ちくわは人間の食べ物ですが、犬に与えても大丈夫な食材です。しかし、ちくわは調味料や添加物が使用されていることも多く、また塩分も若干多いということから、与えすぎないことが大切です。
そのため、ちくわは魚が主原料で犬の健康に嬉しい栄養素も含まれていますが、あくまでもおやつやトッピングとして使用しましょう。
そこで今回は、獣医師監修のもと犬にちくわを食べさせる際の与え方や与えていい量、注意点についてご紹介します。
ちくわは人間の食べ物ですが、犬に与えても大丈夫な食材です。しかし、ちくわは調味料や添加物が使用されていることも多く、また塩分も若干多いということから、与えすぎないことが大切です。
そのため、ちくわは魚が主原料で犬の健康に嬉しい栄養素も含まれていますが、あくまでもおやつやトッピングとして使用しましょう。
そこで今回は、獣医師監修のもと犬にちくわを食べさせる際の与え方や与えていい量、注意点についてご紹介します。
ちくわは高たんぱくで低脂質な上、鉄分やビタミンB12などのさまざまな栄養素が含まれる食べ物です。そんなちくわを犬が食べるメリットとデメリットはどのようなことがあるのでしょうか。
■犬がちくわを食べるメリット
・食欲が低下した犬の食欲を刺激できる
・良質なたんぱく質を摂取できる
犬がちくわを食べるメリットは、匂いが強いため食欲をそそられることや、味があり嗜好性が高いので食欲の低下した犬でも比較的食べてくれやすいということがあげられます。
ちくわの主原料は魚(主に白身魚)なので、良質なたんぱく質が摂取できるのもメリットと言えるでしょう。ちくわにはさまざまな栄養素が含まれているため、おやつやトッピングとして与えやすい食べ物と言えます。
■ちくわの主な栄養素【焼き竹輪】(※1)
カロリー:107ckal / 100g
ちくわに含まれるたんぱく質は意外と多く、100gあたりで見ると卵(全卵・生)よりも多く含まれています。(※1)
また、ビタミンCは栄養添加されている場合とされていない場合があるため、必ずしもどのちくわにも含まれているわけではありません。
■犬がちくわを食べるデメリット
・いつもあげているとドッグフードを食べなくなる恐れがある
・塩分が若干多い
・添加物が使用されている
犬がちくわを食べるデメリットは、調味料などによって嗜好性が高く、いつもちくわばかり与えていると、ドッグフードを食べなくなってしまう恐れがあることが挙げられます。
また、ちくわは添加物が使用されていることが多いため、添加物が気になる飼い主さんでは無添加のちくわを選ぶか、与えることを控えたほうがいいでしょう。
■ちくわに使用される添加物の例
加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、ソルビン酸(保存料)、増粘多糖類、pH調整剤…など
ちくわに含まれる塩分は食塩相当量で100g中2.5g(※1)と若干多いですが、ドッグフードによってはそれ以上のものもあるため健康な犬であれば過剰に心配する必要はないと言えます。しかし、塩分の過剰摂取にならないように与え方には配慮してあげたいところです。
次章では、ちくわの与え方を詳しく解説していきます。
ここでは、犬の飼い主さんなら絶対に知っておきたいちくわの与え方をご紹介します。
ちくわは塩分が若干多いため、与えているドッグフード(※ナトリウム量1.0%でちくわと同じくらいの食塩相当量)や犬の体質によっては塩分過剰になりやすくなってしまうでしょう。
そのため、犬にちくわを与えるときは、塩抜きをしてあげることをおすすめします。
■ちくわの塩抜きの方法
ただし、塩抜きすると熱や水に弱い栄養素は失われてしまいます。
最近は犬用のちくわも販売されているため、塩分量が気になったり塩抜きしたくない場合は犬用ちくわを与えましょう。
犬は噛まずに飲み込んでしまうことから、大きいままだと喉に詰まらせてしまったり消化不良を起こす可能性があるので、小さな細切り、もしくは5mm角以下に細かく刻んであげましょう。
特にちくわは弾力があり、犬は上手く噛むことができません。噛んでいるように見えても嚙み切れていないことがあるため、予め細かく刻んであげておいたほうが安心です。
基本的におやつやトッピングの1日量は、犬が1日に必要な摂取カロリーの10%程度分(多くても20%以内)です。ライフステージや避妊・去勢手術の有無、体型にもよって異なりますが、以下を目安にしてください。
■犬が1日に食べていいちくわの上限量【焼き竹輪】
体重 | 上限目安量 |
3kg | 25g |
5kg | 37g |
7kg | 48g |
10kg | 63g |
15kg | 85g |
20kg | 105g |
25kg | 125g |
※避妊去勢済みの成犬で算出
上記の上限量はあくまでも目安です。愛犬のライフステージや体型はもちろん、体調や便の状態も考慮して与える量を調整しましょう。
愛犬が1日に必要なカロリーの計算方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
与え方以外にも、犬にちくわを与える際には注意してあげなければいけないことがあります。
ここでは、犬に竹輪を与える際の注意点を見ていきましょう。
初めて犬にちくわを食べさせる場合は、食物アレルギーを起こす可能性もあるため、最初は少量から与えましょう。
ちくわに食物アレルギーがある場合は、食べてから30分~48時間以内に以下のような症状が見られます。
■犬の食物アレルギーの主な症状
・皮膚の赤みや痒み
・目の周りや口の周り、耳を痒がる
・足先を執拗に舐めたりかじる
・下痢や軟便
・嘔吐
愛犬にちくわを食べさせてから48時間は異変がないかよく観察し、上記のような症状が見られた場合は獣医師に相談しましょう。
犬のアレルギーについては、以下の記事で詳しく解説しています。
一般のちくわは人間向けに作られているため、塩分や調味料、添加物などが使用されていることがほとんどです。
添加物を過剰に心配する必要はありませんが、添加物を過剰に摂取したり、長期に渡って摂取することで犬の体に負担をかける可能性はゼロではないため、与え過ぎないようにしましょう。
また、腎臓などにトラブルがない犬では、しっかり水分を摂っていれば身体に必要のない塩分は尿と一緒に排出されるので、ちくわの塩分量をそこまで気にする必要はありませんが、たくさん食べれば塩分の過剰摂取で内臓に負担をかけてしまう可能性もあるため、やはりちくわは少量を与える程度にしておいたほうが安心と言えます。
ちくわは魚が主成分でたんぱく質を含み、塩分も使用されていることから、病気で栄養素の制限が必要な犬は特に注意が必要です。与える前に必ず獣医師に、少量ならいいのか、塩抜きすればいいのか、与えないほうがいいのかを確認してください。
ちくわとかまぼこは、焼いているか蒸しているかの加熱方法が違うだけで、原材料はほとんど同じです。そのため、犬にかまぼこを与えても大丈夫ですが、ちくわ同様に少量にしておきましょう。
■ちくわとかまぼこの加熱方法の違い
ちなみに、魚のすり身を茹でて作られるのがはんぺんです。原材料も山芋や長芋をプラスしているだけで少量であれば犬が食べても問題はありません。
ちくわは味がしっかりしているため、食欲不振をサポートしてくれるなどのメリットもあります。
ただし、その嗜好性の高さから毎日のように与えていると、味の薄いドッグフードを食べなくなってしまう可能性も。たまのおやつやトッピングにとどめておくことが大切です。
また、栄養バランスの偏りや消化不良、塩分過剰や添加物の過剰摂取を防ぐためにも、与え過ぎないようにしましょう。
ちくわの正しい与え方を知って、愛犬のご飯タイムをより良いものにしてあげてくださいね。
<参考文献>
※1参考:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
※2:厚生労働省 e-ヘルスネット「たんぱく質」
※3:大塚製薬 栄養素カレッジ「鉄」
※4:大塚製薬 栄養素カレッジ「ビタミンB12」
※5 健康長寿ネット「ビタミンCの働きと1日の摂取量」
執筆者
18歳のチワックスと1歳のチワックス、ポメチワ、0歳のチワックスの4匹と暮らしています。これまで愛犬チワワと2匹のミニチュアダックスたちの闘病・介護生活の経験から、犬の健康や介護について学びを深めペットにまつわる様々な資格を取得し、老犬のトータルケアサロン開業に向けて準備中です。
【保有資格:ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー / JKC愛犬飼育管理士 / YMAA薬機法・医療法適法広告取扱個人認証規格】