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ペット保険選びに失敗しないために!押さえておきたいポイントとペット保険の基本
さまざまなペット保険があり、どんなペット保険に入ればいいのか、どこがいいのかわからないという飼い主さんは少なくありません。
そこで最初に、ペット保険選びに失敗しないために押さえるべきポイントと、ペット保険の基本について解説します。
愛犬と飼い主さんに最適なペット保険を選ぶポイント
2024年10月現在、犬のペット保険を扱う会社は全17社、共済1件があります。ペット保険を選ぶ基準は飼い主さんによって異なりますが、以下のポイントを考えてみましょう。
ペット保険を選ぶポイント
窓口精算型か後日精算型か
その場で保険適応された金額を支払うか、一旦全額を払って後から請求するか
フルカバー型(通院+入院+手術)か
一部カバー型(手術+入院、手術のみ)か
通院も手術や入院もしっかりカバーするフルカバー型か、保険料を抑えて手術や入院だけをカバーする一部カバー型か。シニア犬になると手術や通院が増えるのでフルカバー型のほうがおすすめ
回数制限ありかなしか
年間の回数制限があると通院が多いときにはカバーしきれないので注意。ただし、回数制限のあるほうが年間限度額は高めに設定されている傾向
1日の上限額や免責金額の設定
上限額や免責金額が設定されていると上限を超えた分や免責金額内の治療費は自己負担になる
補償対象外の病気や治療内容
どんな病気が補償対象外となるのか。トイプードルやチワワなど膝蓋骨脱臼(パテラ)になりやすい犬種や、ミニチュアダックスのように椎間板ヘルニアになりやすい犬種は対象となっているか確認したいポイント
愛犬の年齢が加入できるかどうか
加入したい保険があっても、加入できる年齢を超えていれば入ることはできない
などなど、見るべきところはたくさんあります。保険料の安さだけで決めてしまうと、補償されない病気や治療がたくさんあって意味がなかったということも珍しくないため、しっかり確認しておきましょう。
どのペット保険も共通している補償対象外の項目はこちら
■ペット保険に共通している補償対象外の項目
・補償開始日以前の傷病
・先天性の障害
・狂犬病に関するもの
・ワクチン等の予防接種により予防できる病気
・健康診断
・避妊・去勢手術
・正常な妊娠・出産に関わるもの
・ワクチン接種、フィラリアやノミダニ駆虫薬
・予防目的での初診料、再診用
・食事療法・サプリメント等の健康補助食品やシャンプー
・治療以外の費用(爪切り・耳掃除・肛門腺絞り・トリミング・ペットホテル費用など)
・マイクロチップの埋め込み費用
・安楽死・遺体処置・解剖などの費用
・販売用、狩猟犬、競争犬、災害救助犬、興行用、闘犬、賭犬、猟犬、警察犬等の職業犬に当てはまらない犬
・海外での傷病
・保険契約者・被保険者の故意や重過失による傷病
・自然災害によるもの
・保険料の支払いがない場合
■ワクチン等の予防接種により予防できる病気
犬パルボウイルス感染症 / 犬ジステンパーウイルス感染症 / 犬パラインフルエンザ感染症 / 犬伝染性肝炎 / 犬アデノウイルス2型感染症 / 狂犬病 / 犬コロナウイルス感染症 / 犬レプトスピラ感染症 / フィラリア感染症 / ノミダニに関するもの
そもそもペット保険はどんなもの?ペット保険の基本を知っておこう
ペット保険は予防目的での診療は対象になりませんが、病気やケガをしたときに治療費の一部、もしくは全額を負担してくれるもので、わかりやすく言えば人間の医療保険のようなものです。
ペット保険会社や加入するプランによっても補償内容に異なりはありますが、最適なペット保険が選べるようにペット保険の基本を押さえておきましょう。
ペット保険は、大きく分けてフルカバータイプと一部カバータイプがあります。
フルカバータイプは補償対象となる病気やケガの通院、入院、手術をすべてカバーしてくれるもので、一部カバータイプは手術や入院など補償対象の病気やケガの一部をカバーするものです。
しっかり補償されるものを希望する場合は、フルカバータイプを選んだほうが安心です。
ペット保険の補償割合とは、ペット保険会社が負担してくれる治療費の割合です。
補償割合は50%・70%のペット保険が多く、100%のプランがある保険は現在は数社しかありません。保険会社の負担割合が多いと支払う保険料も高くなる傾向にあります。
また、保険によっては、通院・入院・手術にそれぞれ日額限度額という1日に負担する金額に上限を設定していることもあります。
日額限度額が設定されている場合では、限度額を超える分は自己負担となるため、必ずしも治療費の全額が補償の対象になるわけではありません。
また、補償割合が高くても日額限度額の設定が低いペット保険も存在するため、補償割合は一概に何%のものがいいと言えるものでもなく、日額限度額や保険料を考えながら自分に必要な補償割合を選択しましょう。
ペット保険には、動物病院を使用したその場で精算できるもの(窓口精算型)と、一旦飼い主さんが全額を払って後日保険会社に請求するもの(後日精算型)があります。
窓口精算型の保険では、対応している動物病院でのみ窓口での精算が可能で、対応していない病院では一旦全額を支払い、後日請求することとなります。
基本的にペット保険は日本国内のどこの動物病院を利用しても、そのペット保険の補償となる診療であれば保険金を支払ってもらうことができるため、窓口精算型と後日精算型のどちらを選んでも使えないということはないので安心してください。
また、全体的な保険料で見ると、窓口精算型のほうが保険料が高い傾向にあります。
免責金額とは、ペット保険の補償対象の治療であっても飼い主さんが必ず自己負担しなければいけない金額のことです。
ペット保険によっては、保険料を安く抑えたり補償内容を充実させる、補償割合を高くするために免責金額を設定していることがあります。
高額な治療となった場合では、免責金額が設定されていても日額限度額が設定されていなければ飼い主さんの負担は少なくなります。
しかし、免責金額以下や同等の治療費で毎日のように通院となる可能性もあるため、免責金額と日額限度額を天秤にかけ、とちらのほうが自分の使い勝手が良いのかをしっかり考えることが大切です。
とは言え、免責金額が高めに設定されている上に日額限度額が設定されているというペット保険は、たとえ保険料が安くてもおすすめはできません。
ペット保険の年間限度額とは、ペット保険会社が1年間に負担してくれる治療費の上限金額を指します。また、入院・通院・手術それぞれに年間限度額が定められている場合もあります。
回数制限とは、1年間に利用できる回数の制限があるものと制限がないものがあり、回数制限のあるペット保険では利用回数を自分で管理して、考えながら利用しなければいけません。
一方で、回数制限がないタイプのペット保険は、年間限度額内であれば何回でも利用することができます。
ただし、回数制限のないペット保険は年間限度額を抑えめに設定していることが多いです。
このようにどのペット保険も、
・回数制限をつけない代わりに年間最大限度額を抑える
・年間最大限度額を高く設定する代わりに日額・回数制限をつける
といったように、「上で抑えるか」「下で抑えるか」のコントロールを行っているため、年間限度額の額と回数制限の有無のバランスをしっかり見極めることが重要です。
■回数制限のあるペット保険の例
以下の回数制限 がある場合 | 自己負担になること |
通院20日は補償対象
| ・通院21日以降はすべて自己負担 ・同日にペット保険を 2回利用することは不可 |
ペット保険に初めて加入する場合(新規加入)、契約をしてすぐに利用できるわけではなく、補償が開始されるまでにある程度の期間が設けられています。
これは、加入者の平等性を保つためのもので、期間の長さに違いはありますが、ほとんどのペット保険に設定されています。
■待機期間の例
保険期間が開始されてから待機期間がある場合や、予め補償開始日が1ヶ月程度先に設定されていて待期期間がない場合など、ペット保険によって異なるため、いつから補償が開始されるかしっかりと確認しておくことが大切です。
また、待機期間中や補償開始日前に発生した病気やケガは保険金が支払われません。
【全18社比較】ペット保険の待機期間(免責期間)なしはココ!早く補償を受けるには?
