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高齢犬が新規で入れるペット保険は、11歳以上は3社、12歳以上は2社、13歳以上は1社と少ない
結論から言ってしまえば、高齢のシニア犬が新規で加入できるペット保険はあります!
しかし、加入できる保険は高齢になればなるほど限られ、すべてのペット保険から選ぶということはできなくなってきます。
実際、現在加入できるペット保険会社18社で見てみると、11歳以上では3社、12歳以上では2社、13歳以上では1社となっており、希望するペット保険会社に加入できないこともあるでしょう。
実際に私も愛犬が10歳と11歳で加入したため、ペット保険会社を選ぶ余裕はありませんでしたが、加入していて本当に良かったと思う毎日です。
高齢になればなるほど動物病院のお世話になる機会は増え、治療費も高額になりがちなので、ペット保険を検討しているシニア犬の飼い主さんは、希望する保険会社のペット保険でなくても、ぜひ前向きに検討してみることをおすすめします。
【シニア犬におすすめのペット保険は?】10歳以上のシニア犬が新規加入できる7社を比較
10歳以上のシニア犬が新規加入できるペット保険は7社あります。シニア犬がペット保険を選ぶときは、以下のポイントを見ておきましょう。
■シニア犬がペット保険を選ぶ時のポイント
・シニア期からの保険料の上昇の仕方
・シニア犬がかかりやすい病気が補償されるか
・更新時に条件追加や継続を断られるようなことはないか
・免責金額が設定されているか
・回数制限はあるか
選び方は、後にご紹介する「シニア犬がペット保険を選ぶポイントは?」で詳しく解説しているので、合わせてチェックしてくださいね。
これらの項目で7社を比較してみました。横にスクロールしてご覧ください。
ペット保険名 |
10歳以上の保険料は安い? |
シニア犬がかかりやすい
病気は補償される? |
免責金額はない? |
回数制限はない? |
更新時に条件を
追加されない? |
継続を断られる
ことはない? |
アイペット
『うちの子』 |
〇
¥5,270~¥8,510 |
〇 |
〇 |
× |
〇 |
〇 |
アニコム
『どうぶつ健保しにあ』 |
〇
¥2,500~¥3,780
※一部カバータイプ |
〇 |
〇 |
× |
〇 |
〇 |
つばき
『ペット医療保険』 |
△
¥3,360~¥13,570 |
〇 |
△
※通院のみ設定あり |
× |
× |
× |
楽天
『スーパーペット保険』 |
×
¥4,970~¥18,820 |
〇 |
〇 |
× |
× |
× |
チューリッヒ
『犬のがん保険』 |
〇
¥5,580~¥6,550
※特定の傷病カバータイプ |
△ |
〇 |
〇 |
× |
× |
SBIいきいき
『SBIいきいきのペット保険』 |
〇
¥1,225~¥6,237 |
× |
△
※ライトプランは設定あり |
〇 |
× |
× |
【販売終了】
イーペット
『e-ペット』 |
△
¥4,820~¥11,650 |
〇 |
〇 |
〇 |
× |
× |
これらの比較から、「10歳以上のシニア犬におすすめのペット保険」と「13歳、14歳、15歳、16歳以上の犬が新規で入れるペット保険」を紹介します。
上記7社の補償内容詳細はこちら
※横にスクロールしてご覧ください
※1腸内フローラ測定で腸内年齢が実年齢より1歳6ヶ月以上若いと次年度に「ふぁみりぃ」に移行できる
※2どうぶつ健保対応の動物病院、もしくはどうぶつ健保対応病院からの紹介に限る
10歳以上12歳11ヶ月までのシニア犬におすすめのペット保険はコレ!アイペット『うちの子』
■『うちの子』のおすすめポイント
-
シニア犬がかかりやすい病気を手厚くカバー
- 対応動物病院なら窓口精算が可能
- 12歳以上はずっと定額
- 更新時の条件追加や継続を断ることがない
- 何回利用しても保険料の割増しがない
- 待機期間がない
- 終身で継続可能
アイペットの『うちの子』は、充実した補償内容なのはもちろん、12歳以上の保険料が定額で何回使用しても保険料が割増しになることはなく、更新時の条件追加や継続拒否がありません。
補償対象外の傷病はわずかで、シニア犬がかかりやすい歯周病や生涯治療が必要となる慢性腎臓病・心臓病といった病気も補償されます。(※加入後に発症した場合)
アイペットはペット保険によくある待機期間もなく、クレジットカード払いで申込みをすれば、申込受付日の1ヶ月後から補償が開始されるというのも、シニア犬と暮らす飼い主さんに嬉しいポイントではないでしょうか。
【全18社比較】ペット保険の待機期間(免責期間)なしはココ!早く補償を受けるには?
『うちの子』の補償内容
|
『うちの子』 |
補償割合 |
50% |
70% |
窓口精算 |
〇 |
〇 |
月額保険料 保険料は契約者が保障を得る対価として保険会社に支払うお金 |
【10歳】 ¥5,270 |
【10歳】¥6,990 |
免責金額 |
ー |
ー |
日額補償限度額 |
【通院】¥12,000
→年22日まで
【入院】¥12,000
→年22日まで
【手術】¥100,000
→年2回まで |
【通院】¥12,000
→年22日まで
【入院】¥30,000
→年22日まで
【手術】¥150,000
→年2回まで |
年間補償限度額 |
72.8万円 |
122.4万円 |
割引 |
年払い割引、多頭割引 |
補償対象外の傷病 |
乳歯遺残、停留睾丸、臍ヘルニア、 そけいヘルニア |
新規加入年齢 |
12歳11か月まで
→終身継続可能 |
無料サービス |
・全国のアイペット提携施設、ペットグッズ店などの優待サービス
・獣医師による健康情報発信 |
特約 |
ペット賠償責任特約(1事故につき最大500万円)
→1頭申し込むことで、同じ被保険者が飼育している他の犬や猫も補償の対象となる |
回数制限や日額上限はありますが、補償範囲の広さでカバーできていると言えます。
実際、私は愛犬が虹組となるまでアイペットに加入していましたが、更新時に前年度に発症した病気が対象外になることもなく、加入中はさまざまな検査や治療を補償してもらえました。
自宅に酸素室のレンタルが必要になったときも、2回レンタルして2回とも補償されましたよ!(※獣医師の指示によるレンタル)
高齢になると肺炎や心臓病などで酸素室が必要になることも珍しくはないですが、酸素室レンタルを補償してくれるペット保険は18社中3社と少ないことや12歳以上の保険料が定額ということ、継続拒否や更新時の条件追加がないということを鑑みても、シニア犬の飼い主さんにおすすめしない理由はありません。
アイペット損害保険の口コミ評判は?メリット・デメリットを加入経験者が解説
『うちの子』の保険料
※横にスクロールしてご覧ください
犬種クラスは主に、
A:小型犬
…混血犬は12kg未満
B:中型犬
…混血犬は12kg~20kg未満
C:大型犬
…混血犬は20kg以上
で分類されます。ただし、パグは犬種クラスBとなるので注意してください。
→アイペット『うちの子』犬種分類表はこちら
13歳、14歳、15歳、16歳以上の犬が新規で入れるペット保険はコレ!アニコム『どうぶつ健保しにあ』
13歳以上の高齢なシニア犬が新規加入できるペット保険は、アニコム損保の『どうぶつ健保しにあ』しかありません。『どうぶつ健保しにあ』は入院と手術のみカバーするタイプになるため、通院がないのは意味がないと思う飼い主さんもいるでしょう。
しかし、13歳以上のシニア犬が『どうぶつ健保』に加入する意味は十分にある!
■『どうぶつ健保しにあ』の特徴
・対応病院で窓口精算ができる
・入院と手術をカバーできる
・保険料がほとんど上がらない
・更新時の条件追加や継続を断ることがない
・何回利用しても保険料の割増しがない
・何歳でも加入できる
・年に1回無料で腸内フローラ測定が受けられる
・通院付きプラン『ふぁみりぃ』に移行できるチャンスがある
『どうぶつ健保しにあ』では、年に1回腸内フローラ測定を無料で行うことができ、腸内年齢が実年齢より1歳6ヶ月若いと、翌年度に通院付きのプラン『どうぶつ健保ふぁみりぃ』に移行することが可能です。
アニコムが無料で行ってくれる腸内フローラ測定は年に1回ですが、自分で腸内フローラ測定キットを購入して何度か試し、1番良い結果を送ってもOK!
また、腸内年齢が良い結果とならなくても、腸内フローラ測定で病気のリスクが高いと判定された場合では、アニコム指定の動物病院で無料で健康診断(血液検査)が受けられます。
腸内フローラ測定や血液検査を自分でしようとすれば、軽く1万円はかかることを考えたら、保険料を支払う価値のあるサービスと言えるでしょう。
『どうぶつ健保しにあ』の補償内容
|
『どうぶつ健保しにあ』 |
補償割合 |
50% |
70% |
窓口精算 |
〇 |
〇 |
月額保険料 保険料は契約者が保障を得る対価として保険会社に支払うお金 |
【13歳】 ¥3,000 |
【13歳】¥3,750 |
免責金額 |
ー |
ー |
日額補償限度額 |
【通院】
ー
【入院】
¥10,000
→年20日まで
【手術】
¥100,000
→年2回まで |
【通院】
ー
【入院】
¥14,000
→年20日まで
【手術】
¥140,000
→年2回まで |
年間補償限度額 |
40万円 |
56万円 |
割引 |
年払い割引、多頭割引 |
補償対象外の傷病 |
乳歯遺残、停留睾丸、睫毛乱生、涙やけ、臍ヘルニア、そけいヘルニア |
新規加入年齢 |
8歳以上~上限なし
→終身継続可能
|
無料サービス |
・腸内フローラ測定
・獣医師にLINEで相談
・迷子捜索 |
特約 |
ペット賠償責任特約(最大1,000万円) |
通院は補償されませんが、高額になりがちな入院は年に20日まで補償されます。『どうぶつ健保ふぁみりぃ』では、利用回数に応じて保険料の割増引制度がありますが、『どうぶつ健保しにあ』には利用回数が多くても保険料が割増しになるという制度はありません。
シニア犬になると腫瘍などで手術となることも珍しくはなく、手ごろな保険料で高額になりがちな入院と手術をカバーできるのは助かりますね。
また、アニコムも更新時の条件追加や継続拒否といったことはなく、『ふぁみりぃ』に移行できた際は自宅の酸素室レンタルも補償されますよ!(※獣医師の指示によるレンタルの場合)
【アニコム損保の口コミ評判】保険料が高い?を加入者が本音で解説
『どうぶつ健保しにあ』の保険料
※横にスクロールしてご覧ください
アニコムは少し特殊なクラス分けをしており、一概に超小型犬はAクラス、中型犬はCクラスというわけではないため注意が必要です。
ボーダーコリー(中型犬)とトイプードル(超小型犬)が同じBクラスになったり、超小型犬種が一段階高いCクラスに分類されるということもあるので、愛犬はどのクラスに分類されるかを確認しておくことをおすすめします。
混血犬(ミックス犬)では、
・体重10kg未満
…Aクラス
・体重10~30kg未満
…Cクラス
・体重30~45kg未満
…Dクラス
.体重45kg以上
…Eクラス
で分類されます。
→アニコム損保「犬の品種別クラス分類表」はこちら
シニア犬がかかりやすい病気と治療費は?高齢になればなるほど病気のリスクは高まる
若い頃は病気知らずのわんちゃんでも、シニアになると身体の機能が衰えてさまざまな病気になるリスクがあります。
ここでは、シニア犬がかかりやすい病気と、その治療費についてご紹介します。
シニア犬がかかりやすい主な病気
■シニア犬がかかりやすい主な病気
- 歯周病
…歯周病が悪化すると抜歯などの処置が必要
- 皮膚病
…長期的な通院治療が必要になることも
- 椎間板ヘルニア
…ミニチュアダックスは特に注意。軽度であれば経過観察や内服薬による治療だが、重度になると手術が必要になることも
- 関節炎
…軽度であれば経過観察や内服薬による治療だが、重度になると手術が必要になることも
- ホルモン(内分泌)の病気
…定期的な検査や生涯にわたって内服薬が必要になることがほとんど。手術も可能な場合があるが、高額な上に手術できる病院が限られ、手術後は内服薬が必須
- 心臓病
…定期的な検査や生涯にわたって内服薬が必要になることがほとんど。手術も可能な場合があるが、高額な上に手術できる病院が限られる
- 慢性腎臓病
…定期的な通院が必要で生涯病気と付き合っていく必要がある。ステージによっては毎日の点滴が必要になることも。透析ができる病院もあるが、高額な上に生涯にわたって毎週の通院が必要
- 腫瘍
…基本は外科手術だが、悪性腫瘍の場合は抗がん剤治療や放射線治療が必要なことも。定期的な通院が必要
- 認知症
…軽度であれば経過観察だが、内服薬が必要になることも
- 子宮水腫・子宮蓄膿症
…避妊手術をしていないシニア犬の女の子は注意。命に係わることが多く緊急手術が行われることも珍しくない
上記の病気のほとんどが、予防するのは難しく、手術や長期にわたって治療する必要があるものばかりです。
病気は1つだけでなくいくつもかかる可能性があり、薬代も高額になる傾向にあります。
シニア犬の病気にかかる治療費
シニア犬がかかりやすい病気の治療費をまとめてみました。
傷病名 |
かかった治療費※ |
歯周病 |
約9.7万円 |
胃腸炎・膵炎 |
約45万円 |
心臓病 |
約85万円 |
クッシング症候群 |
約40万円 |
腫瘍 |
約9万円 |
※参考:アイペット「保険金請求が多い傷病ランキング・参考診療費」、PS保険「保険金お支払い事例」
上記は参考治療費ですが、こんなにかかるわけがないと思ったそれは危険!
