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クリルオイルとは?汚染物質が少なく栄養価の優れたオイル

クリルオイルがわんちゃんの健康にいいと見聞きして知っていても、もそもクリアオイルがどういいのかはよくわからないという飼い主さんもいるのではないでしょうか。
まず最初に、クリルオイルについて知っておきましょう。
ここでは、クリルオイルのメリットを詳しく解説します。
オメガ3脂肪酸のDHAとEPAを豊富に含む

クリルオイルは南極オキアミから抽出されるオイルで、わんちゃんが体内で作り出すことができないオメガ3脂肪酸のDHA・EPAを豊富に含んでいます。
必須脂肪酸でもあるDHA・EPAといったオメガ3脂肪酸は、わんちゃんの体を健康に保つためにさまざまな働きをしてくれる大切な栄養素です。後にご紹介する「わんちゃんがクリルオイルを摂取して期待できる効果」も合わせてチェックしてください。
また、オメガ3脂肪酸は体内で作り出すことができないことから、食事やサプリメントで補う必要がありますが、わんちゃんの普段の食事だけでは十分な量を摂取することが難しいため、クリルオイル等で補ってあげることをおすすめします。
水に溶けやすく体内への吸収率が高い
通常の魚油は水と油が分離してしまいますが、クリルオイルは細胞膜の構成成分でもあるリン脂質型のオイルなので、水に溶けやすく体内の吸収率が高いという特徴があります。
■魚油とクリルオイルの違い
- 魚油=トリグリセライド型のDHA・EPA
…トリグリセライドとは:食品中の脂質や体脂肪の大部分を占める脂質(中性脂肪) - クリルオイル=リン脂質型のDHA・EPA
…リン脂質とは:あらゆる細胞の膜を構成する成分。物質の移動を厳しくコントロールする脳血液関門も通過できる
人間で行われた調査では、トリグリセライド型のDHA・EPAは中性脂肪として蓄積され、クリルオイルのDHA・EPAはリン脂質分子として各器官へ優先的に運ばれたという結果に。(※1)
わんちゃんでの調査ではありませんが、クリルオイルは効率的にDHA・EPAを摂取できるのはもちろん、脳にも作用しやすいオイルと言えるでしょう。
アスタキサンチンを豊富に含む
▲画像はアスタキサンチンを含む食材
クリルオイルは赤色をしたオイルですが、この赤色の正体がアスタキサンチンで、クリルオイルにはアスタキサンチンも豊富に含まれています。
クリルオイルの色の元となるのは主に、
- 南極オキアミ
…赤い姿をした小エビのような形のプランクトンの1種。カロテノイドの1種であるアスタキサンチンを自身に含有 - ヘマトコッカス藻
…球状の緑藻類。ストレスを感じると体内でアスタキサンチンを作り出して赤くなり自身を守る
※クリルオイルには南極オキアミだけのものあれば、ヘマトコッカス藻を追加したものもある
です。
アスタキサンチンの抗酸化作用はビタミンEの1000倍、ビタミンCの6000倍とも報告されており(※)、高い抗酸化力を持っています。
そのため、本来は酸化しやすいDHAやEPAの酸化を抑えるのはもちろん、体内の過剰な活性酸素の発生を抑制して老化の予防や免疫機能の低下を抑えるなど、さまざまな働きが期待できます。
汚染物質がほとんど含まれず安全性が高い
クリルオイルは環境や海洋汚染による影響がほとんどなく、安全性が高いことでも知られています。
オメガ3脂肪酸系のオイルには、クリルオイルのほかに魚油やシールオイル(タテゴトアザラシ)、肝油(サメやマンボウなど)などがありますが、食物連鎖によって大きな魚になればなるほどどうしても不純物が濃縮し蓄積されてしまいます。
また、南極オキアミが生息するのは海洋汚染が限りなく少ない南極の澄んだ水の海域のみであることから、クリルオイルは汚染物質がほとんど含まれていないのです。(※ヘマトコッカス藻が使用されている場合でも、人工培養なので安全性は問題ない)
クリルオイルの選び方

現在、クリルオイルは安全性や優れた栄養価から注目度が高まり、さまざまな種類が販売されていますが、愛犬にクリルオイルを選ぶときのポイントをご紹介します。
①南極オキアミの含有量が多いものを選ぶ

クリルオイルのコストを下げるためにフィッシュオイル(魚油)を混ぜているものもありますが、吸収率を高めるためにも、なるべく南極オキアミの含有量が多いものを選びましょう。
フィッシュオイルなどが混ざっていると、その分リン脂質の割合が減少してしまいます。
原材料表記の冒頭に「クリルオイル」や「オキアミ抽出物」と書かれているものが含有量が多いため、しっかり表記を確認してください。
②DHA・EPAの含有量をチェックする

まずは、クリルオイルに含まれるDHA・EPAの量を確認しましょう。
クリルオイルは通常のDHA・EPAサプリと比べても値段が高めな傾向にあり、含有量が記載されているものがほとんどです。
できれば、DHA・EPA含有量の多いものを選ぶことをおすすめします。
③酸化防止に配慮されたものを選ぶ

DHA・EPAは酸化しやすいオイルです。クリルオイルにアスタキサンチンが含まれているとはいえ、ビタミンEやセサミン、セレンなどで酸化防止をしていると一層安心と言えます。
また、容器もボトルや袋が光を通さないものや、空気に触れないように密閉されているものがおすすめです。
DHA・EPAが酸化してしまうと、本来の働きができなくなるだけでなく体内で悪影響を及ぼし、動脈硬化や認知症などを発症させる原因の1つとも考えられているため、古くなったものは与えないようにしましょう。
③関節や脳など目的に合わせて選ぶ

クリルオイルの中には、DHA・EPAなどだけでなく、関節のサポート成分や脳のサポート成分をプラスしているものもあります。
もちろん、DHA・EPAだけでも十分にわんちゃんの全身の健康をサポートしてくれますが、愛犬が悩みを抱えている場合はサポート成分にも注目して選ぶといいでしょう。
たとえば、関節にトラブルのあるわんちゃんが動物病院で処方されることも多い『アンチノールプラス』では、モエギイガイから抽出した脂肪酸を使用し、関節軟骨の保護や炎症の抑制、痛みの緩和などで関節をサポートしてくれるなどの働きもあります。
関節にトラブルがあるわんちゃんや、認知症のわんちゃんのサプリの選び方については以下の記事で詳しく解説しているので、チェックしてみてくださいね。
【全84種比較】犬の関節サプリメントおすすめ69選!形状・成分別の選び方も【獣医師監修】
老犬におすすめの認知症用サプリメント10選【2023年最新】
④カプセルの大きさを考慮する

クリルオイルは、ソフトカプセルになっています。わんちゃんが飲むことを考えて小粒タイプのものが多いですが、愛犬が飲みやすい大きさかを確認しましょう。
ソフトカプセルを切って中身だけをフードなどにかけて与えることもできますが、クリルオイルの匂いを嫌がるわんちゃんも多いので、できればカプセルのまま与えたいところです。
また、わんちゃん用のクリルオイルではなく人間用のクリルオイルを与えることも可能ですが、粒が大きく飲みにくい可能性があるため注意が必要です。
犬用クリルオイルおすすめ6選
いぬなび編集部が厳選した、わんちゃんにおすすめのクリルオイルをご紹介します。
商品名をクリックすると詳しい解説に飛ぶことができますよ!
商品画像 | 商品名 | 最安値 | 1日あたりの価格 | 粒の大きさ | 主成分 | 他成分の有無 |
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| ナチュラルハーベスト クリルオイル | 価格:6,490円 容量:180粒 | 36円 | 12mm | クリルオイル | なし |
| ナチュラルハーベスト プチクリルオイル | 価格:2,860円 容量:150粒 | 58円 | 8.5mm | クリルオイル | なし |
| ナチュラルハーベスト クリルフェカリス | 価格:7,480円 容量:180粒 | 42円 | 12mm | クリルオイル | 乳酸菌 |
| モノリス コルディプラス クリルオイル | 価格:6,160円 容量:180粒 | 34円 | 12mm | クリルオイル | なし |
| ベッツペッツ アンチノールプラス | 価格:6,732円 容量:60粒 | 112円 | 11mm | EAB-277 | モエギイガイ抽出物 |
 | 株式会社和漢 うちの脳活サポート | 500円クーポンあり 価格:2,480円 容量:30粒 | 83円 | 12mm | クリルオイル | 納豆キナーゼやギャバなど |
【ナチュラルハーベスト】クリルオイル
シンプルイズベスト!高品質でコスパが良く続けやすい
ヒューマングレードの原材料を使用した安全性が高く高品質なドッグフードを作るナチュラルハーベストのクリルオイルです。
ナチュラルハーベストのクリルオイルは、特殊な製法によって不純物を取り除き、純度を高めていることから無臭になっているため、魚油の匂いが苦手なわんちゃんでも与えやすいでしょう。実際、私も愛犬に与えていますが、魚油の匂いよりもカプセルのゼラチンの匂いがするのか、おやつのようにそのまま食べてくれることも多いので与えるのが楽です。
口の小さなわんちゃんや飲み込む力が低下しているわんちゃんでは、カプセルに穴を開けて中身だけごはんに混ぜて与えたり、カプセルごとお湯に溶かして飲んでもらうこともできますよ!
もちろん、ヒューマングレードにこだわり、わんちゃんの健康に不要な添加物は一切使用していないため、安全性を気にする飼い主さんも安心して愛犬に与えることができるでしょう。
参考価格(税込) | 6,490円(180粒) |
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給与量 / 日 | 体重5kgあたり1~2粒 |
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1日あたりの価格 | 36円※1粒の場合 |
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粒の大きさ | 12mm |
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原材料 | クリルオイル、ゼラチン(豚由来)、植物性グリセリン |
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1粒あたりの 成分配合量 | ・EPA:31mg ・DHA:14mg ・アスタキサンチン:20ppm ・総リン脂質:104mg ・オメガ3脂肪酸:57mg ・オメガ6脂肪酸:8mg ・リン:4.8mg |
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180粒 / 6,490円楽天で詳細を見る
180粒 / 6,490円
また、ナチュラルハーベストのクリルオイルには粒サイズ違いや乳酸菌入りなどシリーズがあるため、愛犬に合わせて選びやすいでしょう。
【ナチュラルハーベスト】プチクリルオイル
粒のサイズが8.5mmと小さい分、カプセルの中身が少なくなるためたくさん飲む必要がありますが、カプセルのままでなければ飲んでくれない超小型犬や口の小さなわんちゃんには、プチサイズのクリルオイルもありますよ!
参考価格(税込) | 2,860円(150粒) |
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給与量 / 日 | 体重1~2kg:1~2粒 体重3kg:2~4粒 体重5kg:3~6粒 体重8kg:4~8粒 |
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1日あたりの価格 | 58円※体重5kgで3粒の場合 |
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粒の大きさ | 8.5mm |
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原材料 | クリルオイル、ゼラチン(豚由来)、植物性グリセリン |
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1粒あたりの 成分配合量 | ・EPA:12mg ・DHA 5.5mg ・アスタキサンチン:20ppm ・総リン脂質:40mg ・オメガ3脂肪酸:22mg ・オメガ6脂肪酸:3mg ・リン:1.9mg |
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150粒 / 2,860円
【ナチュラルハーベスト】クリルフェカリス
クリルオイルと乳酸菌の両方を1度に摂取できるのが、クリルフェカリスです。フェカリス菌は近年注目を集めている乳酸菌ですが、クリルオイルと一緒に摂取することで腸内環境の改善という相乗効果が期待できます。
参考価格(税込) | 7,480円(180粒) |
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給与量 / 日 | 体重5kgあたり1~2粒 |
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1日あたりの価格 | 42円※1粒の場合 |
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粒の大きさ | 12mm |
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原材料 | クリルオイル、乳酸菌(フェカリス菌)、米ぬかロウ ※ソフトカプセル:ゼラチン(豚由来)、植物性グリセリン |
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1粒あたりの 成分配合量 | ・フェカリス菌:1,000億個 ・EPA:25mg ・DHA:12mg ・アスタキサンチン:17ppm ・総リン脂質:84mg ・オメガ3脂肪酸:46mg ・オメガ6脂肪酸:6mg ・リン:3.9mg |
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180粒 / 7,480円
【モノリス】コルディ プラス クリルオイル
飼い主さんも飲むことができる安心の品質!
動物病院でも取り扱われることのある犬猫ペット用サプリメントを製造販売しているコルディのクリルオイルは、もともと人間用だったものをペット用として販売しているため、愛犬だけでなく飼い主さんも一緒に飲むことができます。
カプセルに入った状態でも若干、魚油に近い匂いはしますが、口コミなどを見ても問題なく食べてくれるわんちゃんがほとんどのようなので、匂いがしても食いつきは問題ないでしょう。
粒が少し大きいと感じた場合は、カプセルに穴を開けて中身だけごはんに混ぜて与えたり、カプセルごとお湯に溶かして飲んでもらってもOK!90℃までのお湯であれば大丈夫ということで、実際、調理温度によるDHA・EPAの損失は認められません(※2)が、わんちゃんが火傷しないようにひと肌程度に覚めてから与えてくださいね。
参考価格(税込) | 6,160円(180粒) |
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給与量 / 日 | 体重5kgあたり1~2粒 |
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1日あたりの価格 | 34円※1粒の場合 |
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粒の大きさ | 12mm |
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原材料 | オキアミ抽出物(クリルオイル)/ソフトカプセル(ゼラチン、グリセリン) |
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1粒あたりの 成分配合量 | ・EPA:30mg以上 ・DHA:14mg以上 ・アスタキサンチン:32ppm以上 ・総リン脂質:100mg以上 ・オメガ3脂肪酸:55mg以上 ・オメガ6脂肪酸7.5mg以上 |
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180粒 / 6,160円
【ベッツペッツ】アンチノールプラス
動物病院でも販売される信頼性の高さも魅力!
アンチノールプラスは、多くの獣医師や飼い主さんから支持も厚い「アンチノール」のリニューアルタイプで、これまでの91種類の脂肪酸の集合体「PCSO-524」にクリルオイルが追加され「EAB-277」と進化しました。
クリルオイルが従来の主成分のモエギイガイ抽出物「PCSO-524」の吸収をサポートしてくれるため、身体全体に働きかけてくれます。
もちろん、わんちゃんの健康に不要な添加物を使用せず、品質にこだわり自然由来成分100%なので、安心して愛犬に与えることができますよ!
何と言っても、多くの動物病院で推奨されることもある安定した品質で、信頼性の高さも魅力的なのではないでしょうか。
参考価格(税込) | 6,732円(60粒) |
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給与量 / 日 | 体重10kg以下1粒 |
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1日あたりの価格 | 112円 |
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粒の大きさ | 11mm |
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原材料 | オリーブオイルEAB-277(海洋性脂質:モエギイガイ抽出脂肪酸PCSO-524+クリルオイル)酸化防止剤(d-α-トコフェロール(ビタミンE))カプセル(牛由来ゼラチン、グリセリン、水、ソルビトール) |
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1粒あたりの 成分配合量 | 非公開 |
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公式サイトで詳細を見る
60粒 / 6,732円
【株式会社和漢】うちの脳活サポート