ペット保険の付帯サービスとは、加入した人が無料で受けられるサービスのことです。
どのペット保険にも付帯サービスがあるわけではないほか、各ペット保険で付帯サービスの内容は異なります。
■付帯サービスの例
・獣医師や専門家による無料相談サービス
・腸内フローラ測定
・施設やお店の優待サービス など
また、特約とはメインの保険契約に任意で付加する特別な約束のことを指し、ペット保険によっては有料で特約をつけることができる場合と、無料で特約がついている場合などがあります。
こちらも、どのペット保険も特約が用意されているわけではなく、用意している場合でも各ペット保険で内容は異なるため注意してください。
■特約の例
・ペット賠償責任特約(有料)
・ペット葬祭費用
・車いす補償
・ペットホテル費用
ペット賠償責任特約は、愛犬がほかの人やわんちゃんをケガさせてしまった、物を壊したり傷つけてしまったといった場合に、損害賠償金を最大300万円~1000万円程度を負担してくれるものなのでつけておいた方が安心ですが、火災保険や自動車保険、傷害保険などで個人賠償責任特約をつけている場合は補償内容が重複するため必要ありません。
ペット保険を扱う会社は、損害保険会社と少額短期保険会社の2種類あります。
■損害保険会社と少額短期保険会社の違い
- 損害保険会社
…金融庁による免許制。会社の資本金が最低で10億円必要となるなどある程度の事業規模の大きさが求められるほか、事業認可を受けるにあたって厳しい規制がある。仮に経営が破綻しても「損害保険契約者保護機構(セーフティーネット)」によって契約者は100%(破綻後3ヶ月。それ以降は80%)補償される - 少額短期保険会社
…財務局による登録制。事業の規模が比較的小さく、保険金額が少額かつ保険期間が短期の保険のみを取扱うことを認められている。ペット保険のように補償金額が少ないものは適しているが、損害保険会社ほど安定性はなく、事業規模が小さいと経営破綻やほかの保険会社に合併されることもある。仮に経営が破綻したん場合は損害保険契約者保護機構の対象外だが、事業規模に応じた法務局に預託している保証金で契約者はある程度の補償が見込まれる
少額短期保険会社は不安定という点で心配する飼い主さんも見られますが、近年は少額短期保険会社の大元は損害保険会社ということも増えているため、心配な場合はグループ会社や大元の会社もチェックするといいでしょう。
犬のペット保険全プランを窓口精算・回数制限有無・年齢で見る
犬のペット保険は数多く存在しますが、タイプの異なるペット保険が入り交ざっているままでは比較しづらいですね。そこで、目的に合わせて選べるように5つに分けて比較してみました。
気になるペット保険をクリックすると、比較表に飛ぶことができます。
【回数制限あり】窓口精算型のペット保険3社
窓口精算型のペット保険会社は3社、全10プランあります。
■【回数制限あり】窓口精算型のペット保険のポイント
・病院で支払う金額が軽減される(対応病院のみ)
・安心のフルカバー型がメイン
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※1:腸内フローラ測定で腸内年齢が実年齢より1歳6ヶ月以上若いと次年度に「ふぁみりぃ」に移行できる
※2:どうぶつ健保対応の動物病院、もしくは動物健保対応病院からの紹介に限る
※3:利用回数が5回までなら保険料5~10%割引き、20回以上なら保険料20~50%割増し
アニコム、アイペットの申し込み不可の病気はこちら
■アニコムの『どうぶつ健保』が引受け不可となる条件
以下の病気に罹患、もしくは罹患している疑いがある場合は申し込みできません。
■アニコム『どうぶつ健保』の申し込み不可の病気
悪性腫瘍、慢性腎不全、糖尿病、肝硬変(肝線維症)、副腎皮質機能低下症(アジソン病)、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、甲状腺疾患、免疫介在性血小板減少症、免疫介在性溶血性貧血、巨大結腸症、巨大食道症(食道拡張症)、膵外分泌不全
■アイペットの『うちの子』が引受け不可となる条件
過去に以下の病気であると診断されたことがある場合は申し込みできません。
■アイペット『うちの子』の申し込み不可の病気
心疾患、腎疾患、副腎疾患、肝胆疾患、糖尿病、フィラリア感染症、悪性腫瘍、脳・神経系疾患、甲状腺疾患、ホルネル症候群
窓口精算できるペット保険3社を比較!特徴やメリットデメリットを加入経験者が本音で解説
【回数制限・1日の上限金額あり】後日精算型のペット保険6社+ペット共済1件
回数制限や、1日の上限金額が設定されている後日精算型のペット保険会社は6社、ペット共済1件の全17プランあります。
■【回数制限・1日の上限金額あり】後日精算型ペット保険のポイント
・どこの動物病院でも使える
・保険料と補償内容のバランスが比較的良い
・年間補償限度額が高め
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※1:12歳の契約更新時にのみ免責金額3,000円の設定ができる
※2:2回目の手術は1回目と異なる原因の場合に限る
【回数制限・1日の上限金額なし】後日精算型のペット保険10社
回数制限や1日の上限金額の設定がない後日精算型のペット保険会社は10社、全28プランあります。
■【回数制限・1日の上限金額なし】ペット保険のポイント
・どこの動物病院でも使える
・上限金額や回数を気にしなくていい
※横にスクロールしてご覧ください
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【高額な治療に備える】手術や入院重視型のペット保険9社
手術や入院重視型のペット保険会社は9社、全16プランあります。
■【高額な治療に備える】手術と入院重視型のペット保険のポイント
・保険料は抑えめ
・手術や入院の高額治療をしっかりカバー
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※1腸内フローラ測定で腸内年齢が実年齢より1歳6ヶ月以上若いと次年度に「ふぁみりぃ」に移行できる
※2どうぶつ健保対応の動物病院、もしくは動物健保対応病院からの紹介に限る
【シニア犬でもOK】10歳以上のシニア犬が加入できるペット保険6社
10歳以上のシニア犬が加入できるペット保険会社は8社、全20プランあります。
■【シニア犬でもOK]10歳以上のシニア犬が加入できるペット保険選びのポイント
・補償される病気
・フルカバー型か一部カバー型か
・回数制限や免責金額、上限金額など
・窓口精算型か後日精算型
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※1腸内フローラ測定で腸内年齢が実年齢より1歳6ヶ月以上若いと次年度に「ふぁみりぃ」に移行できる
※2どうぶつ健保対応の動物病院、もしくは動物健保対応病院からの紹介に限る
飼い主目線で厳選チョイス!加入するならどこがいい?【犬のペット保険おすすめトップ3】
今回おすすめするペット保険は、飼い主目線はもちろん、実際に私がペット保険を利用していて感じたことから以下を基準に、全17社+ペット共済を徹底的に厳しくチェックして選び出しました。
①補償内容
…補償対象外となる傷病、1日の限度額や限度日数
②保険料
…保険料の上がり方や高齢になったときの金額
③使いやすさ
…条件追加や更新不可、割増などトータルの使いやすさ
④バランス
…保険料と補償内容のバランス
どんなに補償内容が良く、10歳までの保険料が低めに設定されていたとしても、10歳以上の保険料が高額になるペット保険も多いのが現状です。
ペット保険を使用する機会が増えるのはシニア期
■犬のシニア期
・小型犬、中型犬:7歳~
・大型犬:5歳~
から。高齢になったときの継続しやすさも考慮して、10歳以上の保険料にも注目しました。
ペット保険全17社+ペット共済1件を辛口評価!
上位3つはペット保険会社名をクリックすると詳しい説明に飛びます。※★5点満点で評価
全て表示する
アイペット『うちの子』窓口精算・ずっと継続するならコレ!