実際に私の高齢の愛犬たちでも…
※動物病院は自由診療なので治療費は病院によって異なる、かかりつけの病院は地域内でかなり良心的な金額
上記の表は高齢な2匹の愛犬たちの治療費の一部です。たった数年で高額な治療費がかかっていることがお分かりいただけるのではないでしょか。
では、ペット保険に加入しているとどれくらい負担が軽減するかを見て頂きましょう。
こちらは診療明細書をきちんと取っておくようにした12歳以降の治療費を参考に載せていますが、支払った保険料よりも戻ってきた保険金のほうが多く、ずいぶんと助けられています。
このように、シニア犬の治療費は高額になる傾向があるため、ペット保険に加入することをおすすめします。
愛犬の医療費は備えてる?わんちゃんの病院代事情!5万円以上の治療は諦める飼い主さんも〇%【飼い主300人アンケート】
シニア犬が新規でペット保険に入る際の注意点
シニア犬が新規でペット保険に入るときは、注意しなければいけないこともあります。特に13歳や14歳以上といった高齢では、病気で動物病院をお世話になる機会も増えてきますが、病気になってからペット保険に入るのは、それなりのリスクがあることは覚えておきましょう。
ここでは、シニア犬が新規でペット保険に入る際の注意点をご紹介します。
①持病や既往歴によっては加入できない
シニア犬は高齢になるにつれて、さまざまな病気にかかりますが、持病や既往歴によっては加入できないこともあるので注意してください。
■持病と既往歴の違い
- 持病
…現在治療中や、治癒していないもの
- 既往歴
…過去にかかった病気やケガで治癒しているもの。既往症ともいう
加入できない病気はペット保険会社ごとに異なり、すべて同じということはありません。
シニア犬が入れるペット保険各社の引受け不可の病気
ペット保険会社 |
引受不可の病気 |
アイペット損保 |
心疾患、腎疾患、副腎疾患、肝胆疾患、糖尿病、フィラリア感染症、
悪性腫瘍、脳・神経系疾患、甲状腺疾患、ホルネル症候群 |
アニコム損保 |
悪性腫瘍、慢性腎不全、糖尿病、肝硬変(肝線維症)、副腎皮質機能低下症(アジソン病)、
副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、甲状腺疾患、免疫介在性血小板減少症、
免疫介在性溶血性貧血、巨大結腸症、巨大食道症(食道拡張症)、膵外分泌不全 |
イーペット少短 |
心疾患、腎疾患、副腎疾患、脳・神経疾患(てんかん、てんかん様発作、けいれん発作を含む)、
甲状腺疾患、糖尿病、フィラリア感染症、悪性腫瘍(肥満細胞腫を含む)、水頭症、
肝硬変(肝線維症)、肝不全、慢性肝炎、胆のう粘液嚢腫、胆のう炎、胆泥症、胆石症、
慢性膵炎、膵外分泌不全、門脈シャント、門脈低形成、免疫介在性血小板減少症、免疫介在性溶血性貧血、
巨大結腸症、巨大食道症(食道拡張症)、白内障、緑内障、気管虚脱、股関節形成不全、
レッグぺルテス(大腿骨頭壊死症)、膝蓋骨脱臼(グレード2 以上※)、椎間板ヘルニア(グレード2 以上※)、
感染症等の後遺症、猫の喘息、ホルネル症候群、猫伝染性腹膜炎(FIP)、猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ、FIV)、
猫白血病ウイルス感染症(FeLV)、バベシア症、ヘモプラズマ症(旧:ヘモバルトネラ症)※条件付きで引受する場合もある |
SBIいきいき少短 |
悪性腫瘍、心疾患、腎不全、糖尿病、肝不全/肝硬変、緑内障、白内障、巨大結腸症、
副腎皮質機能低下症(アジソン病)、副腎皮質機能亢進症(クッシング病)、甲状腺機能低下症・亢進症、
