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犬にも味覚はある!人間との違いについて
ここからは、犬の味覚についての基本情報と人間との違いについて解説していきます。
犬の味覚の種類は人間と同じく5つありますが、味覚を感じる味蕾の数は人間よりもかなり少なく、味に対する感受性は低いです。
■犬の味覚の特徴
…犬の味覚の種類は人間と同じく5種類だが、味蕾の数は人間の1/5程度
それぞれ詳しくみていきましょう。
犬の味覚の種類は5つ!塩味はあまり感じない
犬の味覚は人間と同じく甘味、旨味、酸味、塩味、苦味、の5つを感じ取ることができます。
しかし、味に対する感受性は人間と少し違っており、塩味はあまり感じないです。
それぞれの味覚について感受性も含め解説していきます。
甘味:感受性が高く犬が大好きな味
甘味は、多くの犬にとって感受性が高く、大好きな味です。
ただ好きな甘味は、肉や魚、野菜から出てくるアミノ酸や糖質のほのかな甘味であり、砂糖などの強い甘味ではありません。
飼い主さんは、食事に砂糖などの強い甘味を加える必要はないので、注意しましょう。
また甘味が大好きだとしても、玉ねぎやチョコレート、ぶどうなどの食べ物は犬にとって中毒症状を引き起こす物質が含まれているので与えないようにしてください。
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旨味 :犬が好きなアミノ酸の味
旨味は、肉や魚に多く含まれているグルタミン酸などのアミノ酸の味であり、甘味と並び犬が大好きな味の1つです。
旨味は、人間やサルでは感受性が高いが、ラットでは感受性が低く感じ取ることができないと考えられていました。
犬でも、旨味は感じ取れないと考えられていましたが、最近の研究では、犬も感受性が高く旨味を感じることができると報告されています。
酸味 :少量ならば苦手意識なし
犬は、食事となる肉を土の中に埋めて保存食として食べていたと言われており、腐敗して少し酸味がある程度の肉ならば食べられると判断し、あまり苦手意識もないです。
チーズやヨーグルトのような弱い酸味を持つ食べ物も好んで食べることも多いです。
しかし、レモンや梅干しのような強い酸味を持つ食べ物や腐った肉は犬にとって刺激が強すぎたり、お腹を壊す可能性があるので与えないようにしましょう。
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塩味 :あまり感じない
犬は、塩味をあまり感じないです。
元々、食事として食べる肉から塩分をとっていた犬にとっては、わざわざ塩分を感じ取る必要はなかったため、あまり発達しなかったと考えられています。
そのため、犬に与える食事には、塩コショウなどで味付けする必要もないです。
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苦味 :苦手で食べない
犬は苦味が苦手です。
苦味は、自然界にある毒物、危険物に多く含まれているので、好んで食べる犬はあまりいないでしょう。
ただ、犬によっては、興味本位でタバコの吸い殻など苦いものを食べてしまう場合があるので注意しましょう。
味覚の数は人間の5分の1程度
犬の味覚の数は人間の5分の1程度しかありません。
味蕾は、舌の表面にある味細胞の集合体であり、食べ物の味を受容し、どんな味か判断している感覚器官です。
この味蕾の数が多ければ多いほど、より繊細に味を判断することができます。
人間の味蕾の数は、加齢と共に減少していきますが、およそ10000個と言われていますが、犬は、人間の5分の1程度のおよそ2000個しか味蕾がありません。
そのため、人ほど繊細に味を感じ取ることは難しいでしょう。
犬の味覚が美味しいと感じる味は甘味と旨味!
犬が美味しいと感じる味の順番は、以下の通りになります。
■犬の味覚が美味しいと感じる味
・甘味>旨味>酸味>塩味>苦味
犬が美味しいと感じる食べ物は、甘味と旨味を持つものです。肉や魚などのアミノ酸、野菜に含まれる糖質は旨味と甘味がありますので、好む犬も多いでしょう。
酸味、塩味、苦味などが強い食べ物は、犬にとっては、毒物であったり腐敗しているものであったりする場合もあるので、食べないことが多いです。
もし愛犬に美味しいものを与えてあげたいと考えている方は、甘味や旨味がある肉、魚、野菜類を普段のドッグフードにトッピングして与えてあげましょう。
また、犬は甘味が好きですが、砂糖やお菓子類などは与えすぎると肥満や糖尿病の原因となり、愛犬の健康に有害ですので与えないようにしましょう。
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【味覚よりもニオイ!】犬の嗜好性について
ここまで、犬の味覚や美味しいと感じる味について解説してきましたが、実は犬が美味しいと思う食べ物は、味よりもニオイや食感が大切になってきます。
犬がどのような食べ物を好むかを「嗜好性」と呼びますが、犬の嗜好性は以下のような順番で決定されます。
犬は、食べ物が、危険なものではないかどうかを確認するため、まず食べ物のニオイを確認し、口の中に入れてみて、食感や形を確認した後、味を感じていきます。
そのため、与える食事は味も重要ですが、ニオイや食感も重要視してあげましょう。
特に犬が好きなニオイは肉や魚に含まれる脂質から発せられる脂肪臭です。こうしたニオイを嗅ぐことによって犬の食欲を刺激し食いつきを改善させることもできます。
また食感としては、フードの粒が大きすぎたり、固すぎたりする場合にご飯を食べなくなることもありますので、飼い主さんは与えるフードの粒の大きさや硬さも注意してみておきましょう。
子犬や老犬には、小さくて柔らかいご飯をあげてあげるなど工夫してあげると良いでしょう。
愛犬のご飯に対する食いつきをよくするための方法については、よくあるQ&Aの「愛犬の食事への食いつきが悪いけど味覚の衰え?」で解説していますので参考にしてみてください。
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犬の味覚でよくあるQ&A
ここからは、犬の味覚でよくあるQ&Aについて解説していきます。
愛犬の食事や味覚でお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
食いつきが悪くなったけど味覚の衰え?
A.味覚の衰えよりも、嗅覚が衰えご飯のニオイを感じづらくなっていたり、歯周病や顎の筋肉が弱まって食いつきが悪くなっている可能性もあります。
愛犬の食事への食いつきが悪い場合には、味覚の衰え以外にも以下のような原因が考えられます。
■食いつきが悪くなる原因
・嗅覚の衰え
・口腔内のトラブル
・病気の可能性
・ストレス
また、病気が隠れている可能性やストレスによって食いつきが弱くなっている場合もあるでしょう。
飼い主さんがお家でできる対処法としては、いつものフードをふやかしたり、ささみやおやつをトッピングしたり、温めてニオイを出したりすることがおすすめです。
ふやかしたフードは、柔らかくなるので、口腔内のトラブルで硬いものが食べれない犬にとっても優しい食事となるでしょう。
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またドッグフードを嗜好性の高いものに変更するのも良い手段です。
犬は、肉や魚に含まれる脂質のニオイを最もよく好みますので、ドックフードに含まれる脂質の量と動物性タンパク質が十分に含まれているフードを食べさせてあげることがおすすめです。
脂質の量はパッケージをみて脂質が10~15%程度のものを、タンパク質は、「チキン」「サーモン」「ラム」などしっかりと原材料の肉が明記され、かつ25%程度含まれているものを選んであげると良いでしょう。
しかし、脂質のとりすぎやタンパク質のとりすぎは、中高齢犬では、膵炎や腎臓病、肥満を悪化させることがありますので、しっかりと定期検診を受けて健康な子に与えてあげるようにしましょう。
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犬の味覚にも個体差がある?
A.犬の中には、犬が一般的に好きな甘味を嫌う犬も存在するなど、食の好みには個体差があります。
犬は、味覚よりもニオイや食感を重視します。
ニオイが気に入らなかったり、食感がベタついていたり苦手である食べ物は、たとえ甘くても食べないことも多いです。
また、何を好んで食べるか、食べないかの嗜好性は、最終的に愛犬の「経験」によって決まっていきます。いつも苦い薬と一緒に与えられた食事は、トラウマになり食べてくれないようになることもあるでしょう。
犬も人間と同じで食の好みや食べず嫌いがあるということは覚えておいてください。
犬にも味覚障害はある?
A.犬が何を食べても食いつきが悪い場合や、逆になんでも食べてしまう場合は、味覚障害になったのかと不安になる飼い主さんもいるかと思います。しかし、犬の味覚障害についての報告はありません。
犬の食事への食いつきや食の好み、食欲の旺盛さなどは、犬によって個体差があります。
ご飯をポツポツとゆっくり食べる子もいれば、一気にご飯を食べる子もいます。
ただ愛犬の食事への食いつきが悪いと飼い主さんは、病気になってないか心配になるでしょう。
そうした場合は、一度動物病院に連れて行ってあげて検査してもらうと安心です。
また、何らかの病気が隠れているならば、体重の増減や下痢嘔吐、元気の低下などの症状があらわれます。
飼い主さんは、
についておうちでも健康状態をしっかり観察してあげて、異常を早期発見できるようにしておきましょう。
まとめ
今回は、犬の味覚について、人間との違いや犬の好きな味などについて解説しました。
犬の味覚についておさらいしておきましょう。
■犬の味覚の特徴
- 犬の味覚の種類は人間と同じく5種類だが、味蕾の数は人間の1/5程度
- 犬が美味しいと感じる味
…甘味>旨味>酸味>塩味>苦味
- 犬の嗜好性の優先順位
…ニオイ>食感>味>見た目
犬の味覚の種類は人間と同じであるが、味蕾の数は人間の1/5程度と少なく、味の感受性は低いです。また、味よりも匂いや食感が嗜好性に影響を与えます。
そのため、飼い主さんは、食いつきが悪い時には、味覚の衰え以外にも嗅覚の衰えも考えなければいけません。
飼い主さんは、本記事を参考に愛犬の味覚について詳しく理解して、愛犬により美味しいと感じられる食事を提供できるようになりましょう。
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