※本記事は2024年10月までの情報を参考に作成しています。※本記事はINUNAVIが独自に制作しています。メーカー等から商品の提供や広告を受けることもありますが、コンテンツの内容やランキングの決定には一切関与していません。※本記事で紹介した商品を購入するとECサイトやメーカー等のアフィリエイト広告によって売上の一部がINUINAVIに還元されます。
関節の健康に配慮が必要なサイン!愛犬の様子で簡単チェック
犬の関節の健康は飼い主さんが思っている以上に毎日の管理が必要なもの。関節の構造は目に見えないものだからこそ、早めに気づいて必要な対応をしてあげることが大切です。
次のサインを参考に愛犬の様子をチェックしてみましょう。
■関節の健康に配慮が必要なサイン
□ 散歩に行きたがらない
□ 散歩に行っても走らない
□ 段差の昇降を嫌がる
□ 動作がゆっくりになった
□ ソファーなどに上がらなくなった
□ おもちゃで遊ばなくなった
□ 寝ている時間が長くなる・短くなる
□ 以前に比べて元気がなくなった
□ しっぽが下がっていることが多い
□ 足を引きずったり足をつかないで歩くことがある
□ お座りできずに横座りになる
□ 抱っこを嫌がるようになった
□ 飛びついてこなくなった
上記に1つでも当てはまれば、愛犬の関節の健康に配慮が必要な可能性があります。
高齢のわんちゃんはもちろん、若いわんちゃんも関節の健康を維持するために必要な成分を摂取させてあげましょう。
⇒ 今すぐ「愛犬にあった関節の健康を保つサプリの選び方」を見る
⇒ 今すぐ「状況に合わせた関節の健康を保つサプリランキング【初級・上級・おやつ編】」を見る
【獣医師監修】犬が足を引きずる・浮かせる原因は?歩き方がおかしいときの対処法と病院に行くべき症状
愛犬の関節を大切にしなければならない理由
老化が原因で愛犬の関節に負担がかかることは避けられませんが、加齢に伴いより必要となる栄養成分を補うことで関節の健康を維持しやすくすることはできます。
関節・膝蓋骨・椎間板に負担がかかる原因
犬の膝蓋骨や関節、椎間板に配慮が必要となる主な理由についてまとめました。
関節は、加齢と主に関節軟骨の変化や変形が起きて働きが悪くなるため、負担がかかりやすくなります。
変形してしまった関節は元に戻ることはなく、投薬などより症状を和らげてあげる必要があります。
関節の健康に気をつけたい犬種
ゴールデンレトリーバー/ラブラドールレトリーバー/バーニーズマウンテンドッグ/ジャーマンシェパード/ポメラニアン/シェットランドシープドッグ/トイプードルなど
犬の関節に配慮が必要な場合については、以下の記事で詳しく解説しています。
【獣医師執筆】犬の骨関節炎の症状とは?予防や治療に大切な8つのこと
膝蓋骨とは膝のお皿のことを言います。関節のスムーズな曲げ伸ばしに役立つ骨ですが、うまれつき位置がずれやすい犬や、子犬期に骨や筋肉などが正しく成長せず、ずれやすくなってしまう犬がいます。
ソファや階段などの高いところから飛び降りたり、滑る床の上での生活などは負担がかかりやすいため注意しましょう。
膝蓋骨の健康に気をつけたい犬種
チワワ/トイプードル/ヨークシャテリア/ミニチュアダックスフンド/ポメラニアン/イタリアングレーハウンド/マルチーズ/ボストンテリア / ラブラドールレトリバー / シベリアンハスキー / 秋田犬など
椎間板は、背骨にある骨と骨の間でクッションの役割りをしています。加齢や生まれつき、激しい運動や無理な姿勢などで負担がかかることがあります。
椎間板の健康に気をつけたい犬種
ミニチュアダックス/コーギー/マルチーズ/シーズー/トイプードル/ペキニーズ/フレンチブルドッグ/ビーグル/柴犬/ゴールデンレトリバー/ラブラドールレトリバーなど
関節トラブルの症状
犬は自分の不調を言葉では伝えられません。愛犬の様子がいつもと違うと感じたら動物病院を受診してください。
■関節に負担を感じているときに見られる様子の例
- 階段の上り下りが困難
- トイレの失敗
- 起き上がる動作が遅い
- 立ち上がるときにヨタつく
- 関節を噛んだり舐めたりする
- 関節が腫れたり熱を持っている
- 動きたがらない
- 遊びたがらない
- 抱っこするとキャンと鳴く
- 足を引きずって歩く
- 内股で歩く
- 後ろ足をピョンピョンさせて走る
- ケンケンしている
関節の負担による健康の配慮が必要な場合、そのまま放置してしまうと歩けなくなってしまうこともあります。
いつもの健康状態とは違うと気づいたら、早めに獣医師に相談しましょう。
⇒ 今すぐ「愛犬にあった関節の健康を保つサプリの選び方」を見る
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犬の関節の健康維持にサプリが役立つ理由
犬の関節の健康を保つサプリがおすすめな理由は、関節の健康に必要な栄養素を補えるからです。栄養の吸収率や必要量は犬によっても異なるため、関節の健康維持に良い成分が含まれたドッグフードであっても補いきれていない場合があります。
そのため、愛犬の関節の健康を保ちたいと考えている場合は、関節の健康維持用を与えると効率的です。
あくまでも足りない栄養素を補うのがサプリメントなので、絶対にいい!というものではありませんが、散歩に行きたがらないなどのサインが見られる犬や老犬の関節の健康維持にはおすすめです。
犬の関節の役割と関節の動きが低下する原因について知りたい飼い主さんは後にご紹介する「関節の役割について知っておこう!働きが低下する原因も解説」を合わせてご覧ください。
愛犬に関節の健康維持用サプリを始めるタイミングと注意点
ここでは、愛犬に関節の健康維持用サプリを始めるタイミングと注意点について解説します。
関節の健康維持用サプリを始めるタイミング
健康な犬であれば、飼い主さんが気になったタイミングで与えてください。
関節の健康維持用サプリは薬ではなく、関節の健康を保つ栄養を補助するものなので、サプリを与える対応年齢の条件を満たしていれば早めに与えることに問題はありません。
ただし、愛犬の歩き方がおかしい、たまに「キャン」と鳴くことがあるなどいつもと何か違うと感じたときは、サプリよりもまず動物病院を受診してください。
注意①サプリの与えすぎと飲み合わせに注意!
犬のサプリは栄養補助を目的にしたものですが、サプリだからと言って何でもかんでも与えていいわけではありません。
愛犬の関節に肝臓、心臓…など、健康維持に合わせたサプリを数多く与えている場合は、注意が必要です。
■サプリを与えすぎると起こり得るリスク
・サプリの飲み合わせによる影響
・栄養素の過剰摂取による健康被害
・サプリを与えているからと犬の基本的な健康管理がおろそかになる
栄養素が過剰であれば、体内の余分な成分により、愛犬の健康に負担をかけてしまうことにもなりかねません。
また、飲み合わせによっては不健康になってしまったり、逆に過剰になってしまうこともあり、せっかくのサプリが逆効果に。
何種類以上飲んではいけないという決まりはありませんが、できればかかりつけの獣医師に相談し、栄養素が過剰にならないように、飲み合わせに注意しましょう。
注意②食物アレルギーに注意!
既に食物アレルギーを持っている犬では、アレルギーの原因となるものが入っていないかパッケージに記載されている原材料一覧をよく確認してください。
サプリの多くは犬の食いつきを高めるため、チキンやビーフといった味付けがされていることも多く、関節の健康を維持するサプリにはエビやカニといった甲殻類を使用している商品もあり、食物アレルギーのある犬では注意が必要です。
食物アレルギー発症の原因や症状は以下の記事でご紹介しています。
犬のアレルギー(食物・アトピー・ノミ)原因・対策を徹底解説【皮膚科医取材】
注意③持病がある・薬を服用している場合は獣医師に必ず確認!
持病がある場合や薬を服用している場合では、飲み合わせるサプリによって何らかの影響を受けてしまう可能性があるため、必ず獣医師に確認してください。
薬の作用が弱まるのも、増強されるのも愛犬の健康のためには良くないことですね。
⇒ 今すぐ「状況に合わせた関節の健康を保つサプリランキング【初級・上級・おやつ編】」を見る
愛犬にあった関節の健康維持用サプリの選び方
目的は犬によって異なるため、愛犬に合わせて補ってあげたい栄養素が含まれているサプリを選ぶポイントや、コスパの良いサプリの選び方などを紹介します。
①目的に合わせて関節の健康を補う成分を選ぶ
犬の関節の健康維持用サプリは、目的に合わせた成分が配合されたものを選んであげることで、効率よく関節の健康を保つことができます。
目的別に含まれていたら好ましい成分をまとめてみたので、ぜひ参考にしてください。
■関節の健康を維持したい犬
グルコサミン、コンドロイチンもしくはMSM、オメガ3脂肪酸、モエギイガイ
■高齢の犬
グルコサミン、コンドロイチンもしくはMSM、不飽和脂肪酸、オメガ3脂肪酸、コラーゲン、SAMe
■膝蓋骨に負担があり健康を配慮したい犬
モエギイガイ、グルコサミン、コンドロイチンもしくはMSM、オメガ3脂肪酸、コラーゲン
■椎間板に負担があり健康に配慮したい犬
ビタミンB、グルコサミン、コンドロイチンもしくはMSM、オメガ3脂肪酸、ビタミンE
これらの成分の中には、わんちゃんの体内で作られているものもありますが、年齢に伴い作られる量は減少!それぞれの栄養素名とその目的、減少すると起こり得ることを理解しておきましょう。
グルコサミンは体内で作られています。軟骨を構成する成分や、関節液に含まれるコンドロイチンなどの原料となります。しかし、グルコサミンは加齢に伴い、作られる量が減少します。グルコサミンが減少すると、
- 軟骨が脆くなる
- 愛犬の関節の健康に負担が起きやすくなる
- 関節の潤滑油の役割をする関節液が減少する
といったことが起こり、スムーズに関節を動かしづらくなってしまうのです。
■ポイント!
グルコサミンとコンドロイチンはどちらも軟骨を構成する成分で、合わせて取るとより効率的に関節の健康を保つことができます。また既に2つの成分が減少して関節の健康に負担がある場合は両方の成分を補給することで健康維持が期待できる(※2)
コンドロイチンは、体内で作られる軟骨や肌の弾力を保つ働きがあるネバネバとした成分です。軟骨が骨と骨の間のクッションの役割を果たすには、このネバネバ成分で弾力を保つことがとても重要になります。
しかし、コンドロイチンも加齢に伴い、作られる量が減少していきます。減少すると軟骨の弾力が失われ、軟骨同士や軟骨と骨が擦れて衝撃が吸収できなくなることもあるため補給することで軟骨の健康を保つことができる成分です。
■ポイント!
コンドロイチンと同じような働きをするのがMSM(メチルスルフォニルメタン)。コンドロイチンが配合されていない場合は、MSMが配合されていることもある
SAMeは、体内に存在するアミノ酸の1種で関節軟骨含まれている成分であり、関節の健康を保つための必須成分です。軟骨に栄養を与えます。
■ポイント!
関節液に含まれる。グルコサミンやコンドロイチンと一緒に摂取することで節に不足しがちな栄養を補給して健康維持ができる
コラーゲンもまた、体内で作られます。コラーゲンはたんぱく質の一種で、体のあらゆる組織を構成したり、骨の土台や軟骨の潤滑油的な働きもしています。
コラーゲンは加齢と共に作られる量が減少しますので、関節の負担に配慮をして不足分を補うことで健康維持に対応しましょう。
■ポイント!
関節軟骨の健康を維持してくれる。また犬の関節負担に対応して、コラーゲンを補給することで健康が保てます
・魚介類から摂取できるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)、DPA(ドコサペンタエン酸)など
・植物油に多く含まれるオレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸など
犬の生命活動にも欠かせない不飽和脂肪酸は、体内で作り出すことができないため、食事などから取り入れる必要がある栄養素です。
不飽和脂肪酸は摂取しなければ不足するので、関節の健康を維持するうえでも補給したい成分です。
■不飽和脂肪酸の種類
オメガ3脂肪酸 | EPA、DHA、DPA、α-リノレン酸、イコサペンタエン酸など |
オメガ6脂肪酸 | リノール酸、アラキドン酸など |
オメガ9脂肪酸 | オレイン酸など |
ちなみに、モエギイガイはオメガ3脂肪酸のほか、さまざまな脂肪酸を含んでいますよ!
■ポイント!
オメガ3脂肪酸(DHAとEPA・DPAもしくはモエギイガイ)は、関節軟骨の健康維持ができる
ビタミン類は、犬の体内で作ることができるものと、食事などで補う必要があるものがあります。
■ビタミンと関節の関係
・ビタミンB3
…軟骨成分の不足を補うために補給したい成分です。
・ビタミンB6
…細胞の新陳代謝を促進し、修復をサポートする働きがあります。
・ビタミンC
…コラーゲンの合成や軟骨の健康を維持するのがビタミンCです。
・ビタミンE
…軟骨の健康をサポートしたり、関節の負担に配慮できます。
ビタミンB群やビタミンCなどの水溶性ビタミンは、体内に蓄えておくことができません。ビタミン類が減少すると関節の健康を保てなくなります。
■ポイント!
ビタミンB群は上記のほかにも末梢神経の健康を維持するために働きかけるので、神経の健康にも対応できる。
これらの栄養素は、犬の関節の健康維持に大切なものです。多くの関節の健康を保つサプリは必要な栄養素がバランス良く配合されていますが、配合量はバラバラなのでこれらの成分がどれだけ配合されているかが、目的に合わせた関節の健康維持用サプリを選ぶポイントと言えるでしょう。
日本に比べ犬の体格が大きい海外では、サプリメントもそれに合わせて作られています。種類豊富な海外製品は魅力的ですが、飼い主さんご自身で購入される場合は特に注意が必要です。
また、サプリメントは続けることが大事なので、食が細いわんちゃんや飽きっぽいわんちゃんであれば、美味しさ重視で選んであげてください。
②愛犬に負担のない形状で選ぶ
犬の関節の健康維持用サプリは毎日与えるものです。サプリの形状は主に8種類あり、栄養成分の補給率に大きな違いはない(一部のおやつタイプを除く)ため、愛犬に負担のない形状で、飼い主さんも与え続けやすいものを選んであげましょう。
※この表は横にスクロールできます。
※手間…「飼い主が与える時の手間」管理…「1日の目安量の管理」
商品画像 |
形状 |
手間
管理 |
向いていない犬 |
向いている犬 |
与え方 |
価格帯平均 今回検証した40商品から計算 |
|
錠剤タイプ
タブレットタイプ |
手間:◎
管理:◎ |
固めの食べ物
が苦手な犬
飲み込む力が弱い犬 |
粉状のサプリが苦手な犬 |
・おやつなどに包む
・フードに隠す
・そのまま与える |
2,420円
|
|
カプセルタイプ
ソフトカプセルタイプ |
手間:〇※
管理:◎
|
体の小さい犬
飲み込む力が
弱い犬 |
粉状のサプリが苦手な犬 |
・おやつなどに包む
・そのまま与える
・中身だけフードやおやつにかける
・中身をぬるま湯に垂らして飲ませる |
7,581円
|
|
粉状タイプ
顆粒状タイプ |
手間:×
管理:△ |
フードの味の
変化に敏感な犬 |
固形のサプリを嫌がる犬
老犬 |
・フードにかける
・ふやかしたフードや液状のおやつに混ぜる |
4,073円
|
|
液体タイプ |
手間:〇
管理:× |
ニオイに敏感な犬 |
食の細い犬
老犬 |
・フードやおやつにかける
・飲み水に垂らす
・直接口に垂らす |
ー
|
|
おやつタイプ |
手間:〇
管理:×
|
肥満犬
関節を健やかに保ちたい犬 |
サプリ全般に抵抗がある犬
|
・そのまま与える |
2,114円
|
※体が小さい犬や飲み込む力が弱い犬ではカプセルの大きさによっては開ける必要がある
錠剤やタブレットであれば、計量の手間がなく給与量の管理がしやすいというメリットがあります。一方で子犬や老犬など飲み込む力が弱い犬では、大きすぎるものは喉に詰まらせる危険があるので注意が必要です。
カプセルの中には粉や顆粒、ソフトカプセルの中には液体が入っており、計量の手間もなく1日の目安量の管理もしやすいです。しかし、形状が大きいものが多いため、体の小さい犬や老犬では飲み込みづらいので、大きさによってはカプセルを開けてフードにかけてあげる必要があるかもしれません。
また、カプセルのまま与える場合は、喉にはりついてしまう可能性もあり、与える前後に水分を与えたほうがいいでしょう。
※関節の健康を保つサプリなのでカプセルを開けても問題はありませんが、サプリメントではなく獣医師から処方された薬がカプセルであった場合は開けてはいけないものもあるので注意してください。
粉状や顆粒状では、ドライフードにふりかけたり、ウェットフードに混ぜやすいので、固形の関節の健康を保つサプリを嫌がる犬や、食欲の落ちる老犬にも比較的与えやすいです。使いやすく便利ですが、毎回計量する必要があります。
また、サプリの種類によっては1日の目安量が多くむせてしまったり、フード本来の味が変わって食べなくなってしまう犬もいるので、粉状や顆粒状タイプでは1日の目安量の少ない商品を選んだほうが無難でしょう。
液体は、少ない量ですむように成分が濃縮されています。匂いや味の強いものもありますが、液体なのでフードにかけるのもちろん、犬用ミルクや水などにも混ぜやすいほか、スポイト等で直接口の中に入れることもできます。
食欲が極端に落ちた老犬や、サプリに抵抗がありイヤイヤしてしまう犬にも与えやすいという特徴がありますが、与えすぎないように1回分の量に注意する必要があります。
おやつタイプの関節の健康を保つサプリは、ペースト状やジェル状、クッキーやジャーキー状など、さまざまな種類があります。嗜好性が高く与えやすいですが、犬に不要な添加物を使用していたり、サプリとして十分な量の成分が配合されていないものも多くあるため、しっかり吟味して選ばなければいけません。
また、おやつなので与えすぎは肥満の原因となるため、おやつタイプを愛犬に与える場合は、1日に必要な摂取カロリー内にとどめるようカロリー計算を行う必要があります。
【獣医師監修】ドッグフードの正しい与え方!パッケージの給餌量はあくまで目安
③添加物の有無で選ぶ
犬の関節の健康維持用サプリに使用されている添加物は、目的に合わせて使用されているものがほとんどですが、中には関節の健康を維持するサプリには不要な添加物が使用されているものもあります。
■犬の関節健康維持用サプリに不要な添加物の例
・着色料・発色剤(赤色102号など)
…美味しそうに見せることで飼い主さんの興味をひく
・甘味料(スクロースなど)
…嗜好性をあげるために使用される
添加物が使用されていたとしても、犬の健康に影響を与えない量なので過剰に心配する必要はありません。
また、サプリを作るために最低限必要な添加物は以下の通りです。
■最低限必要な添加物
・カプセルの原料となるもの
…ゼラチン、グリセリン、セルロースなど
・タブレットなどの粒を固めるもの
…ブドウ糖、麦芽糖、糖アルコールなど
・ハードカプセルやタブレットの製造に必要なもの
…ショ糖脂肪酸エステルなど
④価格で選ぶ
サプリメントは薬ではなく、あくまでも栄養を補助するものです。
犬の健康を維持する目的で、毎日不足する成分を補う食品として1日の目安量を与えるため、続けられる価格のものを選びましょう。
■関節の健康維持用サプリの平均価格
犬の関節の健康維持用サプリの価格帯は幅広く、飼い主さんも選びやすくなっています。
しかし、あまりにも安すぎるサプリは成分が十分に配合されていなかったり、添加物だらけだったりと品質が良いとは言いづらいものもあります。
安いからダメ、高いから良い、というものではありませんが、愛犬の悩みや健康状態に合った成分がしっかりと配合されていて、尚且続けやすいものを選ぶようにしてください。
⑤通販サイトやSNSの口コミもチェック
実際に愛犬に使用してみた飼い主さんの口コミも、通販サイトやSNSでチェックしてみましょう。
同じように関節の健康を保ちたい犬がどんな様子だったのかやサプリの使い勝手など、不特定多数の飼い主さんの口コミは参考にすることができます。
もちろん、関節の健やかさは犬の個体差や環境面など異なる点も多くあるため、必ずしも自分の愛犬に当てはまるわけではありませんが、サプリを選ぶ1つの判断材料にはなるでしょう。
【検証ダイジェスト】人気の関節の健康維持用サプリメント84種類の成分調査
いぬなび編集部では、市販・通販・動物病院で販売されている犬の関節に必要な成分を与えて健康維持を目的としたサプリ84種類を、成分表記や原材料の安全性はもちろん、成分割合やコスパなど徹底的に検証してみました。
サプリは薬ではないので、ドッグフードのような成分表示の義務がありません。
成分表示をするかしないかは、サプリを販売している会社の判断に委ねられています。成分の配合量を表示している関節の健康を維持が目的のサプリもありますが、記載されてないものも多くありました。配合量がないサプリが悪いサプリという訳では決してありませんが、どの成分がどのくらい配合されているか明確な方が愛犬の悩みにあったサプリを選ぶことにもつながります。
関節の健康に必要な成分を補い、健康を保つためにサプリを購入する際に、配合量の記載がなく気になる人は、HPを確認したりショップに問い合わせをして配合量を確認してみましょう。
今回検証した84種類のサプリの1日あたりの平均価格を形状別で算出してみました。錠剤タイプが64円、次に粉状タイプ(パウダー)が79円と、100円を下回る結果に。
錠剤タイプ | 64円 |
---|
カプセルタイプ | 184円 |
---|
粉状タイプ | 79円 |
---|
液体タイプ | 98.5円 |
---|
おやつタイプ | 228円 |
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さらに栄養バランス(配合成分と濃度)と価格の関連性をみても、安いから濃度が低い・良い商品ではないというわけではなく、安くても愛犬にあったものであれば良さを感じている飼い主さんが多いようです。
ランキングの評価項目について
ランキングでは、以下の項目を検証しました。
初級編の評価項目を見る
■初級編評価項目
- コスパ
…体重5kgの犬の1日の給与量から1日あたりの値段を調査し成分配合量に対してコスパが良いものを高く評価 - 食いつき
…犬の食いつきに関する口コミの評価に応じて加点 - 味の工夫
…犬が好んで食べるなど味の工夫がされているものに加点 - 成分バランス
…犬の関節に役立つ成分やオメガ3、コラーゲン、コンドロイチン、グルコサミン、MSM、緑イ貝、ビタミンの配合バランスの良さに応じて加点 - 成分表記
…配合されている成分の配合量が分かりやすく明確に表記しているサプリメントを高く評価 - 添加物
…犬の健康には直接役立たない添加物を配合したサプリは減点 - 関節の健康の維持に関する口コミ
…実際に利用した飼い主の口コミで関節の健康の負担に配慮ができたなどが見られるものは加点 - 飼い主さんの人気度
…アマゾンや楽天などのECサイトでのレビュー件数・口コミ評判、SNSのハッシュタグ件数・口コミ評判から人気度、満足度を評価
上級編の評価項目を見る
■上級編評価項目
- 味の工夫
…犬が好んで食べるなど味の工夫がされているものに加点 - 食べやすさ・与えやすさ
…犬が食べやすい形状かつ、飼い主が与えやすい形状かどうか - 成分バランス
…犬の関節に役立つ成分やオメガ3、コラーゲン、コンドロイチン、グルコサミン、MSM、緑イ貝、ビタミンの配合バランスの良さに応じて加点 - 成分表記
…配合されている成分の配合量が分かりやすく明確に表記しているサプリメントを高く評価 - 成分の濃度評価
…犬の関節に役立つ成分やオメガ3、コラーゲン、コンドロイチン、グルコサミン、MSM、緑イ貝、ビタミンの配合量の濃度に応じて加点 - 添加物
…犬の健康には直接役立たない添加物を配合したサプリは減点 - 関節の健康維持に関する口コミ
…実際に利用した飼い主の口コミで関節の健康を保つために栄養補給ができるものは加点 - 飼い主さんの人気度
…アマゾンや楽天などのECサイトでのレビュー件数・口コミ評判、SNSのハッシュタグ件数・口コミ評判から人気度、満足度を評価 - 海外の評価
…アマゾンや海外のECサイトなどで高く評価されているものは加点 - 動物病院の取り扱い
…動物病院で取り扱いが多くあるものを高く評価
おやつ編の評価項目を見る
■おやつ編評価項目
- コスパ
…1gあたりの値段を調査し成分配合量に対してコスパが良いものを高く評価 - 食いつき
…犬の食いつきに関する口コミ評価が良いものを加点 - 関節ケアに適した成分
…犬の関節に役立つ成分の配合バランスや配合量に応じて加点 - 成分表記
…配合されている成分の配合量が分かりやすく明確に表記しているものを高く評価 - 添加物
…犬の健康には直接役立たない添加物を配合したものは減点
検証の結果、犬におすすめの関節の健康維持用サプリが決定!
次章では、選びやすいランキングと、それぞれのサプリの特徴をご紹介します。
犬の関節の健康を保つサプリおすすめランキング【初級・上級・おやつ編】
すでに愛犬から何らかのサインがある場合(動きたがらない・ケンケンするなど)と、まだサインはないが関節の健康維持を目指したい場合ではおすすめするサプリメントも異なります。
そこで、初級編、上級編、おやつ編の3つに分類し、ランキングにしてみました。愛犬の関節の健康維持に与えたい成分が含まれているか、チェックしながらご覧くださいね。
■自分はどのサプリを見る?
- 初級編
…関節の健康を保つサプリを初めて試す飼い主さん
…関節に必要な成分を補給して健康を維持したい飼い主さん
…若いうちから関節の健康に配慮が必要だと感じる飼い主さん
- 上級編
…動物病院で関節の健やかさを保つサプリが気になる飼い主さん
…すでに関節の健康維持用サプリを試したことがある飼い主さん
…シニア犬の飼い主さん
- おやつ編
…関節の健康を保つサプリを初めて試す飼い主さん
…愛犬の関節の健康維持を考えている飼い主さん
…サプリを飲むのが苦手な愛犬の飼い主さん
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さまざまなおすすめの関節の健康を保つサプリをランキングでご紹介しましたが、ここからは目的別におすすめのサプリをご紹介します。
関節に負担があり散歩を嫌がる愛犬におすすめの成分!グルコサミン系配合サプリ3選
老犬では特に関節能の低下に配慮が必要になりますが、老犬だけでなく関節に負担がある犬の健康には、グルコサミンとコンドロイチンやMSMの両方がしっかり配合されているサプリがおすすめです。
今回のランキングにもランクインしていましたが、おすすめのサプリは以下の3つです。
1日の目安量・原材料などを全て表示する
グレコフレックスは、愛犬の関節の健康状態に合わせて種類が選べるので、気になる飼い主さんはどの種類がいいか獣医師に相談してみてくださいね。
関節の健康を維持したい愛犬におすすめの成分!コラーゲン系配合サプリ4選
関節を丈夫にしたい犬には、うるおいや弾力などを与えることで健康を保つⅡ型コラーゲンやコラーゲンペプチドなどが配合されたサプリがおすすめです。
いぬなび編集部では、以下の4つに注目しました。
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関節の負担と運動不足に配慮して健康を維持したい犬におすすめの成分!緑イ貝系配合サプリ5選
緑イ貝(モエギイガイ)は、関節を構成する成分が豊富に含まれているため、関節の負担に配慮して健康を保つことが期待できます。
高齢などで関節を痛めやすい犬の健康への配慮には、緑イ貝(モエギイガイ)が配合されたサプリをおすすめします。
今回のランキングから、以下の5つをピックアップしてみました!
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編集部スタッフ愛用のおすすめオメガ3サプリも紹介
編集部スタッフたちが愛犬に与えている愛用サプリもご紹介します。関節の健康を保つサプリを与える目的はそれぞれ異なるうえ、 犬によってもサプリに合う合わないがあるため一概にこのサプリがいい!と言うことはできませんが、参考にしてみてください。
編集スタッフ愛用サプリ①アルジェオメガ
私(たかだなつき)が愛犬ルピとエピに愛用しているサプリは「アルジェオメガ」です。
ルピ/エピ(16歳)
犬種:ミニュチュアダックス/チワックス
関節の悩み:ケンケンする、特定の体勢を嫌がる、ふらつき、足のもつれなど
試したサプリ:アルジェオメガ、クリルオイル、サミーフィシュ
私は、2匹とも12歳を超えた頃に、関節の健康のためにとクリルオイルを与えたのがきっかけです。ちょうどその頃、エピがケンケンしているところを見かけ、動物病院へ行きました。
エピが13歳になると、首を下げたままあげられなかったり、たまに「キャン!」と鳴くように。その後、高齢犬の健康に配慮してオメガ3の含有量を調べ「アルジェオメガ」に変更しました。
もう1匹のルピは15歳を過ぎた頃からふらついたり足がもつれるようになりました。そこで、肝臓や関節を健康に保つためにも良いと言われている成分が配合の「サミーフィシュ」を追加したところ、ルピやエピには合っていると感じました。
エピに至っては数年前よりも動きが軽快になり、16歳とは思えないほど元気に走り回っています。
編集部スタッフ愛用サプリ②モエギタブ
続いて、編集部スタッフ(髙橋由紀那)が愛犬ジタンちゃんのために愛用しているサプリは「モエギタブ」です。
ジタンちゃん(10歳)
犬種:キャバリア
関節の悩み:突然鳴く、階段の上り下りを嫌がるなど
試したサプリ:モエギタブ、きびきび散歩、クリルオイル、ジョイントサポート、わんぱくふりかけ、毎日散歩
ジタンちゃんが10歳になったばかりの頃から、突然「キャン!」と鳴いたり、ソファに飛び乗れなかったり階段を嫌がったりするようになったそうです。
その後も、突然鳴いたり尻尾を丸める事が多くなったため動物病院へ行き、愛犬の状態に関する説明を聞いて、動物病院で販売されていた「モエギタブ」の購入を決めました。
獣医師から処方された痛み止めで症状が落ち着き、毎日のおやつに関節の健康を維持するための成分、EPA・DHA、グリコサミノグリカン、コンドロイチン硫酸、ビタミン、ミネラルなどが含まれたモエギイガイ配合のモエギタブを与えました。
サプリが無くなった後に何も与えないで様子を見ていたらジタンちゃんが「キャン!」と鳴くことが少し増えたため、再び痛み止めの服用を再開しモエギタブも与えるようになりました。
その後、他の複数のサプリも試すも、好感を持ったのがモエギタブで、ジタンちゃんが心臓病にかかりやすい犬種であることにも配慮して、心臓の健康にも良い成分も取れるので続けているそうです。
次に良かったサプリも教えてもらったところ、「毎日散歩です!」と教えてくれました。
獣医師12人に聞いた!犬の関節の健康を維持するサプリってどう?
犬の飼い主さんが気になるのは、「本当にいいのか」「獣医師はサプリの使用をどう思うのか」ということではないでしょうか。
そこでいぬなび編集部では、獣医師12人を対象に「関節の健康を保つサプリに関するアンケート」を実施しました。匿名を条件に率直な意見を聞かせてもらっているので、かなり参考になりますよ!
■アンケート調査概要
・実施日:2022年5月17日~5月19日
・対象:獣医師12人(女性8人/男性4人)
市販の犬の関節の健康を保つサプリは評価できる?「ものによる」が最多
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■市販の犬の関節の健康を保つサプリは評価できる?
・ものによると思う…7人
・評価できる…3人
・評価できない…2人
市販ではさまざまな犬の関節の健康を保つサプリが販売されていますが、その評価は「ものによると思う」が最も多い回答でした。
この結果から、市販の犬の関節の健康を保つサプリでも、正しく選べば健康維持が期待できるということがわかります。
せっかくなので、どうしてそう思うのかの理由も聞いてみました。
そのサプリの検証がされているか不明なため、品質が確かなものとそうではないものが混ざっていると思います。
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■「ものによると思う」実際のコメント
製法の違いにより、摂取に大きな差が出ると思われます。
■「評価できる」実際のコメント
■「評価できない」実際のコメント
市販の犬の関節の健康を保つ成分配合のサプリの良さについては意見が分かれましたが、論文や研究データなどがないものについては効果が期待できないといったコメントが多く、それは獣医師みなさん同じ考えなのかもしれません。
また、実際に健康が維持されていると感じた獣医師もおり、その飼い主さんがどんな市販の関節の健康維持用サプリをあげているかはわかりませんが、ものによっては評価できることもあるようです。
市販の犬の関節の健康を保つサプリを購入して使用することを「いいと思う」は3人にとどまる
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■飼い主さんが市販の犬の関節サプリを購入して使用することをどう思う?
・市販の商品でもいいが相談の上で使用してほしい…8人
・市販の商品でも使用していいと思う…3人
・市販の商品の使用は疑問を感じる…1人
飼い主心情として、愛犬のために良いものは何でも試したい!ということで、SNSや通販サイトで評判の良い犬の関節の健康を保つ成分配合のサプリを使用することもあるでしょう。
しかし、獣医師の多くが「市販の商品でもいいが相談の上で使用してほしい」と回答しているように、例え関節サプリであっても使用するときには注意が必要です。
その理由は、獣医師の実際のコメントを見た方が納得しやすいと思うので、コメントをご紹介します。
「相談の上で使用して欲しい」添加物などで、併用薬に注意しなければいけないため。
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■「相談の上で使用してほしい」実際のコメント
例えば、薬を出していた場合、どちらの効果がわからないため。また、飼い主さんが新たなサプリメントを購入した際、同じ成分を重複して飲んでしまうため。
配合成分が明確か獣医師に確認してからの方が良いと思います。
■「使用してもいいと思う」実際のコメント
サプリであれば通常健康上の問題が起こりにくいと思われるため。ただ診療時にはサプリを与えていることは教えてもらいたいです。
成分が同じであれば問題ないので、飼い主の納得する方法で良い。
市販品にも、良質の材料が使われているものがあると思われるから。
■「使用は疑問を感じる」実際のコメント
処方されている薬と与えているサプリによって飲み合わせや栄養素の過剰摂取に注意しなければいけないものもあるため、持病などで通院している犬では、獣医師に相談してから使用した方が愛犬のためにもいいでしょう。
犬の関節で気をつけてほしいことは「肥満」や「環境面」
■犬の関節で気をつけてほしいことまとめ
・適正体重の維持
・適切な運動量
・食事管理や良質な食事
・滑りやすい床、足裏の毛のカット
・高いところへの昇り降り
・2本足でのジャンプ
・縦抱っこ
愛犬に関節の健康を維持するサプリを与えているからと、体重管理や環境の見直しを怠るのは逆効果です。
実際、獣医師が犬の関節で気をつけてほしいと思っていることを聞いてみたところ、「肥満」や「環境面」に関するコメントが多く見られました。
サプリメントは、あくまで補助的な立ち位置であり、体重管理、運動管理、環境管理がより重要になります。また、可能であれば基礎疾患の治療を行い、状態に応じた鎮痛剤などの使用も考慮する必要があります。そのため、定期的な動物病院への通院もお願い致します。
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■実際のコメント
床を滑りにくくするよう、環境を整えてほしい。適正体重を維持するよう、食事の管理をしてほしい。
体重が重いと足腰に負担をかけるので、体重管理が大事
犬種により、適切な運動を行うことで十分な筋肉量を維持すること。無理な運動で関節に過度な負荷をかけないこと。絶対に過体重にしないこと。良質な食事(消化吸収率に優れたドックフード)を与えること。骨、関節の強度の維持は、栄養をとればまかなえる訳ではなく、負荷(圧)がかからなければ、そこに十分な栄養(例えばカルシウム)が届かないことを理解すること。言い換えれば、栄養やサプリのみで安心し運動が不足すると、その効果は半減するということになります。
室内で滑らない様に滑り止めを設置する。あまりソファなどから飛び降りないようにする。縦抱っこは控える。
2本足でジャンプしたり、高い所に昇降することに気をつけて欲しい。
日々、さまざまな犬を診察している獣医師の言葉は、とても重みがあるのではないでしょうか。
関節サプリはあくまでも犬の関節の健康を保つための成分を補うものであることを忘れずに、体重、運動、食事の管理はもちろん、愛犬の関節の健康に負担のない環境作りを行いましょう。
関節の役割について知っておこう!働きが低下する原因も解説
犬の関節にはさまざまな種類がありますが、共通して以下のような役割があります。
■関節の役割
・骨と骨を結びつける
・体を動かす
・衝撃を吸収する
犬の体重を支えて立ったり、歩く、走る、ジャンプするという動きに欠かせないのが関節です。
関節の基本構造は関節軟骨、関節包、靭帯などで、それぞれ部位によって役割があり、どこか1ヶ所でも問題が起きると痛みが出たり動きが悪くなります。
■関節構造の主な役割
・関節軟骨
…関節にかかる衝撃を吸収し、関節をなめらかに動かす
・関節包
…内側の滑膜から潤滑油の役割をする関節液が分泌、痛みを感じることなく関節を動かす
・靭帯
…骨と骨の位置を保つコラーゲンが主成分の結合組織、関節の動く範囲を制限する
若い犬では問題がなくても、老犬になると関節軟骨や結合組織が変化していきます。関節の弾性が低下して損傷しやすくなるため特に注意が必要です。
関節の動きが低下する原因について
犬の関節の動きの低下は、主に以下の原因が考えられます。
■関節の動きが低下する主な原因
①外傷や過度な運動による関節への負担
②肥満によって過度な負担が関節にかかる
③加齢による劣化と日々の摩擦による摩耗
④加齢によるコラーゲン、コンドロイチンの減少
それぞれ詳しく見ていきましょう。
外傷によって関節が損傷してしまうと働きが低下してしまうのは当然のことですが、過度な運動によって関節に負荷がかかれば、軟骨は損傷してしまいます。
犬の肥満はさまざまな病気のリスクがありますが、肥満は関節にも大きく影響を与えるものです。重い体を支えることで骨や関節に負担がかかり、骨格の変形や関節に損傷が起こります。(※1)
老犬は少しずつ関節機能が低下しながら、人間と同じように、毎日立ったり伏せたり、歩いたり走ったりしています。若い頃にはジャンプをしたり二本足で立ち上がるなど活発な動きをすることもあったでしょう。さまざまな動きをする度に関節軟骨が動き、その度に関節軟骨と骨が擦れて少しずつすり減っていきます。
関節軟骨は主に、コンドロイチンやコラーゲンで作られています。若い頃はすり減っても体内のコラーゲン、コンドロイチンが十分であるために、関節軟骨の健康を維持していますが、年齢と共に体内で作られるコラーゲンやコンドロイチンの量が減少してしまうため、関節の健康を保つために必要な栄養素が足りなくなってしまうのです。
そのため、関節を保護する軟骨がすり減り、軟骨を健康に保つコラーゲン、コンドロイチンが作られにくくなるために負担がかかり配慮が必要になっていきます。
⇒ もう一度「愛犬にあった関節の健康を保つサプリの選び方」を見る
⇒ もう一度「状況に合わせた関節の健康を保つサプリランキング【初級・上級・おやつ編】」を見る
サプリ以外で関節の健康を保つ方法は?
関節の健康を保つためのサプリは、あくまでも関節に必要な成分を補給する方法の1つであり、そのほかにも見直すべきことはたくさんあります。
愛犬の関節トラブルを予防したい飼い主さんも、既に愛犬が関節トラブルを抱えている飼い主さんも、愛犬の関節を守るためにできる限りのサポートをしてあげましょう。
【床材の見直し】愛犬が滑りにくい工夫をしよう!
滑りやすい床は、滑らないようにと犬が常に踏ん張っている状態になるため、関節はもちろん、足腰にも負担がかかります。
ツルツルと滑る床を器用に滑りこんだり、しゃかしゃかと足を空回りさせたりと、何も気にせず走り回っているように見えますが、関節や骨にかかる負荷は相当なもの。
実際、犬の関節トラブルの原因の多くは滑る床によるものです。
フローリングといった滑りやすい床材を使用している場合は、カーペットやマットを敷くなど、犬が滑らない対策をしてあげる必要があります。
愛犬がフローリングで滑らない!おすすめの犬用滑り止めマット【ニトリ・無印・100均】
【食事の管理】痩せすぎず太りすぎず適切な体型を維持しよう!
犬の関節トラブルを引き起こす原因の1つに肥満があります。
実際、我が家の愛犬たちは適正体重を3kgもオーバーしていた時期があり、1匹はパテラで何度も病院に…。ところが、ダイエットをして適正体重になると、膝のお皿がずれてしまうことは激減!パテラで病院に行くことはなくなっただけでなく、動きも軽やかになりました。
愛犬の食事の管理はできているようでできていないことも多いため、もう一度愛犬が適正体重なのか、1日の食事量はどれくらいなのかなど、見直してみましょう。
痩せすぎも太りすぎも健康には悪影響を及ぼすため、適正体重を維持することが大切!実際、獣医師のアンケート結果でも12人中6人が体重管理が大事と言っており、関節ケアと体重管理はセットで行ってください。
また、既にぽっちゃりになってしまった犬では、無理な運動や急激な体重減少はかえって関節トラブルを招くため、獣医師に相談しながらダイエットを行ってください。
■愛犬の適正体重がわからない場合は?
動物病院で獣医師に体型・体重をチェックをしてもらいましょう。健康相談だけでも立派な診察です。病気でなくても気兼ねなく動物病院を利用することをおすすめします。
【獣医師監修】ドッグフードの正しい与え方!パッケージの給餌量はあくまで目安
ダイエットドッグフードおすすめ16選!専門家が選ぶ低脂肪・低カロリー・肥満犬用フードは?【獣医師監修】
【食器台を利用する】楽な姿勢で食べられるようにしよう!
愛犬が食事をしている様子を見ると、足を踏ん張らせて前のめりになっている姿ではありませんか?
例え一時であっても、食事の時間が足腰や首に負担をかけることになります。
ささいなことですが、体型に合わせて食器台を利用することも関節トラブルの予防やサポートの1つになるので、ぜひ取り入れてみましょう。
【適度な運動】筋肉を維持して関節に負担がかからないようにしよう!
過度な運動は関節に負担をかけてしまうのでNGですが、適度な運動は大切!犬の運動量が減ってしまうと筋肉も弱ってしまい、筋肉が弱れば関節や靱帯に負担がかかりやすくなります。
愛犬の状態に合わせた適度な運動で筋肉を維持してあげる、筋力をつけることは、関節トラブルの予防のためにも重要なポイントです。
老犬では運動もなかなか難しいですが、普段より少しだけ足を使ってもらえるように、散歩コースに上り坂をいれる、おやつを見せて走ってきてもらうなどの工夫をしましょう。
【マッサージ】老犬は特に筋肉や関節をほぐしてあげよう!
若い犬では運動をすることもできますが、体力も落ちて寝ていることが多くなる老犬では、動かないことから関節や筋肉が硬くなり、既に関節炎を患っていれば症状悪化にもつながります。
老犬に多い関節炎の予防はもちろん、症状を悪化させないためにもマッサージでほぐしてあげましょう。実際、マッサージによって症状が改善されたわんちゃんもいますよ!
■老犬の足のマッサージのやり方(※6)
- 足を付け根から下に向かって筋肉をほぐすように優しく揉む
- 膝を曲げたり伸ばしたり、屈伸運動をゆっくりとしてあげる
- 肉球と肉球の間を指の腹を使ってゆっくりと優しく押す
マッサージは1日5分程度でもいいので、毎日行ってあげることが大切です。
寝たきりの犬にもできるマッサージですが、嫌がる場所は無理に行わないようにしてください。
足のマッサージをするときの注意点
飼い主さんの爪が伸びていると、犬の肉球を傷つけてしまう恐れがあります。爪は短く切ってから行ってください。
マッサージで押すときの力加減の目安としては、自分の耳たぶをつまんでみて痛みを感じない程度です。
また、食後すぐのマッサージや、関節炎のある場所、既に痛みがある場所は避けてください。
動物病院によっては、老犬のマッサージ療法や整体・マッサージの指導を行ってくれるところもあるので、自分で行うのは難しい場合は利用してみましょう。
犬の関節の健康を保つサプリに関するよくあるQ&A
良さがよくわからない!関節の健康を保つ成分配合サプリはいつまで続けたらいいの?
関節の健康を保つ成分配合サプリは薬ではないため、すぐに良さを感じるものではないので、毎日継続してみることをおすすめします。
良い使用感を確認できるまでの期間には個体差があり、犬の体質によってはそのサプリ自体が合っていないということもあります。
半年続けてみて改善が感じられない場合は、ほかのサプリに変更してみてはいかがでしょうか。
また、サプリを与えているからと期待しすぎていたり、1~2ヶ月ほど使用しただけで判断するのは、サプリ難民やサプリジプシーになってしまい、結局どれも良さを感じることができません。
あくまでも関節の健康を保つサプリは栄養のサポートであることを忘れずに、サプリによる健康維持以外の環境面などの見直しも同時に行ってください。
動物病院で販売しているサプリって市販のサプリと何が違うの?
動物病院で購入できるサプリは、配合成分や品質が明確なものです。市販のサプリでは品質が明確ではないものや、健康を保つために補給したい成分が十分に配合されていないものも多くあるため選ぶ際には注意が必要です。
ペット用のサプリの位置づけはあくまでも食品となり、医薬品ではありません。
薬のような医薬品であれば、厚生労働省の厳しい審査があり一定の効果や品質が保たれていますが、サプリにはそういった審査がないため、配合成分量や品質はバラバラです。
品質を信頼できるサプリが欲しい飼い主さんは、動物病院で販売されているものを検討してみましょう。
動物病院で売っているサプリはネットで買える?
動物病院で購入できるサプリは、ネットでも購入することができます。
近年は、犬の療法食やサプリメントを扱う専門サイトだけでなく、ペットゴーやイオンペットといった通販サイトで取り扱っているものや、動物病院がオンラインショップを開いていることもあります。
ただし、飼い主さんがネットでサプリを購入するときは、1日の目安量はきちんと守るようにしてください。
愛犬に人間の関節の健康を保つサプリを与えてもいい?
基本的には、犬用に作られた関節の健康を保つサプリを与えてください。確かに、動物病院から処方される薬や購入できるサプリの中には人間用のものもありますが、獣医師は犬に与えても問題のないものを犬にあわせた量で与えるよう指導してくれます。
人間用の関節の健康を保つサプリを与えることは、摂取量が過剰になりすぎてしまうリスクや、犬が口にしてはいけない成分が含まれているものもあるなど、飼い主さんが自己判断で与えるものではありません。
どうしても人間用の関節の健康維持に対応したサプリを与えたい場合は、必ず獣医師に相談してください。
まとめ
犬の関節の健康を保つサプリは、関節に必要な栄養素を補ってくれるものです。
さまざまな関節の健康を配慮するサプリが販売されており、どれを選べばいいか悩んでしまいますが、そんなときは今回ご紹介したおすすめの関節の健康を保つ成分配合サプリを試してみましょう。
サプリなのでどんな犬にも合うというわけではなく、関節の健康に役立っているのかどうかを実際に見ることもできませんが、年齢と共に関節の健康に必要な成分が作られにくくなっていくのは事実。飲まなくてはいけない治療薬があればもちろんそちらが優先ですが、投薬が負担にならず、
・関節に不足しがちな栄養素を補いたい
・シニア期に備えて関節の健康を配慮したい
・愛犬の負担に配慮して健康を保ってあげたい
・高齢犬の関節の健康を維持してあげたい
・いつまでも健康に過ごしてほしい
と思っている飼い主さんは、ぜひ愛犬に関節サプリを与えてあげてくださいね。
また、「サプリ以外で関節の健康を保つ方法は?」はとても重要なことなので、関節の健康を保つサプリと併せて行ってあげましょう。
⇒状況に合わせた関節の健康を保つ成分配合のサプリランキング【初級・上級・おやつ編】をもう一度見る
※記事で紹介されている商品を購入すると、売上の一部がINUNAVIに還元されることがあります。メーカー等の依頼による広告にはPRを表記します。
※掲載されている情報は、INUNAVIが独自にリサーチした時点の情報を掲載しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。
執筆者
- ペットライター
-
たかだ なつき
- JKC愛犬飼育管理士 / ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー