公開 2022.07.26 更新 2023.04.13
[ PR ]
【獣医師監修】犬はキウイを食べてもOK!量・メリット・注意点を解説

【獣医師監修】犬はキウイを食べてもOK!量・メリット・注意点を解説

酸味のあるキウイは、犬に食べさせないほうがいいと思っている飼い主さんも少なくないのではないでしょうか。

結論から言ってしまえば、犬はキウイを食べても大丈夫で健康のサポートにも役立ちますが、与え方には注意が必要です。

そこで今回は、

・犬がキウイを食べるメリット
・犬の体重別・1日に食べさせてもいいキウイの量
・キウイを与えるときに注意すること
・キウイを食べてはダメな犬

を、獣医師監修のもと解説します。愛犬にキウイを食べさせるときの参考にしてください。

※本記事はINUNAVIが独自に制作しています。メーカー等から商品の提供や広告を受けることもありますが、コンテンツの内容やランキングの決定には一切関与していません。※本記事で紹介した商品を購入するとECサイトやメーカー等のアフィリエイト広告によって売上の一部がINUINAVIに還元されます。

犬がキウイを食べても大丈夫!トップクラスのビタミンCを補給できる

犬 キウイ

キウイは生の果物の中でもトップクラスのビタミンCが含まれ、犬が食べても問題のない果物です。

キウイはさまざまな栄養素が豊富に含まれており、適量であれば犬にメリットをもたらしてくれます

ここでは、キウイの栄養や犬に食べさせるメリットを見ていきましょう。

キウイの栄養

キウイ

キウイは、マタタビ科マタタビ属の果物で、グリーンキウイやゴールドキウイ以外にもさまざまな種類がありますが、キウイならどれも犬が食べることができます

キウイの栄養素は果物の中でトップクラス(※1)で、フルーツの王様とも言われているほど!

ここでは、キウイの栄養について見ていきましょう。

キウイの栄養

カロリー 51kcal/100g
水分 84.7%
ビタミンC ・抗酸化作用
・皮膚や粘膜の健康維持
・免疫機能を保つ
・皮膚や細胞の生成に必要不可欠なビタミン
・心臓血管系の病気の予防効果が期待されている
カリウム ・細胞の浸透圧を維持
・血圧を下げる
・腎臓でのナトリウムの再吸収の抑制
・ナトリウムの排出をサポート
食物繊維 ・血糖値の急激な上昇の抑制
・糖やコレステロールの吸収を抑制
・腸内の善玉菌を増加させる
・スムーズな排便を促してくれる
アクチニジン ・アミノ酸の吸収を高める
・消化の促進
ルテイン ・抗酸化作用
・目の病気の予防や改善が期待できる

(※2、3、4)

上記のほかにも、キウイにはさまざまな栄養素がバランス良く含まれており、健康維持や改善に期待ができるとして注目されている果物です。

そんなキウイを犬が食べるとどんなメリットがあるのでしょうか。

犬がキウイを食べるメリット

犬がキウイを食べるメリット

  • 消化吸収をサポートしてくれる
    …キウイに含まれるアクチニジンはたんぱく質分解酵素で、消化を促すことはもちろん、消化不良などを起こしにくくしてくれます。
  • 免疫力を高める効果が期待できる
    …キウイの豊富なビタミンCやビタミンEは強い抗酸化作用が期待できるほか、免疫機能をサポートしてくれます。
  • 腸内環境を整える効果が期待できる
    …キウイは水溶性食物繊維のペクチンが豊富に含まれているほか、不溶性食物繊維もバランス良く含まれているため、腸内環境を整える効果が期待できます。
  • 目の病気の予防や改善が期待できる
    …キウイに含まれる豊富なルテインは犬の体内にも存在している抗酸化成分ですが、自分では作りだすことができません。特に目で効果を発揮するとされ、犬の目のサプリなどにも使用されています。
  • 疲労回復効果が期待できる
    …キウイにはリンゴ酸やクエン酸などが含まれており、乳酸を分解してくれるため疲労回復効果が期待できます。
  • 水分補給になる
    …甘味や酸味があるキウイを好む犬も多く、水分を多く含んでいることからあまり水を飲まない犬の水分補給に役立ちます。

などなど、キウイの栄養は犬にたくさんのメリットを与えてくれます。

とは言え、与え過ぎは体調不良の原因ともなるため、次章「犬が1日に食べられるキウイの量は?」で解説する摂取量以内で与えるようにしましょう。

犬のビタミンCの必要性について

犬は体内でビタミンCを合成することができますが、十分量を作れているとは言い切れず、近年ではビタミンCも摂取させたほうがいいのではないかと考える研究者もいます。(※5)

もちろん、犬によっても異なり十分量を作れる犬もいるかもしれませんが、水溶性ビタミンであるビタミンCは必要な分以外は尿と一緒に排出されるため、過剰摂取の心配はほぼありません

犬が食べてもいい果物
【獣医師監修】犬が食べてもいい果物・ダメな果物は?与えるときの注意点や老犬におすすめの果物も

犬が1日に食べられるキウイの量は?

キウイ

1日に食べられるキウイの量は、犬が1日に必要な摂取カロリーのうちの10%以内です。あくまでもおやつの範囲内で与えてください。

避妊・去勢済の成犬が1日に食べられるキウイの上限量を体重別にまとめてみました。

【体重別】犬が1日に食べられるキウイの上限量

体重 1kg 2kg 3kg 4Kg 5kg 6kg 7kg 8kg 9kg 10kg 15kg 20kg 25kg 30kg
1日の上限量 29g 35g 49g 60g 70g 82g 94g 103g 113g 121g 164g 203g 245g 280g
摂取カロリーの10% 15kcal 18kcal 25lcal 31kcal 37kcal 42kcal 48kcal 53kcal 58kcal 62kcal 85kcal 105kcal 125kcal 143kcal

※キウイのカロリーは目安。種類や個体によっても異なるため注意
※避妊去勢済の成犬の摂取カロリーの10%で活動係数は1.6
※1日におやつとしてキウイだけを与えた場合

■キウイの重さの目安
※キウイの平均サイズ(100g位)、皮を剥いた可食部
・1個…約85g
・1/2個…約43g
・1/4個…約22g
・1/6個…約14g
・1/8個…約11g

1日にキウイだけをおやつとして与えた場合、上記のようになります。

しかし、キウイは糖質や食物繊維など、さまざまな栄養素が豊富に含まれているため、上限量で与えることはおすすめできません。特に食物繊維は果物の中でもトップクラスに多いため、与え過ぎると下痢や軟便を引き起こす可能性があります。

カロリーだけでなく、キウイを食べたときの体調や便の状態はもちろん、犬の体型・活動量・ライフステージ・食性・お腹の調子なども考慮して与える量を調整してあげましょう。

また、キウイのほかにおやつやトッピングなどあげる場合は、その分のカロリーと合わせて10%程度(多くても20%以内)にしてください。

犬が1日に必要な摂取カロリーやおやつなどの計算方法については以下の記事で解説しています。

ドッグフード
【獣医師監修】ドッグフードの正しい与え方!パッケージの給餌量はあくまで目安

犬にキウイを与える際の注意点

では、犬にキウイを食べさせるときはどんなことに注意したらいいのでしょうか。

ここでは、犬にキウイを与える際の注意点5つをご紹介します。

食物アレルギーに注意

犬

キウイは「特定原材料に準ずる21品目」(※6)の1つにあたり、人間ではアレルギーを起こしやすいものとされています。

犬と人間では異なるため過剰に心配する必要はありませんが、体質によっては食物アレルギーを起こす可能性もあるため、初めて食べさせるときは少量にとどめ、食べた後は48時間ほど様子を見てあげましょう。

もし犬がキウイに食物アレルギーがある場合は、摂取後30分~48時間以内に以下のような症状が見られます。

■犬の食物アレルギーの主な症状
・皮膚に赤みがあったり痒そうにする
・目の周りや口の周り、耳を痒がる
・脱毛
・足先や皮膚を執拗に舐めたりかじる
・下痢や軟便
・嘔吐

犬によって食物アレルギーの症状は異なりますが、上記のような症状が見られた場合は獣医師に相談しましょう。

犬の食物アレルギーの発症の仕組みについては、以下の記事をご覧ください。

犬のアレルギー(食物・アトピー・ノミ)原因・対策を徹底解説【皮膚科医取材】

皮は与えない

犬 病院

キウイの皮は栄養が豊富に含まれていますが、消化に悪いので犬に与えないようにしましょう

また、犬がキウイの種を食べても問題はなく、ほとんど消化されずに便と一緒に排出されますが、多量に食べると消化不良を起こす可能性があるので注意が必要です。

お腹の弱い犬では、種を取り除いてあげることをおすすめします。

犬が食べてはいけないものを徹底解説!症状や対処法、加熱調理が必要な食材も紹介
犬が食べてはいけないものを解説!36種類の症状や対処法、加熱調理が必要な食材も紹介

食べやすい大きさに切る

キウイ

犬にキウイを食べさせるときは、薄くスライスしたり細かく刻むなど、愛犬が食べやすい大きさにしてください

犬にキウイを与えるときの切り方
・薄くスライスする
・細かく刻む
・つぶす
・ミキサーなどにかける

犬は基本的に丸呑みしてしまう生きもので、ある程度飲み込める大きさになったら飲み込んでしまいます。

そんな犬にキウイの塊をあげてしまうと、喉や食道に詰まって窒息したり食道炎を起こしてしまう恐れもあります。また、飲み込めたとしても消化に負担がかかって下痢や嘔吐を引き起こす可能性もゼロではありません。

特に消化器官が未発達の子犬や、内臓機能が衰えるシニア犬では消化しにくいため、消化に負担のかからないよう与え方にも配慮が必要です。

与え過ぎない

犬にキウイを与えるときは、1日の摂取カロリーのうちの10%程度にとどめてください。

キウイは糖質や食物繊維など、さまざまな栄養素が豊富に含まれているため、与え過ぎると肥満や体調不良の原因になる可能性があります

また、与え過ぎてしまうとキウイでお腹がいっぱいになって、普段の食事が食べられなくなってしまうことも。

愛犬の健康のためにも、キウイを与えるときはおやつの範囲で与えましょう。

人間向けに作られた加工品は与えない

キウイ

人間向けに作られたキウイジュースやキウイジャム、ドライキウイなどの加工品は多くの糖分が使用されており、肥満の原因となるため犬に与えないようにしてください

また、飼い主さんが手作りした砂糖不使用のキウイジュースであれば犬も飲むことはできますが、その場合は与え過ぎないように注意が必要です。

キウイを食べてはダメな犬は?

キウイはさまざまな健康効果が期待できますが、豊富な栄養素が犬の状態によってはマイナスとなってしまうこともあります

キウイを絶対に食べてはダメというわけではありませんが、避けたほうがいい犬は以下の通りです。

■キウイを食べさせないほうがいい犬

  • カリウム制限のある犬、腎臓病の犬、利尿剤を処方されてる犬
    …キウイに含まれるカリウムは果物の中でもトップクラスのため、獣医師からカリウム制限を指示されている場合や腎臓病を患っている犬、利尿剤を称されてる犬は、食べさせる前にかかりつけの獣医師に確認しましょう。
  • カバノキ科の花粉や人参にアレルギーのある犬
    …カバノキ科の花粉や人参とキウイはたんぱく質の構造が似ているため、食物アレルギーを起こす可能性があります。与える場合は少量からはじめ、アレルギーを症状が現れないか観察してください。
  • 下痢をしている犬
    …キウイは水分も食物繊維も豊富なため、愛犬が下痢をしているときは避けた方が安心です。

また、すべての犬に言えることですが、どんなに健康に良いと言われている食べものでも、良い点も悪い点もあるということは忘れないようにしてくださいね。

まとめ

今回は、犬にキウイを与えるときに知っておきたいことをご紹介しました。

キウイは栄養素が豊富で犬にもメリットがありますが、与える量や与え方には注意が必要です。

最後に、犬にキウイを食べさせるポイントをおさらいしておきましょう。

・キウイは果物の中でトップクラスの栄養があり犬にも効果が期待できる
・1日に食べられるキウイの量は愛犬の状態によって調整する
・キウイにアレルギーを起こす犬もいる
・消化に負担のかからないように配慮してあげる
・カリウム制限や腎臓病、利尿剤を飲んでる犬は獣医師に確認する

キウイは上手に活用すれば、水分補給だけでなく、愛犬の健康維持や病気の予防にも期待ができる果物です。正しい知識を持って、愛犬に安全にキウイを食べてもらいましょう。

<参考文献>

(※1)参考:Zespr「キウイと栄養~トップクラスの栄養素充足率~」
(※2)参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

(※3)参考:農林水産省「主な果物の健康機能性」
(※4)参考:J-STAGE「Research Trends on the Effect of Kiwifruit in Promoting Digestion and the Role of Actinidin」

(※5)参考:ペット栄養学会誌「柴犬における血漿中ビタミンC濃度」
(※6)参考:消費者庁「アレルゲンを含む食品に関する表示」

※記事で紹介されている商品を購入すると、売上の一部がINUNAVIに還元されることがあります。メーカー等の依頼による広告にはPRを表記します。
※掲載されている情報は、INUNAVIが独自にリサーチした時点の情報を掲載しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。

ペットライター たかだ なつき

執筆者

ペットライター
たかだ なつき
JKC愛犬飼育管理士 / ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー

18歳のチワックスと1歳のチワックス、ポメチワ、0歳のチワックスの4匹と暮らしています。これまで愛犬チワワと2匹のミニチュアダックスたちの闘病・介護生活の経験から、犬の健康や介護について学びを深めペットにまつわる様々な資格を取得し、老犬のトータルケアサロン開業に向けて準備中です。

【保有資格:ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー / JKC愛犬飼育管理士 / YMAA薬機法・医療法適法広告取扱個人認証規格

関連記事

新着記事

人気記事

いぬなび公式
インスタグラム

毎日更新中