメリット
- ふやかす時間と手間がかかる
…ドライフードだけであげるときよりも、ドッグフードをふやかす時間や手間がかかります。待ちきれない犬では匂いに反応してしまうかもしれません。
- 噛む力が衰える
…やわらかいものばかり食べていると、噛む力が衰えてしまうことがあります。
- 食べカスが歯につきやすい
…やわらかくしているため、食べカスが歯につきやすくなります。ただし、どんなものでも食べれば歯に食べカスはつくので、歯磨きを行うことが大切です。
- 食が細い犬では食べきれないことも
…ふやかしたドッグフードは水分を含んで膨れますが、食が細い犬では全量を食べきれず、必要なカロリーを摂取できないことがあるかもしれません。
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ドッグフードをふやかすデメリットで特に注意したいのが、食が細い犬に与える場合です。たくさん食べられない犬でふやかす場合は、少量でしっかりとカロリーが摂取できるようなドッグフードや、流動食なども活用しましょう。
子犬や老犬以外にもふやかしたほうがいい犬もいる
ふやかしたドッグフードは消化の負担を軽くしてくれますが、必ずしも老犬だからふやかす必要がある、成犬だからふやかしてはいけないということはありません。
子犬ではある程度の時期までふやかす必要はありますが、成犬や老犬では以下のようなときにふやかしてあげましょう。
■ドッグフードをふやかしたほうがいいわんちゃん
・水分をあまり摂取してくれない
・食欲が低下している
・消化機能が低下している
・体調を崩している
・歯周病など口腔内トラブルで噛むことができない
・噛む力や飲み込み力が弱い
・ダイエット中
実際、私(たかだなつき)には17歳のミニュチュアダックスと16歳のチワックスがいますが、16歳の愛犬のほうは胃腸が丈夫なため、日によってふやかしたりカリカリのままあげたりと、愛犬の状態や体調を見て変更しています。
以前ダイエットが必要だったときは、たくさん食べたいという気持ちを満たしてあげるためにふやかして、かさ増ししていたこともありましたよ!
老犬だからふやかさなければいけない、成犬だからふやかす必要はない、と決めつけるのではなく、愛犬の状態や状況に合わせて使い分けてあげましょう。
ドッグフードのふやかし方でよくあるQ&A
子犬はいつまでふやかすの?
子犬と言っても小型犬・中型犬・大型犬での子犬の時期は異なるほか、わんちゃんの成長具合によっても異なるため一概にいつまでということは言えませんが、固形のものが食べられるようになる3~4ヶ月を目安にふやかす水分量を減らしていきましょう。
また、わんちゃんは食べものを噛まずに丸吞みする習性があるため、いきなりふやかすことをやめてしまうのは子犬の胃腸に負担がかかり、消化不良を起こしてしまうことがあります。
7日~10にちほどかけて、徐々にふやかすための水分量を減らしてあげることが大切です。
ドッグフードをできるだけ早くふやかすふやかし方はある?
ふやかすときにラップをかけたり、ドッグフードを細かく砕くと通常よりも早くふやかすことができます。
種類によっては事前に砕くのが難しいものもありますが、その場合はクラッシャーやフードプロセッサーなどで細かくしたり、ぬるま湯にドッグフードを浸してからフォークなどを使用して砕くと砕きやすいですよ!
ふやかしたドッグフードは作り置きしてもいい?
ふやかしたドッグフードは水分を多く含み、雑菌が繁殖しやすくなったり栄養素が破壊されてしまうため作り置きはできません。
1回1回、その都度ふやかしてあげる必要があります。また、食べ残しは特に傷みやすいため、もったいないと思っても捨ててください。
ふやかしたドッグフードを食べないときはどうしたらいい?
ふやかしたドッグフードに慣れてしまった場合や、食感が気に入らないといった理由で食べないこともあるため、犬用ミルクやお肉のゆで汁でふやかしてみたり、粒の硬さを変えてあげるなど工夫してみましょう。
ドッグフードが酸化するなどニオイが低下した場合でも食べなくなることがあります。逆にふやかしたドッグフードはニオイが強すぎて食べたくなくなるということも。場合によってはウェットフードなども活用するようにしましょう。
また、ふやかしたフードを食べないのではなく体調が悪くて食べれないということもあるため、なぜ食べないのか原因を探り、原因に合わせて対処してあげることが大切です。
ご飯を食べない原因や動物病院を受診する目安については以下の記事で詳しく解説しています。
【犬がご飯を食べない時の対処法8選】病気?原因を簡単チェック!【獣医師監修】
【獣医監修】老犬がご飯を食べない原因と対策|食欲不振に最善な工夫は?
まとめ
ドライタイプのドッグフードは栄養が凝縮されていため栄養価が高く、ウェットフードに比べれば少量でわんちゃんに必要な栄養を摂ることができます。
ドッグフードをふやかすことで食べやすくなるのはもちろん、香りを立たせてくれる、消化吸収を助けてくれるなどが期待できますが、ドライフードのまま食べてくれている元気な成犬であればわざわざふやかす必要はありません。
しかし、体調を崩してしまったときや食欲がないときなど、ふやかしたドッグフードがいいときもあります。
正しいふやかし方を知っておくことは子犬や老犬に限らず役立つため、わんちゃんの状態に合わせて使い分けてあげましょう。
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執筆者
- ペットライター
-
たかだ なつき
- JKC愛犬飼育管理士 / ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー