グレインフリードッグフードをご存じですか?近年、わんちゃんの体にいいと話題になったごはんです。「今、ちょうどワンちゃんにあげてるよ!」という方も多いのではないでしょうか。
実は今、そんなグレインフリードッグフードと心疾患の可能性が疑われているんです(+_+)
愛犬の健康を守るためには、それが事実かどうか気になる飼い主さんも多いはず!
今回は、
- グレインフリーが心臓病に関係があるのか
- グレインフリーとはどういうことか
など分かりやすく解説!
グレインフリードッグフードをあげている飼い主さん、グレインフリードッグフードに興味がある飼い主さん、ドッグフード選びの参考にしてください!
目次
グレインフリードッグフードとはどういうもの?
グレインフリーがワンちゃんの体にいいと聞いたことがあっても、実際にどういうものかは分からないという方も多いのではないでしょうか?そこで、まずはグレインフリードッグフードの定義をポイントにまとめてみました!
グレインフリードッグフードとは
- グレインフリーとは穀物を抜いたもの
- お米や玄米、大麦は穀物のうち
- グレインフリーとグルテンフリーは別物
グレインフリードッグフードは「穀物抜き」のごはん
グレインフリードッグフードというのは、ペットのごはんから「穀物」を抜いたもののことです。簡単に言ってしまうと、炭水化物類を一切使っていないということ。
この数年来、ペットを飼っている人やペット業界ではわんちゃんや猫ちゃんのごはんを、グレインフリードッグフードにするのがいいという話が広まっていました。
野生に暮らし、狩りをする動物たちはお肉中心の生活になるはずで、あまり炭水化物を摂る機会はありませんよね?もちろん、わんちゃんも狩りをする生き物。ですから、穀物が多く使用されているフードはわんちゃんの体質に合わないのではないかと考えられたのです。
そのために、内臓に負担をかける、アレルギー疾患を起こしやすいといったデメリットが疑われていました。
より自然の状態に近いごはんをあげることで、わんちゃんの健康が促進されると考えられていたんです。グレインフリーの考え方は、元々はペット先進国ともいわれるアメリカを中心に浸透したもので、日本に広まり始めたのは本当に最近になってからのこと。やっと市販のごはんにグレインフリーのものが増えてきていたところでした。
お米、玄米、大麦は穀物に入る?
ドッグフードにおけるグレインとは、基本的には麦類、つまりイネ科の植物のことを指します。けれど、現状では栄養の面から玄米を含むお米や大麦を使用したドッグフードも多く販売されているんです。これらの食材も、穀物のひとつになります。
お米、玄米、大麦のほかには、トウモロコシ、小麦などが代表的な穀物の仲間に当たります。ドッグフードの原料としてもよく見かけるので、普段食べている製品の表示を一度見てみてください。「穀類の表記が全然ないな」という形であれば、それはグレインフリードッグフードに当たります。
ドッグフードにおけるグレインとは
- お米、玄米、大麦
- トウモロコシ、小麦
など一般的に人間が食べる主食の原料となるものが「穀物」にあたります
人間で言うと、毎日の食事から白いごはんや雑穀米、パンを抜いたのがグレインフリードッグフードということですね。とは言え、「じゃあ毎日穀物入りのごはんを食べてる子は体に悪いの?」というとそんなことはありません。
穀物はエネルギー源としてとっても効率の良い食材ですし、なにより便通にも効果的。食物繊維が消化を助けてくれる効果も期待できます。健康上穀物を食べても問題がなく、また適正量であれば、完全に排除してしまう必要はありません。
グレインフリーとグルテンフリー
グレインフリーという表記があっても、実はグルテンは抜いていない製品があります。なぜかというと、グルテンは穀物(主に麦)を精製し、そのなかから純粋なタンパク質だけを抽出したものだから。穀物としてのほかの栄養素は、生成時に除去してしまいます。
タンパク質は、わんちゃんにとって重要な栄養素のひとつであるため、通常、あえて抜いてしまう必要性がありません。ですが、ケースによってはグルテン過敏症をはじめ、他の疾患によってグルテンにアレルギー症状を出してしまう子もいます。
「穀物」を抜いてあることと「穀物由来のタンパク質」を抜いてあることとは違うのね
グルテンアレルギーの子には「グルテンフリー」表記のフードを選んでほしいワン!
わんちゃんの心疾患とグレインフリードッグフードに
どんな関係があるの?
ポイントに分けて説明します!
心疾患とグレインフリードッグフードの関係とは
- 原材料が拡張型心筋症のリスクを上げる可能性
- 拡張型心筋症はこんな病気
- グレインフリードッグフードで拡張型心筋症になるのは事実か
- 問題になったドッグフードの特徴
- 豆類やイモ類がタウリンの生成に問題を起こす可能性
- わんちゃんは豆類を食べられるか
- わんちゃんはイモ類を食べられるか
- グレインフリードッグフードで拡張型心筋症を本当に起こすのか
FDAが発表した研究結果に走った激震!
グレインフリードッグフードをあげることへの危険性について声を上げたのは、アメリカ食品医薬品局。通称FDAと呼ばれる組織です。FDAは、アメリカの政府機関に当たります。この機関が、2019年6月27日に、わんちゃんの心疾患のひとつ、「拡張型心筋症」とグレインフリードッグフードの関連性についてある発表を行いました。
これは拡張型心筋症にかかったわんちゃんが普段食べているごはんを割り出し、その因果関係を調べるというもの。拡張型心筋症にかかったわんちゃんたちが、多く食べていたペットフードのブランドや使用した原材料なども含め詳しく調査を重ねています。
2104年1月1日~2019年4月30日に拡張型心筋症を発症した、述べ560匹のデータを分析しました。このうち90%は、日ごろからグレインフリードッグフードを食べていたわんちゃんだったということが分かったんです。
この研究結果を発表した直後、海外ブロガーなどによって情報が拡散。グレインフリードッグフードは体に優しいごはんから一転、わんちゃんの体に悪いという話が急速に広がってしまいました。
拡張型心筋症ってどんな病気?
拡張型心筋症は、わんちゃんがかかる心臓病のひとつです。
心臓が通常に比べて大きくなってしまい、体に血液がうまく行き渡らなくなるのが主な症状。心臓弁の動きが阻害されて不規則になる、うっ血性の心不全を起こすリスクが多くなるなど、怖い病気で症状が重くなると死んでしまうこともあります。
特に純血種で大型のわんちゃんたちが多くかかるので、遺伝性の病気ではないかと疑われています。ですが、発症する子は多くなく、研究はあまり進んでいません。そのため、長年発症の原因は分からないとされてきました。
グレインフリードッグフードを食べると拡張型心筋症にかかってしまう?!
FDAの研究発表は瞬く間にアメリカ中を駆け巡り、愛犬家やペットフード市場をおどろかせました。ですが、実のところ「グレインフリードッグフードで拡張型心筋症になる」というのは正しい話ではありません。
FDAはグレインフリードッグフードそのものが悪いと言ったわけではなく、「フードの原料によって問題が起こる可能性がありますよ」と明かしただけなんです。
拡張型心筋症の原因はグレインフリードッグフードじゃなく
フードの原材料が問題の可能性があるんだワンね
「じゃあ、なにが問題になったの?」というと、グレインフリードッグフードの多くに使われていた、ある共通の原料。FDAは、この原料がわんちゃんたちの体になにか悪い影響を与えているのではないかと考えているのです。
どんなドッグフードに問題があったの?
FDAの発表によると、今回の問題は豆類、イモ類などの原料にあるのでは、と指摘されました。心疾患にかかったわんちゃんたちが日ごろ食べていたグレインフリードッグフードの多くに、これらが主原料として使われていたからです。
そもそもなぜ、フードのなかに豆類やイモ類を加えるかというと、栄養素にタンパク質を含有させるため。人間と同じで、タンパク質はわんちゃんにとっても大切な栄養素のひとつです。筋肉の成長や維持のためには欠かすことができません。特に豆類は良質なタンパク質を多く含むことで有名です。
わんちゃんたちがこれらの原料を使ったドッグフードを食べていたことと心疾患についての根本的な関連性はまだ未解明。これから詳しく研究が進められます。
また、今回の発表ではドッグフードメーカーのブランド名などは明かされませんでした。結局のところ、グレインフリードッグフードと指摘された材料がわんちゃんの心疾患に悪影響を及ぼすかどうかはまだ分かっていないということになります。ですが、その一方で豆類やイモ類がわんちゃんの体に悪いという根拠になり得る情報もひとつ明かされています。
豆類やイモ類が心疾患を防ぐタウリンの吸収を阻害してしまう?!
タンパク源として原料に使われる豆類、イモ類はまだ心疾患に悪影響を与えるとはまだ限られていません。
一体なぜこれらの食材が指摘されたんだワン?
その可能性のひとつに「タウリン」があります。タウリンは、体内で生成されるアミノ酸の一種。心臓の働きを正常に整え、心疾患を予防する効果が期待できます。ですが、豆類やイモ類を日常的にたくさん摂取している環境下では、タウリンの生成がうまく行かない可能性があるんです。
植物性のタンパク質は元々タウリンの材料になる栄養が含まれていません。ほかに、タウリンの生成ができるのはお肉。お肉類がふんだんに使われていれば問題を起こさない可能性もありますが、そうでなければタウリンは不足してしまいます。
また、さらに繊維質の多いごはんではタウリンがウンチと一緒に流れて行ってしまうという悪循環も指摘されているところです。
- タウリンは心臓の動きを正常にし、心疾患を予防できる効果が期待できる
- 豆類・イモ類を日常的に摂取しているとタウリンの生成がうまく行かない可能性がある
- 食物繊維の多いごはんではタウリンがウンチと一緒に排出されてしまう
- お肉類はタウリンの生成ができる食材
とは言え、これについてもまだ情報は不正確。わんちゃんがタウリン不足になる原因はいくつもあり、必ずしも豆類やイモ類のせいだとも言い切れません。
タウリンのサプリメントをあげることで心疾患から回復したわんちゃんの例も報告されているので、詳しい情報を待ちたいところですね!しかし現段階では可能性が示されだけ。まだ信ぴょう性があるかどうかは分からないので、どうか慌てないでいてくださいね。
わんちゃんは豆を食べると体によくない?
結論から先に言ってしまうと、わんちゃんはフードとして加工した豆類ならば食べることができます。上記と矛盾しているようですが、毎日適量を超えて食べなければ良質なタンパク質を得られ、わんちゃんにとってもいい要素がいっぱい。栄養素がバランスよく配合され、豆類やイモ類がメインの原料でない限りは、すべて排除する必要はありません。
ですが、加工していない豆の場合は食べることができないので要注意!消化に悪影響を及ぼしたり、アレルギー疾患を起こす危険性があります。枝豆、黒豆、さやいんげんなど一部の豆類は、少量ならば自宅で加工して食べてもOK!手作りごはんに加えたい場合は、塩を入れないお湯で柔らかく茹で、その後ペースト状にするか細かく刻んであげてください。
加工した豆類ならわんちゃんにも食べさせられるのね
枝豆、黒豆、さやいんげんなど一部の豆類なら食べられるワン!
イモ類は食べても大丈夫?
生であげるのではなく、また少量である限りイモ類もわんちゃんに悪影響を与える心配はありません。むしろ便秘の予防、解消につながるので健康によい面もたくさん。
ただ、特にサツマイモにはカリウムが豊富に含まれるため、頻繁に食べてしまうのはおすすめできません。
カリウムの過剰摂取は、心臓病や腎疾患のリスクを上げてしまいます。イモ類は甘くほくほくしてわんちゃんが好みやすい食べ物のひとつですが、食べすぎには必ず注意してくださいね。豆類、イモ類ともに、心疾患を起こしやすい大型犬種ではある程度注意が必要になる可能性もあるので、まずかかりつけの獣医さんに相談してみるのがおすすめです。
フードに関しても、豆類、イモ類の記載があるものは絶対にダメ!というわけではありません。原材料表記を見て、一番下に記載がある程度であれば、そこまで大きな心配はないはずです。
結局この話はどこまで信じていいの?
FDAは市場に多く出回り、多く食べられていたグレインフリードッグフードには豆類やイモ類が使われている確率が高かったという事実を明かしたに過ぎません。タウリン不足の関係性が指摘されているとは言え、その根拠や因果関係は、まだ何も分かっていないと言ってもいいほどです。
今の段階でグレインフリードッグフードに対する評価を決めてしまうのは、まだまだ早いと言えるのではないでしょうか。原料次第ではありますが、少なくとも絶対に食べさせてはいけないフードではありませんよね。
FDAによる研究はまだ続き、今後の研究結果次第ではペットフード市場に大きな変化が起こるでしょう。今後数年間の動向を見守って行きたいですね。
拡張型心筋症を防ぐことはできる?
拡張型心筋症は、残念ながら完全に予防することは難しいと言われています。ただ、タウリンの働きで発症を抑える効果は期待可能。早く見つかれば、お薬などで進行をゆるやかにすることもできます。
一度発症すると根治させるのは難しいので、わんちゃんの様子が少しでもおかしいと感じたらすぐに獣医師さんの元へ急いでください。
そもそも拡張型心筋症は、発症すること自体が比較的まれ。ですが、遺伝性疾患が強く疑われる病気ですから、特に純血種の大型犬では注意が必要です。小さいうちから定期的に健康診断を受けるなどして、獣医師さんとのつながりを強くしておきたいですね。
グレインは本当にわんちゃんの体に悪い?
わんちゃんの体に合いづらいとされてきたグレインですが、本当にそれは事実でしょうか?ポイントごとに考えて行きます。
グレインとわんちゃんの健康について
- グレインでアレルギーを起こさないか
- 穀物を消化することはできるのか
- グレインフリードッグフードを食べることのメリットとデメリット
わんちゃんのアレルギーとグレインの関連性
わんちゃんのアレルギーは穀物が影響して起こりやすいと考えられてきました。ですが、実際には必ずしもそうとは言えません。なぜなら、わんちゃんは「すべてのタンパク質」にアレルギー反応を起こす可能性があるからなんです。
それが無添加の肉でも魚でも野菜でも原因になるリスクがあります。愛犬が穀物アレルギー持ちでなければ、穀物だけを排除する意味はないと言えそうですね。
また、近年の研究では、穀物は比較的アレルギーを起こしにくいという発表も!動物病院では、詳しくアレルギー検査を受けることができるので、早めに相談してみるのがおすすめです。
「わんちゃんは穀物を消化できない」は勘違い?!
わんちゃんの消化に穀物はよくないという考え方ですが、これも事実としては違います。わんちゃんは元々肉も穀類も食べる雑食だからです。もちろん、生の麦や米を食べれば消化することは難しいですが、それは人間も同じ。
火や水で加工してあれば、わんちゃんの体に問題を起こすことはとてもまれです。むしろ、効率のよいエネルギー源としてのメリットもあるので、適正量であればわんちゃんの体に悪いと言い切れるものではありません。
グレインフリードッグフードのメリットとデメリットはなに?
グレインフリードッグフード最大のメリットは、やはり穀物アレルギーのわんちゃんからアレルゲンを取り除けること!日ごろ穀物入りのごはんを食べていて、急にアレルギーの症状が見られたらすぐに獣医師さんにかかるようにしてください。
そしてグレインフリードッグフードを食べる上での、大きなデメリットは特にありません。ですが、栄養の偏りには注意しなくてはならないところです。
メリット
- 穀物アレルギーのわんちゃんからアレルゲンを取り除ける
(穀物で急に発疹やかゆみ、下痢、嘔吐などの症状がみられたらすぐに獣医さんに相談しましょう)
デメリット
- 特にないが栄養の偏りには注意が必要
栄養の偏りについての注意点
豆類・イモ類に偏ったごはん
- タウリンが生成されないため心臓に負担がかかる可能性があります
お肉類に偏ったごはん
- タウリン生成のためにお肉の配合は不可欠。ですが高タンパクのご飯だけだと腎臓に負担がかかる可能性があります
- お肉がふんだんに配合されたごはんをあげる場合はおやつを控えめにするなど調整が必要です。タンパク質が過剰になると肥満の原因にもなります
健康のためにはバランスのよいごはんが必要です。栄養が偏ってしまわないように調整が必要ですね。
適正なタンパク質量は現在の体重や年齢によって違うため具体的に何gまで、というのは難しいですが、ごはんとおやつのバランスが崩れないようにするということを頭の片隅に置いておきたいですね。とは言え、素人判断ではなかなか難しいところもあります。「フードを変えようかな」と思うときは、事前に獣医師さんに相談しておくのがベストです。
グレインフリードッグフードを与えている飼い主さんの声
ここで、普段グレインフリードッグフードを食べているわんちゃんの飼い主さんの声を聞いてみましょう。メリットやデメリットを考えて、ごはんを選びたいですね。
グレインフリードッグフードにしてよかった人の声
子犬のうちにグレインフリーにしました。お肉の割合が高いものをあげているので、いつもよく食べてくれます。毛並みもツヤツヤ!
(お名前・kyou/ゴールデンレトリバー/メス、2歳)
穀物アレルギーが病院で分かりました。病院で勧められたフードを買ってます。最初はいつものごはんと違うのであまり食べませんでしたが、今は慣れたみたい。
(お名前・ミルクch/ダルメシアン/オス、5歳)
- 小さい頃からグレインフリードッグフードをあげて毛並みもツヤツヤ
- 穀物アレルギーでグレインフリーに変えた
などの口コミが見られました!グレインフリーにすることで、穀物アレルギーの子には役立っているようですね(*^^*)
グレインフリードッグフードに変えて失敗した人の声
体にいいと言うのでグレインフリードッグフードに。でもあまり効いてるかは分からない。値段が高いのが少し気になる。
(お名前・信/秋田犬/年齢・メス、7歳)
グレインフリーに変えたあとで穀物以外のアレルギーが分かりました。グレインフリーなら何が何でも体にいいって訳じゃないんだなと思いました。今は別のアレルギー対応食にしています。
(お名前・よっしー/ドーベルマン/オス、4歳)
- 通常のフードより値段が高い
- 穀物アレルギー以外の子にはほかのフードが必要
などの口コミが見られました。やはりわんちゃんの健康に合わせたフードを選ぶことが大切ですね!
グレインフリードッグフードを食べさせるときの注意点
グレインフリードッグフードをあげる上で、特に気にしておきたい情報をまとめました!どうしても心配なことがある場合は、動物病院でおすすめされるものを選んでもいいですね。
注意するポイント
- 豆類やイモ類がメインとして使われているものを避ける
- 穀類以外のアレルギーに注意する
- グレインフリーかどうかよりも栄養バランスやわんちゃんの体質を重視する
- 健康に少しでも心配があれば獣医師にかかる
わんちゃんにとって一番いいごはんってどんなもの?
わんちゃんの体にいいフードは、必ずしも一生涯同じものとは言えません。その時々の健康状態や年齢によって必要な栄養素が変わってくるので、ケースごとに合わせて考えてあげてください。
わんちゃんの体にいいごはんまとめポイント
- 原材料が大切
- 手作りごはんとわんちゃんの健康
- フードは獣医師に相談すると安心
原材料をよく確認
フードを購入するときには、パッケージ裏の成分表示を見てみてください。その中に分かっているアレルゲンがある場合はもちろん、一番先に豆類やイモ類の表示があるものは避けておいた方が無難です。
毎日2~3食豆類、イモ類を食べ続ければ、いくら体に悪影響が少ない材料だとは言え、摂りすぎになってしまう可能性があります。フードの成分表示には栄養情報も載っていることが多いので、先によく確認しておくと安心感につながりますよ。
手作りごはんだけでも健康に悪い?!
飼い主さんの愛情を伝えられる手作りごはんは、素材そのものを味わえることもあり大好きな子が多いですね。家のキッチンで自分の手で作れるとあって、安心感も抜群です。とは言え、手作りごはんだけにしてしまうとどうしても栄養のバランスが偏ってしまうんですよね(+_+)
人間に必要な栄養とわんちゃんに必要な栄養とではやはり違ってきますので、家族だとはいえ、分けて考えてあげるのがおすすめ。「手作りごはんは週1回1食」などと決め、バランスよくあげてください。
フードの相談はかかりつけの獣医師さんに!
わんちゃんのごはんには、「これを食べていれば一生涯安心」というものは残念ながらありません。これは人間でも同じことが言えますね。だからこそ、年齢のステージや健康状態に合わせてフードを変えて行くことが必要なんです。
定期的に獣医師さんに相談し、適したフードのアドバイスを受けることがおすすめ。そのなかで、穀物アレルギー疾患のリスクがあると言われた場合は、グレインフリードッグフードの摂取も積極的に検討してみてください。いずれにしても、獣医師さんの元で選ぶごはんであれば安心です。
おすすめグレインフリードッグフード7選
第1位 オリジン・オリジナル
メーカー | オリジンジャパン |
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価格 | 8,800円/税込(2kg) |
満足度 | ★★★★★ |
注目ポイント
お肉由来のタンパク質を、全質量の85%加えたごはん。平飼いのチキン、ターキーをはじめ、魚類などがブレンドされています。生産者から厳選された、安心な素材を使っているのが大きなポイント。材料には豆類が使われているものの、お肉の使用料から考えればリスクは少ないと考えられます。
第2位 ハッピードッグ・ミニピエモンテ
メーカー | HAPPY DOG |
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価格 | 2,650円/税抜(1kg) |
満足度 | ★★★★☆ |
注目ポイント
グレインのみでなく、グルテンも排除してあるアレルギー対応食です。グルテンアレルギーをカバーする製品は比較的少ないので、ぜひ検討に加えてみてください。
豆類ではえんどう豆のデンプンが加えられていますが、お肉由来のタンパク質の方がはるかに多く配合されているので、タウリン生成に問題を起こす心配はそれほどないはずです。栄養豊富なイタリア産の栗も加えられ、ビタミンC、B1も豊富に摂ることができますよ!
第3位 ファインペッツ
メーカー | 株式会社エヴリワンズ |
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価格 | 3,803円/税込(1.5kg) |
初回お試し価格 | 3,042円 |
満足度 | ★★★★★ |
注目ポイント
ファインペッツ極と同じペットフードブランドのごはんです。こちらは、極と比較するとグッとリーズナブル。同じ1.5㎏なら極が5,278円で通常のファインペッツは3,394円(いずれも2019年8月現在)ですから試しやすい価格だと言えますね。
毎日あげると考えるとコスパとしてはこちらの方が優れています。安いとは言っても、品質はハイクオリティ。ヘルシーな鹿肉やチキン、サーモンなどを中心にバランスのよい配合に仕上がっています。こちらも高タンパク食なので、食べ過ぎには注意してください。
第4位 ファインペッツ・極(KIWAMI)
メーカー | 株式会社エヴリワンズ |
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価格 | 6,219円/税込(1.5kg) |
初回お試し価格 | 4,975円 |
満足度 | ★★★★★ |
注目ポイント
フランス産平飼いアヒルと天然ニシンをぜいたくに配合してあるのが、この極。動物性のタンパク質が全質量の90%も含まれているのが特徴です。
他のプレミアムなグレインフリードッグフードと比べてもかなり値段が高くなってしまうのがネックですが、わんちゃんにとっての栄養価は抜群!ただ、高タンパクなごはんですからおやつの量などには気をつけてくださいね。太りすぎたり、腎臓に負担をかけないよう適正なバランスであげてください。
第5位 カナガン
メーカー | 株式会社レティシアン |
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価格 | 5,038円/税込(2kg) |
満足度 | ★★★★★ |
注目ポイント
新鮮なチキンをたっぷりと使ったグレインフリードッグフードです。海藻類が配合され、ミネラル分も豊富。クランベリーを加え、尿路結石にも配慮がされています。豆類、イモ類の配合は比較的多め。特に大型犬にあげる場合は、事前に獣医師さんに相談しておくと安心です。一日の適正量を超えなければ、おやつなどでお肉を補ってあげるのもおすすめですよ。
第6位 モグワン
メーカー | 株式会社レティシアン |
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価格 | 5,456円/税込(1.8㎏) |
初回価格 | 2,728円/税込(1.8㎏) |
満足度 | ★★★★★ |
注目ポイント
原材料ひとつひとつにこだわったグレインフリードッグフード。商品開発に当たって、イギリスの専門家と協力しています。イギリスの地で育った平飼いチキンとサーモンをたっぷり加え、タンパク質量は十分。野菜と果物を配合してあり、繊維質やビタミンもしっかり摂れます。
けれど、サツマイモ、豆類も比較的多めに使われているのが気にかかるポイント。お肉由来のタンパク質がふんだんなためそう心配はないはずですが、念のため少量から様子を見てあげることをおすすめします。
第7位 ニュートロ・シュプレモ
メーカー | ニュートロジャパン |
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Amazon価格 | 2,521円/税込(800g) |
満足度 | ★★★☆☆ |
注目ポイント
牧草で育った新鮮なビーフを主原料としてあります。オメガ3系、6系の油脂も含まれ、美しい毛並みの維持に効果抜群。マイナスポイントと言えるのは、ポテト、豆類が比較的豊富に加えられていること。
豆類、イモ類の過剰摂取にならないよう、量の調節が必要です。本製品は小型犬用ですから大型犬と比較して心疾患リスクはとても少ないはずですが、あげすぎてしまわないようにしてください。
まとめ
現時点で、グレインフリードッグフードには大きな危険性があるとは言えません。ですが、まだ分からない部分が多いのも事実です。タウリンと豆類、イモ類の関係性も含め、今後、どのように研究が進んで行くか見守りたいところです。
危ないと聞くと怖くなってしまいますが、情報に左右されすぎず、愛犬に必要なフードを選んでください(^O^)
- 豆類・イモ類が主成分のフードは避ける
- グレインフリーかどうかにこだわるのではなくわんちゃんの体質や栄養バランスに注意する
- フードの相談はかかりつけ獣医師さんに相談するのが◎
執筆者
- 編集部
- INUNAVI(いぬなび)
「日本をペット先進国に。」INUNAVIは、飼い主とわんちゃんが幸せに過ごせる世界を実現するために誕生。 執筆者はペットフード安全管理者、犬の管理栄養士、動物介護士、ペット看護師などの資格を保有。獣医師・ドッグトレーナーなど専門家監修のもと、犬好きのメンバーが毎日読みたくなるコンテンツを毎日更新中♩おすすめドッグフードランキングは1,000名規模の口コミ評価や成分の安全性を検証し、辛口に採点。リアルな情報にこだわっています。独自アンケート調査はこちら