免疫介在性溶血性貧血(IMHA)、自己免疫性疾患、巨大食道症(食道拡張症)、膵外分泌不全(EPI)、
犬糸状虫症(フィラリア症)、猫伝染性腹膜炎(FIP)、猫白血病ウィルス感染症(FeLV)、
猫免疫不全ウィルス感染症(猫エイズ)、てんかん(突発性てんかん含む)、水頭症、脳炎 |
チューリッヒ少短 |
・腫瘍系の異常(例)悪性腫瘍、良性腫瘍、肥満細胞腫、インスリンノーマ、腫瘤(皮膚のできもの等)など
・消化器系の異常(例)巨大食道症、炎症性腸疾患など
・腎・肝胆・泌尿器系の異常(例)肝硬変、慢性肝炎など
・免疫・ホルモン系の異常(例)尿崩症、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、甲状腺機能低下症、リンパ管拡張症など
・骨格系の異常(例)骨折、環軸亜脱臼、股関節形成不全、膝蓋骨脱臼(パデラ)、大腿骨頭壊死症(レッグペルテス病)など
・その他の異常(例)停留睾丸、子宮蓄膿症など |
つばき少短 |
告知内容により判断 |
日本ペット少短 |
書面での告知内容により判断 |
楽天損保 |
告知内容により判断 |
これらの病気で注意することは、完治していても過去に1度診断されていたら加入できないということです。
また、獣医師が飼い主さんにわかりやすく説明する上ではっきり診断名を告げていないこともあるため、ペット保険に加入する際は申込む前に利用した動物病院に確認しましょう。
②かかった病気が補償対象外とされる可能性もある
ペット保険は、加入者の支払う保険料で相互に扶助する制度なので、公平性を保つためにもこれまでかかった病気や通院中の病気やケガは補償対象外の条件付きになることもよくあります。
シニアに差し掛かったばかりの若いシニア犬ではまだ病気もなく問題はないでしょうが、高齢なシニア犬では持病を持っていることも多く、ペット保険に加入する際はそれらの病気が補償対象外になることは理解しておきましょう。
実際、10歳をすぎてから加入した私の愛犬は、歯周病で抜歯をしていたことやチェリーアイがあったことから、眼科疾患・歯科、口腔疾患は補償対象外となっています。
ペット保険に加入して6年以上経ちますが、条件が変更されることはなく、半年前に診断を受けた白内障の治療はすべて自己負担!
そうは言っても、愛犬が17歳と高齢となった今、さまざまな病気で動物病院に通院していますが、ほかの病気はちゃんと補償してもらえるため不満に思うことはありません。
このように、過去の病気によっては補償対象外とされることもあることは、トラブル防止のためにも理解しておく必要があります。
③告知は正しく行う
ペット保険に申込む際に、必ず必要となるのが「告知」です。
■一般的な告知内容
・ペットの基本情報
・持病や既往歴
・通院歴
・利用した動物病院
保険会社から求められた情報を正しく告知することは保険法で定められた義務であり、嘘の告知はもちろんダメですが、うっかり告知し忘れても告知義務違反となってしまうことがあるので注意してください。
告知義務違反は契約の解除や保険金回収、保険料が返還されないなど、何1ついいことはありません。
高齢であることをごまかそうとしたり、病気を隠したくなるかもしれませんが、ちゃんと補償してもらうためにも事実を告知しましょう。
ペット保険の告知については、以下の記事で詳しく解説しています。
ペット保険の告知はバレないと思ったらダメ!バレたときのリスクやどこまで告知するかを徹底解説
シニア犬に元気で健康にすごしてもらうためには?今すぐ実践したい6つのポイント
どんなに気をつけていても、病気になってしまうことは珍しくないためペット保険の加入も大切なことですが、本来はできる限り動物病院のお世話にならないことが1番!
