酸味の強いレモンは犬が食べてはいけないと思うかもしれませんが、犬が食べても大丈夫な果物です。
しかし、その酸っぱさからレモンだけを好んで食べる犬は少ないかもしれません。また、与え過ぎれば刺激が胃に負担をかけてしまうことになるため、与える量には注意が必要と言えます。
今回は、獣医師監修のもと犬にレモンを与えるメリットや与える際の注意点を解説します。
酸味の強いレモンは犬が食べてはいけないと思うかもしれませんが、犬が食べても大丈夫な果物です。
しかし、その酸っぱさからレモンだけを好んで食べる犬は少ないかもしれません。また、与え過ぎれば刺激が胃に負担をかけてしまうことになるため、与える量には注意が必要と言えます。
今回は、獣医師監修のもと犬にレモンを与えるメリットや与える際の注意点を解説します。
目次
レモンの主な栄養素は以下の通りです。
■レモンの主な栄養素
カロリー:24kcal / 100g【果汁】(※1)
レモンはビタミンCが豊富なイメージが強い飼い主さんも多いでしょう。実際に、レモンには多くのビタミン類が含まれていますが、それ以外にもミネラルやクエン酸といった犬の健康維持に役立つ栄養素がさまざま含まれています。
犬がレモンを食べるメリットは、主に2つあります。
■犬がレモンを食べるメリット
犬は体内でビタミンCを合成することができますが、十分量を作れているとは言い切れず、近年ではビタミンCも摂取させたほうがいいのではないかと考えられています。(※7)
もちろん、十分量を作れる犬もいますが、どれだけビタミンが作られているかはわからず、水溶性ビタミンは必要な分以外は尿と一緒に排出されるので過剰摂取の心配はほぼありません。
また、レモンに含まれる栄養素は、体内の増えすぎた活性酸素の除去はもちろん、皮膚や粘膜、細胞膜をはじめとするさまざまな健康維持に役立ってくれるでしょう。
犬はレモンを食べることができますが、与える際には注意してあげなければいけないこともあります。
ここでは、犬にレモンを与える際の5つの注意点を解説します。
■犬にレモンを与える際の注意点
①無理に与えない
②与え過ぎない
③食物アレルギーに注意
④種や皮は取り除き果汁だけ
⑤胃腸の弱い犬は控えたほうが無難
レモンは香りが強く酸味もあるため、犬によっては嫌がることもあります。嫌がるときは、無理に与えるのは止めてあげましょう。
基本的に、犬のおやつやトッピングは1日に必要な摂取カロリーの10%程度ですが、レモンはカロリーが低いため、カロリー計算ではたくさんの量を食べられることになります。しかし、レモンの与え過ぎは酸味の刺激によって体調不良を引き起こす原因となるため、以下を目安にしてください。
■犬が1回に食べていいレモンの量
【果汁の場合】
体の大きさ | 目安量 | 小さじの目安 |
超小型犬(体重4kg未満) | 1ⅽⅽ | 小さじ1/5 |
小型犬(体重4~10kg程度) | 2.5ⅽⅽ | 小さじ1/2 |
中型犬(体重10~25kg程度) | 5cⅽ | 小さじ1 |
大型犬(体重25kg以上) | 10ⅽⅽ | 小さじ2 |
少量にすることで酸味の影響が軽減されるため、1回に与える量が多すぎないように注意しましょう。
レモンに含まれるタンパク質はわずかですが、犬の体質によっては食物アレルギーを起こしてしまうこともあるため、最初はほんの数滴を与え、食べた後は48時間ほど様子を見てあげましょう。
もしレモンに食物アレルギーがある場合、食べてから30分~48時間以内に以下のような症状が見られます。
■犬の食物アレルギーの主な症状
・皮膚の赤み
・目の周りや口の周り、耳を痒がる
・脱毛
・足先や皮膚を執拗に舐めたりかじる
・下痢や軟便
・嘔吐
犬によって食物アレルギーの症状は異なりますが、上記のような症状が見られた場合は獣医師に相談しましょう。
犬のアレルギーについては、以下の記事で詳しく解説しています。
種は喉に引っかかってしまう恐れ、皮は消化不良を起こす恐れがあることから、犬に与えていいレモンの部位は、外皮や種、薄皮を取り除いた実の部分だけになります。
しかし、実をそのまま与えると刺激が強いため、実を絞った果汁だけにしておくことをおすすめします。
また、果汁をそのままではなく、水などで薄めてあげましょう。次章の「レモン+○○で愛犬にもっと美味しく食べてもらおう!」で与え方について紹介していますので、参考にしてください。
レモンは強い酸味があり、胃腸を刺激して下痢や嘔吐を引き起こす可能性もあることから、胃腸の弱い犬では控えておいた方が無難でしょう。
特に消化器官が未発達な子犬では、あえてレモンを与える必要はないと言えます。
ビタミン類を愛犬に摂り入れたいという場合では、レモンの与え方を工夫するかサプリメントを利用してください。
レモンをそのままだと嫌がる犬も多いですが、一工夫してあげることで美味しく食べてもらうことができます。
■レモンを美味しく食べてもらう方法
もちろん、どの与え方であっても与え過ぎないことが大切です。
レモンは酸味が強い果物ですが、嫌がらない犬であれば少量を与えることはメリットがあります。
しかし、ビタミン類やクエン酸を愛犬に与えたいのであれば、無理にレモンを与えなくてもほかの野菜や果物、サプリメントで補うことができるでしょう。
レモンは刺激がある食べ物なので、与える場合は体調の変化をよく観察するのはもちろん、与え過ぎないように注意してあげてくださいね。
執筆者
18歳のチワックスと1歳のチワックス、ポメチワ、0歳のチワックスの4匹と暮らしています。これまで愛犬チワワと2匹のミニチュアダックスたちの闘病・介護生活の経験から、犬の健康や介護について学びを深めペットにまつわる様々な資格を取得し、老犬のトータルケアサロン開業に向けて準備中です。
【保有資格:ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー / JKC愛犬飼育管理士 / YMAA薬機法・医療法適法広告取扱個人認証規格】