愛犬の口臭は、フードの食べカスや乾燥など様々な原因で起こりますが、実は口内や内臓に病気が隠れていることもあります。
特に「魚臭い」「生臭い」と感じる口臭や、歯磨きしても消えない口臭は、原因をしっかり突き止めてから対策をとる事が大切です。
この記事では、口臭の5大原因と今からできる口臭対策を紹介しますので、歯磨きをしても口臭がある時や、愛犬の口臭が気になり始めた方はぜひ最後までご覧ください。
愛犬の口臭は、フードの食べカスや乾燥など様々な原因で起こりますが、実は口内や内臓に病気が隠れていることもあります。
特に「魚臭い」「生臭い」と感じる口臭や、歯磨きしても消えない口臭は、原因をしっかり突き止めてから対策をとる事が大切です。
この記事では、口臭の5大原因と今からできる口臭対策を紹介しますので、歯磨きをしても口臭がある時や、愛犬の口臭が気になり始めた方はぜひ最後までご覧ください。
※本記事は2024年10月までの情報を参考に作成しています。※本記事はINUNAVIが独自に制作しています。メーカー等から商品の提供や広告を受けることもありますが、コンテンツの内容やランキングの決定には一切関与していません。※本記事で紹介した商品を購入するとECサイトやメーカー等のアフィリエイト広告によって売上の一部がINUINAVIに還元されます。
わんちゃんの口臭の主な原因である5つを、発生頻度が高い順に紹介します。
■犬の口臭の原因
特に赤色で記載した①歯周病③乾燥⑤内臓疾患や腫瘍が原因で起こる口臭は、場合によっては命に関わることもある注意すべき口臭です。
また、②食事や④食糞が原因の口臭は緊急性こそ低いものの、放置すると口内環境の悪化につながり、危険な口臭へと変わっていく可能性もあります。
それぞれの原因について、口臭を発するメカニズムを詳しく紹介しますので、歯磨きをしても口臭が気になるという方は、ぜひ全ての原因をチェックしてみてください。
歯周病が原因の口臭は、病状の進行状況によって臭いが徐々に変化し、ゆで卵臭→傷んだキャベツ臭→魚臭やドブの臭い→鼻にツンと来る刺激臭といった腐敗臭として表現されます。
歯周病は、デンタルケア不足で蓄積された歯垢(細菌の塊)が原因です。歯垢は2〜3日で固い歯石となり、歯磨きでは落とすことができません。もっと悪いことに、歯石は表面がザラザラとしているので歯垢が余計に付着しやすくなります。
また中には、子犬の頃に母犬の口から菌を移されることで歯周病に感染している子や、生まれつき歯の本数が少ない・乳歯遺残(乳歯が抜けきらずに残っている)、顎が細く歯と歯の間が狭いなどの理由から歯周病を患っている子もいます。
好発犬種はダックスフンドやトイプードル、イタリアングレーハウンドなどで、特に口の小さな小型犬は注意が必要ですが、成犬の約9割が歯周病患っているとデータもある※参考ほどどの犬種にも起こり得る病気です。
主な症状は、前述したような口臭や、歯の周辺組織の破壊、歯茎の腫れ(歯肉炎)など。重症化すると顎の骨を溶かしたり、腎臓や心臓の病気につながり、命に関わる深刻な状況になることもあるので、軽く考えずに愛犬と飼い主さんが続けていけるデンタルケアを取り入れることが必要です。
記事後半の「歯周病対策」も合わせてチェックしておきましょう。また、実際に歯周病の手術を行った編集メンバーの愛犬の手術レポやおすすめのグッズも紹介しますので、治療内容や費用が気になる方はチェックしてみてください。
食事が原因の口臭は、愛犬が食べたものの残りカスが歯につまって雑菌が繁殖しているため、ドッグフードや食べたものの臭いがします。
ドッグフード中でも、特にウェットフードやふやかしたドライフード、手作りフードなどの柔らかいものは口内に食べかすが残りやすく、雑菌が繁殖しやすいでしょう。
この時点ではまだ病気ではないため緊急性は低いですが、細菌の繁殖を放置すれば歯垢となり、歯周病の原因になります。
また、消化の悪い食事も口臭を発しやすくします。ドッグフードは、わんちゃんに必要な栄養素である「脂質」を含むため、空気中の酸素に触れると脂質が反応し、徐々に酸化して品質や味が劣化していきます。
こだわりを持って選んだドッグフードでも、酸化してしまえば消化の悪い食事になり、口臭の原因となるばかりか、味や栄養価も期待できません。
ドッグフードをできるだけ酸化させないよう、「食事による口臭対策」をあわせてチェックしておきましょう。
乾燥が原因の口臭は、生臭い臭いがすることが多いです。通常、犬の口内は唾液で潤いを保っているため、口内は洗浄され、有害な細菌の繁殖が防ぎやすい状態になっています。
しかし、加齢やストレス、水分不足などがきっかけで唾液の分泌が減ると、口内が乾燥して生臭い口臭を発します。
特に、夏場の暑い時期に水分不足で口臭を感じたときは注意が必要です。
体温調節のためにハアハアと口で呼吸をしていると、普段より余計に体の水分が奪われます。熱中症の危険があるため、すぐに水分補給を行い、涼しい場所で休ませるようにしましょう。
また老犬は、唾液腺の働きが落ちて唾液の分泌が少なくなったり、顎や舌の動きが悪くなり唾液腺への刺激が少なくなるなど口内が乾燥しやすいです。
代謝機能も徐々に低下していくため、体内の水分量自体が減ってしまうので、普段から乾燥しにくい環境づくりが特に大切です。「乾燥による口臭対策」もチェックしてください。
食糞が原因の口臭は、食べてしまった便の臭いがします。歯に便のカスがついていることもあるので、口内を確認して、付着しているときは取り除くようにしましょう。
犬が食糞をする原因は、暇つぶし・うんちから美味しそうな臭いがする・飼い主さんに注目を浴びたいなどが主な理由です。
特に子犬によく見られ、成長とともに自然と収まっていくことも多いのですが、中には成犬になっても食糞が治らなかったり、散歩中に落ちている違う犬の糞を食べてしまう子もいます。
どのような理由であれ食糞は衛生的に良くないので、「食糞の口臭対策」をチェックしてみてください。
内臓の疾患や腫瘍が原因の口臭は、酸っぱい臭いや甘い臭い、アンモニア臭や魚臭など、病気によって臭いが異なります。
口臭が起こる病気として考えられるのは、「胃腸炎」「腎臓疾患」「糖尿病」「口腔内腫瘍」などです。それぞれの疾患について、口臭の種類や症状を説明していきます。
胃腸炎になると胃酸が多く分泌されるため、口の中から酸っぱい臭いがすることがあります。
胃腸炎は珍しい病気ではありませんが、命に関わる病気が隠れていることも。嘔吐や吐き気があり、酸っぱい口臭がするときは一度動物病院を受診しましょう。
腎臓の疾患があると口臭がアンモニア臭いことがあります。これは、本来は腎臓の働きで代謝されるはずの老廃物が、うまく排出されずに毒素として体内に溜まることが原因です。
また、腎不全のような病気では、全身的に脱水して口が渇いてしまうこともあるので、特に口臭が目立ちやすいと言えます。
腎臓病は命に関わる病気です。食欲不振が見られたり、飲水量が増えたり減ったりしたなと感じたときは、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
また、定期的に健康診断を受けることが早期発見に繫がります。
糖尿病になると口臭が甘い匂いになることがあります。これは、血糖値を調整するインスリンがうまく働かず、糖の代わりに脂肪をエネルギーとして使う時に生成されるケトン体(アセトン)という物質が関係しています。
糖尿病は発見が難しい病気でもあるので、甘い口臭がしたらできるだけ早く動物病院を受診しましょう。
また、口臭だけではなくおしっこも甘い匂いになることがあります。その他、ご飯をきちんと食べているのに体重が減少するというのも糖尿病に現れやすい症状です。
口腔内に腫瘍があると、腐敗臭(魚臭い・血生臭い)がします。腐敗臭と言うと歯周病とやや似ている口臭ですが、腫瘍がある場合は特に血生臭さや膿臭さを感じるのが違いです。
飼い主さんでは歯周病との判別は難しく、また腫瘍は様々な病気の中でも特に早期発見が大切なので、愛犬の口から魚臭や血・膿の臭いがする時は、早めに動物病院を受診しましょう。
動物病院では、腫瘍の有無や、腫瘍が悪性か良性かを判断する検査をしてもらうことができます。
愛犬の口臭と考えられる原因を一覧表にしました。原因をクリックすると対策法へジャンプするので、ぜひ生活に取り入れてみてください。
臭いの種類 | 考えられる原因 |
魚臭い | 歯周病 →詳しく見る →対策を見る 口腔内腫瘍 →詳しく見る →対策を見る |
生ゴミ臭い | 歯周病 →詳しく見る →対策を見る 乾燥 →詳しく見る →対策を見る 口腔内腫瘍 →詳しく見る →対策を見る |
腐った卵 | 歯周病 →詳しく見る →対策を見る 口腔内腫瘍 →詳しく見る →対策を見る |
ドブ臭い | 歯周病 →詳しく見る →対策を見る 口腔内腫瘍 →詳しく見る →対策を見る |
食べかすの臭い | 食事 →詳しく見る →対策を見る |
便臭 | 食糞 →詳しく見る →対策を見る |
酸っぱい臭い | 胃腸炎 →詳しく見る →対策を見る |
甘い匂い | 糖尿病 →詳しく見る →対策を見る |
アンモニア臭 | 腎臓の疾患 →詳しく見る →対策を見る |
血の臭いや膿の臭い | 口腔内腫瘍 →詳しく見る →対策を見る |
歯周病の予防や改善のために最も大切な対策は、歯ブラシを使った歯みがきです。しかし、口元を触られるのを嫌がるわんちゃんは多く、また触らせてくれても、隅々まで完璧に歯磨きをするのはなかなか難しいでしょう。
そこでおすすめなのが、ご飯にふりかけたり飲水に混ぜる、指につけて舐めさせるだけ、といった手軽にデンタルケアできる口臭ケアグッズと歯磨きの練習を並行して行う対策法です。
口臭ケアグッズの多くは、口内環境を改善する成分が含まれていたり、歯垢や歯石を取れやすくする成分が配合されているので、歯磨きと組み合わせることで口臭により効率的にアプローチできます。
また前述した通り、歯周病は進行性の恐ろしい病気です。歯垢や歯石が軽度であったとしても、口臭がするのであれば一度は動物病院で相談してみてください。
かかりつけの病院で問題ありませんが、犬の歯科専門病院や歯科に力を入れている病院だとより詳しく診てもらえるでしょう。
以下の記事では、歯科専門医を受診した編集メンバーの愛犬の様子や、実際に歯垢・歯石に効果があったと感じる口臭ケアグッズを紹介しています。
また、口コミ付きのおすすめ口臭ケアグッズランキングもぜひ参考にしてください。
動物病院でも歯磨きレッスンをしてくれるところもありますが、ここでは、ドッグトレーナーの国際資格を持つ三井翔平トレーナー直伝の「歯磨きが苦手にならない練習の仕方」を紹介します。
■歯磨きトレーニングの仕方
上記のように、まずはマズル(口元)に近づくことから始めましょう。愛犬のペースに合わせて、焦らずゆっくりステップアップしていくのが歯磨きを克服するポイントです。
参考までに目安期間を紹介すると、「⑧唇をめくり歯を1回磨く」までで2週間程度、全てのステップを習得するまでは1〜2ヶ月程度かかることがあります。
あくまで目安なので、マズルに触ることに抵抗がなかったり、拘束することに慣れているわんちゃんはすぐにでも歯を触る練習に移行できます。
また逆に、口元に触れられることが苦手なわんちゃんは、習得まで目安期間より多くかかることもあります。焦る必要はないので、嫌がるステップがあれば、前のステップに戻って練習し直しましょう。
一度に全ての歯をきれいに磨こうと思わずに、今日は上だけ、午前中は奥の数本だけ、と言った具合に、ご褒美におやつを使いながら愛犬のペースで進めてください。
口臭の原因が食事である場合は、消化の良さが期待できる良質な原材料を使って安全に製造されたフードを選び、開封後は保存管理に気をつけましょう。
ドッグフードの保存方法は、ドライフードであれば袋ごとタッパーに入れて密封したり、1日分ごとの量をジップロックに入れて小分けにするなどがおすすめです。
ウェットフードの場合は、1回分ごとにラップにくるんでタッパーに入れたものを冷蔵庫で保存します。ドライフードよりも傷みやすいため2〜3日以内に与えきることを心がけましょう。
内容量が多く2〜3日で与えきれない場合は、1回分にしたものを冷凍庫で保存し、2週間以内に与えてください。
また、同時に歯磨きやサプリメントでデンタルケアを行うことで、食事による口臭は防ぎやすくなります。
シナジーは、いつものご飯にふりかけるだけで清潔な口内環境が目指せるサプリメントです。(歯ブラシに付けて磨いてもいいとのこと)
5種類以上の乳酸菌や酵母、11種類以上の酵素など、消化や吸収をサポートする成分が豊富に配合されているため、腸内環境を良好に保ちやすく、お口や体の中から発する臭いにもアプローチします。
口臭を発生しにくい体づくりができる他、免疫や健康的な便、毛質などにも良い環境が整うので、体全体の健康維持も期待できるでしょう。
加齢による変化が気になる老犬から、若々しさを維持したい成犬まで幅広くおすすめできます。
実際に複数の飼い主さんに試してもらったところ、ほんのり甘くて清涼感のある駄菓子ラムネのような香りがし、ご飯にかけてもそのまま舐めさせても食いつきが良いようです。
でも、サプリ自体には香料や甘味料などの添加物は使用されていないので安心できます。
ちなみに、甘みの理由をメーカーに確認したところ、主にブドウ糖が該当するとのこと。ブドウ糖は「動植物が活動するためのエネルギーであり、脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質」※参考なので安心です。
多頭飼いをしている飼い主さんは、シナジーを奪い合うような姿も見られたそうなので、ドッグフードの食いつきが悪い犬のトッピングにもおすすめできます。
メーカーが「7日間試したら口臭への働きを確認して欲しい!」と謳っているだけあり、実際に愛犬に使用したINUNAVI編集メンバーも、1週間程度で食器のぬめりの軽減や愛犬に舐められた後の臭いの変化を感じました。
お試しサイズが980円で販売されているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
※参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
(https://www.ehealthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-030.html)
参考 価格 |
定期初回:980円 / 15g(約7日分) |
タイプ | 粉末 |
主な有効成分 | 各種ビタミン、5種類以上の菌、酵母、フミン酸酵母、11種以上の酵素 |
原材料 | 無水ぶどう糖、フミン酸、イソマルトオリゴ糖、枯草菌、複合乳酸菌、酪酸菌、複合酵素、サッカロマイセス・セレビシエ酵母、ビタミンC、タウリン、酢酸dl-α-トコフェロール、ヒトオリゴペプチド、ビタミンB1・B2・B3・B5・B6・B12、葉酸、d-ビオチン |
\ 初回送料無料!限定お試し980円! /
口臭の原因が乾燥であるときは、いつでも新鮮な水を飲めるように、水飲み場を5〜6箇所に設置しましょう。また、室内・室外に限らず温度や湿度が愛犬にとって負担がないか注意しておきます。
その他、日常的に口内の乾燥を防ぐ対策として、デンタルガムや噛んで遊べるおもちゃを与えて唾液の分泌を促すのもおすすめです。特にデンタルガムは、噛むことで歯垢の除去やストレス解消に役立ちます。
様々な硬さ・素材のものが販売されているため、爪で跡が付く程度の固過ぎないものを目安に選ぶと安心です。ただし、老犬やすでに歯のトラブルがあるわんちゃんは、硬さが合っているか必ず獣医師に確認しましょう。
口臭の原因が食糞の場合は、まず便に興味を持たせないように徹底することが大切です。
愛犬がうんちをしたらすぐに片付け、食糞を発見しても怒らないようにしましょう。
また、排便後はおもちゃで遊ぶなどの習慣をつけて便に関心を持たせないようにします。
お留守番中の食糞は対策が難しいですが、しつけ用の苦い味がするスプレーを使って、便は美味しくないと経験させるという方法がおすすめです。
また、ドッグフードを愛犬が消化のしやすいものに見直すことで、必要な栄養がきちんと吸収できるようになり、便を食べなくても良くなるケースもあります。
内臓疾患や口腔内腫瘍が原因の口臭は、動物病院でしっかりと治療を行う必要があります。
もし治療中にどうしても口臭が気になるというときは、かかりつけ医に相談したうえで、口臭ケアグッズを使ってみましょう。
また、口臭が現れる病気は、普段の生活に気をつける事で予防ができるものもあります。
毎日の歯磨きのほか、健康維持のために、愛犬の体質に合った栄養バランスの良いご飯を与え、適度に運動して適正体重を維持しましょう。
むやみに人の食事を与えたりせず、定期的な健康診断を受けることも大切です。
わんちゃんの口臭の主な原因は、歯周病が最も多く、次いで食事や乾燥、食糞、内臓疾患や口腔内腫瘍です。
それぞれ魚臭かったり、アンモニア臭がしたりと臭いの種類が異なるため、早見表で確認してみましょう。
今回紹介したような原因に合った対策を取れば、予防や改善に近づきます。愛犬の口臭を消したい!という方は、ぜひ参考にしてください。
※記事で紹介されている商品を購入すると、売上の一部がINUNAVIに還元されることがあります。メーカー等の依頼による広告にはPRを表記します。
※掲載されている情報は、INUNAVIが独自にリサーチした時点の情報を掲載しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。
執筆者
ペットフードメーカーに6年勤務後、現在はINUNAVIライターとしてドッグフードを中心とした記事を数多く執筆。相棒はキャバリアのジタン(10歳)。犬が好き&犬が好きな人が好きです。好きな人たちの生活がより豊かになるような、経験を生かした正しい情報、一歩踏み込んだ内容の記事をお届けします。保有資格:ペットフード安全管理者・犬の管理栄養士・ペット災害危機管理士3級