あたまの健康維持サポート成分9種類配合!
クリルオイルだけでなく、頭の健康維持をサポートする成分が9種類配合された獣医師監修のサプリメントです。
ヒューマングレードの原材料を使用するのはもちろん、わんちゃんに不要な添加物は使用していないため、安心して愛犬に与えることができます。
もちろん、基本はDHA・EPAなので、頭の健康だけでなく全身の健康維持に働きかけてくれるのもポイント!
オメガ3脂肪酸系のソフトカプセルタイプのサプリメントは魚油の匂いが苦手なわんちゃんも多いですが、嗜好性にもこだわって作られているのでおやつ感覚であげることができるのは助かりますね。
参考価格(税込) | 2,480円(30粒) |
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給与量 / 日 | 体重5kg未満:1粒 体重5~10kg未満:2粒 体重10~15kg未満:3粒 以降、体重5kgごとに1粒ずつ追加 |
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1日あたりの価格 | 83円 |
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粒の大きさ | 12mm |
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原材料 | クリルオイル(オキアミ抽出物)食用油脂 大麦乳酸発酵液ギャバ 納豆菌培養エキス末 冬虫夏草菌糸体末 イチョウ葉エキス末 田七人参 ローヤルゼリー末 プロポリスエキス末 亜鉛含有酵母 ビタミンE含有植物油 ゼラチン グリセリン ミツロン グリセリン脂肪酸エステル Lーテアニン ビタミンB12 |
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1粒あたりの 成分配合量 | クリルオイル(オキアミ抽出物):260mg ギャバ:12mg ナットウキナーゼ:10mg 冬虫夏草菌エキス:1mg イチョウ葉エキス:1mg 有機田七人参粉末:1mg ローヤルゼリー末:1mg プロポリスエキス末:1mg L-テアニン:1mg |
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「うちの脳活サポート」を犬の管理栄養士が徹底検証!口コミ評判や効果を紹介
わんちゃんがクリルオイルを摂取して期待できる効果

冒頭でも、必須脂肪酸であるDHA・EPAはわんちゃんの体を健康に保つためにさまざまな働きをしてくれる大切な栄養素と言いましたが、実際にどんな働きをしてどんな効果が期待できるのでしょうか。
ここでは、クリルオイルに含まれるDHA・EPAの主な働きや期待できる効果をご紹介します。
DHA・EPAの主な働きは健康を維持するサポート

DHA・EPAの主な働きは、わんちゃんの健康を維持するサポートです。
■DHA・EPAの主な働き
・体内の脂肪の蓄積を防ぐ
・血液を流れやすくする
・コレステロール値や血圧の上昇を抑える
・血小板凝集抑制作用
・炎症を抑える物資に変化する
・脳、神経系、網膜の機能を保つ
・体を酸化から守る
・皮膚や被毛の健康維持
DHA・EPAは魚類に多く含まれていますが、肉類や乳製品にも微量に含まれています。また、DHA・EPAを栄養添加しているドッグフードも多いことから完全に欠乏することはありませんが、不足しがちな栄養素です。
クリルオイルは体内の吸収率が高いことから、効率的に栄養素を補うことができるでしょう。
更に、DHA・EPAは期待できる効果もたくさんあります。
■DHA・EPAの期待できる効果
抗炎症作用 / 抗酸化作用 / 脂漏症の改善 / 骨関節炎や関節症の予防や改善(※3) / アトピー性皮膚炎の予防や改善(※4) / 心臓疾患や腎不全、膵炎の予防や改善、進行の抑制(※5、6、7) / がんの予防や改善、進行の抑制、延命(※8、9) / 脳神経疾患やてんかんの予防や改善など
心臓病や腎臓病のわんちゃんのサポートにも

DHA・EPAは、心臓病や腎臓病の進行を抑制する可能性が高いことはいくつかの論文でも発表されており(※5、6)、心臓病や腎臓病のわんちゃんのサポートに役立つと考えられています。
■心臓や腎臓に効果が認められたと報告があったもの
・腎臓の炎症軽減(腎臓病の進行要因の1つ)
・腎臓の保護
・不正脈のリスク軽減
・心臓病や腎臓病の進行抑制
実際、私の愛犬も週に4日の点滴が必要な重度の腎臓病でしたが、クリルオイルと腎臓病用乳酸菌サプリを飲ませるようになると、数値の改善はもちろん、食欲や体調の改善が見られました。
また、もう1匹も心臓病で4年前から薬の服薬をしていますが、毎月の定期検診では状態は4年前と変わらず維持できており、薬の量や種類が増えることはありません。
クリルオイルはあくまでも栄養素の補給のため、クリルオイルが愛犬たちの病気の進行抑制や改善に効果を発揮したと言い切れませんが、栄養素が補われ体内の機能が働きやすくなっているということは言えるのではないでしょうか。
クリルオイルは副作用がある?適量を守っていれば問題ない

さまざまなメリットや効果が期待できるクリルオイルですが、気になるのはその副作用ではないでしょうか。
ここでは、クリルオイルの主成分であるDHA・EPAの副作用について見ていきましょう。
DHA・EPAの副作用

結論から言ってしまえば、適量であれば副作用を心配することはありません。ただし、過剰に摂取したり、酸化したDHA・EPAを摂取すると、以下のような副作用が見られることがあります。
■DHA・EPAの副作用
- 大量に摂取すると嘔吐や下痢を引き起こす可能性
…消化不良を起こすため - 大量に摂取するとバクテリアルトランスロケーションの原因になる可能性
…消化吸収しきれなかったDHA・EPAが腸内細菌の栄養素となる腸内細菌叢の変化が起こる可能性があるため - DHA・EPAの酸化による体調不良や消化不良
…効能の低下による影響が出るため
飼い主さんが適量を守っていれば、わんちゃんが自分で大量に摂取することはありませんが、酸化は目に見えないことから、古くなったものは与えないなど十分に注意してあげましょう。
また、クリルオイル等のサプリメントだけでなく、ドッグフードにもDHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸が含まれているため、ドッグフードの酸化にも気を配ってあげることが大切です。
【獣医師監修】ドッグフードの酸化って何?酸化について注意点を解説
オメガ3脂肪酸で膵炎になるという報告は今のところない

クリルオイルを含むオメガ3脂肪酸のサプリメントは脂質が高いことを気にする飼い主さんもいますが、現在、人を含めわんちゃんや猫ちゃんでもオメガ3脂肪酸による膵炎の報告はありません。
オメガ3脂肪酸には抗炎症作用があるため、膵炎のリスクは高くないと考えられています。
実際、動物病院では膵炎を患っているわんちゃんの状態に合わせてオメガ3脂肪酸のサプリメントを処方する、もしくは摂取することをすすめることもあるように、膵炎の進行抑制や改善にも期待が高まっているのです。(※7)
とは言え、現在膵炎を患っているわんちゃんでは、かかりつけの獣医師に相談してから与えるようにしてください。
クリルオイルによくあるQ&A

ここでは、わんちゃんにクリルオイルを与える際によくある疑問をご紹介します。
わんちゃんに人間用のクリルオイルを与えても大丈夫?

A.わんちゃんが人間用のクリルオイルを飲んでも大丈夫です。ただし、人間用はカプセルの粒が大きいこともあるため、飲みやすいサイズを選んであげることが大切です。中のオイルの匂いを気にしないわんちゃんであれば、大きい粒のカプセルに穴を開けて中身だけフードにかけてあげても問題はありません。
とは言え、大きいカプセルをそのまま与えると喉に詰まらせたり、喉に貼りついて炎症を起こしてしまう可能性があるため、必ずお湯に溶かしたり、穴を開けて中身だけをあげるようにしてください。
また、含有量が多すぎるものは過剰摂取になる可能性があり、NRC(全米研究評議会)の公表するわんちゃんのDHA・EPAの安全上限量は『370mg×体重kgの3/4乗』なので、最大でも体重1kgあたり200mgを超えないように注意しましょう。(※10)
アンチノールとクリルオイルの違いは?

A.これまでのアンチノールとクリルオイルであれば、DHA・EPAの型の違いや主成分の違いです。DHA・EPAに注目するのであればクリルオイル、さまざまな脂肪酸を摂取したいのであればアンチノールと言えます。
また、2022年12月にアンチノールは改良され、クリルオイルが配合となって「PCSO-524」から「EAB-277」に進化しました。それぞれの違いをまとめてみたので参考にしてください。
| 主成分 | DHA・EPA型 |
アンチノール | モエギイガイから独自の製法で抽出したDHAやEPAを 含む91種類に及ぶ脂肪酸の集合体「PCSO-524」 | トリグリセライド型
|
クリルオイル | 南極オキアミから抽出したDHA・EPA | リン脂質型 |
アンチノールプラス | 「PCSO-524」にクリルオイルを追加した「EAB-277」 | トリグリセライド型 リン脂質型 |
腎臓病や膵炎のわんちゃんにクリルオイルの脂質は大丈夫?

A.クリルオイルは脂質が高いですが、腎臓病や膵炎のわんちゃんはオメガ3脂肪酸の摂取が推奨されており、栄養学的にも動物医療的にも良質な脂は重要と考えられているため、適量であれば心配する必要はないでしょう。ただし、持病があるわんちゃんは必ずかかりつけの獣医師に相談や確認してから与えるようにしてください。
クリルオイルはいつから飲ませるのがいい?

A.クリルオイルの主成分であるDHA・EPAはわんちゃんの乳仔や幼仔にも重要な栄養素なので、子犬に与えても問題はありません。ただし、子犬は消化器官が未発達で消化不良を起こしやすいため、身体の大きさにもよって異なりますが与える量は1粒の1/3程度にするなど、少量にしておくことをおすすめします。
まとめ

クリルオイルは環境や海洋汚染が限りなく少なく、DHA・EPAの吸収率も高い優れたオイルです。
もちろん、一言でクリルオイルといってもさまざまな種類があり、わんちゃんの体質に合う合わないはありますが、わんちゃんの必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸の栄養素を補うために、クリルオイルを与えてみてはいかがでしょうか。
最後に、クリルオイルの選び方のおさらいです。
■クリルオイルの選び方
①南極オキアミの純度が高いものを選ぶ
②DHA・EPAの含有量をチェックする
③酸化防止に配慮されたものを選ぶ
④関節や脳など目的に合わせて選ぶ
⑤カプセルの大きさを考慮する
どれを選べばいいかわからないという飼い主さんは、まずはおすすめのクリルオイルの中から選んでみてくださいね。
→犬用クリルオイルおすすめ6選をもう一度見る
※記事で紹介されている商品を購入すると、売上の一部がINUNAVIに還元されることがあります。メーカー等の依頼による広告にはPRを表記します。
※掲載されている情報は、INUNAVIが独自にリサーチした時点の情報を掲載しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。
執筆者
- ペットライター
- たかだ なつき
- JKC愛犬飼育管理士 / ペットフーディスト / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士
17歳のチワックスと1歳のチワックス、0歳のポメチワと暮らしています。これまで愛犬チワワと2匹のミニチュアダックスたちの闘病・介護生活の経験から、犬の健康や介護について学びを深めペットにまつわる様々な資格を取得し、老犬のトータルケアサロン開業に向けて準備中です。
【保有資格:ペットフーディスト / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / JKC愛犬飼育管理士】
たかだ なつきのプロフィール