■『うちの子』のおすすめポイント
・補償内容が充実
・窓口精算が可能(うちの子50・70)
・12歳以上はずっと定額
・継続時の条件追加や更新不可がない
・何回使用しても保険料は上がらない
アイペット公式サイト
アイペット『うちの子』の保険料は、窓口精算タイプのためほかのペット保険に比べて割高に感じますが、補償内容の充実はもちろん、何回使用しても保険料が割増しになることはなく、継続の際の条件追加がありません。
また、高齢になるとほとんどのペット保険は保険料が高くなっていき、補償内容が充実したものだとどこもそれほど変わらなくなってきます。そう考えると、アイペットの通院が増えがちな12歳以上が定額というのは大きな魅力ではないでしょうか。
補償対象外の傷病もわずかで、ペット保険では対象外となりやすい歯科治療や椎間板ヘルニア、パテラやチェリーアイなども補償してくれますよ!
『うちの子』の補償内容
私自身アイペットに加入していますが、実際に継続の際に発症した病気が対象外や条件追加になることもなく、さまざまな検査や治療が補償されてきました。
愛犬が高齢になるにつれて保険料が高額になっていくことに、いくらまで上がっていくのだろうと不安はありましたが、全体の保険料が引き下がり12歳以上が定額となった今、おすすめしない理由はありません。
『うちの子』の保険料
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犬種クラスは主に、
A:小型犬
…混血犬は12kg未満
B:中型犬
…混血犬は12kg~20kg未満
C:大型犬
…混血犬は20kg以上
で分類されます。ただし、パグは犬種クラスBとなるので注意してください。
■アイペット『うちの子』犬種分類表はこちら
アイペット損害保険の口コミ評判は?メリット・デメリットを加入経験者が解説
ペット&ファミリー『げんきナンバーわんスリム』補償内容はピカイチ!更新時の心配もしたくないならコレ!
■『げんきナンバーわんスリム』のおすすめポイント
・回数制限・1日の上限金額なし
・手厚い補償内容
・保険料の安さ
・10歳以上は定額
・時間外診料や診断書の作成料も補償
・継続時の条件追加や更新不可がない
ペット&ファミリー
公式サイトはこちら
『げんきナンバーわんスリム』は、今回取材させていただいた「ペット&ファミリー損保」のペット保険です。取材したからおすすめしているわけではなく、その補償内容が素晴らしいから!
免責金額が設定されていますが、補償内容や保険料を考えれば特に気になるような金額ではありません。ほかのペット保険では補償対象外となる乳歯遺残、停留睾丸、臍ヘルニア、そけいヘルニアも条件が合えば補償されます。
もちろん、歯科治療や歯周病の治療での歯石取りが対象になることや、椎間板ヘルニアやパテラはもちろん、ほかのペット保険では補償されにくい時間外診料や診断書の作成料まで補償してくれるのですから、手厚い補償におすすめせずにはいられません。
また、保険料が安く、何回利用しても保険料の割増しがない上に10歳以上は定額というのも魅了的なポイントではないでしょうか。
『げんきナンバーわんスリム』の補償内容
これだけの充実した補償内容で保険料の安さを考えると、私が現在加入している楽天の「あんしんペット保険(回数無制限型/月額¥6,050、免責¥4,000、補償対象外の傷病多数)」から乗り換えたいくらいです。
補償内容と保険料のバランスを見ることは後悔しないためにもとても重要なことですよ!
『げんきナンバーわんスリム』の保険料
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『げんきナンバーわんスリム』の犬種は、
- 小型犬
…体重7.2kg以下
- 中型犬
…体重19.8kg以下
- 大型犬
…体重39.6kg以下
- 特大犬
…体重39.6kg以上
と、加入時や継続時の体重で分類されます。そのため、ミニュチュアダックスフンドであっても体重が8kgあれば中型犬の保険料となるため注意してください。
また、1歳未満の場合は犬種分類表を見ながら1歳になったときの予測体重で申し込みが必要です。
■ペット&ファミリー『げんきナンバーわんスリム』の犬種分類表はこちら
公式サイトで詳細を見る
ペット&ファミリー損保の口コミ評判は?メリットとデメリットや特徴も解説
■『ペットほけんフィット』のおすすめポイント
・補償内容が充実
・回数無制限
・年間限度額100万円の中で自由に使える
・保険料が抑えめ
・12歳以上は定額
FPC公式サイトはこちら
FPCの『ペットほけんフィット』は通院、入院、手術の区分がなく、年間限度額100万円の中で回数を気にせず自由に使用できます。
回数無制限のペット保険の中では保険料が安いのもポイント!12歳以上は定額となるため保険料を抑えたい飼い主さんにもおすすめです。
50%、70%、90%からプランが選べるため、補償割合で選ぶか保険料で選ぶか選択しやすいでしょう。
回数無制限や保険料が安いペット保険では補償されにくい歯科治療、椎間板ヘルニア、パテラなどもカバーされているので安心です。
『ペットほけんフィット』の補償内容
更新時に条件が追加される可能性はありますが、私のこれまでの経験上、通常の使用で条件はつくことはそうそうないことや、もし特定の傷病に条件がついてしまったとしても、それ以外の傷病で使用できること、保険料が安いことを考えると、妥協できる点と言えるのではないでしょうか。
『ペットほけんフィット』の保険料
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ミックス犬の分類は主に、
- 体重8kg未満
…小型犬 - 体重8kg以上~25kg未満
…中型犬 - 体重25kg以上
…大型犬
※8ヶ月以上
ですが、両親の犬種が両方わかっている場合は大きいほうの型、片方の親の犬種のみわかっている場合はその親の型となるため注意してください。
■FPC『ペットほけんフィット』の犬種分類表はこちら
FPC公式サイトで詳細を見る
■『ペットほけんマックス』のおすすめポイント
・補償内容が充実
・通院、入院、手術の上限がそれぞれ60万円
・回数無制限
・保険料が抑えめ
・12歳以上は定額
FPC公式サイトはこちら
FPCの『ペットほけんマックス』は、通院、入院、手術の年間限度額がそれぞれ60万円ずつに設定されており、マックスで180万円の補償を受けることができます。
回数制限なく、それぞれの年間限度額内なら自由に使うことができるので、まんべんなく備えたいという飼い主さんにおすすめです。
もちろん、12歳以上の保険料が定額であることや、回数無制限のペット保険の中では保険料が安いことにも注目すべきでしょう。
歯科治療、椎間板ヘルニア、パテラなどもしっかりカバーされていますよ!
『ペットほけんマックス』の補償内容
補償内容や保険料はほとんど同じなので、それぞれに60万円の上限がある「マックス」を選ぶか、区分なしで100万円を上限とする「フィット」を選ぶかになり、どちらがいいのか悩むところではありますが、どれもまんべんなく備えておきたいという場合ではマックスを選択したほうが安心かもしれません。
『ペットほけんマックス』の保険料
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ミックス犬の分類は主に、
- 体重8kg未満
…小型犬 - 体重8kg以上~25kg未満
…中型犬 - 体重25kg以上
…大型犬
※8ヶ月以上
ですが、両親の犬種が両方わかっている場合は大きいほうの型、片方の親の犬種のみわかっている場合はその親の型となるため注意してください。
■FPC『ペットほけんマックス』の犬種分類表はこちら
公式サイトで詳細を見る
■『フリーペットほけん』のおすすめポイント
・補償内容が充実
・保険料が安い
・手厚い通院補償
・プランが違っても補償内容は同じ
・12歳以上は定額
FPC『フリーペットほけん』
公式サイトはこちら
FPCの『フリーペットほけん』は年30日もある手厚い通院補償が魅力的ですが、何と言っても50%プランも70%プランも補償内容が変わらないというのは、ほかのペット保険ではなかなか見られないことです。
8歳以下は犬種にかかわらず同じ料金設計で、保険料自体が安いのもポイントです。もちろん、12歳以上は定額となるため保険料を抑えたい飼い主さんにもおすすめです。
安いペット保険では補償されにくい歯科治療、椎間板ヘルニア、パテラなどもカバーされているのは嬉しいですね。
『フリーペットほけん』の補償内容
手術が年1回限度ということがネックになりますが、保険料の安さや全体的な補償内容を考えれば十分にカバーできているのではないでしょうか。
補償内容を充実させて保険料を低くするために無料サービスなどはありませんが、もしもに備えて加入するには申し分のないペット保険です。
『フリーペットほけん』の保険料
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ミックス犬の分類は主に、
- 体重8kg未満
…小型犬 - 体重8kg以上~25kg未満
…中型犬 - 体重25kg以上
…大型犬
※8ヶ月以上
ですが、両親の犬種が両方わかっている場合は大きいほうの型、片方の親の犬種のみわかっている場合はその親の型となるため注意してください。
■FPC『フリーペットほけん』の犬種分類表はこちら
公式サイトで詳細を見る
FPC(フリーペットほけん)の口コミ評判は?メリットとデメリットや特徴を解説
犬の飼い主さん462人に聞いた!みんなのペット保険事情
いぬなび編集部では、2023年5月に10代から70代以上の全国の犬の飼い主さん462人を対象に、ペット保険に関するアンケートを実施しました。
【アンケート調査概要】
・アンケート実施期間:2023年4月11日~4月20日
・調査方法:インターネット調査
・対象:462人(女性319人 / 男性143人)
・記事:「ペット保険選びに9割が苦戦!?保険選びで重要視するポイント3位「会社の信用性」2位「保険料」、1位は…?」
ペット保険の加入率は4割強
ペット保険の加入率の詳しい内訳はこちら
■ペット保険に加入してる?
・加入していない:48.5%(224人)
・加入している:44.2%(204人)
・加入していたがやめた:7.4%(34人)
ペット保険に「加入している」と回答した飼い主さんは44.2%と、今回の調査では4割を超える加入率になりました。
日本のペット保険の加入率は海外のペット先進国と比べてもかなり低く、12.2%程度(※23)となっているため今回のアンケートはペット保険に加入している飼い主さんが多く回答してくれたと考えられますが、加入している飼い主さんのペット保険に対する関心度は高まっていることがうかがえます。
(※23)参考:株式会社富士経済「2021年ペット関連市場マーケティング総覧・263ページ」
加入している(いた)ペット保険は『アニコム』『アイペット』と窓口精算型が多い
加入しているペット保険の詳しい内訳はこちら
■加入している(いた)ペット保険は?
・アニコム:85人
・アイペット:55人
・楽天:28人
・FPC:14人
・SBIプリズム:12人
・イオン:11人
・ペット&ファミリー:11人
・PS:11人
・SBIいきいき:8人
・アクサダイレクト:7人
・日本ペット:7人
・イーペット:4人
・リトルファミリー:4人
・au:3人
・チューリッヒ:3人
・ペッツベスト:1人
・その他共済:1人
※複数回答
加入している(いた)ペット保険で最も多かったのは「アニコム」85人でした。
次いで「アイペット」55人と、窓口精算のペット保険が人気のようです。
アニコムやアイペットは、窓口精算対応の動物病院であればその場で保険が適用されて自己負担額のみの支払いだけで済むということや、保険金請求の手間が省けるという点で選ぶ飼い主さんが多いと考えられます。
ペット保険はどこがいいかは飼い主さんによって異なりますが、2社とも老舗で大手の損害保険会社という点も大きなポイントなのかもしれません。
加入している飼い主さんの満足度は高い
詳細を見る
■ペット保険の満足度は?(加入している・していた238人が対象)
・どちらかと言えば満足している(いた):52.1%(124人)
・満足している(いた):34.0%(81人)
・どちらかと言えば不満がある(あった):10.9%(26人)
・不満がある(あった):1.7%(4人)
・どちらとも言えない:1.3%(3人)
満足度の最も多い回答は「どちらかと言えば満足している(いた)」52.1%でした。
次いで、「満足している(いた)」と回答した飼い主さん34.0%が続くことから、ペット保険に加入している人の満足度は高いことがわかります。しかし、不満を感じている飼い主さんもいるのは事実。
どんな不満があるのでしょうか。保険会社名と共に、リアルな声をご紹介します。
■実際のコメント
【アニコム・アクサ・楽天】
愛犬の年齢があがるにつれて徐々に保険金額が高くなっていき、家計を圧迫するようになったから
【リトルファミリー】
契約前に内容を確認して加入したのに、いざ使ったら下りませんと言われた
保険料の高さや補償されなかったことがあることを不満に挙げるコメントが見られましたが、ペット保険は保険会社によって保険料や補償内容、保険の種類が異なるため、補償内容や保険料をよく確認することが大切なことがわかります。
また、加入前の病気に関しては加入者の公平性を保つためにもどこのペット保険も補償対象外となりますが、補償してもらいたいと思ってしまう気持ちになってしまうのは仕方がないことかもしれません。
また、「どちらとも言えない」という飼い主さんは使用しないまま解約してしまったことから、よくわからないようです。
ペット保険は保険会社によって保険料や補償内容、保険の種類が異なりますが、補償内容や保険料をよく確認し、加入目的や選び方さえ間違えなければ役立つものであるということがわかる結果となりました。
ペット保険は必要?必要性を感じている飼い主さんは7割超え!
ペット保険の必要性の詳しい内訳はこちら
■ペット保険は必要だと思う?
・必要だと思う:76.8%(355人)
・必要だと思わない:23.2%(107人)
ペット保険を「必要だと思う」と回答した飼い主さんは76.8%でした。
わんちゃんの動物病院代は100%自己負担で、治療費も高額になる傾向にあることから、ペット保険は必要だと感じる飼い主さんは多いようです。
「必要だと思う」と回答した飼い主さんたちのリアルな声
■実際のコメント
ペット保険に入りたい、と思った年齢の時点で入れなかったが、現在、腫瘍がみつかり、負担が多くびっくりしている
ペットの犬の死因トップはがんだとのことで、もしがんが見つかった場合「何もしません」では済まないと思う。できる治療はしてあげたいと思うから。その時に高額の費用が負担できなくて治療を諦めることがあったら、後悔することになる
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病気をしないうちはいいけど、手術やシニアになってから通院が必要になった時に結構なお金がかかるので
年齢に関わらず急な怪我や病気の可能性が有り、人間と違い負担額も高額になる為
「必要だと思う」と回答した飼い主さんでは、実際に先代犬での経験や知人の話などで、想像以上に治療費がかかることをわかっており、積極的な治療をするためにも備えは大切だと思っているようです。
「必要だとは思わない」と回答した飼い主さんたちのリアルな声
■実際のコメント
毎月保険料を払うよりも自分でペットの医療費を貯蓄しておいた方が割安だと思うから
完全に意思疎通ができるわけではなく、病気等の早期発見・早期治療などは難しいことことから、保険があってよかったと思えるようなことは少ないと予想されるため
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そこまで病院に連れて行ったことはないし、病気になったときはそれがその子の寿命だったのだと思うから
「必要だと思わない」と回答した飼い主さんでは、「保険料分の貯蓄をすればいい」「そうそう病気にならない」といったコメントが多く見られ、「保険料がもったいない」と感じている人が多いようです。
ペット保険はいらない?やめた理由や後悔パターン全紹介【飼い主462人調査】
今までに一番高額だった1回の傷病の治療費は「10~20万円」が最多だが150万円の声も!
高額だった治療費の詳しい内訳はこちら
■今までに一番高額だった治療費の金額は?
・10,000円未満:43人
・10,000~20,000円:37人
・30,000~50,000円:32人
・60,000~80,000円:11人
・100,000~200,000円:50人
・200,001~300,000円:18人
・300,001~400,000円:12人
・500,000円~600,000円:9人
・600,001円~700,000円:3人
・700,001円~800,000円:1人
・800,001円~900,000円:1人
・1,000,000円:1人
・1,300,000円:1人
・1,500,000円:2人
・避妊去勢手術やワクチン摂取、定期健診のみで治療経験なし:74人
・不明:5人
2022年にいぬなび編集部が飼い主さん300人を対象に行った「愛犬の治療費に関するアンケート」(※24)では、これまでにかかった1つの傷病の治療費で一番高額だった金額では、10万円以上の治療が少なくないという結果も。
また、2015年度の日本獣医師会の調査では、1つの傷病の治療費最大額が犬の全体平均で74,893円、13歳以上の犬では高額になる傾向があるとしています。(※1)
(※1)参考:日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」
(※24)「愛犬の医療費は備えてる?わんちゃんの病院代事情!5万円以上の治療は諦める飼い主さんも〇%【飼い主300人アンケート】」
【今までに一番高額だった治療】※多い順に記載、()内は人数
ガン・腫瘍(28) / 誤飲(10) / 胃腸炎・大腸炎(10) / 心臓病(9) / 骨折(9) / アレルギー、アトピー(9) / 椎間板ヘルニア(8) / 子宮蓄膿症、子宮内膜症、子宮筋腫(8) / 皮膚炎・皮膚病(8) / 腎不全(6) / 歯周病(6) / 外傷(5) / 尿路結石(5) / 白内障(4) / パテラ(膝蓋骨脱臼)(4) / 外耳炎(4) / 肝不全(4) / 捻挫(3) / 胆のう粘液嚢腫(2) / 急性腎不全(2) / 膵炎(2) / 回虫(2) / 腸閉塞(2) / アジソン病疑い(1) / イボの除去(1) / てんかん(1) / マダニ(1) / 寄生虫(1) / 急性膵炎(1) / 腸ねん転(1) / 膵臓疾患(1) / 股関節の軟骨除去(1) / 骨に血液が行かない病気で骨を切断(1) / 交通事故(1) / そけいヘルニア(1) / 脱水(1) / 脱毛(1) / 停留睾丸(1) / 糖尿病(1) / 膀胱炎(1) / 脳疾患(1) / 肘関節の形成不全(1) / 迷走神経反射(1) / 喘息(手術)(1) / 肛門膿炎(1)
愛犬が大きな病気をしたこともなく、これまで一番治療費がかかったのは胃腸炎や皮膚炎という飼い主さんもいましたが、誤飲や骨折で高額治療になった飼い主さんも見られました。
ガン・腫瘍、心臓病、子宮の病気、腎不全、歯周病など、シニア犬に見られる病気が多いですが、高額な治療で諦めざるえない、治療できない状態といったこともあることを考えると、一般的にはもっと多くの犬が病気になっている可能性も否めません。
また、病気などは生涯のうちに1度だけということはなく、立て続けに病気になってしまったり、治療が長引く、一生涯治療が必要になることもありますね。
緊急手術が必要な事柄や、病気の種類によっては治療費が高額になってしまうことも珍しくないため、もしもに備えてペット保険に加入しておくことは、愛犬に適切な治療を受けさせてあげられたり、飼い主さんのお財布の負担を軽くすることにもなるのではないでしょうか。
ガン・腫瘍の詳しい内訳はこちら
■ガン・腫瘍の内訳
乳腺腫瘍(4) / 血管肉腫(2) / 膵臓癌(2) / メラノーマ(悪性黒色腫)(1) / 皮膚癌(1) / 扁平上皮癌(1) / 肺腺癌(1) / 口腔癌(1) / 脳腫瘍(1) / 卵巣腫瘍(1) / 膀胱腫瘍(1) / 腫瘍(8) / 癌(4)
傷病ごとの治療費の平均金額
みなさんの治療費の平均値を出してみました。やはり、ガン・腫瘍や心臓病、骨折などは高額になる傾向があるようです。
協力してくれた飼い主さんの愛犬の年齢と犬種
■愛犬の年齢と犬種
【愛犬の年齢】
・1歳未満:17人
・1~3歳未満:54人
・3~5歳未満:51人
・5~7歳未満:36人
・7~9歳未満:25人
・9~11歳未満:32人
・11~13歳未満:32人
・13歳以上:53人
【犬種】※複数回答、多い順に記載
トイ・プードル(41) / 柴犬(41) / ミニチュア・ダックスフンド(35) / チワワ(32) / ミックス(24) / 雑種(23) / ポメラニアン(16) / ミニチュア・シュナウザー(11) / ウェルシュ・コーギー・ペンブローク(8) / パピヨン(8) / マルチーズ(7) / パグ(5) / ボーダー・コリー(5) / ラブラドール・レトリバー(5) / シー・ズー(4) / シェットランド・シープドッグ(4) / ヨークシャー・テリア(4) / キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(3) / ゴールデン・レトリバー(3) / ジャーマン・シェパード(3) / ビーグル(3) / ミニチュア・ピンシャー(3) / ビション・フリーゼ(2) / フレンチブルドッグ(2) / ペキニーズ(2) / 秋田犬(1) / アメリカン・コッカー・スパニエル(1) / イングリッシュセッター(1) / ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア(1) / 紀州犬(1) / ケアーン・テリア(1) / サモエド(1) / シベリアン・ハスキー(1) / ジャック・ラッセル・テリア(1) / 狆(1) / 日本スピッツ(1) / 不明(2)
愛犬の医療費は備えてる?わんちゃんの病院代事情!5万円以上の治療は諦める飼い主さんも〇%【飼い主300人アンケート】
愛犬のかかりやすい病気を知っておこう!獣医師のアドバイスも
個体差はありますが、犬種や年齢によってかかりやすい病気が存在します。気になるペット保険が補償対象となっているか、特に確認するようにしましょう。
【獣医師コメントあり】犬種・年齢によってかかりやすい病気がある!
犬は人に比べ、種類によって体格も性質も大きく異なるため、
犬種によりかかりやすい病気やトラブルが割とはっきりしています。
またひと昔前と比べ、ペット保険はさまざまな会社から出ており、飼い主さんが、ご自身のペットやライフスタイルに合わせて選べる時代になりました。
病気の名前はわかりづらいものも多いので、これから加入を検討している飼い主さんは、かかりつけの獣医師に検討している保険がそのこに合っているか、相談してみることをおすすめします。(藤井ちひろのプロフィール)
■かかりやすい病気の例
- 歯周病
…すべての犬。3歳以上の犬の80%が歯周病を患っていると考えられている。歯周病が悪化すると抜歯などの処置が必要
- 皮膚病
…トイプードルや柴犬など特に注意。長期的な通院治療が必要になることも
- 膝蓋骨脱臼(パテラ)
…トイプードルやチワワなどの小型犬に多く見られる。軽度であれば経過観察や内服薬治療だが、繰り返しなることもしばしば。重度では手術が必要になることも
- 椎間板ヘルニア
…ミニチュアダックスは特に注意。軽度であれば経過観察や内服薬による治療だが、重度になると手術が必要になることも
- チェリーアイ
…チワワ、ペキニーズ、ビーグル、フレンチブルドッグなど目が大きい犬は特に注意。軽度であれば経過観察や点眼薬などの治療だが、重度になると手術が必要になることも
- 子宮水腫・子宮蓄膿症
…避妊手術をしていないシニア犬の女の子は特に注意。命に係わることが多く緊急手術が行われることも珍しくない
- 僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)
…チワワやキャバリアなど、小型のシニア犬に多く見られる。定期的な検査や生涯にわたって内服薬が必要になることがほとんど。手術も可能な場合があるが、高額な上に手術できる病院が限られる
- 慢性腎臓病
…シニア犬に多く見られる。定期的な通院が必要で生涯病気と付き合っていく必要がある。ステージによっては毎日の点滴が必要になることも。透析ができる病院もあるが、高額な上に生涯にわたって毎週の通院が必要
- 腫瘍
…シニア犬に多く見られる。基本は外科手術だが、悪性腫瘍の場合は抗がん剤治療や放射線治療が必要なことも。定期的な通院が必要
上記はほんの一部です。
必ずしもその病気になるというわけではありませんが、生きものである以上どんな病気になるかは誰にもわかりません。
飼い主さんがどんなに愛犬の健康に気をつけていても、病気になるときはなってしまうものなので油断せずにもしもに備え、適切な治療を受けさせてあげることが大切です。
ペット保険の中には窓口精算や回数無制限など、人の健康保険を思わせるような内容のものもありますが、年間使用回数によって翌年の保険料が高額になったり、一回あたりの上限が決まっていたりと、
実際には注意が必要です。
全ての病気が保険対象になるわけではなく、加入条件があるなどは、むしろ人の医療保険と似ているかもしれません。
当たり前ですが、ペットを飼うにはお金がかかります。その準備を保険で備えるか、現金で用意していくかは飼い主さん次第、どのような形であれ大切な家族のためいざというときあわてない用意をしてあげてくださいね。(藤井ちひろのプロフィール)
犬の保険請求が多い傷病
※出典:アニコム損害保険株式会社「犬の疾患の請求割合」、アイペット損害保険株式会社「ペットの保険金請求が多い傷病ランキング2021」
せっかくなので、大手ペット保険会社「アニコム」と「アイペット」で2021年に保険金請求が多かった犬の傷病を調べてみました。
■大手保険会社2社の保険金請求が多い傷病(一部)(※2、3)
・皮膚炎
・胃腸炎
・外耳炎
・異物誤飲
・腫瘍
・心臓病
・歯周病
どちらも上位にあったのは、愛犬の年齢に関係なく起こり得る皮膚炎や胃腸炎、外耳炎でした。
しかし、症状の度合いによっては通院が長引いたり、外耳炎で手術が必要になることもあるため、軽い病気と考えないようにしましょう。
また、7歳以上のシニア犬では皮膚炎の次に腫瘍、心臓病、歯周病と続く(※)ため、若い愛犬でもシニア期に向けてしっかり備えておく必要がありそうです。
(※2)参考:アニコム損害保険株式会社「家庭どうぶつ白書2021~犬の疾患の請求割合」
(※3)参考:アイペット損害保険株式会社「ペットの保険金請求が多い傷病のランキング2021」
ペット保険は損?お得?ペット保険の年間保険料と年間病院代
ペット保険はあくまでも「保険」ですが、そうは言っても気になるのは、ペット保険に加入するのはもったいない?それともお得?ということではないでしょうか。
私(たかだなつき)がペット保険に加入したのは愛犬たちが10歳と11歳を超えてからのため、入れる保険が限られていましたが、実際に損なのかお得なのか保険料とかかった治療費を算出してみました。
■加入している保険(2017年1月に加入、以下は現在の年齢)
・ミニチュアダックス(17歳)
…アイペット「うちの子50」回数制限あり・補償割合50%
・チワックス(16歳)
…楽天あんしんペット保険「ペット医療保険L型」回数無制限・補償割合70%※新規加入終了
払っている保険料よりもペット保険の負担金額が多い年は赤字、少ない年は青字にしています。
・青字…払っている保険料のほうが多い
・赤字…ペット保険の負担金額のほうが多い
※2022年度はアイペットの保険料引き下げ、楽天ペット保険は免責金額4,000円が設定されるなど内容に変更あり
※ワクチン猶予証明書やノミダニ予防などの治療費以外の金額は含まず
それまでは病院知らずの元気な愛犬たちでしたが、12歳になったあたりから体調不良や病気が多くなりました。高齢になるにつれて毎月定期的な通院が必要となり、薬の量も増えています。
こうして比較してみると損した年があったり、通院回数がオーバーしている年もありますが、トータルで考えるとシニア犬にとってはペット保険はお得なのではないでしょうか。
そうは言っても、やはりペット保険は損得ではなく、助け合いの元成り立っていると実感します。
保険をあまり使わなかったときはほかの飼い主さんのわんちゃんに、保険をたくさん使ったときはほかの飼い主さんが愛犬たちに。そう考えると保険を使わないときがあっても、保険料がもったいないとは思わないようになりました。
しかし、まったく使えない保険や補償内容と保険料のバランスが悪い保険では保険の意味がなく、マイナスばかりになってしまうのでよく吟味して選ぶようにしましょう。
当時はどのペット保険がいいかわからなかったのでそれぞれ違う保険に加入しましたが、多頭割引をしているペット保険もたくさんあるため、多頭飼いの飼い主さんはそういった割引を利用するのもおすすめです。
【結論】ペット保険は加入するべき!
愛犬の病院代貯金も素晴らしいことで、あるに越したことはありません。しかし、手術が続いたり、検査や通院が続けば貯金は減る一方。
そう考えると、ペット保険に加入しておいた方が安心で、補償対象外の治療や、補償限度額を超えた治療費に貯金をあてて、愛犬に満足がいく治療をさせてあげるという方法が取れるのではないでしょうか。
とは言え、若い頃は動物病院のお世話になることが少なく、保険料がもったいないと思う飼い主さんもいるでしょう。しかし、我が家のように愛犬が10歳や11歳を超えたあたりからペット保険を検討するのでは、入れる保険が限られてしまいます。
■シニア犬になってから保険に入るリスク
- ペット保険に加入するまでに病気になるとその病気は補償対象外
- 病気の種類によっては加入自体を断られる
- 高齢になればなるほど選べるペット保険が限られる
- 加入時に健康でも特定疾病不担保特約などをつけられてしまう保険もある
また、愛犬が若い頃はペット保険は必要ないと思っていても、病気やケガは突然起こるもの。実際、0歳~3歳の若い犬でも3頭に1頭は病気やケガが発生しており(※4)、病気やケガをしてしまうとペット保険の加入が難しくなってしまいます。
これらのことを考えると、若く元気なうちに補償内容のしっかりしたペット保険に加入しておくことが一番いいということがお分かり頂けるのではないでしょうか。
そうは言っても、保険料が高額で金額的に難しいという場合もあるかもしれません。その場合は、安めのプランに加入しておき、シニア期に入る元気で健康な7歳あたりを機にしっかりした内容にプラン変更する、乗り換えを検討するという方法もあります。
■プラン変更や乗り換え検討はリスクも!
病気やケガをしてからだと乗り換えができない可能性があることや、乗り換えるにあたってその傷病が補償対象外という条件が付いてしまったり、負担割合が高いプランへの変更を断わられてしまうこともあるため、しっかり考えてペット保険を選んでください。
また、高齢になると手術のリスクが高まり、特に16歳以降では緊急手術以外で手術となることはそうそうありません。愛犬が高齢になったときに通院がメインとなることを考えると、フルカバー型のペット保険を選択しておいたほうが安心でしょう。
⇒「犬のペット保険全17社+ペット共済を徹底比較」をもう一度見る
ペット保険の選び方は以下の記事でも詳しくご紹介しているので参考にしてください。
【簡単チャート表】失敗しないペット保険の選び方とは?補償内容と保険料のバランスが大事!
シニア犬(高齢)でも新規で入れるペット保険はコレ!14歳以上もOK【18社比較】
(※4)参考:ペット&ファミリー損害保険株式会社「若いうちでも病気・ケガになるリスク高」
【ペット保険会社に取材】選び方は?掛け持ちは?単刀直入に聞いてみた
ペット保険はわからないことが多いと思う飼い主さんも少なくはないでしょう。せっかくならペット保険会社の人に直接聞きたい!そこで、ペット保険会社「ペット&ファミリー損保」さんに取材をさせて頂きました。
ペット&ファミリー損害保険株式会社について
今日はよろしくお願いします。まず初めに、ペット&ファミリー損保さんについて教えていただけますか?
日本初のペット保険が誕生したのは1995年のことです。ペット&ファミリー損保は、
日本で最初にペット保険を作った会社を前身とする、T&D保険グループのペット専門の損害保険会社です。
ペットを人間同様大切な家族の一員と捉え、生命保険グループのノウハウを生かし、ペットとその家族が安心して毎日を過ごせる保険商品を提供しています。
■T&D保険グループとは
太陽生命、大同生命をはじめとした人間の生命保険を長年取扱う東証プライム上場保険グループ
ペット保険の選び方について
ペット保険をどう選んでいいかわからないという声をよく耳にしますが、ペット保険を選ぶ上で重要なポイントがあれば教えてください。
はい。一番重要なのは「
価格と補償内容のバランス」です。どうしても
加入時の保険料や、年間最大補償金額に目が行きがちになってしまいます。
価格が違うだけで同じような補償内容に見えるかもしれませんが、各保険それぞれで補償内容が大きく異なります。自分の希望にそった補償内容なのか、きちんと目を通して選択すべきです。
ランキングサイトで上位だからといって、補償内容がそれぞれ異なる以上、あなたに合った保険、とは限りません。
また、窓口精算は便利ですが、保険料が高い傾向にあります。窓口精算ができなくても請求は難しくないので、本当に必要なのかもう一度よく検討するべきでしょう。当社の場合、マイページや24時間フリーダイヤルでいつでも保険金請求の受付に対応しています。
■ペット保険を選ぶときに考えるポイント
・加入時の保険料だけではなく、一生涯の保険料の保険料は確認しているか
・年間最大補償額だけではなく一日あたりの上限金額や回数制限が設定されている場合があることを理解しているか
・本当に窓口精算が必要か
『げんきナンバーわんスリム』のポイント
確かにさまざまなペット保険があり、補償内容も違いますね。『げんきナンバーわんスリム』のポイントはどんなところでしょうか?
はい。ペットは大事な家族です。そんな家族の「もしも」の時に、
最善の選択ができるようにしつつ、
家計を圧迫しないスリムな保険料で提供しています。
1日あたりの限度額設定や回数制限を設けないことで、高額な治療にも、長期の治療にも対応できるのはもちろん、手術・入院・通院すべてに対応しています。
小型犬がかかりやすい股関節脱臼、膝関節脱臼、膝蓋骨脱臼(パテラ)も補償対象ですし、どの子にも心配な尿路結石症、歯科治療、椎間板ヘルニア、ガンも補償対象です。また、もしもの時は急にやってきますが、夜間・休日の時間外診療費もお支払対象です。
ペット保険の加入条件について
はい。各社とも、
新規加入は原則として健康体であることが求められます。
保険は万が一に備えるもので、病気やケガになってから加入するものではありません。
多く保険で加入可能年齢が定められています。病気やケガは突発的に起きるものなので早めにご加入頂き、一生涯、大切な家族を守ってあげてほしいです。
ペット保険の更新が断られることについて
たまにSNSなどで、ペット保険の更新を断わられたという飼い主さんの投稿を目にすることもありますが、更新を断わられることはあるのでしょうか?
当社のげんきナンバーわんスリムにおいては、
一生涯の安心を提供するため、契約後に発症した傷病・ケガに対して、原則として
継続時の条件(発病部位を不担保とした更新など)をつけたり、
継続の謝絶などを行っていないので安心して終身でご加入し続けて頂くことができます。
しかし、告知義務違反などの不正があった場合や保険料の不払いがあった場合などは、その限りではありません。
ペット保険の不正について
大変失礼な質問なのですが…、SNSなどにはペット保険の不正の方法を問うものもあるようです。不正という自覚はないかもしれませんが、実際に治療歴や年齢などウソをついて申し込みしたらどうなりますか?
ウソの申込内容はバレます。
保険契約上、重要な事項としてご質問させて頂く内容を「告知」と言いますが、保険会社だけではなく、加入者にとっても、すべての加入者が正しく告知されていることが保険の公平性を保つため、保険制度を維持するために重要なことです。
契約者(と被保険者)さまには、このご質問を正しくご回答頂く法律上の義務(告知義務)があります。告知内容が事実と異なることが発覚すると、
・契約が解除される
・保険金が支払われない
・お支払済みの保険料は返還されない
・お支払済みの保険金があった場合は回収される
※それぞれケースにより弁護士を通じて行う場合がある
となる場合があります。ウソは必ずバレます。バレたときにご契約者様に大きな不都合が生じるので、事実をもれなくありのままご回答ください。
お答え頂き、ありがとうございます。ペット保険の制度を維持するためにも、愛犬のためにも、ウソは絶対にダメですね。
ペット保険の告知はバレないと思ったらダメ!バレたときのリスクやどこまで告知するかを徹底解説
ペット保険の掛け持ちについて
裏技?みたいなことで、ペット保険の掛け持ちをすればお得になるという情報も流れているようですが、ペット保険の掛け持ちはしたほうがいいのでしょうか?
おすすめはしていません。掛け持ち可能かは各社規定によって異なります。保険金のお支払金額は複数加入していても、医療費用を超えることはありません。
なるほど…。本日はいろいろと勉強になりました。本当にありがとうございました!
ペット保険に加入するメリットとデメリット
ペット保険には、メリットとデメリットがあります。
■ペット保険に加入するメリット
- 愛犬の病気やケガに最善の選択ができる
- 治療費の負担が軽減される
- もしもの時の安心が継続する
■ペット保険に加入するデメリット
- 「備え」なので必ずしも利用するとは限らない
- 保険料を払い続ける必要がある
- 入るペット保険の補償内容をしっかり確認しないと失敗する
ペット保険は、人間でいうところの健康保険です。健康保険料の支払いは義務なので加入するしないを選ぶことはできませんが、自分が病院に行かなければいけなくなってしまった時、3割の負担で済むのは助かりませんか?
犬には健康保険の制度がないため、愛犬の病院代は100%自己負担ですが、ペット保険に加入すれば同じように3割や5割といった負担で済みます。
利用しないのに保険料を払うことに抵抗はあるかもしれませんが、高額医療や長期に渡って治療が必要になったときなどは本当に助かるものです。
愛犬に満足のいく治療を受けさせてあげられることを考えれば、デメリットよりもはるかにメリットが上回るのがペット保険なのではないでしょうか。
【加入前は必見✅】ペット保険の裏技紹介!ペット保険を合法に賢く活用しよう
入ってはいけないペット保険もある!選んではいけないポイント4つ
極論を言えば、どのペット保険も飼い主さんの目的や愛犬に合っていれば「入ってはいけない」というものはありません。
ペット保険に入って「失敗した」「これは入ってはいけない」というのは、愛犬の状態に必要なペット保険や、飼い主さんが必要とするペット保険が選べていないからです。
こちらは、契約内容を見ていなかった人の声ですが、
避妊手術もワクチン接種も保険使えなかった!こんな保険必要ないじゃん
といったものや、ペット保険選びが難しいことがわかる声も…。
うちのわんこは18才ですが、十数年入っていたペット保険から今になって更新拒否の通知が来ました。 腎不全の診断をうけた途端に…詐欺だろ!ペット保険を考えてる人は○○はやめたほうがいい
○○保険は絶対にやめたほうがいい。 難くせつけて、保険金を払ってくれなかった。高い保険金を返してほしい
さまざまなペット保険がある中で決めるのは難しいですが、入ってはいけないペット保険にしないためのポイントをご紹介します。
①保険料の安さや知名度だけで選ばない
保険料の安さや知名度だけで選んでしまうのは、絶対にやめましょう。
100%飼い主さんの希望に沿う完璧なペット保険は存在しませんが、ペット保険はそれぞれ特徴があり、補償内容や回数制限の有無などが異なります。
どんなペット保険が自分に合っているか、補償内容などをしっかり見て決めるようにしましょう。
②重要事項説明書や約款を読む
小さな字でずらずらと書かれた要事項説明書や約款を読むのは面倒だと想いがちですが、しっかり読んで契約しないと後々に「入らなければ良かった」ということも出てきてしまう可能性があります。
どんな傷病が補償されるのか、補償対象外の治療にはどんなものがあるのか、更新の条件などなど、要事項説明書や約款にはとても重要なことがたくさん書かれています。
■特に見るべきポイント
・補償対象外の病気やケガ
・補償されない治療や検査
・更新時の条件
・更新における年齢制限
・保険金が支払われない主な場合
要事項説明書や約款をちゃんと読まずに契約して、後になって補償されなかった、更新できなかったと苦情を言うのはちょっと違いますよね。
面倒でも、しっかり重要事項説明書や約款を読み、わからないことがあれば保険会社に問い合わせをしましょう。
③なりやすい病気が補償対象外でないか確認する
犬は生きものである以上、普段からさまざまな病気やケガのリスクはありますが、犬種や年齢によってなりやすい病気というものが存在します。
■なりやすい病気の一例
- すべての犬
…歯周病
- 避妊手術をしてない犬
…乳腺腫瘍、子宮蓄膿症
- 小型犬(チワワ、トイプードル、ミニチュアダックスなど)
…膝蓋骨脱臼(パテラ)、椎間板ヘルニア
- 目が大きい犬(特にチワワ、ペキニーズ、ビーグル、フレンチブルドッグなど)
…チェリーアイ
- シニア犬
…心臓病、腎臓病、膵炎、てんかん、関節炎、腫瘍など
ペット保険ごとに補償対象外の傷病は異なるほか、ペット保険によっては更新時に補償対象外の特約をつけられてしまったり、同じ傷病での治療は更新してもリセットされないということもあるので十分に注意してください。
④シニア期以降の保険料を確認する
ペット保険に加入するときは、つい今の保険料ばかりに気が取られがちです。
どのペット保険も若いうちは保険料が安く設定されていますが、シニア期を境に保険料がどんどん高くなる保険も少なくありません。
中には、月に2万円近い保険料が必要なところもあるので、現在だけではなくシニア期以降の保険料もしっかり確認してください。保険料がHPでなどで確認できない場合は、電話をしてでも確認することをおすすめします。
高額な保険料を払うことで治療費に手が回らなくなる、解約せざる得ないといったことがないようにしましょう。
入ってはいけないペット保険については、以下の記事で詳しく解説しています。
入ってはいけないペット保険ワースト7!最悪な保険の見分け方・失敗しない選び方を伝授
番外編|行政処分を受けたペット保険会社(2024年10月現在)
ペット保険会社を選ぶ際にはわからないことですが、以下のようなことも起こるので注意してください。
2022年6月10日から、ペッツベスト少額短期保険株式会社は行政処分を受けて業務停止となりました。
更新については、2022年11月30日以降に契約期間が満了する契約については更新が可能ですが、11月15日までに契約期間が満了した契約については更新ができずに終了となり(※22)、SNS上でも更新ができずに年齢や病気の問題から乗り換えもできず、困っている飼い主さんを見ることができます。
行政処分となった理由を詳しく見る
■行政処分となった理由
- 保険金等支払遅延の発生
…ペッツベストは請求書及び必要書類を受領した日から原則15日営業日以内に保険金を支払うと定めているが、支払い遅延が数回認められたため
行政処分となったのは上記の理由ですが、ペッツベストは支払い遅延を解消するべく業務改善計画を6月24日に関東財務局に提出したものの約束の期日までに解消されませんでした。
また、2022年7月24日時点でも4000件以上にものぼる支払遅延が認められ、資金調達の見通しもたっていないことから業務停止状態が続いています。(※20)
その後、ペッツベストは管理命令処分を受けて破綻状態となり、スポンサーがついて保険金が支払われる目途が経ちましたが、契約者は長期にわたって不安を抱える状態となったことは事実でしょう。
こういった保険会社もあり、そういった保険会社を選ばないことも大切です。
とは言え、こればかりは事前に知ることができないため、大手企業グループの会社であったり、老舗のペット保険会社や事業規模が大きく、保険契約者保護機構の対象となる損害保険会社が提供するペット保険などのほうが安定していて安心と言えます。
(※20)参考:関東財務局「ペッツベスト少額短期保険株式会社に対する行政処分について」
(※22)参考:ペッツベスト少額短期保険「保険契約移転 / 保険金支払 特設サイト」
ペット保険の気になるO&A
安いペット保険と高いペット保険の違いは何?
A.補償内容や付帯サービス(無料サービス)の違いです。
ペット保険会社によって、補償内容や付帯サービス(や無料サービス)が異なります。
また、窓口精算できるペット保険は割高な傾向があります。シニア期以降の保険料に注目して選ぶことをおすすめします。
【ペット保険17社比較】手厚くて安いペット保険おすすめTOP3はコレ!乗り換えしたい人必見
診断がつかなくても検査代や治療費は本当に補償される?
A.どのペット保険も健康体に対する診察や検査は補償対象外ですが、体調が悪くて診察を受け、検査や治療となった場合は原因が特定できなくても補償してもらえます。
ただし、通院が補償対象となっているペット保険に限るので注意してください。
更新を断られることがあるって本当?
A.ペット保険会社によっては、会社の基準や犬の病気の状態によって更新を断わられてしまうこともあります。
ペット保険会社の重要事項説明の場所に、更新や更新時の条件追加などについては必ず明記されているので、加入申込書を送る前に確認しましょう。
また、虚偽申告や保険料未払いなどがあった場合は、どこのペット保険会社も更新を断わられてしまうので注意してください。
病気だったことがある・闘病中だけど入ることはできる?
A.病気の種類によっては加入することができません。しかし、ペット保険会社が引受けできない病気としていなければ加入できる場合もあります。
基本的には愛犬が健康な状態が保険加入の条件です。加入できた場合は、かかったことのある病気や闘病中の病気に関しては『特定傷病除外特約』や『特定疾病不担保特約』となり補償対象外になることがあります。
我が家の1匹は、ペット保険加入前に歯周病で抜歯をしたこととチェリーアイだったため、眼科疾患と歯科・口腔疾患が対象外です。
もともとペット保険の補償対象外の傷病に口腔内疾患やチェリーアイが含まれていたということもありあえて選んだ保険ですが、保険会社に相談したところ特定傷病除外特約付きで加入することができました。過去に愛犬の治療経験のある飼い主さんは、加入を諦める前に相談してみましょう。
新規加入を締め切っている保険には絶対に入ることはできない?
A.新規加入申し込みが終了している保険に入ることはできません。
しかし、ペット保険の補償内容が良くなって違うプランや保険ができていることもあるので、現在加入できるペット保険から選びましょう。
ペット保険に入るタイミングは?
A.病気やケガは突然起こるものなので、ペット保険を検討したときが加入のタイミングです。
若いから大丈夫、シニアになってから考えればいいというのはとても危険!
病気やケガをしてからではペット保険に加入できないことも珍しくはないため、検討したタイミングで加入することをおすすめします。
まとめ
全17社+ペット共済を比較して見てわかるように、完璧なペット保険は存在しません。しかし、どんなことをポイントに選ぶか決めておくことで、失敗しないペット保険を選ぶことができます。
ここで最後にペット保険を選ぶポイントをおさらいしておきましょう。
■ペット保険を選ぶポイント
・シニア期以降、特に10歳以降の保険料
・シニア犬になると通院が増えることを考慮
・補償対象外の傷病の種類
・通院・入院・手術に対する補償内容(日額限度額や回数など)
・継続の際の条件追加や更新不可など
・補償回数のリセットの基準
せっかくペット保険に入っても、「保険が使えない」「更新できなかった」「保険料が高額になって続けられない」ということになれば意味がありませんね。
また、13歳になると新規加入できるペット保険は、通院補償なしの「どうぶつ健保しにあ」の1つしかありません。若年期から将来を見据えてしっかりとした補償内容のペット保険に加入することが一番安心ですが、青年期に乗り換えや新規加入を検討するなら、選べる保険が多い7歳頃までがおすすめです。
私も愛犬が元気なうちは、ペット保険に入ったはいいもののほとんど使わずに1年近く経ち、それなりの保険料だったので、もったいない、解約して保険料分ためておいたほうがいいのでは?とすら思いました。
しかし、そこからは2頭揃って病気のオンパレード!解約しなくて良かったと心から思います。ペット保険に加入している安心感からちょっとの違和感でも気軽に動物病院に行くことができ、そのおかげで命に係わる病気(子宮水腫、胆のう粘液嚢腫、原発性肺がん)の早期発見と早期治療ができました。
ペット保険は治療費の負担を軽減してくれるだけでなく、飼い主さんの安心にもつながります。加入を悩んでいる飼い主さんや、どこがいいかわからないという飼い主さんは、この記事をぜひ参考にしてみてくださいね!
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執筆者
- ペットライター
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たかだ なつき
- JKC愛犬飼育管理士 / ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー