※本記事は2024年10月までの情報を参考に作成しています。※本記事はINUNAVIが独自に制作しています。メーカー等から商品の提供や広告を受けることもありますが、コンテンツの内容やランキングの決定には一切関与していません。※本記事で紹介した商品を購入するとECサイトやメーカー等のアフィリエイト広告によって売上の一部がINUINAVIに還元されます。
犬がうんちを食べる(食糞する)理由は?
犬がうんちを食べる理由はさまざまで、原因が1つとは限りません。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
犬がうんちを食べるのは野生の名残り
犬がうんちを食べるのは自然な行為であり、異常行動ではありません。
母犬は子犬のお尻を舐めて排泄を促し、出てきたうんちを食べることで清潔に保ちますが、その行為を見ながら子犬は育つため、うんちを食べることは普通なこととして認識しています。
また、本来巣穴に仲間と身を寄せて暮らしていた犬は、外敵から身を守るため排泄は巣穴から遠く離れた場所で行います。
しかし、ケガや病気などで動けず巣穴で排泄した場合は、仲間の犬がそれを食べて巣穴を清潔に保ったり、外敵から排泄物の痕跡を消すといった行動が取られるのです。
こうした野生の名残りが食糞という行動を起こしているため、犬本来の自然な姿と言えるでしょう。
ごはんの量や栄養が不足している
犬がうんちを食べるのは、ごはんの量や栄養が不足していることでも起こります。
排出したてのうんちは温かくウェットでニオイも立っているので、お腹が空きすぎている犬にとっては空腹を紛らわせるごはん替わりです。
また、犬の体に必要な栄養素や酵素が不足しても、本能からうんちを食べて補おうとすることがあります。
ほかにも、
・老犬の場合、認知症で空腹を感じて食べてしまうこともある
・寄生虫に栄養を取られている
・ステロイドの副作用による食欲増進
といったことも考えられるので、ごはんの量や内容を見直しても改善が見られない場合は獣医師に相談しましょう。
ごはんに関する対策法はこちら→「食糞対策法②ごはんの見直し」
ドッグフードが合っておらず消化不良を起こしている
ドッグフードが合っておらず、犬が消化不良を起こしている場合もうんちを食べてしまうことがあります。
消化不良によって栄養の吸収が十分ではないとうんちを食べようとするのはもちろん、消化不良を起こした犬のうんちには、食べたものがそのまま残っていたりドッグフードのニオイが残っているため、食べものと勘違いしてしまうことも。
また、子犬では消化器の未発達で消化不良を起こすこともありますが、成犬や老犬では消化不良が病気の場合もあるため、うんちの量が多い場合や、1日に5回も6回もうんちをするといった場合は獣医師に相談してください。
■消化不良を起こす病気の一例
・胃や腸の疾患(炎症、異物、腫瘍など)
・糖尿病による消化器症状
・膵炎や膵外分泌不全
・肝臓や胆嚢の疾患
ごはんに関する対策法はこちら→「食糞対策法②ごはんの見直し」「食糞対策法③サプリメントを活用する」
好奇心や興味本位でおもちゃ感覚
好奇心旺盛で遊び盛りの子犬の時期では、うんちに対する分別もなく興味本位や好奇心、同居犬の真似などでうんちを食べることがあります。
うんちをおもちゃ感覚で転がして遊んでいたり、どんなものなのだろうと確認するために口に入れているうちに食べてしまったということも珍しくはなく、子犬の時期にうんちを食べやすいとされているのはこのような理由からです。
子犬がうんちを食べるのは正常な行動ですが、うんちを食べるクセが抜けないと成犬になってからも続けてしまう場合もあります。
対策法はこちら→「食糞対策法⑤うんちは不味いものだということを経験してもらう」
飼い主さんにかまってほしい
犬が飼い主さんにかまってほしい、寂しいといった気持ちから、うんちを食べて飼い主さんの関心を引こうとしている場合もあります。
犬がうんちを食べたときに声を出したり、すぐに駆け寄ったりしていませんか?
犬は飼い主さんが反応してくれたことが嬉しくて、うんちを食べればかまってもらえると誤解しています。
この場合は、うんちをしたら無反応で片付け、うんちを食べなくてもかまってもらえるとわかってもらえるように、愛犬と一緒に遊ぶ時間をしっかり作ってあげることが何よりの対策です。
ほかの対策法はこちら→「食糞対策法④ストレスを上手に発散させてあげる」
退屈な気持ちを紛らわせている
犬は退屈、不安といったストレスから、気持ちを紛らわせるためにうんちを食べることがあります。
飼い主さんがいるときはうんちを食べないのに、留守番させているときに限ってうんちを食べるというときは、こうしたストレスによるものであることが多いですよ!
退屈に関する対策法はこちら→「食糞対策法④ストレスを上手に発散させてあげる」
怒られたトラウマ
犬はトイレの失敗や、うんちを食べることを怒られたことがあると、うんちを隠そうとして食べてしまうことがあります。
そもそも犬はなぜ怒られているのかを完全に理解することは難しく、うんちに関することで怒られたと漠然と理解することしかできません。
そのため、
うんちをした=怒られる
と思って、隠すために食べてしまうのです。
【注意!】犬のトイレの失敗やうんちを食べても怒らないで!
本来、犬がうんちを食べることは自然な行為であり、悪いことではありません。
人間にしてみれば理解し難いことで、やめさせるために怒ってしまいがちですが、怒れば怒るほど隠れて食べるようになってしまいます。
また、トイレの失敗もなぜ怒られたのか理解することはできず、排泄行為自体を怒られたと思ってしまうのが犬です。うんちを食べて隠すならまだいいですが、排泄を我慢するようになると体に悪影響を及ぼします。
愛犬のためにも、トイレの失敗やうんちを食べることを怒らないようにしてください。もちろん怒鳴ったり、手を上げてしまうなんて絶対にダメですよ!
対策法はこちら→「食糞対策法①うんちをしたらすぐに片付ける」
きれい好き
もしかしたら、きれい好きでうんちを食べるのかもしれません。
犬は基本的にきれい好きな生きものなので、自分の寝床に近い場所では排泄することはありません。
これは外敵から身を守るという意味もありますが、汚れたままだと住めなくなってしまうということを本能でわかっているからです。
そのため、トイレが寝床に近すぎたりトイレが汚れたままだと、うんちをしても食べてきれいに片付けようとすることがあります。
対策法はこちら→「食糞対策法①うんちをしたらすぐに片付ける」
犬がうんちを食べても害はない?
結論から言うと、犬が自分のうんちを食べてもそれほど健康に影響することはありません。
愛犬がうんちを食べてしまうことで心配なのは、食べても大丈夫なのか?何か害があるのではないか?ということではないでしょうか。
基本的には自分のうんちだけでなく、一緒に暮らしている健康な動物のうんちであれば食べてしまっても大きな問題はありませんが、
・食べた後に下痢をした
・食べた後に嘔吐した
・細菌やウィルス疾患にかかった動物のうんちを食べた
といった場合は、早めに獣医師に相談してください。
とは言え、いくら自然な行為で食べることが問題なくても、いつまでもうんちを食べていると外に落ちている見ず知らずの動物のうんちまで食べるようになってしまうこともあり、できればやめさせてあげたほうがいいでしょう。
ただし、母犬が子犬のうんちを食べるのは子犬のために行っている一時的な食糞行為なので、親子である場合は特に気にする必要はありません。
■外に落ちている動物のうんちを食べるリスク
見ず知らずの動物が健康であればいいですが、健康かどうかということはわかりようもありません。
外に落ちている動物のうんちは、
といった感染症のリスクが高まるため、食べてしまった場合は必ず獣医師に相談してください。
犬がうんちを食べるのをやめさせる解決方法5選
犬がうんちを食べるのはさまざまな理由があり、飼い主さん自身が原因となっていることもあります。
「どうして愛犬はうんちを食べるのか」を理解してあげることが、うんちを食べることをやめさせる近道です。
すべての犬の食糞行為を確実にやめさせる方法はありませんが、対策することで解決する場合も多々あるので、対策法をいくつか組み合わせて試してみましょう。
また、子犬に多い食糞は「食糞対策法①うんちをしたらすぐに片付ける」と「食糞対策法⑤うんちは不味いものであることを経験してもらう」から試してみてくださいね。
食糞対策法①うんちをしたらすぐに片付ける
犬がうんちを食べる理由がなんであれ、食糞対策の基本は犬がうんちをしたらすぐに片付けることです。
うんちに執着している犬の場合は特に、うんちに興味を持たせないことも重要になります。
うんちが大好きな犬の場合は、うんちをしたらまずおもちゃやおやつで興味をそらし、その間にうんちを片付けましょう。
■食糞する犬のうんちを片付けるときの注意点
食糞する犬の場合は、見えないようにこっそり片付けましょう。これは、飼い主さんにうんちを取られまいと余計に執着したり、片付けている姿を見て真似して食べてしまうためです。
また、退屈でうんちを食べてしまったり、きれい好きでうんちを食べてしまう犬の場合は、うんちを置きっぱなしにする時間が長いとそれだけうんちを食べる可能性が高くなるため、留守番させる時間が長い場合は犬用の自動トイレを使用するという方法も考えましょう。
しかし、うんちやおしっこといった排泄物は犬の健康のバロメーターであり、排泄物のチェックはとても大切なので、自動トイレを使用することはあまりおすすめできません。
犬の自動トイレおすすめ3選
犬の自動トイレを選ぶポイントは、
・オスメスどちらに対応しているか
・吸い込んだ排泄物はどのように処理されるか
です。
犬が乗っている間は作動しないので、うんちをしてすぐに食べてしまう犬の場合は食べられてしまいますが、留守中にトイレをきれいに保つという意味では有効でしょう。
■犬の自動トイレ3選
食糞対策法②ごはんの見直し
犬がお腹が空きすぎている、栄養が不足している、ドッグフードが合っていないといった理由でうんちを食べている場合、ごはんを見直してあげることで改善される可能性があります。
■ごはんを見直すポイント
- ごはんの回数
…ライフステージに合わせたごはんの回数で与えていますか?1日1回などは問題外ですが、ライフステージに合わせ、2~5回などに分けて与えてあげなければいけません。
- ごはんの量
…愛犬が1日に必要な摂取カロリーに合わせて与えていますか?年齢や活動量、体型などによって必要な摂取カロリーは異なります。
- ライフステージ
…与えているドッグフードは愛犬のライフステージに合っていますか?ドッグフードには子犬用や成犬用、老犬用や全年齢対応など種類があるので確認してください。
- ドッグフードの種類
…主食となるドッグフードは総合栄養食ですか?一般食や副食のドッグフードでは犬が1日に必要な栄養素が含まれていません。
- うんちの量
…減量用フードでないのにうんちの量は多くありませんか?うんちの量が多いドッグフードは消化吸収率が悪いことが考えられ、消化不良はもちろんのこと食べてもすぐ空腹を感じてしまいます。
- 多頭飼育の場合
…それぞれの犬が必要量を食べられていますか?器を分けていなければ、どの犬がどれだけ食べたかを把握するのは難しく、十分にごはんを食べられていないことも考えられます。
ごはんの見直しだけでも、これだけの見直しポイントがあります。
ごはんを変更しただけでうんちを食べなくなったという犬も少なくないため、思い切って変更してみるのも食糞対策になるでしょう。
愛犬に合わせたごはんの量や回数については、以下の記事で詳しく解説しています。
【獣医師監修】ドッグフードの正しい与え方!パッケージの給餌量はあくまで目安
犬の食糞に効果が期待できるドッグフードおすすめ10選
犬の食糞に効果が期待できるドッグフードを選ぶポイントは、
・腸内環境を整えてくれる成分が配合されているもの
・動物性たんぱく質の質が高く消化が良いもの
・犬に不要な合成添加物を使用していないもの
・主原料が動物性たんぱく質のもの
・穀物類を多く使用していないもの
です。
犬の食糞に効果が期待できるおすすめのドッグフードをピックアップしてみたので参考にしてください。
■犬の食糞に効果が期待できるドッグフード10選
また、ウェットフードも消化に良いものが多くおすすめです。
犬用ウェットフードおすすめ人気ランキング18選!安心できる市販の総合栄養食は?
食糞対策法③サプリメントを活用してみる
犬がうんちを食べてしまうのは、消化不良によるうんちのニオイにそそられてしまうから。それならば、消化不良を改善し、うんちのニオイを軽減させてあげれば興味を持たなくなる可能性があります。
ドッグフードにも消化の良いものや腸内環境を整えてくれるものはありますが、目的は総合的な食事なので特化しているわけではありません。
そのため、サプリメントでサポートしてあげることでより腸内環境が良好に保たれ、食糞対策に効果が期待できます。
犬の食糞に役立つサプリメントおすすめ4選
犬の食糞に役立つサプリメントを選ぶポイントは、
・腸内環境を整えてくれるもの
・ニオイ対策があるもの
・犬に不要な合成添加物が使用されていないもの
です。
食糞対策におすすめのサプリメントをピックアップしてみたので、参考にしてください。
また、愛犬のうんちのニオイが臭くなる原因については、以下の記事で詳しく解説しています。
【獣医師監修】愛犬のウンチが臭い!原因・対策|もしかして病気?
食糞対策法④ストレスを上手に発散させてあげる
犬はストレスからうんちを食べてしまうことがあるので、ストレスを発散させてあげることも大切です。
■犬のストレス発散ポイント
・毎日10分でも一緒に遊ぶ時間を作ってあげる
・質の高い散歩を心がける
・アイコンタクトを取る
・スキンシップをはかる
・優しく話しかける
・ケージに閉じ込めっぱなしにしない
できるだけコミュニケーションを取ったり、一緒に遊んであげることで犬のストレスは軽減されます。
しかし、留守番させている間はそうもいきませんね。留守番させる時間が長い場合は、時間をかけて遊べるようなおもちゃを用意して愛犬が退屈しないように工夫してあげましょう。
犬のストレスサインについては、以下の記事で詳しく解説しています。
愛犬のストレスサインとは?下痢や噛むときなど症状別の解消法を紹介!
犬の留守番用おもちゃ3選
犬の留守番用おもちゃを選ぶポイントは、
・誤飲しない大きさ
・安全性
・耐久性
・おやつを入れられるかどうか
です。
愛犬の留守番におすすめのおもちゃをピックアップしてみたので、参考にしてください。
■犬の留守番用おもちゃ3選
食糞対策法⑤うんちは不味いものと経験してもらう
犬の食糞対策として、「うんちは不味いもの」と実際に経験してもらうことで改善されることもあります。
基本的に犬は苦みや辛みといった味付けが苦手なので、犬が口にしても大丈夫なスプレーやシロップなどを使用してうんちを不味くしてみましょう。
また、うんちそのもののニオイを変えることで興味を持たなくなることもあります。
ただし、犬によってはその味付けやニオイが好きでますます食べてしまったり、スプレーやシロップなどの味に慣れてしまう場合もあり、一過性で根本的な解決はなりません。(※)
スプレーなどを使用するだけでなく、ごはんの見直しやサプリメントを活用するなど根本的な対策方法を行うと共に、どうして愛犬がうんちを食べるのか考えて原因に合わせた解決法を取ってあげることが大切です。
うんちを食べてしまう犬用の便利グッズ3選
うんちを食べてしまう犬用の便利グッズを選ぶポイントは、
です。
安全性が高い便利グッズをピックアップしてみたので、参考にしてください。
■うんちを食べてしまう犬用の便利グッズ
犬の食糞に関するQ&A
子犬の食糞は成長したらやめるの?
一般的には1歳ほどで食糞行動が見られなくなりますが、個体差があります。
子犬の時期の食糞は正常な行動として考えられています。そのため、何もしなくても成長と共に見られなくなることがほとんどです。
しかし、寄生虫や病気が原因のこともあるため、食糞が見られる場合は1度獣医師に相談しておきましょう。
子犬の食糞はどのくらいまでにやめさせるべき?
子犬の食糞は正常な行動ですが、1歳くらいまでにやめさせたほうがいいでしょう。
犬は成長すると自我をはっきり持つようになるため、年齢を重ねるごとに食糞をやめさせるのに時間がかかります。
できれば犬の年齢が若いうちに食糞のクセをなくしておいたほうが、あとあと飼い主さんが食糞対策に費やす時間も軽減されます。
猫のうんちを食べても大丈夫?
一緒に同居している健康な猫のうんちであれば、食べてしまっても健康に害を及ぼすことはありません。
しかし、感染症を患っている猫や野良猫のうんちを食べてしまったときは、寄生虫や細菌、ウィルスといったものに感染する恐れがあるので、必ず動物病院を受診してください。
猫のごはんは犬のごはんに比べて動物性たんぱく質が多く含まれ、高脂肪で嗜好性が高いものとなっています。
そんなごはんを食べている猫のうんちを美味しいと思ってしまう犬もいるので、猫と一緒に暮らしている場合は犬が届かない・入れない場所にトイレを設置するなど猫のうんちが食べられないようにしましょう。
まとめ
今回は、犬の食糞の原因や対策方法についてご紹介しました。
犬がうんちを食べるのは理由がちゃんとあります。
対策方法によってすぐに解決できる場合もあれば時間がかかる場合もありますが、すぐにやめさせようと飼い主さんが焦るのは厳禁!気長に見守ってあげることも大切なことなのです。
また、うんちを食べる原因が病気の場合もあるため、成長してもうんちを食べるのをやめなかったり、成犬や老犬になってからうんちを食べるようになった場合は、獣医師に相談してくださいね。
犬の食糞行動は決して特別なことではありません。愛犬としっかり向き合い、一緒に解決していきましょう。
→もう一度食糞対策法を見る
→もう一度うんちを食べる理由を見る
<参考文献>
(※)参考:National Library of Medicine「The paradox of canine conspecific coprophagy」
※記事で紹介されている商品を購入すると、売上の一部がINUNAVIに還元されることがあります。メーカー等の依頼による広告にはPRを表記します。
※掲載されている情報は、INUNAVIが独自にリサーチした時点の情報を掲載しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。