ここでは、シニア犬に元気で健康にすごしてもらうためのポイントを6つご紹介します。
愛犬は人間だと何歳?【犬の年齢換算表】最新計算方法や長生きのポイントを紹介
①食事内容や与え方を見直す
シニア犬では、食事の回数や食事内容はこれまでと同じというわけにはいきません。
シニア期に入ると、内臓機能が衰え始めだすため、消化機能に負担がかからないように1度に与える食事の量を減らし、食事の回数を増やしてあげる必要があります。
また、高齢になると加齢や病気などさまざまな原因から食欲が低下しやすため、食いつきを良くしたり食べやすくしてあげることも大切です。
■シニア犬に合わせた食事
|
1日の食事の回数 |
食事内容 |
シニア期
(7~10歳) |
3~4回 |
シニア犬・老犬用に栄養を
考えられた総合栄養食のフード |
高齢期(ハイシニア期)
(11歳~) |
4回~5回
※少しずつしか食べられない
場合はさらに回数を増やす |
・良質なたんぱく質を使用するなど
消化に配慮された総合栄養食のフード
・好みや気分、食欲の状態や体調に
合わせてフードを変更 |
シニア期に入ると緩やかに老化が始まり、代謝が落ちて太りやすくなる傾向にあるため、シニア犬用または老犬用のフードの切り替えを検討してください。
シニア犬用のドッグフードは、体のさまざまな機能が衰えてくるシニア期をサポートする栄養バランスになっています。シニア犬になっても成犬用のフードを与えていると、内臓に負担をかけたり肥満になる可能性があるので注意しましょう。
とは言え、高齢期では1日に必要な量が食べられないことも出てきます。理想体型から明らかに痩せている場合や少ない量で栄養を摂る必要がある場合は、子犬用のフードを与えることも検討しましょう。(※病気がある場合は獣医師に相談)
ドッグフードの正しい与え方や理想体型については、以下の記事で詳しく解説しています。
【獣医師監修】ドッグフードの正しい与え方!パッケージの給餌量はあくまで目安
【獣医監修】老犬がご飯を食べない原因と対策!食欲不振に最善な工夫は?
②睡眠時間を確保する
個体差はありますが、シニア犬が1日に必要な睡眠時間は18~19時間程度です。高齢になれば20時間寝ることも珍しくはありません。
シニア犬にとって、睡眠時間はとても重要な役割があるため、質の良い睡眠を十分にとらせてあげましょう。
■睡眠の役割
- 体を休ませる
- 脳を休ませる
- 体調を整える
- 免疫力を高める
- 成長や健康維持に欠かせない成長ホルモンが分泌させる
睡眠不足は健康に大きく影響します。ベッドの素材やケージの位置、室温管理や適度な運動など質の良い睡眠がとれるように配慮しながら、しっかり寝れる時間を確保してあげましょう。
■睡眠不足のリスク
- ストレスが溜まる
- 性格の変化や問題行動が見られるようになる
- 食欲が落ちる
- 体力が落ちる
- 免疫力が落ちる
- 場合によっては寿命に影響することもある
③日光浴させてあげる
日光を浴びると、幸せホルモンの1つ「セロトニン」が分泌され、シニア犬にさまざまな良い影響をもたらしてくれます。
■日光浴するメリット
- 体内時計を整える
- 脳の機能を健康に保つ
- 認知症のリスクを軽減する
- 免疫力を高める
- ストレス解消になる
- 睡眠の質が高まる
シニア犬は体力も筋力も衰えるため、若いときのようにお散歩に行きたがらないことも出てきます。筋力を低下させないために短い距離でお散歩させてあげることは大切ですが、高齢になると自分で歩くことも難しい場合がありますね。
そんなときでは、カートに乗せて外に出て日光を浴びてもらったり、家の中で日向ぼっこしてもらいましょう。
できれば外に出たほうが、音や匂い、風などさまざまな良い刺激ももらえるので、日当たりのよい時間帯にお散歩するのがおすすめですが、刺激を苦手とするシニア犬もいるため、愛犬の様子を見ながら判断してください。(※夏場は日中のお散歩は避けましょう)
④室内環境を整える
シニア犬になると身体のあちこちの機能が衰え、体温調整も上手にできなくなってくるので、室温や湿度など快適に過ごせるように保ってあげましょう。
個体差もあるため、室温は愛犬の適温を探してあげる必要はありますが、夏場などではあまりにも低すぎると体が冷えてしまったり、外の気温との温度差で自律神経が乱れてしまったりする一方、高い温度や湿度は熱中症のリスクを高めてしまいます。
また、高温多湿は心身に負担をかけることにもなるため、特に高齢期のシニア犬では温度管理をしっかり行ってあげることが大切です。
熱中症については、以下の記事で詳しく解説しています。
愛犬の熱中症を予防!暑さ対策が必要なのは夏だけじゃない?症状や対処法、おすすめ対策グッズも
⑤足腰の負担を軽減する
滑りやすい床は、滑らないようにと犬が常に踏ん張っている状態になるので、関節や足腰に負担がかかります。
また、段差がある場所もシニア犬では上り下りが負担となることも。若いうちは特に問題がなくても、シニア犬では関節炎や椎間板ヘルニアになることは珍しくありません。
スロープを設置したり滑りにくい床にするなど、高齢になっても自分の足でしっかり歩くことができるように、少しでも負担が軽減される工夫をしてあげることが大切です。
愛犬がフローリングで滑らない!おすすめの犬用滑り止めマット【ニトリ・無印・100均】
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⑥気になることがあれば獣医師に相談する
シニア犬では半年に1回の定期検診はもちろん必要ですが、気になることがあったら自己判断せずに獣医師に相談しましょう。
「健康診断で大丈夫だったから2~3日様子を見よう」というのは、特に高齢のシニア犬では危険!
たとえ元気であっても、少しでもおかしいと感じたときは動物病院を受診したり、電話で相談することをおすすめします。
現在は24時間の獣医師無料相談サービスが受けられるペット保険もあるので、そういったサービスを活用してもいいでしょう。
わんちゃんは言葉が話せないだけでなく、痛みや身体の違和感を隠そうとします。いつまでも元気でいてもらうためには、病気の早期発見や早期治療はとても大切です。
シニア犬でペット保険を選ぶポイントは?補償内容と保険料を要チェック
13歳、14歳、15歳、16歳以上の高齢のシニア犬では選べるペット保険はアニコムの『どうぶつ健保しにあ』だけですが、もう少し若い9歳、10歳頃のシニア犬ではいくつかのペット保険から選ぶことができます。
加入したはいいけど全然使えなくて保険料が無駄になった…なんてことのないように、ここではシニア犬のペット保険を選ぶときに、チェックすべきポイントをご紹介します。
①シニア犬がかかりやすい病気が補償対象外になっていないか確認する
加入を検討しているペット保険の補償対象外の傷病を確認して、シニア犬がかかりやすい病気がちゃんと補償されるかチェックしましょう。
保険料の高い安いに関係なく、ペット保険によっては肝心な病気が補償されないということもあります。
「シニア犬がかかりやすい病気と治療費は?」でも解説したように、
歯周病、皮膚病、椎間板ヘルニア、関節炎、ホルモンの病気、心臓病、慢性腎臓病、腫瘍、子宮水腫・子宮蓄膿症
といった病気を、ちゃんと補償してくれるペット保険に加入することをおすすめします。
また、補償対象となっていたとしても、1つの病気で生涯を通して使用できる回数が決まっていたり、年齢と共にシニア犬がかかりやすい病気が補償対象外となるペット保険も実際に存在するため、しっかり確認しましょう。
ペット保険の選び方は以下の記事で詳しく解説しています。
【犬のペット保険18選を徹底比較】私が本気で選ぶおすすめTOP3はこれ!
②保険料を確認する
加入するときの年齢の保険料だけでなく、高齢になったときの保険料も確認してください。
ペット保険は10歳、11歳頃まで保険料が安く設定されていることも多いですが、13歳、14歳、15歳、16歳と年齢を重ねるごとに高くなることも珍しくありません。
実際にいぬなび編集部が18社の保険料を調査したところ、2万円や3万円といった保険料になるペット保険も存在しています。
保険料が家計を圧迫して治療に費用をかけられない、保険を解約せざるを得ないということでは、それこそ何のためのペット保険かわかりません!
ペット保険会社によって保険料の上昇の仕方は異なり、ある程度の年齢から定額やほとんと上がらないペット保険も複数あるので、保険料にも注目することをおすすめします。
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③更新時に条件追加や継続不可がないか確認する
ペット保険は1年契約で1年ごとに更新となりますが、更新時に特定の病気や体の部位を補償対象外とするなど補償を制限する条件を追加したり、継続不可とするペット保険もあります。
治療費の負担を軽減するために加入したペット保険で、利用したら補償対象外にされたり継続不可とされては、ペット保険に加入した意味がないでしょう。
ほかのペット保険に乗り換えたり新規加入しようにも、シニア犬では選べるペット保険が限られるだけでなく、すでにかかったことのある病気は補償対象外とされてしまいます。
また、病気によっては加入できないということもあり、そうなればすべての治療費が全額自己負担!
高齢になればなるほど病気をしやすくなるということを考えれば、シニア犬では更新時に条件追加や継続不可とするペット保険は避けることをおすすめします。
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シニア犬がペット保険を検討する際によくあるQ&A
ここでは、シニア犬がペット保険を検討するときに気になる疑問について解説します。
A.獣医師に推定年齢を出してもらえば加入することができます。
申込みの際、自己判断で年齢を記入するのは絶対にNG!故意でなくても嘘の告知をしたとして、契約を解除されてしまったり、一度もらった保険金を回収されてしまうといったことが起こるため、注意してください。
A.ペット保険に加入する目的にもよりますが、一般的には通院・入院・手術が補償されるフルカバータイプのペット保険がおすすめです。
シニアになると、通院や入院で動物病院のお世話になることが多くなります。
さらに、高齢になると全身麻酔のリスクが高まり、特に16歳以上では緊急性のある手術以外はそうそう行うことはありません。また、手術するとしても血液検査の結果が悪かったり、腎臓病など健康状態に問題があれば手術ができないことを考えると、すべてをバランスよくカバーしているフルカバータイプのペット保険のほうが利用しやすいでしょう。
A.どんな病気で通院しているかにもよりますが、特定の傷病を補償対象外とする条件付きで加入できる可能性があります。
ペット保険は加入者の支払う保険料の公平性を保つために健康体での加入が基本ですが、多くのペット保険が加入を前向きに検討してくれています。
ただし、ペット保険会社の定める引受できない病気の場合では、たとえ完治していても加入できないので注意が必要です。
とは言え、引受できない病気は保険会社ごとに異なるほか、引受できない病気を定めず、審査によって判断してくれる保険会社もあるのでまずは相談してみましょう。
A.継続を断られた理由にもよりますが、新規で加入できる可能性はあります。
■ペット保険会社が継続を断る主な理由
- 年間の限度回数に達した
- ペット保険会社が負担する限度額の上限に達した
- 慢性の病気になった
- 採算が合わないと判断した
- 告知義務違反があった
- 保険料の支払いがなかった
病気が原因で継続を断られた場合、特定の傷病を補償対象外とする条件付きで加入を引受てくれる場合もあり、まずはペット保険会社に相談してみることをおすすめします。
また、告知義務違反や保険料の支払いについては、新たに加入するペット保険ではそういったことがないように注意してください。
A.嘘は絶対にバレるので、年齢を偽るのはやめてください。
ペット保険は加入時や保険金請求時などのタイミングで、プロの保険調査員が厳しく調査します。ペット保険会社の獣医師や保険会社に協力する獣医師などに確認するだけでなく、利用した動物病院に連絡をして確認することもあるため、嘘がバレないということはありません。
嘘をついてペット保険に加入すると、告知義務違反で詐欺罪として起訴されてしまうこともあるので、事実を正確に伝えることが大切です。
まとめ
愛犬がシニアになると身体の不調を起こしやすくなり、ペット保険の必要性を感じている飼い主さんはとても多いです。
しかし、10歳、11歳、12歳、13歳、14歳、15歳、16歳以上と、高齢になるにつれて新規で加入できるペット保険は少なくなり、選ぶこともできなくなってしまいます。
とは言え、ペット保険は高額になりがちなシニア犬の治療費の負担を軽減してくれるだけでなく、加入している安心感も与えてくれるものです。
ペット保険を検討したときが加入のタイミングなので、できる限り早いうちから加入しましょう。
■シニア犬におすすめのペット保険まとめ
・10歳~12歳11ヶ月までのシニア犬におすすめのペット保険は『アイペット うちの子』
・13歳以上のシニア犬におすすめのペット保険は『アニコム どうぶつ健保しにあ』
・高齢になると通院や入院が増えることを配慮する
・シニア犬がかかりやすい病気が補償されるか確認する
・更新時の条件追加や継続不可がないか確認する
・病気があると補償対象外の条件付きでの加入になる
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執筆者
- ペットライター
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たかだ なつき
- JKC愛犬飼育管理士 / ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー