目次
トイプードルが下痢した時の原因と対策
下痢(軟便)の原因は大きく分けると2つあります。
- 小腸性の下痢・・・必要な栄養分を吸収できてない
- 大腸性の下痢・・・必要な水分を吸収できてない
この上記2つの原因を予防するための対策は6つあります。
下痢の対策
下痢・軟便対策1:冷えを引き起こさない
- フードの見直し
- 室内環境や温度管理を徹底する
- 筋肉量を増やす
下痢・軟便対策2:お腹の調子を整える(整腸)
- トイプードルでも使用できるビオフェルミン
- ビオフェルミンの使い方や注意点
- ヨーグルトを食べさせるのもOK
ご飯も食べられず、元気にお散歩もできない状態を見る事は飼い主にとっても辛いことだと思います。
なので、1日でも早くその辛い状態を解消するためにも上記の「2つの原因」と「6つの対策」をしっかり理解して、愛犬の下痢(軟便)対策を今日からしていきましょう!
トイプードルが下痢をしている時の症状をチェック
下痢と言っても状態は様々です。まずは病院に行くケースか判断してから、便の状態をセルフチェックリストで確認していきましょう!
すぐに病院に連れていくべきケース
犬の状態、下痢の状態でチェック項目が変わってくるので、それぞれしっかり確認してから病院に連れていくべきか判断しましょう!
犬の状態
- 腹痛(お腹を触ると嫌がる、祈りポーズ(前足を伸ばし腰を上げてる)、動きたがらないなど)
- 嘔吐
- 子犬の下痢
下痢の状態
- 赤色の下痢・・・犬パルボウィルスの可能性あり
- 黒色の下痢・・・小腸出血の可能性あり
- 白色の下痢・・・胆のうの可能性あり
- オレンジ(黄色)の下痢・・・肝臓に病気の可能性あり
- 鮮血下痢・・・大腸で出血の可能性あり
- ゼリー状の下痢・・・大腸性下痢の可能性あり
- 水のような下痢・・・水分バランスが崩れてる可能性あり
※パルボウイルスは、感染力が非常に強いので必ず動物病院に電話をして判断を仰ぎましょう。
急にこれらをチェックするのは難しいので日頃から異常がないか確認しておきましょう!
また、自宅近くで夜間診療の病院を調べておき、すぐに連絡できるようにしておくと安心ですよ。
動物病院に連れて行く場合は?
- 新鮮な便や嘔吐物を持っていく
- 下痢や嘔吐の回数を記録しておく
- 異物を飲んだ場合、異物が何かわかるような物を持参
- その他、些細なことでも必ず報告する
動物病院に行く際は上記の内容を、獣医師に伝えられるようにしておきましょう。
様子を見たほうがいいケース
たまに下痢をする程度であれば、これから紹介するセルフチェックリストで状態を確認したうえで、冒頭に紹介した「6つの対策」をしながら様子を見る方がいいかもしれません。
健康なうんちと不健康なうんちがあるので、セルフチェックリストで見極めましょう!
GOODうんちチェックリスト
- 色・・・茶色~こげ茶
- 形・・・ツヤあり、コロンとまとまってる
- 硬さ・・・形が崩れず地面にも汚れがつかない程度
- 臭い・・・普段の臭い
- 回数・・・食事回数=排便回数
BADうんちチェックリスト
- 色・・・黄色、緑、黒など通常とは違う色
- 形・・・まとまってない、ペースト状
- 硬さ・・・柔らかい、ドロドロしてる
- 臭い・・・いつもより鼻につく臭い
- 回数・・・いつもより多くなる
いかがでしたか?たった5つのポイントを確認するだけなので、簡単に見分けることができますね。
日頃からチェックしてないと気づけないので、愛犬の便チェックは欠かさず行いましょう!
便が「軟便」になったときは要注意
下痢と軟便は微妙に状態が異なるので注意が必要です。
軟便は下痢の一歩手前なので、この状態の時にしっかり対策をすると下痢になることを防ぐことができます。
もし軟便が3日以上続き、元気もなく食欲がない様子であれば以下のような病気を疑った方がいいです。
- 寄生虫感染
- 細菌感染
- アレルギー
- 腸腫瘍
これらは軟便が続くと引き起こされる症状の一例です。
こうなると自宅で出来る対策は少なくなるので、軟便にいち早く気づいてあげてしっかり対策していく事が、愛犬の健康を守る第一歩ですよ。
また、かかりつけの獣医さんに見てもらう場合は必ず「いつから軟便になったか」と聞かれます。
なので、日頃からしっかり便の状態をチェックしましょう。(先ほど紹介したセルフチェックリストを頭に叩き込みましょう!)
トイプードルが下痢・軟便を引き起こす2つの原因
下痢と言っても原因はいろいろあります。それを全て把握するのは難しいので、ケース毎に最低限知っておいてほしい原因と特徴を紹介しますね。
下痢(軟便)の原因は大きく分けると2つあります。
- 小腸性の下痢・・・必要な栄養分を吸収できていない
- 大腸性の下痢・・・必要な水分を吸収できていない
上記の原因以外にもトイプードルの性格が関連している場合もあるので、少しだけトイプードルの特徴も紹介するので参考にしてください。
小腸性の下痢
小腸性下痢は、食べ物を消化し体に必要な栄養分を吸収する小腸に異常がある時におこります。原因は様々ですが、代表的な原因を特徴と一緒に紹介しますね。
原因
- 食事が合っていない
- 小腸疾患(感染症や寄生虫など)
- 消化器以外の疾患(糖尿病や腹膜炎など)
特徴
- 便量:増える傾向
- 便数:ほとんど変化なし
- 状態:軟便~下痢、色は黒っぽい
小腸性の下痢が続くと健康を維持するために必要な栄養を吸収する力が弱まるので、体重が落ちてしまうことも特徴です。
それに加えて嘔吐もしてしまうと脱水症状になり、重症化しやすくなるので注意が必要です。
大腸性の下痢
大腸性下痢は、体にとって必要な水分を吸収する大腸に異常があった時におこります。
原因は小腸と似ている部分もありますが、特徴は全く違うのでしっかり確認しましょう。
原因
- 食事が合っていない
- 大腸炎(感染性腸炎や寄生虫など)
特徴
- 便量:少なくなる傾向
- 便数:増える傾向
- 状態:ゼリー状
いつもよりトイレの回数が増えてきた場合は注意深く愛犬の状態を観察するようにしましょう。
トイプードルはデリケートな犬種
トイプードルは、もともと水鳥などをとる水辺の狩猟犬だったので運動神経は抜群でした。
それから、フランス上流階級の間で愛玩犬としての歴史を歩むようになると寂しがり屋な一面が出てくるようになりました。なので、飼い主から離れてしまうとストレスを感じてしまい下痢になりやすい傾向があります。
また、小型犬は消化器系が弱い傾向があるので、トイプードルの中でも小型の場合は特に注意が必要です。
動物病院に連れていくタイミングは?
先ほども紹介しましたが、「嘔吐」、「腹痛」、「下痢が3日以上続く」場合には動物病院に連れていきましょう。
セルフチェックリストを使って日頃から愛犬の状態をチェックしておくことで、慌てず冷静な対応が出来るようになりますよ。
下痢(軟便)予防対策①:冷えを引き起こさない
ここからは「予防」に特化した情報を伝えていきます。下痢になってから対応するよりも、未然に防ぐほうが飼い主にとっても愛犬にとってもベストです。
トイプードルに適した予防方法となってますが、一部は他の犬種にも応用が効くので周りの愛犬家たちにもシェアしてみてくださいね。
フードの見直し
下痢になる原因の多くは「フード・水分の取りすぎによる体の冷え」だと言われています。
なので、まずはじめに行う対策は「体を冷やさないフードに変える」または「水分摂取量を確認」です。
水分に関しては日本獣医師会が発表している「132×体重(Kg)の0.75乗」で求めることができます。
体重 | 必要水分量 |
2kg | 222ml |
3kg | 301ml |
4kg | 373ml |
次に「体を冷やさないフードに変える」ですが、具体的に言うと筋肉量をUPさせるために必要な「タンパク質」が多く含まれているフードに変えましょう。
トイプードルは見た目がフワフワもふもふしてて暖かそうに見えますが、被毛の種類がシングルコートで被毛の密度が薄いので、外気の影響をダイレクトに受けるため寒がりです。
なので、基礎体温を上げる方法として「タンパク質」が多く含まれるフードに切り替えることが重要です。
いぬなび編集部では、トイプードルにオススメのドッグフードも紹介しているのでぜひ参考にしてみてくださいね^^
室内環境や温度管理を徹底する
犬の種類ごとに適温があるということ、ご存知でしたか?トイプードルの場合だと「20~25℃」が適温になります。
お家の中にいても外が夏日が続くと脱水症状に、氷点下になると下痢になりやすくなるので、寒暖差がないような環境にすることが大切です。
また、意外と見落としがちなのが「湿度」です。特に冬に暖房器具を使うと乾燥しがちになるので注意が必要です。目安は「60%」前後がいいと言われています。
最近だと「犬用カーペット」や「犬用ヒートテック」なるものも出てきてるので、そういったアイテムも上手に使って愛犬の体温管理をしていきましょう。
筋肉量を増やす
筋肉量UP=運動は人間と一緒ですね。
「犬は散歩をしてあげるだけでいいのでは?」と思ってる飼い主さんも多いと思います。
バランスボールやドッグランなどスタンダードな運動から、プールでの水中運動など幅広い運動をすることが筋肉量UPに繋がります。
意外とやりがちなのが「階段ダッシュ」ですが、これは足腰への負担が大きく、ヘルニアの原因にもなるので控えましょう。
下痢・軟便予防対策②:お腹の調子を整える(整腸)
先ほど紹介した下痢・軟便対策1は下痢の原因に直接効くというよりも、環境や習慣からアプローチした、長い目で見た対策でした。対策2では「整腸作用」についての情報になります
対策1と違い、下痢の原因に直接効くので即効性が求められる場合にはこちらを優先しましょう。
それでは「下痢・軟便対策2:腸内環境を整える編」を見てみましょう
トイプードルでも使用できるビオフェルミン
「人にはヒトの乳酸菌。」どこかで聞いたことがあるフレーズですね。
そう、あの老舗製薬会社の「ビオフェルミン製薬会社」が販売するビオフェルミン(乳酸菌整腸薬)です。
同社は100年以上前から一貫して乳酸菌の研究を行っており、「赤ちゃんからお年寄り」までをキャッチコピーに国民の整腸サポートをしてきた会社です。
そんな信頼性バツグンの会社が製造するビオフェルミン
「人間用なのに、犬にあげていいの・・・?」
はい。いいんです。
実は動物病院でも処方されることがあるくらい、ビオフェルミンは犬の下痢対策として浸透しています。
なので日頃からの下痢・軟便対策として使用しても問題ないんですよ。
ビオフェルミンの使い方や注意点
いくら獣医師が処方するとはいえ、過剰摂取はいけません。何事も適量というものがあります。
体格別の摂取量(目安)
小型犬・・・0.5錠~1錠
中型犬・・・1錠
大型犬・・・2~3錠
あくまで目安なので、事前に獣医師に相談してから与えるようにしましょう。
相談が難しければ、必ず「セルフチェックリストを使いながら経過観察」を行い、異常がある場合はすぐに動物病院を受診するようにしましょう。
ヨーグルトを食べさせるのもOK
ビオフェルミンが心配な方はプレーンタイプのヨーグルトでもOKであることを伝えるため。
「いきなり薬に頼るのは怖い・・・」
私も最初はそうでした。なので、獣医師さんに相談したところ「プレーンヨーグルト」をおすすめされました。
ビオフェルミンほどではありませんが、ヨーグルトも整腸作用に効果があるのでおやつタイムに与えてみてはどうでしょうか?乳製品にアレルギーを持っているこもいるため、少しずつから始めてみましょう。
ヨーグルトをあげる際のポイント
摂取量:小さじ半分~1杯程度
頻度:毎日でも可
注意点:プレーンタイプであること(砂糖、香料などの添加物は毎日はNG)
こちらも心配であれば獣医師に相談してから与えてください。相談せずにお試しであげてみる場合は、必ず「セルフチェックリスト」を使って愛犬の体調チェックは忘れずにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
可愛い愛犬が下痢になって苦しんでも、落ち着いて対応できる自信がついたのではないでしょうか。
そして何より普段からの「予防」が大切だということを痛感したかと思います。
そもそものトイプードルの特徴として「神経質」であるとも紹介しました。
日頃から遊んであげたり、飼育環境を整えるなどしてストレスをためないような工夫をしていきましょう。
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