公開 2022.09.16 更新 2022.09.16
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犬の認知症は何歳から?症状やお家でできる予防法を獣医師が解説

犬の認知症は何歳から?症状やお家でできる予防法を獣医師が解説

犬も高齢になると人間と同様に認知症になることがあります。

愛犬が認知症になると、以前までは吠えなかった場面で吠えてしまったり、トイレの失敗が増えたりと今までと違った行動をとるようになり、戸惑う飼い主さんも多いです。

そこで本記事では、犬の認知症についての基本的な情報と症状別の対処法、予防法を解説していきます。

「うちの子の症状はもしかしたら認知症?」
「認知症の愛犬に飼い主ができることは何かある?」

と疑問をお持ちの方はぜひ参考にしてください!

獣医師 入江 悠

執筆者

獣医師
入江 悠
獣医師国家資格

宮崎大学農学部獣医学科卒業。関西の動物病院に勤務。大学では、循環器内科を専攻し現在の勤務先でも循環器を得意分野として診察を行う。実家では、愛犬である柴犬「たま」を飼っている。柴犬好きな獣医師です。獣医師として、飼い主さんの悩みに寄り添い、信頼できる正確な情報を多くの人にお届けできたらと思いライター活動を行なってます。保有資格:獣医師国家資格

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犬も認知症になる!愛犬が認知症かどうかチェック!

最近では、獣医学の進歩によりペットの寿命が伸び、日本のペット社会も高齢化しています。そうした中で、犬も人間と同様に脳の老化により認知症になることが知られてきました。

犬の認知症の定義は曖昧ですが、実際の臨床現場では、

  • 家の中で迷ってしまう
  • トイレとは違う場所で排尿してしまう
  • 飼い主さんの呼びかけに反応しない
  • 昼夜逆転や夜鳴きで日常生活に支障をきたすようになる

など脳の老化による問題行動が日常生活に支障をきたすようになる状態のことを指しています。

残念ながら、犬の認知症は、特効薬などはなく完治させることは難しい病態です。

しかし、飼い主さんがしっかりと予防や対処をすることで、認知症の進行は抑えることができます。そのためには、症状やサインを理解したうえでコミュニケーションをとってあげることが大切です。

それでは、愛犬が認知症になっていないかどうか下記の表でチェックしてみましょう!

■認知症チェックリスト
※当てはまる項目◯をタップしてチェックを入れてください。

① 円を描くように歩く、無目的にウロウロする

上記の行動は過去半年間で増加したか?

② 犬が活発でなく、寝ている時間は過去半年間で変化したか?

③ 床や壁、何もない空間を見つめ続ける行動はあるか?

上記の行動は過去半年間で増加したか?

④ 壁や家具に当たってもそのまま歩き続けようとすることがある?

⑤ 部屋の出入り口を間違えることはあるか?

⑥ こぼした餌を見つけられないことはどの程度あるか?

上記の行動は過去半年間で増加したか?

⑦ 家族や顔見知りの人や同居の犬を認識できないことがあるか?

上記の行動は過去半年間で増加したか?

⑧ 撫でられることや触れられることを避けることがあるか?

⑨ 半年間を振り返って、いつもする場所以外で排泄してしまうことがあったか?

以上 ① 〜 ⑨ の質問のスコア(カッコ内の合計)を合計 = {{ calculation }}

*40点〜49点:認知症の疑いが高い
*50点以上:認知症と判断する

上記のチェックリストの結果、認知症と判断された場合や認知症の疑いが高い場合でも飼い主さんが進行を防止するためにできることはたくさんあります。

詳しくは記事後半の「お家でできる犬の認知症の予防法」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

犬の認知症の主な症状

犬の認知症では、様々な症状が見られますが、特にこれから紹介する5つの症状が認められることが多いです。

飼い主さんは、犬の認知症のサインを見逃さない様にして、認知症の早期発見につなげましょう!

犬の認知症の主な症状は以下の通りです。

それでは、それぞれの認知症の症状と具体例を詳しくみていきましょう!

①周囲の環境に対する空間認識能力の低下

犬が認知症になると周囲の環境や自分が置かれている状況を把握できなくなってきます。具体的には、以下のような事例があります。

  • よく知っている場所で迷子になる
  • よく知っている人や動物を認識できない
  • 壁の前で立ち尽くす、何もない空間をじっと見つめる
  • 家の中を特に目的もなく歩き回る
  • 障害物を避けることができない
  • こぼした餌を見つけられない

②人や他の動物との関わり方の変化

犬が認知症になると今までよく関わっていた飼い主さんや同居している他のペットとの関わり方も変化していきます。具体的には、以下のような変化があります。

  • 飼い主さんの帰宅時に喜ばなくなったり、迎えに行かなくなる
  • 飼い主や他の犬と遊ぶことに興味がなくなる
  • 撫でられたり、褒められたりしても喜ばなくなる
  • 飼い主につきまとうようになる
  • 行動が変化するため、他の犬から攻撃を受けるようになる

③睡眠サイクルの変化

認知症の犬がよく飼い主さんを悩ませる症状の一つが昼夜逆転により夜間になかなか寝つかず吠えたり、徘徊するという症状です。こうした睡眠サイクルの変化も犬の認知症の症状の一つです。具体的には以下のような事例があります。

  • なかなか寝付けない
  • 長時間寝るまたは、眠りが浅い
  • 昼間に寝る時間が長くなる
  • 夜間に徘徊したり、夜鳴きするようになる

④トイレの仕方を忘れる

最近、愛犬のトイレの失敗が増えたなと思っている飼い主さんは要注意です。トイレの失敗も認知症でよく認められる症状です。以下のような行動がよく認められる場合は注意が必要です。

  • トイレ以外の場所で排泄する
  • 排泄する前にウロウロしたりする前兆がみられなくなる
  • トイレがわからなくなる
  • おすわり、伏せ、お手などのしつけもできなくなることがある

⑤普段の行動の変化

無目的にふらふらと活動したり、無駄吠えが増えたりすることも犬の認知症の主な症状の一つです。具体的には以下のような行動が増えてきます。

  • 無関心、無気力になる
  • 落ち着きがなくなる
  • 寝てばかりいる
  • 目的のない徘徊、無駄吠えが増える
  • 旋回運動を行う(円を描くようにずっと回る)
  • 人や物、自分の被毛、尻尾を舐め続ける

愛犬に認知症の症状が増えてきた場合には、いつも通り接してあげたりコミュニケーションを取ったりして、刺激を与える様にしてあげましょう!

また、認知症の犬のトイレの失敗や睡眠サイクルの変化などの症状についての対処法は「飼い主さんができる犬の認知症の対処法」で詳しく解説しています。

ぜひ参考にしてみてください!

犬は何歳から認知症になる?認知症を発症しやすい年齢と好発犬種を解説

認知症は、脳の老齢性変化と言われていますので、年を重ねるごとに発生率は上昇してきます。

そのため、愛犬が高齢の場合は認知症の症状が出ていないか注意してみてあげることが必要です。

犬の年齢と認知症の関係としては以下の様に報告されています。

犬の年齢と認知症の関係

  • 認知症は11歳頃から徐々に症状を発現する*1
  • 11~12歳の犬の28%、15~16歳の68%が認知症の症状を発現する*2

近年では、獣医学の発達により犬の高齢化も進んでおり、認知症に罹患する犬が多くなっています。

海外の研究結果によると、愛犬が11歳を超えると認知症に注意が必要であり*115~16歳では約半数以上が認知症になってしまう*2と報告されています。

また犬は歳をとるごとに認知症のリスクがどんどん上がっていくため*3、日頃からしっかりケアしてあげることが大切です。

認知症の予防法については、「自宅でできる犬の認知症の予防法」で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。

                                                              *1参考 Dog Dementia: Symptoms, Causes, Treatment and Life Expectancy
    *2参考 Prevalence of behavioral changes associated with age-related cognitive impairment in dogs
*3参考 Evaluation of cognitive function in the Dog Aging Project: associations with baseline canine characteristics

また、認知症になりやすい犬の特徴も報告されており、以下の特徴をもつ犬は認知症に注意が必要です。

■認知症になりやすい犬

  • 柴犬、秋田犬などの日本犬日本犬とのミックス
  • 運動量が少ない
  • メスよりオスに多い

最近の研究では、犬種や性別間で認知症の発生率は有意な差がなかったと報告されているものもありますが、愛犬が上記の特徴に当てはまる場合は念のためにも日頃から認知症がないかチェックしましょう。

飼い主さんができる犬の認知症の対処法

老犬におすすめの関節用サプリメント10選|実際の使用者の口コミは?

愛犬の認知症への対処法としては、自宅で飼い主さんができることがたくさんあります。また、認知症の症状を和らげる睡眠導入剤や鎮静薬も動物病院で処方してもらうことも可能です。

しかし、愛犬の症状は認知症だと決めつけてしまうと重大な病気を見逃す可能性があるので注意が必要です。

ここからは、認知症でよく見る症状別の対処法を間違えやすい疾患とセットで解説していきます。

トイレを失敗する場合

トイレにいる犬

犬が認知症になってしまった場合、トイレの失敗が目立つようになります。

これは、加齢による認知機能の視力、筋力の低下によって、トイレを見失う、たどりつけなくなることが主な原因として考えられます。

■飼い主さんができる対処法

  • トイレを失敗しても叱らない!
  • トイレの前兆があれば、トイレまで連れて行ってあげる
  • トイレを生活場所に近いところに複数設置する
  • 夜間はフットライトなどでトイレを見える位置に置いておく
  • トイレと床の段差をなくす
  • 踏ん張りが効く様にジョイントマットを敷く
  • トイレ自体を広くする
  • トイレを清潔に保つ

最も大切なことは、トイレを失敗しても叱らないようにしてあげることです。叱ることで不安感が増し、ますます失敗をする様になり、何より信頼関係を失う原因となります。

認知症の犬には、トイレをしっかりと認知できるように、生活環境の近くに複数設置してあげると良いでしょう。

さらに、足腰の筋力低下や視力の低下が考えられるので、

・フットライトやバリアフリー化する
・ジョイントマットを敷いてあげる

などの対策をしてあげることも飼い主さんができることの一つです。

トイレの失敗をした場合に認知症と間違えやすい疾患は以下の通りです。

認知症と間違えやすい疾患

  • 多飲多尿を示す病気(糖尿病、クッシング症候群、腎不全など)
  • 膀胱炎、尿石症
  • 前立腺肥大

糖尿病や、クッシング症候群、腎不全などでは、おしっこの量が多くなりトイレの失敗が増えます。また、膀胱炎や前立腺肥大で頻尿がある場合もトイレの失敗は増えます。こういった疾患を見逃さない様にするためにも、認知症と決めつけずにまずは動物病院で診察を受けるようにしましょう!

日中によく眠り、夜間に目が覚めたり、夜鳴きする場合

吠える

犬の夜鳴きや昼夜逆転は飼い主さんを悩ませることが多い認知症の症状です。これは、高齢になるとメラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンが減少することで眠りが浅くなるためと考えられています。

こうした場合、愛犬ができるだけ夜にぐっすりと寝れるような環境づくりをしてあげることが大切です。

飼い主さんができる対処法

  • 寝心地の良いベッドを用意する
  • 夕食の時間を遅くしたり、夜食を与える
  • 夜間静かな場所に寝床を設置する
  • 夜間不安により飼い主さんを呼ぶ場合は、飼い主さんのそばに寝床を設置する
  • 日中に一緒に遊ぶ時間を作る
  • 散歩で外に連れていく
  • ひとり遊びができるおもちゃを用意する
  • 動物病院で睡眠導入剤や鎮静剤を処方してもらう

睡眠時には、適切な温度管理と柔らかい素材のベッドを使い心地よく深い眠りが取れる様に寝床の環境を整えましょう。

また、夜間空腹で目を覚ます場合には、食事の時間を遅くしてみたり、不安で鳴く場合には飼い主さんの近くに寝床を設置してあげましょう。日中にできるだけ活動させることも大切です。一緒に遊ぶ時間や散歩で外に連れて行ってあげたり、おもちゃなどを使って様々な刺激を与えるようにしましょう。

こうした刺激が認知症の予防にも繋がりますし、適度な疲労感を生み出し深い眠りを取れる様にもなります。

なかなか改善しない場合は、睡眠導入剤や鎮静剤を使うことも考えなければなりません。

これらの薬は、うまく効いてくれると昼夜逆転を改善してくれますが、認知症をさらに悪化させたり寝たきりになってしまうリスクもあるので最終手段として考えておきましょう。

夜間に夜鳴きしたり、昼夜逆転する場合に認知症と間違えやすい疾患は以下の通りです。

認知症と間違いやすい疾患

  • 甲状腺機能低下症
  • 多飲多尿を示す病気(糖尿病、クッシング症候群、腎不全など)

甲状腺機能低下症では、体の代謝が落ち、体温の低下が症状として現れてきます。そうした体温の低下は、夜間、寒さにより起きてしまう浅い眠りにつながります。

また多飲多尿を示す病気では、尿意を催し、夜中に目を覚ますこともありえます。こうした疾患も認知症と間違えないように注意しましょう!

障害物を避けることができない、徘徊する

老犬の徘徊や夜泣き

障害物を避けることができなかったり、立ち往生、徘徊したりする場合も犬の認知症ではよく認められる症状です。

この様な症状は、認知機能の低下により、自分が今どこにいるか、何をしているのかを把握できないことにより起こると言われています。

飼い主さんができる対処法

  • 円形のサークルに入れてあげる
  • 部屋の家具の配置を大きく変える模様替えは控える
  • 部屋や柱の角に入り込みやすいため、クッションを配置して怪我をさせないようにする

前には進むことができるが、後戻りができなくなるといった症状は犬の認知症では特徴的です。
よく部屋の角などで、立ち往生すると不安感から吠えることも多いです。

こういった場合には、円形のサークルなどに入れてあげて立ち往生しないような環境を作ってあげることが大切です。

障害物を避けることができなかったり、徘徊する場合に認知症と間違えやすい疾患は以下の通りです。

認知症と間違えやすい疾患

  • 脳疾患
  • 前庭疾患
  • 加齢による視力の衰えや失明

脳炎や脳腫瘍などの脳疾患でも認知症と同じような症状が認められます。また、前庭疾患や視力の衰えにより目的もなく徘徊したり、円を描くように徘徊することもあります。

こうした疾患と間違えないためにも一度動物病院を受診することをおすすめします。

急に攻撃的になる場合

ミニチュアダックスフンド 吠える

愛犬が認知症で攻撃的な性格に変わってしまうこともよく問題として挙げられます。これは、認知機能や視覚、聴覚の低下による不安感の高まりが原因と考えられます。

■飼い主さんができる対処法

  • こまめに声をかけてあげて不安感をとってあげる
  • いきなり触れたり、びっくりさせることをしない
  • 嗅覚を使った遊びなどでストレスを解消してあげる

愛犬が認知症になっている時には、不安感やストレスを感じやすく、イライラしたり攻撃性が増したりすることもあります。

そのような時はこまめに声をかけてあげてたり、いきなり触れないようにして、不安感をとってあげることを大切にしましょう。

また、犬は視覚や聴覚が衰えても嗅覚は衰えづらいことが知られています。

コングにおやつを詰めて遊ばせてみたり、おやつをあげながらスキンシップをとるようにして嗅覚に刺激を与えつつストレスを解消させましょう。

急に攻撃的になる場合に考えなければいけない疾患は以下の通りです。

■認知症と間違えやすい疾患

  • 脳疾患
  • 甲状腺機能低下症

脳炎や脳腫瘍の発生する部位によっては攻撃性が増したり性格の変化がみられる可能性があります。

また、高齢犬に多い内分泌疾患である甲状腺機能低下症においても攻撃行動の増加がみられることがあると言われています。

認知症と決めつける前に、病気の疑いがある場合は動物病院を受診する様にしましょう!

お家でできる犬の認知症の予防法

愛犬には認知症にならないでほしい、または、愛犬の認知症の進行を防ぎたいと思う飼い主さんは多いと思います。

犬の認知症を予防するためには、大きく以下の手段が考えられます。

  1. 脳に対して適切な刺激を与える
  2. 認知症用のフードやサプリメントを与える

それぞれについて詳しく解説していきます!

脳に対して適切な刺激を与える

散歩中の犬

犬の認知症に対しては、遊びや運動で脳に対して適切な刺激を与えてあげましょう!

以下のような遊びや運動が効果的と考えられます。

■認知症予防の遊びや運動

  • 定期的な散歩
  • 嗅覚を使ったゲーム
  • ボール遊び
  • ドッグランでの交流

頭を使った遊びや定期的な散歩で適切な刺激を与えることは、認知症予防や対策としては非常に有効です。

定期的に散歩に行っていない子や運動不足の子は、認知症になることが多いと言われていますので散歩に積極的に連れていくようにしましょう!

また、散歩コースをいつもと違うところに変更してみることも脳に新鮮な刺激を与えることができます。

散歩以外にもボール遊びやドッグランなどで定期的に運動させてあげることが大切ですね。

高齢で関節炎を患っていたり、なかなか活発に動けない子には嗅覚を使った遊びがおすすめです。

隠したおやつなどを見つける宝探しのような遊びを取り入れてみましょう。

また自分で歩けなくても抱っこやカートで外の空気を吸わせてあげることが大切です。さまざまなニオイを嗅ぐことにより脳への適切な刺激となりますし、日光にあたることでメラトニンと呼ばれる物質が作られ夜間の深い眠りにつながります。

認知症用のフードやサプリメントを与える

獣医とサプリメント

認知症を完治させる様な特効薬は残念ながら、存在しませんが必要な成分を摂取することで認知症をある程度予防することはできます。

犬の認知症に対するご飯としては脳の健康維持をサポートし、認知症に効果があると報告されているDHAやEPAなどのω3-脂肪酸や中鎖脂肪酸などの栄養素や抗酸化物質を含んでいるフードがおすすめです。

また人では、抗酸化作用や抗炎症作用のある物質を摂取することで、脳の老化を防止し、認知症の進行を抑えることができると言われています。

犬の認知症でも同様に、抗酸化作用や抗炎症作用を持つ物質をサプリメントによって摂取することは有効であると考えられているので、ぜひ認知症に効果があるサプリメントを試してみましょう!

認知症におすすめのフードやサプリについては以下の記事で紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。

柴犬
老犬におすすめの認知機能サポートサプリメント11選【2024年最新】

犬の認知症でよくあるQ&A

Q&A

ここからは、犬の認知症でよくある質問についてお答えしていきます。

犬の認知症にお悩みの飼い主さんはぜひ参考にしてみてください!

犬の認知症でよくあるQ&A

    愛犬が認知症でご飯を食べない場合はどうしたらいいの?

    ご飯を食べない犬

    A.まずは、動物病院で認知症以外の病気の可能性を除外し、ご飯の与え方を工夫しましょう!

    食べない原因が認知症と決めつけて、病気を見逃してしまうことは非常に危険です。

    愛犬が認知症の疑いがありご飯を食べない場合は、様々な工夫が必要になります。

    認知症の犬で食欲が低下している場合には、まず食欲を刺激してあげることが重要です。
    例えば、普段のフードをふやかしてあげたり、食欲をそそるような食材をトッピングしてあげることなども効果的です。

    他にも認知症が進行すると食べ方を忘れてしまう犬もいます。

    そのような場合はご飯を強制的に給餌してあげる必要があります。ドロドロにした缶詰フードや離乳食をシリンジで口に入れて食べさせるようにしましょう。

    認知症の老犬が食べない状態が続いているとすぐに体が弱っていきますのでしっかりとご飯を食べれているかどうかチェックしてあげてくださいね。

    以下の記事で、老犬がご飯を食べない時の様々な対処法を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

    柴犬
    【獣医監修】老犬がご飯を食べない原因と対策|食欲不振に最善な工夫は?

    愛犬が認知症になった場合には、そっとしてあげた方がいい?

    トイプードル・クリーム

    A.いつも通り接してあげましょう。

    一緒に遊んだり、スキンシップをとって刺激を与えてあげることが認知症の進行を抑えるためには重要です。

    ただし、飼い主さんも無理のしすぎは厳禁です。

    愛犬が認知症になってしまった場合、飼い主さんもお世話などで精神的に疲れてしまうことが多いです。

    かかりつけの病院に相談したりペットホテル、ペットシッターなどをうまく活用して無理しないようにしてくださいね。

    愛犬が認知症になった場合、寿命に影響するの?

    犬と飼い主

    A.犬の認知症と寿命についての報告はされていませんが、平均的な余命は短くなるのではないかと考えられます。

    人間では認知症になった場合の余命は5~7年と言われています。

    犬の場合も認知症になると、寝たきりや運動不足になったり誤嚥から肺炎を起こしたりとする可能性がありますので、人と同様に寿命に影響するのではないかと考えられます。

    8~9歳などの比較的若い年齢でも、認知症になることはあるの?

    元気に走り回る犬

    A.小型犬の場合は、若い年齢で認知症になる可能性は低いと思われます。しかし大型犬は注意が必要です。

    小型犬では、8〜9歳で認知症になる可能性は低いです。認知症に似た症状が認められた場合には、脳疾患や他の疾患を考えてみましょう。

    大型犬の場合は、元々の寿命が短い傾向がありますので、小型犬と比較すると若い年齢で認知症になる可能性は高くなりますので注意が必要です。

    まとめ

    おとなしい犬と飼い主

    犬の認知症は、脳の加齢性変化でありどんな犬にも起こりうる可能性がある疾患です。

    愛犬の認知症の主な症状をおさらいしておきましょう!

    認知症の主な症状5つ

    1. 周囲の環境に対する空間認識能力の低下
    2. 人や他の動物との関わり方の変化
    3. 睡眠サイクルの変化
    4. トイレのしつけを忘れる
    5. 活動性の変化

    愛犬に上記の様な症状が認められた場合にはもしかしたら認知症かもしれません。

    認知症は早期に発見して、しっかりと対処していくと進行を抑えることができます。

    愛犬の認知症でお悩みの飼い主さんは、今回紹介した犬の認知症への対処法や予防法などを参考にしてみてシニア期の愛犬と上手く付き合っていきましょう。

    ※記事で紹介されている商品を購入すると、売上の一部がINUNAVIに還元されることがあります。メーカー等の依頼による広告にはPRを表記します。
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    獣医師 入江 悠

    執筆者

    獣医師
    入江 悠
    獣医師国家資格

    宮崎大学農学部獣医学科卒業。関西の動物病院に勤務。大学では、循環器内科を専攻し現在の勤務先でも循環器を得意分野として診察を行う。実家では、愛犬である柴犬「たま」を飼っている。柴犬好きな獣医師です。獣医師として、飼い主さんの悩みに寄り添い、信頼できる正確な情報を多くの人にお届けできたらと思いライター活動を行なってます。保有資格:獣医師国家資格

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